Celeron 300A
■流行
パソコンにおける最近の流行といえば、Celeron 300Aのクロックアップ。 3年間使ってきたPentium 166MHzも、そろそろパワー不足だと思えてきたので、 流行にのって私もCeleronクロックアップにチャレンジしてみた。
■ATケース → ATマザー
3年前に組み立てたパソコンなので、ATのケースを使っている。 ケースまで新しくするとなると、お金がかかるし、まだ使えるものを捨てるのはもったいない。 そこで、Slot1のATマザーボードを探した。半年ほど前にこのようなマザーボードを探したことがあったが、 そのときよりもATの最新マザーボードが増えているようだった。思ったよりも種類があり、選択する余地が少しあった。 ASUSのP2Z-B (440ZXチップセット) にした。
メモリーもEDOのSIMMを使ってきたので、SD-RAMのDIMMにする必要がある。 幸いにも友人がSIMMを買い取ってくれることになった。 店の買い取り価格を見ても、PC-100のDIMMとEDOのSIMMで価格差がそれほどなかった。 まだまだSIMMの需要があるようで、助かった。
■Celeron
「新しいロットのCeleronは、クロックアップに耐えない。」という噂を聞いたが、 秋葉原で、「マレー産、第○○週 最終品!」などと宣伝文を出して売っている店があった。 どうしてこのCeleronがいいのかわからないが、「おそらく、これはクロックアップに強いのだろう」と 勝手に判断し、この店でCeleron 300Aを買った。「100MHzで動かなかったら交換」 という保証?つきを2000円プラスして買った。
Socket370のCeleronなので、Slot1に変換する基板も買った。
■交換
3年間働いてくれたマザーボードをケースから外す。 PS/2マウスポートをつけたり、フューズを交換したりと、かわいがったマザーボードだったので、 すこし寂しい気がする。最後の仕事は、Linuxのインストールだった。
ATのSlot1マザーなので、CPUがディスクドライブと干渉しないかと心配だった。 心配したとおり、干渉したが、ドライブの位置を奥にずらして、なんとかギリギリ収まった。
RAMは、128MBにした。DIMMスロットが3つもあるが、3年後には、全て埋まっているのだろうか?
■点火
とりあえず、300MHz (66×4.5)で起動する。クロックアップしていないが、やはり Celeronは速い。これで十分という気もする。
ファンは、Pentium用の物をそのまま取り付けた。
■クロックアップ
目標だった、450MHz (100×4.5)で動かしてみる。 難なく動くが、Celeronが結構熱くなっている。Pentium用のファンでは、頼りない。
■放熱器製作
P2Z-Bマザーボードは、CPUのフィンが下向きにつくようなスロットの配置になっている。 (ATのSlot1マザーは、全てそうなのかもしれない) CPUから発生する熱を流すためには、最悪の向きなのだ。 ファンは、「よく冷える」などと書かれて4000円くらいで売られているが、 エアフローを考えると、「どうしてそれで冷えるのか?」と思える構造をしている。 特に、CPUのフィンが下を向いて取り付けられるときには、うまくエアフローを作ってやらないと、 熱がこもってしまう。
それならばと、下を向いたCPUにあった放熱器を作ることにした。
フィンを上に向けることはできないので、下を向いたフィンに熱がこもらないように ファンで風を流すことにした。
Pentium用のフィンを止めていた金具を使用し、4mm厚のアルミ板をCPUソケットに固定し、 そのアルミ板にねじでフィンを固定する方式にした。
工作が得意な先輩に教えてもらい、5時間ほどで完成した。 これなら冷えるだろう。
![]()
■さらにクロックアップ
450MHzで動けばいいと思っていたのだが、これだけ強力な放熱器ができたのだからと、 さらに高い周波数にチャレンジしてみることにした。
504MHz (112×4.5)で安定に動作することがわかった。540MHzではWindows起動中に止まってしまい、 516MHz (115*4.5)では、Windowsは起動するものの、不安定だった。 504MHzが実用上の限界だと思い、現在はこの周波数で使っている。 フィンをさわってみると、「暖まっている」という程度の温度だ。
Celeronのクロックアップについて書いてあるページでは、ベンチマークテストの結果を載せているところが多い。 試しに私のマシンでベンチマークを実行してみた。グラフィックカードは、3年前の物を使っている。 (Celeronなのに、Pentium II となっている。)
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★ 使用機種 Processor Pentium II 505.0MHz [GenuineIntel family 6 model 6 step 5] 解像度 1024x768 65536色(16Bit) Display WGP-VG4S (S3) Memory 130,000Kbyte OS Windows 98 4.10 (Build: 1998) Date 1999/ 5/12 0:59 SCSI = Tekram DC-390F/U PCI SCSI Adapter HDC = Intel 82371AB/EB PCI Bus Master IDE Controller HDC[X]=Creative Labs IDE controller HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO) HDC = セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO) A = GENERIC NEC FLOPPY DISK C = GENERIC IDE DISK TYPE47 D = GENERIC IDE DISK TYPE47 E = FUJITSU M2513A Rev 1500 F = YAMAHA CDR200t Rev 1.0q G = MITSUMI CD-ROM !B Rev B06 ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive 14379 40935 32483 7352 6460 4954 34 10 11376 11440 26150 C:10MB果たして、この結果が良いのか悪いのか、私にはわからないが、見る人が見れば、わかるのだろう。
速いパソコンは、気持ちがいい。処理が速いので、仕事がはかどるし、操作していて快適だ。 しかし、よく考えると3年前も全く同じ体験をした。あのときはPentium166MHzの速さに驚いた。 おそらく3年くらい後には、また同じ体験をするのだろう。
(c) 1999 Ishijima Seiichiro