エスニック

童謡は時代を語る

  先日、TVで「大きなクリの木の下で」が流れるとゆうたが振り付けをして踊り出した。私の子どもの頃と同じあの振り付けである。どうやら保育園で教わったらしい。

 独身時代は気にも止めなかった事だが、TVや保育園など今時の子どもを取り囲む環境の中には、まだまだ我々が子どもの頃に教わった童謡というのは健在のようである。

 極めて時代を感じたのが「お弁当箱の歌」。「これっくらいの、おべんと箱に・・♪」というやつ。今でも歌われているとは驚きだったが、あの歌詞がなかなか渋い。

 弁当箱の中身は、おにぎり・刻み生姜・ごま塩・にんじん・さくらんぼ・しいたけ・ゴボウ・レンコン・フキである。一体、弁当にこうしたおかずが並んだ時代が果たしてあったのかすら疑問が生じる歌詞である。しかも子どもが嫌いそうな食材ばかりなのがなおいい。

 とある子ども用おかずレシピ本では「ゴボウやレンコンは子どもが嫌いがち」と確かにあるが、我が家のおぼっちゃまはゴボウやレンコンが大好きときている。
 まあ元々私のスパルタ食事法で鍛えた味覚である、レンコンなんぞなんのそのである。
 折角だから「お弁当箱」グランドスラムを目指して近々刻み生姜に挑戦させようかと思っている次第だ。

 ところで、童話にはこうして何十年と歌い継がれているものが多いが、最近の曲でこれらの仲間入りを果たしている曲はあるのだろうか。純粋な童話が今もどの程度作られているのか解らないが、是非とも時代を反映させたナイスな歌を残してもらいたいものである。

 それにしても、その童話普及の先端を行くと思われる「おかあさんといっしょ」(NHK教育)の今月の歌(「友達はアンモナイト」)はスゴイ。
 出だしが「ふりむけばミトコンドリアぁぁー、友達はアンモナイトぉぉー・・♪」だもんな…。

 「みとこんどりあってなーにーっ?」と聞かれたら一体どの辺りから説明すればいいのだろう…。

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