株式とは何だろう。
会社の活動資金会社が事業を経営していくためには、非常に多くの資金が必要です。そこで、会社は多くの人に事業の目的や内容をつたえて、事業の基礎資金をもとめます。
このおカネを資本金といい、会社は長期にわたり安定した資金として使用できるわけです。株主と株券その資金を出資した人を株主といい、その見返りに発行されるものが株式(株券)です。
つまり、株式は、その出資に対する株主の権利を表わす証書といえます。この株式を発行しているのが株式会社です。株主の権利株主になると、その会社の株主として配当や、増資など、経済的利益を受ける権利や、株主総会に出席して議決権を行使するという形で会社の経営に参加する権利などがあります。
売ったり買ったりできる株式(株券)また、これらの権利は、他の人に譲渡することができます。
つまり、株式投資とは、結局この株主の権利の売り買いといえますが、いまではそのほとんどが経済的利益を得ることを目的としているようです。社会に寄与している株主株主は、企業に資金を供給しますから、それによって企業が発展すれば、社会的には国民の生活水準の向上にも寄与するわけです。
株式市場のしくみ
株式市場は、発行市場と流通市場の二つから成り立っています。
1)発行市場というのは、企業が新しく資金を求めるときに発行する株式を、多くの人に売り出す市場のことで、投資家と会社と証券会社とで成り立っています。
2)流通市場は、すでに発行されている株式が投資家の間で売買される市場のことです。投資家と証券取引所と証券会社で成り立っています。流通市場では、株式に投資した資金は、株式を売ることでいつでも回収することができ、また、新たに株式に投資したいときには、いつでも株式を買うことができます。
ただし買ったときの価格より下回ったり上回ったりして投資の醍醐味を味わっているのです。証券取引所こうした投資家による株式の売り買い注文を、特定の場所に集中し、公正な価格で、いつでも安心して売買できるように設けられているのが証券取引所です。(俗に言う東証とか大証などです)証券会社多数の投資家の売買注文を取りまとめて、取引所に持ち込み、売り買いがスムーズに結びつくように働いているのが証券会社です。
株式市場がうまく働くためには、証券会社が重要な役割をしているわけですがその仲介料で証券会社は運営されています。(もちろんこの収入だけではありませんが)この頃証券会社が騒がれていますが、私の担当者はとてもいい方です。
念のため…株価は何によって動く?
株式投資とは、株式という一種の商品を売買することですから、売る人の株数よりも買う人の株数が多ければ、株価は高くなります。逆に、売る人の株数が買う人の株数を上回るときには、株価は下がります。つまり、株価は、需要と供給のバランスによって決まります。
これが行きすぎて買いばかりだとストップ高に、売りばかりだとストップ安になるわけです。
1)会社の業績
この売り買いのバランスに変化をもたらすものは何か、といいますと、第一にその会社の業績と成長性です。業績の良し悪しが株価に影響します。業績が伸びて利益が増えれば、配当金を増やしたり、それを活動資金として使うことにより、さらに会社が発展していくことが期待できます。いずれも投資家の利益につながります。特に新製品が売れたり画期的な商品だったりすると市場は反応するわけです。
2)政治や経済の動向
3)機関投資家の動き
また、投資信託や、生命保険などの機関投資家の動向によっても株価は変動します。この大口投資家たちの資金は贅沢にありますのでこの動きには我々素人集団も大いに注目しなければいけません。
4)人気にも左右される
次に、人気があります。株式の売り買いの判断を下すのは投資家です。たとえば、ミスコンテストでも選ぶ人のセンスによって、誰が選ばれるか評価は分かれますよね。つまり、人気の力が大きく働くと株価は理屈では説明できない動きをすることがあります。
この場合に業績の悪い企業の株価が急騰することもあるわけです。これがよくわからないのです。
正しい知識と正確な情報を
株価は、その企業の業績のほか、世界や日本の政治・経済の動き、産業の動向など、いろいろな情報を敏感に反映します。
1)テレビや新聞のニュースに注意する
第一にテレビ、ラジオのニュースを聞いたり、新聞、雑誌などの経済記事をよく読むことです。そうしていくうちに、株式市場内外の出来事が、株価に対してどのような影響を与えるかがわかってきます。
