ピサ



ピサのドゥオモや斜塔付近には駐車場などの施設がないので近辺までは無料のバスで観光客をピストン輸送しています。次々にくるのですがこの混みようです。

  

ピサはもともとイタリア随一の海洋都市でした。しかしアルノ川が流れを大きく変え河砂が港を埋めたため、現在ではその面影はありません。
このピサの建造物(斜塔、ドゥオーモ、洗礼堂など)が建てられた11世紀から13世紀は、ピサの絶頂期でした。

   

(写真左上)この左側にある城壁の中が La Piazza del Duomo (ドゥオーモ広場)です。
朝9時半ごろですので、観光客はこの城壁の門(写真右上)に向かって歩いています。

ピサといえば我々は真っ先に斜塔(Leaning Tower)をイメージしてしまいますが、頑丈な外壁に囲まれた広場の中には斜塔を含めた4っの大きな歴史的な建造物があるのです。
ピサの大学で教えていたガリレオ・ガリレイが、物体が落下する時間は質量に依存しないことを実証するため、大小2個の球体を斜塔から同時に落下させて見せたという話も、真偽はともかく科学の時間に聴いた覚えがあります。



入ってすぐ撮ったのがこの写真です。これらの建造物がすべて写っています。
手前が洗礼堂(Battistero)、ミサの斜塔の手前がドゥオーモ(カテドラル)、そして斜塔。左側に見える白い細長い建物は墓所(Camposanto)です。



これらの位置関係がこの案内図でわかります。

   

洗礼堂(左)と斜塔です。 ドゥオーモ広場はきれいな芝生が植えられていてとても開放的です。観光客が詰め掛けていますがこの広さですから、混雑している感じはしません。



これが上の建物の中間にあるロマネスク様式の最高傑作カテドラル(Cattedrale)です。
それぞれの建物に近づいてみます。

まずは斜塔。

  

1173年から建設が始まったのですが、4階部分を建設中に地盤沈下がおこり中断し最終的に完成したのが14世紀に入ってのことだったそうです。
毎年少しずつ傾斜し続けたので、近年は入場禁止でしたが、2001年12月中旬より修復が終わり、現在は入場可能になっているにもかかわらず何故かこの日は何かの事情で入館で来ませんでした。残念!
右は別角度から撮った頂上部分です。大理石の斜塔は直径17mの8階層からなり、傾斜角度は5.5度で南に傾いています。塔の高さは55.2mあります。



2階と7階部分が修復中でしたが、この日は天気がまぶしいくらい晴れていましたので、それに映えて建物が白く反射して眩いばかりでした。また間近で見たのでそれは迫力がありました。

次はカテドラル(ドゥオーモ)です。この建築群の中心的な建物で当然一番大きなものです。

   


   

「キリストの生涯」を描いたブロンズ製の聖ラニエリの扉(左)とその上部のアーチです。

  

ドゥオーモ正面真下より撮影。正面扉上の「聖母マリア」です。
ロマネスク様式の特徴で窓が小さく壁が厚く、また入口と窓には円形のアーチが多く用いられています。


続く