シエナ



ピサからシエナへはバスによる移動でしたが、なだらかな山間部を通り抜けイタリアのトスカーナ地方の景色を楽しみながら移動しました。

トスカーナの歴史はまずピサが11世紀後半その絶頂期にコムーネ(自由都市)になり、その後同じくコムーネのシエナとフィレンツェがトスカーナを二分する争いを12世紀になり対立し争いが激しくなります。
シエナは学問と芸術の町としても知られ、1240年にシエナ大学が創設されているくらいです。また標準的な美しいイタリア語を話されていて外国人のイタリア語学校もあるそうです。

   

シエナの街は山の上にあるような都市です。バスの駐車場から古くからあるような城壁や門を通り抜けながら少しづつ登り20分くらい歩いて、やっとシェーナの歴史地区の入口にやっとたどり着きました。
ここはサン・ドメニコ広場、目の前にサン・ドメニコ教会(写真上右)と馬の銅像があります(写真下)。



毎年行われるシエナのパリオ(地区対抗競馬競技)のシンボルなのでしょうか。
この地点からちょっと視点を南に向けるとこれがシェーナの街を一望できるスポットになります。



カンポ広場に建つマンジャの塔が見えます。

   

東より南へ視点を移動していくとこの順に街が一望できます。下の写真は一番南側で大きな修復作業中のドゥオモです。



ドゥオモはのちほど建物の正面に出ますが、ここ北側の低いところから見ると、このあたりが一番大きな建築群(ドゥオモ含めて)が集中しているように見えその歴史の重みに圧倒されます。シエーナは本当に街全体が建築の博物館ですね。

  

広場からは一旦下って降りていきます。あとでわかったのですが、その通り沿いで鉄の柵で囲まれたところがシエナの聖女カテリーナの生家の一部(写真右)です。ドゥオモのてっぺんが見えます。

  

いたるところが坂です。こんな狭い急な坂なのにCafe風のテーブル、椅子が置かれています。街中を歩き続けていて、疲れたらちょっと一休み!自動販売機がずらっと並んでいるよりも、ずっとおしゃれですね。

  

  

狭い通りを見上げてみると向かい合う建物がこのようにお互いにつっかえ棒し合っているようです。



後に見えるのは出発点のサン・ドメニコ教会です。目の前で見ていたのとはだいぶ印象が違います。

  

また坂を降りたり登ったり、よく歩きました。細い道にも拘らず車も行き来しています。 建物の壁に馬の手綱を結ぶための輪があちこちに取り付けられています。歴史が感じられます。

  

古い建物にいろいろなお店があります。可愛らしい色とりどりのお土産が所狭しと並べられています。
ゆっくり時間があればどのお店も覗いてみたくなります。

 

かなりの坂なのに、ここにもOpenCafeがあります。ゆっくりコーヒーを飲みながら、
道行く人を眺めたり、本でも読んだりとゆったりした時間を過ごしてみたいものです。



シエナの大聖堂(ドゥオモ)です。大掛かりな工事中でした。

  

このシエナにまで、ミラノ、ヴェネツィア、ピサ、ラヴェンナと観てきましたがどの町にも大聖堂(ドゥオモ)があり絢爛豪華な建築ばかりです。ここまで豪勢な歴史の重みを感じさせる建造物をいくつも見ているとすばらしさに圧倒されてしまいます。人の偉大さに脱帽ですね。

  

有名な狼に育てられたというローマ建国の伝説「ロムルスとレムスの像」(双子に乳を与える牝狼)が建っていました。ローマはわかりますがシエナも?
ロムルスが双子の弟レムスを倒しローマを建国し、倒されたレムスの息子にセニウスがいました。セニウスはこの紋章をもってここシエナを建国しました。そういうわけでこの紋章はロムルスのローマとセニウスのシエナとどちらもその名から都市名がつけられたのだそうです。

 
 サン・ジョヴァンニ広場を挟んでドゥオモの向い側(東側)

なんか中途半端な門(工事中のような?)に見えます。これは14世紀にドゥオモを拡張しようとしたのですが飢饉やペストの流行で工事を中断せざるを得ず、そのまま現代まで放置されています。左側は付属の美術館として使われています。当時の人たちの果たせなかったものがそのまま残っているというのも興味深いですね。

   

ここは大聖堂の正面右側、広場の北側になります。



ドゥオモにと隣接している一つの建物のなかにあるサン・ジョヴァンニ・バプティスト(洗礼)教会です。