エスニック

息子もつ母へA

 さて、前回の話は無かったことにして(マジかよ)、男が座って用を足すことについてから始めよう。

 私としては超マイノリティーに属していると思っていたが、先日あるテレビ番組で座って小用をたす成人男性はなんと10%を超えるという調査結果が紹介されていた。 これは確実に増える傾向にあるらしく、現状はかなり市民権を獲得しているものと思われる。
 みなさんも知り合いに会った際、挨拶や天気の話の続きに「ところでお宅は座ってる?」と織り込んでいただければスムースにその傾向を実感していただけるのではなかろうか。

 ちなみに私は座ってするのは自宅だけで、ちゅまの目の届かない外ではそれこそ後ろの壁が見えるほど反りくり返って堂々と用をたしている。我ながら惚れ惚れするこの雄姿、みなさんにご覧いただけないのが残念でならない。

 本稿アップ前にBBSでもご意見いただいたが、立ってすると汚れやすいのは事実で、落差がある分どうしても撥ねたりする。しかも最後は「振り切る」のだから滴の落下地点は当人にも責任が負えない。

 さらに息子を持つお母さん方に覚悟していただきたいのは、(正確には何歳頃からか憶えていないのだが)いわゆる「朝立ち」をするようになると朝一番の放尿ははっきり言って「制御不能」になるので、なんでこんなところが、という所が濡れていたりする。

 私の母も「男3人(夫、息子2人)いた日にはトイレ掃除が大変だったわ」と始終こぼしていたのを憶えている。
 いい大人だった父が「制御不能」だったのか、単に私達兄弟の濡れ衣まで着せられていたのかは定かではないが、別の意味で「制御不能」になる中高生まであちこち「オシッコ」を撒き散らす事はない。

 
蛇足ながら付け加えておくと、子供の頃はまだ皮を被ったままのドリルのようなチンチンなのでうまく一点に飛んでいかない事もある。
 喩えるなら、ホースで水を撒く時、先端を潰すと広がって飛んでいくのと同じで、さらに子供の恐ろしさを付け加えるなら、にもかかわらず出だしの落下地点を確認しようともせず余所見をしたまま発射する事である。

 余所見をしながら全速力で走るのが恐いように、これは余程の度胸がないと大人には出来ないが、子供の無鉄砲さはこのどちらもやってのけさせるのである。

 こうしてみると、もはやまともに便器に収まる量より飛び散らかす方が多いような気さえしてくる。であればやはり座ってさせるというのは十分理に適っていることなのかもしれない。
 
ただ、個人的に主張しておきたいのは、掃除の手間を考え安易に座る事を子供に教えるより、汚したら自分で掃除する事の方が重要だろうと私(←掃除するより安易に座る方を選択した男)は思うのである。



今年は柿の当たり年



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