エスニック

Be Cool

  ゆうたを保育園に送るようになってそろそろ半年になる。それなりにいろいろあったが、今でも慣れないのが雨の日のダッコしての登園。なんと言ってもスーツやネクタイにヨダレ・鼻水をつけられるのが一番困る。早いとこ自分で傘さして歩けるようなならないかな、と思っているが、その時はその時で真っ直ぐ歩かないことにイライラしそうではある。

 スーツに限らず、子どもがダッコの必要な年頃だと黒っぽい服を着るのに躊躇ってしまう。どこを触るか分からないだけに、白っぽい服の方が汚れが目立つと思っていたが、それよりも黒っぽい服に鼻水のほうがカピカピと白く浮いてしまいずっと目立ったりする。

 とにかく何を触り、何処を触るか分かったものではない。一体なぜこんな所にこんなものが、ということも始終ある。先日もゆうたを送って電車に乗った後、汗を拭こうと後ろポケットのハンカチに手を伸ばすと、ベルトのあたりにゴハン粒がまとめてくっついていた。他にも襟元にパンプキンスープがついていたり(これは会社の鏡で気付いた)したこともある。首や肩に鼻水なんてもはや当たり前の状態である。

 直立二足歩行を手に入れたゆうたは、最近じっとベビーカーに乗っている時間が短くなっており、家族で散歩をする時などはウロウロとマンホールや空き缶など嬉しそうにつつきながら歩いている。時間がかかって仕方が無いので堪らず肩車すると、頭の上から「いないいないバー」をして私の鼻や口を触ってくる。
 すると後ろからちゅまがゆうたをたしなめた。
 「ほら、ゆうた。ワンワンのおしっこ触った手をパパの口に入れないで。」

 見てたなら先に言え。



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