エスニック

確率

  シドニーオリンピックの陸上400mリレー決勝で、日本チームは第3走者が途中で足を痛めるというアクシデントに見まわれ、辛うじて入賞の6位に終わった。
 決して誰も第3走者の彼を責めることは出来ないし、実際誰も責めはしないであろうが、レース後の涙からも察せられるように、不本意な状態でバトンを渡さなければならなず、結果的にチームの足を引張ってしまった彼の心中は如何ばかりかと思うと気の毒でならない。
 もちろん他のメンバーの心境も複雑である。いくら自分自身の調子が万全でも、他のメンバーに何かあれば自分自身のことと受け取らねばならないのだから。例え自分の順番が来る前に失格となり、自分は1歩も動くことがなくても、である。

 「一心同体」とは正にこのことで、こうした団体競技の場合殊更こうした傾向が強い。
 これは家族についても同様である。体調が悪くて会社を休むのは自分の身体のことだけでない。旅行に行く予定がドタキャンになるのも、家族の人数分だけ確率が上がるわけだ。
 「ちょっと息子(妻)の具合が悪いもんで…」、一体何度口にしたことか。しかし、家族は一心同体である。これくらい当然のことだ。

 いくら久しぶりに合う仲間と飲む約束になっていたとしても、ちゅまの具合が悪いのならば一次会で帰るのは当然である。何と言っても一心同体なのだから、一軒で帰るのになんの躊躇いも無い。ホントだ。

 だから、一軒目に22:00過ぎまで居たからといってそんなに怒らないで下さい。


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