エスニック

毎日が勝負

 なんでこうも簡単に上がるのか…
 子どもの体温のことである。毎朝保育園に預ける時、園で検温をするのだが、平熱より1.5度くらい高いと登園を見合わせなくてはならない。しかし、当人はいたって元気で機嫌もよく、なんら不調なことなどなくても、ちょっとウンチを気張ったり、通園時にちょっと日に当っただけで1度くらい簡単に上がってしまうのである。

 もちろん園側もそれくらいは承知してくれているので、杓子定規に何度あるからダメとは言わず、子どもの顔色を見て「とりあえず預かって、様子を見ながら…」としてくれる。しかし、具合が悪くて何日も休んだ後だと、さすがに保母さんの目も「親の都合でフライング気味でも連れてきたのか」と言っているようで、なんだか気まずい。
 もちろん、私たちも本当に具合が悪いのに連れてくるようなことはしない。もとより前日38度以上あった場合は、当日も1日家で様子を見るようにと言われているので休まざるを得ないが、ホントに前日・当日の体温も平熱で、食欲も有り、排便も快調、機嫌もよくてこれなら大丈夫だろう、と思って連れていっても上がる時は上がるのである。
 もちろん子どもに責任はないが、こちらとしてはこれは切実、というか切なくなる。急に仕事を休んだ挙げ句、「今日は大丈夫です」と言っておきながらのドタキャン状態になってしまうのだから。

 「今日は行かねば…」。私としてはまずする手順として、その場(保育園)で出社準備中のちゅまに電話をして都合を聞く。ちゅまも事情は同じなのでそうそう休めない。仕方なく50Km離れた私の実家に電話をし、両親の都合を聞く。それでも駄目なら今度は100Km離れたちゅまの実家へ…。
 ここまででOKが出れば最悪でも半日どちらかが休めば、午後から祖父母が来てくれる。その顛末を見ていて保母さんが気の毒に感じてくれると「じゃあ、午前中だけ預かれるか聞いてきます…」と言ってくれる。
 私だって鬼じゃない。具合の悪い我が子を無理に預けようとは思わない。

 しかし、ゆうたよ、君はつい5分前まで散歩中の犬にむかって「あおっ、あおっ!」と、一体どちらが人間なのか解らないくらい吠えていたではないか。挙げ句に無理に立ち上がろうとしてシートベルトをすり抜け、ベビーカーから落ちかけ、逆さまになりながら私に片足を掴まれ助けられるほど元気だったではないか。
 そうだ、あの時興奮したのがいけなかったのだろうな…(しかし、事実これが原因でも口にするとヤタラ嘘っぽく聞こえるので言えない)。
…私はこんな緊張感を毎日のように感じながら送りに行っているのである。「頼む、37度以下でありますように」と祈りながら。
適当にいじったらこんな絵が入った、直しかたが判らん・・・
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