Celeron 300A



流行

パソコンにおける最近の流行といえば、Celeron 300Aのクロックアップ。 3年間使ってきたPentium 166MHzも、そろそろパワー不足だと思えてきたので、 流行にのって私もCeleronクロックアップにチャレンジしてみた。

ATケース → ATマザー

3年前に組み立てたパソコンなので、ATのケースを使っている。 ケースまで新しくするとなると、お金がかかるし、まだ使えるものを捨てるのはもったいない。 そこで、Slot1のATマザーボードを探した。半年ほど前にこのようなマザーボードを探したことがあったが、 そのときよりもATの最新マザーボードが増えているようだった。思ったよりも種類があり、選択する余地が少しあった。 ASUSのP2Z-B (440ZXチップセット) にした。

メモリーもEDOのSIMMを使ってきたので、SD-RAMのDIMMにする必要がある。 幸いにも友人がSIMMを買い取ってくれることになった。 店の買い取り価格を見ても、PC-100のDIMMとEDOのSIMMで価格差がそれほどなかった。 まだまだSIMMの需要があるようで、助かった。

Celeron

「新しいロットのCeleronは、クロックアップに耐えない。」という噂を聞いたが、 秋葉原で、「マレー産、第○○週 最終品!」などと宣伝文を出して売っている店があった。 どうしてこのCeleronがいいのかわからないが、「おそらく、これはクロックアップに強いのだろう」と 勝手に判断し、この店でCeleron 300Aを買った。「100MHzで動かなかったら交換」 という保証?つきを2000円プラスして買った。

Socket370のCeleronなので、Slot1に変換する基板も買った。

交換

3年間働いてくれたマザーボードをケースから外す。 PS/2マウスポートをつけたり、フューズを交換したりと、かわいがったマザーボードだったので、 すこし寂しい気がする。最後の仕事は、Linuxのインストールだった。

ATのSlot1マザーなので、CPUがディスクドライブと干渉しないかと心配だった。 心配したとおり、干渉したが、ドライブの位置を奥にずらして、なんとかギリギリ収まった。

RAMは、128MBにした。DIMMスロットが3つもあるが、3年後には、全て埋まっているのだろうか?

点火

とりあえず、300MHz (66×4.5)で起動する。クロックアップしていないが、やはり Celeronは速い。これで十分という気もする。

ファンは、Pentium用の物をそのまま取り付けた。

クロックアップ

目標だった、450MHz (100×4.5)で動かしてみる。 難なく動くが、Celeronが結構熱くなっている。Pentium用のファンでは、頼りない。

放熱器製作

P2Z-Bマザーボードは、CPUのフィンが下向きにつくようなスロットの配置になっている。 (ATのSlot1マザーは、全てそうなのかもしれない) CPUから発生する熱を流すためには、最悪の向きなのだ。 ファンは、「よく冷える」などと書かれて4000円くらいで売られているが、 エアフローを考えると、「どうしてそれで冷えるのか?」と思える構造をしている。 特に、CPUのフィンが下を向いて取り付けられるときには、うまくエアフローを作ってやらないと、 熱がこもってしまう。

それならばと、下を向いたCPUにあった放熱器を作ることにした。

フィンを上に向けることはできないので、下を向いたフィンに熱がこもらないように ファンで風を流すことにした。

Pentium用のフィンを止めていた金具を使用し、4mm厚のアルミ板をCPUソケットに固定し、 そのアルミ板にねじでフィンを固定する方式にした。

工作が得意な先輩に教えてもらい、5時間ほどで完成した。 これなら冷えるだろう。


さらにクロックアップ

450MHzで動けばいいと思っていたのだが、これだけ強力な放熱器ができたのだからと、 さらに高い周波数にチャレンジしてみることにした。

504MHz (112×4.5)で安定に動作することがわかった。540MHzではWindows起動中に止まってしまい、 516MHz (115*4.5)では、Windowsは起動するものの、不安定だった。 504MHzが実用上の限界だと思い、現在はこの周波数で使っている。 フィンをさわってみると、「暖まっている」という程度の温度だ。

Celeronのクロックアップについて書いてあるページでは、ベンチマークテストの結果を載せているところが多い。 試しに私のマシンでベンチマークを実行してみた。グラフィックカードは、3年前の物を使っている。 (Celeronなのに、Pentium II となっている。)


 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.610  ★ ★ ★ 
使用機種   
Processor  Pentium II 505.0MHz [GenuineIntel family 6 model 6 step 5] 
解像度     1024x768 65536色(16Bit)  
Display    WGP-VG4S (S3)
Memory     130,000Kbyte
OS         Windows 98 4.10 (Build: 1998)  
Date       1999/ 5/12   0:59

SCSI = Tekram DC-390F/U PCI SCSI Adapter
HDC = Intel 82371AB/EB PCI Bus Master IDE Controller
HDC[X]=Creative Labs IDE controller
HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
HDC = セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)

A = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
C = GENERIC IDE  DISK TYPE47    
D = GENERIC IDE  DISK TYPE47    
E = FUJITSU M2513A           Rev 1500
F = YAMAHA CDR200t          Rev 1.0q
G = MITSUMI CD-ROM        !B Rev B06 

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
14379 40935 32483  7352  6460  4954    34  10 11376 11440 26150  C:10MB


果たして、この結果が良いのか悪いのか、私にはわからないが、見る人が見れば、わかるのだろう。

速いパソコンは、気持ちがいい。処理が速いので、仕事がはかどるし、操作していて快適だ。 しかし、よく考えると3年前も全く同じ体験をした。あのときはPentium166MHzの速さに驚いた。 おそらく3年くらい後には、また同じ体験をするのだろう。




(c) 1999 Ishijima Seiichiro
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