エスニック

なつきごっこ

 いつものように絵本3冊とミニカーを抱え、そろそろ寝ようかという頃、ゆうたがなつきの布団に転がり「ねぇママ、『なっちゃーん』ってやって」と言う。最初はなんのことか分からなかったのだが、どうも「なつきごっこ」をやりたいらしい。

 
以前にもお伝えしたように、ゆうたは日ごろ、寝ているなつきに要らぬちょっかいを出し、その都度私らに怒られているのだが、今度は自分がなつきの役をやるので、ちゅまがちょっかいを出すゆうた役をやれと言うことらしい。

 
言われるまま、ちゅまが寝ているゆうたに「なっちゃーん」と無理にチューしたり手を引っぱったりすると、ちゃんと言葉が話せないように一言も発せずイヤイヤの素振りだけする。面白がって私が傍で見ていると、「パパもちゃんと怒って」とリクエストが来た。

 
仕方なくゆうた役のちゅまに「ほら、なつきが嫌がってるでしょ!やめなさい!」などと叱るまねをするのだが、本格的演技派の両親をゆうたは嬉しそうに眺めているのである。

 
普段の生活を考えるに、0歳児相手にゆうたが庇われるシチュエーションはまずない。ゆうたからすれば怒られるのは自分ばかりで、なつきは絶対に怒られることのない存在なのである。

 
なつきの役をやりたがるのは「たまには守られる立場になりたい」という願望ではないかと思うと、ちょっと胸が痛い。


 
早いものでもう年の瀬である。生まれたばかりと思っていたなつきも4ヶ月を過ぎ、まだまだ「げんこつ山のタヌキさん」と同じ生活だが、左とん平似の顔もだいぶ目鼻立ちがハッキリしてきて、目が合うと笑うようになってきた。

 
そろそろなつきもサイト向きのネタを提供してくれるようになるだろう。ゆうたとは一味違ったところを見せてもらいたいところだ。

 
明日からしばらく私の実家へ帰省する。せっかくの長い休みだが4ヶ月の乳飲子がいては何をするわけにもいかない。もともと全国民的連休が嫌いだからいいのだけれど。

 
来年も変わらぬご愛顧をよろしくお願いします。みなさん良いお年を。



普段はとってもいいお兄ちゃん。



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