電子工作をはじめよう -7
抵抗 part1




今回は、電子部品の一つである、抵抗を詳しく紹介します。

抵抗の種類

抵抗(正確には抵抗器)には、次のような種類がありあます。

固定抵抗
抵抗値が固定された抵抗です。
可変抵抗
抵抗値を変えることのできる抵抗です。
半固定抵抗
抵抗値を変えることのできる抵抗で、調整用として使用します。
集合抵抗
1つのパッケージにいくつもの抵抗が入っている抵抗です。


固定抵抗

固定抵抗

固定抵抗は、抵抗値が固定され、変えることのできない抵抗です。小型のものは、色帯がついていて、この色を見をみれば抵抗値がわかるようになっています。

そこで、抵抗の色帯の読み方です。

第1数 第2数 倍数 誤差 覚え方
0 0 Ω 黒い礼服
1 1 10Ω 茶を一杯
2 2 100Ω 赤いニンジン
3 3 1kΩ 第三の男
4 4 10kΩ 岸恵子
5 5 100kΩ みどり児
6 6 1MΩ アオミドロ (青いロクショウ)
7 7 10MΩ 紫式部
8 8 100MΩ ハイヤー
9 9 1GΩ ホワイトクリスマス
0.1Ω 5%
0.01Ω 10%
無色 20%

たとえば、「茶黒赤金」なら、1,0、×100Ω で1000Ω= 1KΩ、誤差5%となります。

定番の語呂合わせで覚えられます。ちなみに、私は覚えていません。好きな語呂合わせでないし、よく間違えてしまうのです。 「アオミドロ」を「青緑」と間違えてわけ解らなくなったり、 色帯を覚えていなくても、抵抗を小袋に入れて分類し、そこに色帯を書いておけば困らないのです。

でも、覚えておくと便利です。


可変抵抗

可変抵抗

可変抵抗は、抵抗値を変えることのできる抵抗です。軸をまわすと抵抗値が変わります。音量調整などによく使われています。

3つの端子があり、両端の間の抵抗は、変わりません。軸を回すと、真ん中の端子と両端の端子間の抵抗値が変わるようになっています。

可変抵抗を上から見て、軸を一番左に回せば、左の端子と真ん中の端子がつながります。右の端子と中央の端子との間の抵抗値は、最大になります。軸を右に回していくと、左の端子と中央の端子の間の抵抗がだんだん大きくなってきます。逆に、中央の端子と右の端子の間の抵抗はだんだん小さくなってきます。一番右に回しきると、左の端子、中央の端子間の抵抗が最大になり、中央の端子と右の端子間の抵抗は0 (完全につながった状態)になります。

可変抵抗の抵抗値は、右左両端の端子間の抵抗で表します。50kΩの可変抵抗なら、中央の端子と、左右の端子との間の抵抗が0〜50kΩで変化します。

テスターのレンジを抵抗にし、可変抵抗についないで、軸を回してみると、可変抵抗の動作がよくわかります。


半固定抵抗

半固定抵抗

半固定抵抗は、可変抵抗と同じように抵抗値を変えることのできる抵抗です。 設計段階ではきちんとした数値を決めることができず、回路ができあがってから調整するために 使用されます。半固定の名前の通り、使うときには通常固定して使います。

抵抗値を変えるのは、調整するときだけなので、外形も小さいです。 ドライバで頭を回して抵抗値を変えます。

可変抵抗と同じ3本の足を持った物と、2本のものがあります。2本の物は両端の抵抗値が変わる ようになっています。

集合抵抗

1つのパッケージにたくさんの抵抗が入った抵抗です。 足が1列に並んだタイプと、2列に並んだ(DIP)タイプがあります。 部品点数を減らすことができ、1つのパッケージに入っている抵抗の相対誤差が少ないという メリットがあります。


抵抗には様々な種類があるのですが、それはまた後で紹介したいと思います。

(c) 1999 Ishijima Seiichiro
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