ゴマのパソコン改造講座

パソコン改造講座




PC-9821V7 Geta Power Up !

ココでは、各種下駄の設定方法を解説します。

  • はじめに・予備知識

  • 各CPUの特徴

  • メルコN下駄

  • メルコN2下駄

  • メルコN3下駄

  • PL-J98 Plus!



  • はじめに・予備知識

    CPU動作クロック周波数
    CPUの動作クロックは「ベースクロック(FSB) X 動作倍率」で決定します。
    CPU動作クロック周波数x1.5x2.0x2.5x3.0x3.5x4.0x4.5x5.0x5.5x6.0
    50MHz75MHz100MHz125MHz150MHz175MHz200MHz225MHz250MHz275MHz300MHz
    60MHz90MHz120MHz150MHz180MHz210MHz240MHz270MHz300MHz330MHz360MHz
    66MHz100MHz133MHz166MHz200MHz233MHz266MHz300MHz333MHz366MHz400MHz
    市販の下駄は、FSB 66MHzを前提に発売しているため、例えばメルコ「HK6-MD366-N2」というCPUアクセラレータは、ベースクロックの5.5倍で動作するように設定してあります。
    つまり、もしFSB 50MHzのPC(出荷時にPentium/75MHzを載せていた機種など)にこの下駄を載せても50MHzX5.5=275MHzでしか動作しないのです。
    だから、ベースクロックの変更(66MHz化)は大事なのです。
    ベースクロックアップのページ参照)

    さて本題。
    ココでは下駄の倍率設定の仕方を解説します。
    前述のように、この設定はCPUがFSBの何倍で動作するのかを指定する働きがあります。
    この設定を利用してやれば、例えば先ほどの「HK6-MD366-N2」は本来FSBの5.5倍で動作しますが、この設定を6.0倍に変更することにより、K6-2/366MHzがオーバークロック動作で400MHzで動く可能性があるわけです。
    このページで下駄の設定を理解して、オーバークロックにチャレンジしてみましょう。

    POINT!
    うまくオーバークロックで動作しないときは、ちょこっと電圧を上げてみるとうまくいくことがあります。
    このことを「活を入れる」といいます。(^^;

    ATTENTION!
    改造等を行うと、メーカー保証期間中でも保証外となります
    マシントラブル等においてゴマは一切の責任を持ちません
    あくまで自己責任で行ってください(お約束)

    オーバークロック動作は、CPUの動作マージンを利用しているわけですから、当然CPUに負担がかかるため、CPUの寿命を削ってしまう可能性があります。
    オーバークロックによる熱暴走防止のためにも、CPUクーラーなどでしっかり冷却しましょう。


    各CPUの特徴

    下駄をいじる前に、各CPUの特徴・設定方法などを見ていきましょう。

    K6-2
    K6-2には、大きく分けて2種類あります。
    ・旧コア
    ・新コア(CPUの左下に「26351」以上の数字が印刷されている物)
    新コアは倍率設定x6.0まで可能で、発熱も少なく、オーバークロックしやすい優れ物です。
    (ちなみに新コアのK6-2は、下駄のx2.0設定をx6.0と認識します)
    これから買うならほとんど新コアのはずなので大丈夫だと思いますが、中古品をねらっている場合などは「26351(またはこれより大きな数字)」という印刷があるかどうか確認しましょう。
    K6-2/266MHz〜400MHzは、コア電圧2.2Vで動作しますが、K6-2/450MHz/475MHzは2.4V動作ですので注意が必要です。
    とはいうものの、2.2V設定でも動いてしまうことが多いようですが。

    K6-III
    K6-IIIはすべて新コアです。
    コア電圧は、K6-2/450MHz/475MHzと同様、2.4V。 なんとCPU内部に2nd Cache Memoryが内蔵されているため、そのパワーは同クロックのPentiumIIIより勝っています。
    オーバークロック耐性はあまり高くないようです。
    ただでさえ新コアを強引に2.4Vで動かすようにしているのですからねぇ、仕方ないかな。
    ちなみに、本来は今までの2nd Cacheが3rd Cacheとして動作するはずですが、一部のPC-98では2nd Cacheを取り外さないと正常に動かないことがあるようです。
    (詳細は「MMX化のページ(工事中)」へ...)

    WinChip2
    このCPUがもっともPC-98と相性がいいと言えるでしょう。
    なんといっても、動作させるために下駄がいらないのです。
    というのも、WinChip2はコア電圧3.3V or 3.52Vで動作するようになっているのです。
    しかも、x1.5設定をx4.0と認識するため、初期設定でx1.5であるPentium75MHz/90MHz/100MHzを載せたPCではそのままで、200MHz/240MHz/266MHzで動いてしまうわけです。
    ただし、現時点ではWinChip2は240MHzまでしか発売されておらず、FSB 66MHzだとx4.0=266MHzでオーバークロックになってしまうので安定しません。
    もうすぐ266MHz版が発売されるので、待った方がいいかもしれません。
    (WinChip2はオーバークロック耐性がほとんどありませんので)


    メルコN2下駄

    コア供給電圧は、VRM上の0Ω抵抗を実装で設定します。
    K6-2を搭載しているHK6-MDXXX-N2シリーズは、出荷状態では2.2Vになっています。
    つまり、当たり前ですがK6-2→K6-2(400MHzまで)への換装時にはコア電圧設定の変更は必要ありません。
    K6-2/450MHz/475MHz、K6-III/400MHz/450MHzはコア電圧2.4Vで動作するため、設定を変更する必要がありますが、どうやらこれらは2.2Vでも動く可能性が高いようなので、まずは2.2Vを試してみるのをおすすめします。
    もし2.2Vで安定動作するなら、この方が発熱も少なくなってお得ですし♪
    もし2.4Vにするならばはんだごてを使って、「R19」という基盤パターンについている0Ω抵抗を「R18」に移植すればOK!
    それ以外の設定方法は下記参照。
    コア電圧設定R16R17R18R19R20
    VID0VID1VID2VID3VID4
    2.2Vなしなしなし実装なし
    2.4Vなしなし実装なしなし
    2.8Vなし実装なしなしなし
    2.9Vなし実装なしなし実装
    3.2Vなし実装実装なしなし

    CPU逓倍設定
    N2下駄はx1.5〜x6.0まで倍率設定可能です。
    VRM部分の左上にあるディップスイッチと、基盤パターンの組み合わせで設定します。
    例えば6.0倍に設定するには、ディップスイッチのSW1をON、SW2をOFFにして、さらに「R15」というパターンに0Ω抵抗がない状態にすればいいのです。
    HK6-MD300/333/366-N2は「R15」に0Ω抵抗が付いているはずなので、この場合ははんだごてを使って取り外す必要があるわけですね。
    上記以外の組み合わせは下記参照。
    CPU逓倍設定SW1SW2R15
    BF0BF1BF2
    2.5倍ONONなし
    3.0倍OFFONなし
    3.5倍(1.5倍)OFFOFFなし
    4.0倍ONOFF実装
    4.5倍ONON実装
    5.0倍OFFON実装
    5.5倍OFFOFF実装
    6.0倍(2.0倍)ONOFFなし




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