12月の第1土曜日は保育園で演芸会があった。去年は土壇場でゆうたが熱を出し欠席となってしまったので今年こそは気合いを入れていたにもかかわらず、12月入りしてまたもやゆうたの調子が芳しくなかったので気がかりであった。 前稿から一時良くなったと思ったのだが、やはり本調子ではなかったようで、演芸会の5日前には半日で「熱が出た」と園からお迎えコールがちゅまに入り、あえなく早退、その後も数日休むこととなっていたのである。 思えば去年は遠足なども前日に体調を崩して欠席した前科もあり、我が家ではすっかり「本番に弱いヤツ」というレッテルを親が子に貼りつけている状態である。 演芸会では子ども達の出し物だけでなく、保護者からもいくつか発表することになっている。子ども達にウケがいいということで今年はミニモニの「ジャンケンピョン」。ちなみに去年は「まねきネコネコ」。 基本的にこうした催しでは父親は撮影係くらいしか役がない。対象が子ども達で参加するのも母親がほとんどなので出し物はどうしても父親が敬遠したがる内容になりがちだ。普段からムスッとした顔に見られがちで愛想笑いの一つも出来ない私としては、お母さん方に混じり、かつ子ども達に笑顔を振りまきつつ、しかも踊るなぞ出来る訳がない(←断言)。今年はビデオ係で勘弁してもらうことになったのだが、事前の打ち合わせにちゅまが出席できないというので一度代理出席したことがある。 ちゅま曰く、「練習用のビデオを受け取って、誰がどのパートを受け持つか聞いてきてくれるだけでいい」とのこと。まあ、それくらいならお安い御用と行ってはみたが、いきなりテレビの置いてある地下のホールに連れて行かれ、なにやら怪しい雲行き。 リーダーとおぼしきお母さんが前に立って言う、「さ、とりあえずどの程度形になるものか通しで踊ってみましょう」 「へ?」 話が違いすぎないか。慌てて顔見知りのお母さんに尋ねると、ビデオはゆうたの休んだ日に配られて、次回の集まりでは練習するということになっていたらしい。 ここはなんとか言い逃れて帰ってしまおうか、と考えたところでいきなり曲が始まってしまった。 「さんハイッ!」の合いの手で20人近いお母さん達が踊りだした。スーツ姿で立ちすくんでいる私のことなど誰も目もくれず、キャッキャ言いながらも視線はモニタに釘付けである。 こうなれば仕方がない。踊りましたよ、私も。スーツ姿のまんま。 とはいえ、振り付けはおろか曲もロクに知らない有り様であるから、必死についていっても酔っ払ったペンギンみたいな動きにしかならない。 一通り流してからパートを決め、当日は衣装も合わせましょうということになったのだが、プロモーションビデオのミニモニを真似て髪を結んでTシャツは重ね着、ミニスカートにルーズソックスということで決定した。 それって男は参加するなってことぢゃん・・。 帰ってからちゅまに涙で抗議したのは言うまでもない。 |
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