電子工作を始めよう!! -4
(電子ホタル 部品集め)
■電子ホタルの製作
それでは、実際に電子回路を作ってみましょう。
暗くなるとピカピカ光る、電子ホタルを作ります。
簡単な回路で、部品数も少ないので、すぐに作れると思います。
■部品リスト
次の部品を揃えましょう。
部品 個数 NPNトランジスタ 2SC1815 1 PNPトランジスタ 2SA1015 1 抵抗 1MΩ (1/4W) 5% 1 抵抗 330kΩ (1/4W) 5% 1 抵抗 75Ω (1/4W) 5% 1 電解コンデンサ 10μF (16V) 1 電解コンデンサ 100μF (16V) 1 発光ダイオード 1 CdS 1 ユニバーサル基板 小 (7cm×4.5cm程度) 1 電池ボックス 単3×2 1 電池スナップ 1
■部品紹介
電子部品には、たくさんの種類があります。
どのような部品を買えばいいのか、一通り部品の説明をします。
- トランジスタ
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トランジスタは、電子的なスイッチの役割をします。
部屋の入り口についているような、電灯のスイッチは、人間が押してON, OFFする機械的なスイッチです。
それに対して、トランジスタは電気で電気をON, OFFするスイッチなのです。
今回は、バイポーラ・トランジスタと呼ばれるトランジスタを使います。トランジスタには、バイポーラ・トランジスタの他に、電解効果トランジスタ(FET)、ユニジャンクション・トランジスタなどがあります。
バイポーラ・トランジスタには、NPN型とPNP型があります。NPN型とPNP型では、電流の流れる向きが違います。
型番が2SC1815と、2SA1015という、トランジスタを1つずつ買います。
トランジスタの平らな面(顔と呼ばれる)に型番が書かれています。
「2S」は省略され、C1815, A1015と書かれています。
- 抵抗
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抵抗は、電流の流れを制限したり、電流を電圧に変換したりします。
今回は、1MΩ, 330KΩ, 75Ωの抵抗を使用します。「Ω」は、「オーム」と読みます。電気抵抗の単位です。
抵抗値が大きくなるほど、電流が流れにくくなります。
1kΩ (キロオーム)= 1000Ω
1MΩ (メガオーム)= 1000kΩ = 1000000Ω
抵抗は、小さい部品なので、抵抗値が数字で書かれていません。色の帯を見れば、抵抗値がわかるようになっています。
1MΩの抵抗は「茶黒緑金」、 330KΩの抵抗は「橙橙黄金」, 75Ωの抵抗は「紫緑黒金」の色帯がついています。
色帯の読み方は、後で紹介します。
(1/4 W の)「茶黒緑金」、「橙橙黄金」、 「紫緑黒金」の抵抗を1本ずつ買えば、大丈夫です。
- 電解コンデンサ
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コンデンサは、電気を貯めるための部品です。電解コンデンサは、コンデンサの仲間の1つです。
どれだけ電気を貯められるか(容量)、どれだけ大きな電圧に耐えられるか(耐圧)ということが、コンデンサに表示されています。
10μF(マイクロ・ファラッド)というのが、コンデンサの容量です。この数値が大きくなるほど、たくさんの電気を貯めることが出来ます。また、16Vと書かれている電解コンデンサは、16V以下の電圧で使用しなければなりません。
10μFと100μFの電解コンデンサを使用します。耐圧は16V以上のものを選んでください。耐圧16Vのものがなければ、35Vでも、50Vでも大丈夫です。(耐圧16Vの電解コンデンサ方が小さく、使用する電圧に近いので理想的)
- 発光ダイオード
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光る部品です。LEDともいいます。電源ランプや、電光掲示板などによく使用されている部品です。
赤、黄、橙、緑、青、白などの種類があります。大きさも様々です。
今回は、緑を使用します。電圧の関係で、青、白は使えません。「青がいい!」と勝手に代えてはダメですよ。色が違うだけではないのです。大きさは、直径5ミリくらいのものでいいでしょう。
- CdS
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明るさによって抵抗値が変わる部品です。そのまま、「シーディーエス」と呼びます。(硫化カドミウムを使っているからこの名前が付いている)
様々な大きさのものがあります。直径5ミリ〜10ミリ程度のものを選べばいいでしょう。
- ユニバーサル基板
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様々な回路を組むことの出来る穴あき基板です。ここに部品をはんだ付けして、回路を作ります。
大きさ、材質により、いくつも種類があります。小さくて安いものでいいです。
今回は、7センチ×4センチ程度の基板で十分です。
- 電池ボックス
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電池を入れる部品です。単1,単2、単3、単4,単5どれでもいいです。2本直列に入るものを選んでください。単3電池が2本入るものが適当だと思います。
- 電池スナップ
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電池ボックスに配線するときに必要になります。四角い、006P電池のスナップです。電池ボックスに端子がついていて、直接配線できる場合には、必要ありません。
(c) 1999 Ishijima Seiichiro