2)暮らしの中にある情報
第二に、心掛けしだいで日常生活の中から、いろいろな情報を得ることができます。よく売れている商品をつくっているとか、消費者に喜ばれている商品を開発している会社など、投資のヒントは、身近に数多くあります。
株式の選び方
1)株価をはかるモノサシ
株価は、会社の業績や人気などによって変動しますが、問題は現在の株価が割高なのか割安なのかです。そこで株価が妥当かどうかを計るモノサシが必要になります。そのモノサシは、いろいろありますが、会社の利益や資産の額などが株価と比較するとモノサシとしてよく使われます。
つまり将来にわたり利益の伸びが期待されること、資産内容がよいこと商品開発に意欲的であること、などの条件をみたしている会社を選ぶのがポイントです。この情報は今ではインターネットのホームページや書籍または証券会社のかたに聞くなどの方法があります。
2)短気は損気 長い目でみる。
株価は、いろいろな出来事によって変動しますから、必ず値上がりするとは限りませんが、短期ではともかく、長期でみれば、会社が成長するにつれて、ある程度の利益が期待できるものです。したがって目先の値動きに一喜一憂する事なく、じっくりと長期にわたり利益を追求するように心掛けてください。このことは今までのデータからも知ることができます。 しかし例外もありますのでその辺は臨機応変な対応が必要です。
株式投資の魅力
第2に、増資や株式分割により、株数がふえる楽しみ。
株式投資をする前に
株式投資をこれから始めようとする場合、とくに次のことを十分に考えてから始めることが大切です。
第1に、株式投資をする資金は、かならず余裕のあるおカネであること。使いみちのきまっているおカネや、日常の生活に必要なおカネは避けてください。結婚資金や住宅購入資金などを使うのはもってのほかです。
第2に、目先の値動きや、相場のムードに動揺しない冷静さ、自制心が必要です。少しでも下がったりすると最初は慌てたりしますが。じっくり構える報が最終的には特をすることが多いですね。
第3に、株価は経済の動きを敏感に反映しますから、少なくとも、新聞の経済記事に目をとおすくらいのことは必要でしょう。
第4に、最も重要なことは、自分自身の責任と判断で行うことです。他人の意見を参考にするのはよいのですが、最後の決定は本人がしてください。もしも損をしても誰も個人投資家に損失補填はしてくれません。(笑)
売買の実際
投資家は、証券会社を通じて取引所に売り買いの注文を出すことになっています。
1)注文の手続き
そこで、実際の注文を出すことになりますが、証券会社の店頭に用意してある「株式委託注文書」に必要事項(正しい住所・氏名など)を記入し、捺印してください。
つぎに、銘柄(株式名)の指定です。似かよった社名がありますので、注意が必要です。例えば日本製鋼所と日本精工、三洋電機と山洋電気などです。
そして売買の単位を決めます。50円額面の株式の場合1単位は1000株ですが、電力株などの500円額面の株式は100株が1単位です。売買はその整数倍です。(なお、それ以外の単位で売買される株式もあります。)
それから値段の指定です。値段の指定のしかたには、「指し値注文」といって、売り買いの希望値段を指定する方法と、注文が取引所に受付けられたときの株価で売買する「成り行き注文」があります。
注文の有効期間を決めます。たとえば、「今日中」とか「今週中」とかです。また「売り」か「買い」かの区別をはっきりさせることが大切です。
証券会社は、投資家に代わって取引所に売り買いの注文を出すわけですから、売りか買いかの区別は、あくまでも投資家の側からみて、株式を売るのか、買うのかをいうわけです。なお、買いのときは代金を、売りのときは株券を、あらかじめ預けてください。証券会社では、それらと引き換えに預り証を渡しますので、清算のすむまで大切に持っていてください。
2)注文の成立
注文が成立すると、証券会社からあなたの届出住所へ「取引報告書」が必ず送られてきます。
この報告書は、約定日(注文が成立した日)、売り買いの別、銘柄名、株数、単価、手数料、合計金額(受渡し代金)などが一目でわかるようになっていますから、内容を必ず確認して下さい。
そして清算は、原則として注文の成立した日から、4営業日目にすることになっています。
結構詳しく説明しましたが、ここまで知らなくても株式投資は出来ますのであくまでも参考にしてください。