これまでの日本への原爆投下の是非に関する議論は、
@
原爆投下が日本の早期降伏という形での戦争終結につながった
A
本土決戦(九州上陸作戦)が行われた場合の米兵の犠牲者(50万人から百万人−『トルーマン回顧録』)を最小限にとどめることができた
B
戦争の早期終結によって本土決戦が避けられたことは、(結果的にしろ)何百万人の日本人の生命をも同時に救うことになった
C
アジアでの侵略戦争を自ら引き起こし、南京虐殺などのあらゆる残虐行為を行った日本人に、原爆投下の非人道性云々を言う資格はない
という「米側の論理」に、ともすれば日本側(とくに政府)が沈黙を強いられ、結局あいまいな形で終わらされるパターンが多かったように思われる。