エスニック

絵本の記憶

 本当なら3日からADSLが開通するはずだったのだが、NTT内の工事に手違いがあったようで、ようやく今になって繋がった次第である。「まさか接続も出来ないのに金だけ取るんじゃないだろうな」とサポートセンターに文句たれたら「5月下旬のスタート扱いにしますから・・」と1ヵ月オマケしてくれた。言ってみるもんだ。
 年代もののPCなのでBB仕様のマシンのように速くはないが、今までよりは十分速いし、少々モタモタしたところで電話代を気にしなくて済むだけ儲けもんだろう。
「私が更新しない訳」のコーナーへようこそ。


先日テレビで、絵本の読み聞かせのコツを紹介していた。
@ 「淡々と読むこと」
話しの内容に集中できず、読み手のイメージを強制しかねないことになるので余計な演技はしないこと。
A 「読んだページをすぐにめくらない」
セリフと絵が一致するのを待ってやること。
B 「読み手から感想などを聞かない」
子どもから話しかけない限り余談を挟まないこと。
だそうである。

 私なりにもう一つ付け加えるなら、「正確に読んでやる」こと。
 字の読めない子どもは読み手の言葉をそっくりそのまま絵と結び付けて記憶するものである。ゆうたにもあったが、字を読めないのに絵本をパラパラめくりながら、覚えたセリフをつぶやいている姿を初めて見た時は感動モノである。
 私自身反省しなくてはならないのだが、私は単純な話しを何回も読むのはすぐ飽きてしまうので、いつもアドリブで話を進めてしまう。はっきり言って読むたび内容が変わったりもしていたのだが、ゆうたが一人で絵本を開いている姿を見て「ちゃんと読んであげなければ」と肝に命じたのである。

 ところで、みなさんは絵本の記憶というのがどれくらいあるだろうか。
 我が家ではもっぱら義母が絵本を一番買ってきてくれるのだが、それらの多くはちゅまが「わー懐かしい」と言うものである。聞けば幼い頃読んでもらったものや、自分で読んでいたもののようだが、実を言うと私にはそうした記憶が全く無い。そのせいか、確かに私は古典的な童話でも知らないもが多い。特に「白雪姫」や「不思議の国のアリス」のような女の子向けのものはなおさらである。

 先日実家に行った際、母に子どもの頃絵本を読んでくれたことがあったか聞いてみた。その場にいた弟も読んでもらった記憶はないと言い、実際母も読み聞かせをした覚えなどないらしい。

 母の説明によれば、「お前達が小さい頃は外で遊びつかれて夜にバタンキューだったわ。ゴハンの途中からウトウトしてくらいだから読み聞かせるヒマも無かったわよ」ということらしい。さらに「絵本を読んで聞かせてあげられるのは女の子だからじゃない?男の子なんてじっとしてないから無理よ」と言う。

 ところがゆうたは絵本が好きである。バタンキューどころか体力がついて来るにつれ、ますます起きている時間が長くなっている。何冊読んでもキリがないので、今は読むのは3冊と決めて終わったら電気を消すと言うのが取り決めである。
 以前は黙って聞いていたのだが、この頃は「どうして?」だの「ズルイねェ」などと口を挟み、ストーリーに対して感情がついてきているようである。

 絵本の読み聞かせの効用については色々と取り上げられているが、個人的にはあまりこうしたことに目的をはさみたくないのであまり考えないようにしている。まだゆうたは3歳前。記憶に残るかどうかの瀬戸際だが、ウキウキしながら絵本を抱えてベッドにあがるなんて、この先そうあるものじゃない。話の余韻に浸りながら気持ちよく眠りにつけるだけでも十分ではないだろうか。


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