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朝日新聞のアドはがき

  2004.6.5
▼〈房総のむら〉

土曜日、下総松崎という駅の遠く(……近くとはとてもいえない)にある体験型博物館〈房総のむら〉に行く。敷地はオープンエアーで広く江戸時代っぽい雰囲気。農家エリアと町エリアがある(農家だけは本物を移築したようだ)。いろいろな伝統工芸の先生を呼んで、その農家だったり、小間物屋だったりのなかで、先生の指導のもと体験を行うというわけだ。

これまで、「織機」「下駄」「飾り結び」「くず餅」「こけし」等、あほの子どものようにいろいろやりまくってきたのも、入園料がただで体験料もリーズナブル。園内の雰囲気もよくそこにいるだけでわりとここちよかったからだ(私は農家エリアのほうが好きかな)。入園料についてはこれは過去の話で、この4月(2004年)から300円取るようになってしまっていた。

とりあえず今日は、うさぎ張り子の顔を描くのと、紙漉きをやってみた。

▼うさぎ張り子

奥さんが描いたやつ(左)と
私が描いたやつ(右)。

▼〈房総のむら〉には「鏑木さん」というアイドルがいる。
ここで働いている人はだいたいが〈人なつっこい主婦〉なのだが、「鏑木さん」は〈すっきり顔の高校生〉みたいな顔をしていて異彩を放っている。

しかもすごくわたし好みの顔をしている。

今日はお菓子屋にいるところを発見。そば屋とか茶店とかいろんなところにいるから油断ならない。

▼コウゾの半紙を二枚漉いた。うーん、トロロアオイの神秘。

▼〈房総のむら〉のメイン・ストリートに虚無僧がいた(尺八の演奏付き)。これはわかる。しかし、そこで聞いた会話がわからない。

〈そこに、コムソウがいるよ〉
〈ほんとだ。昔コムソウ、うちに来てたよね〉
〈いや今でも来てるみたいよ。二の付く日に来るみたい。〉

……今でも来るのか、虚無僧。

▼トロロアオイは、ほぼ紙漉きで使用するためだけに栽培される。
トロロアオイはその名の通り、根に粘り気がある。これを繊維の懸濁液に粘性をつけるために使う。粘りがないと繊維が沈殿してしまうのだ。ちょうど血液で血球を浮かすアルブミンのように。
そして、このトロロアオイ、温度が高いと粘性が落ちて無くなってしまうのだ。だから、紙漉きは2月とか、寒い時期に行う。地方も雪解け水とかが豊富な地方とか。
今では合成糊もあるそうなのだが、このトロロアオイの粘性が長持ちしないところが逆にいいらしい。