5.国民のためでなく自分のため

典型例:大橋巨泉氏

−党首になれるのでないかと思って立候補を承諾したら(当然)なれないので、四の五の
 理由を付けてさっさとやめて、それをネタにテレビや雑誌で稼ごうとしている商売人

(1)政治信条より権力欲

 大橋氏が辞職するときの会見で彼を取り囲んでいる人は社民党が多かったです。
 この一事でも彼の政党選びは間違っていたと思います。彼の政治信条は明らかに社民党でした。

 しかし民主党から立候補。で、「政策が合わない」と数ヶ月で辞職。
 なぜこうなってしまったのでしょう。

 要は、自分の力でブームを起こし、民主党に恩を売ることでやがては野党第一党の民主党の党首を目指し、あわよくば参議院議長にでも、などと思っていたのではないでしょうか。「何だったら党首をやっても良い」というのは本音だったと思います。

 結局「政権とるかもしれない政党で権力を持ちたい」という俗物的発想で政党選びをしたわけです。なぜなら大橋氏のいう非武装中立、安保反対という政策を民主党が採る可能性はゼロだからです。

 本来、比例代表とは、政党の政策に向けて投票されたというのが建前です。
 大橋氏が獲得した100万票のうち「大橋巨泉」と書いたのは40万票ですから、あとの60万票の「民主党」と書いた人は民主党と全く政治信条が違うにも関わらず彼の得票にさせられたわけです。

 大橋氏のやったことで最も良かったのは、辞職したことでツルネンマルテイ氏が繰り上がり、民主党支持票が民主党の政策の方の票になったことでしょう(笑)。

 いずれにせよ比例代表で出る候補者が、その政党の考え方について「知らなかった」「勉強不足だった」で、挙げ句の果てに「社民党ならやめなかった」という発言は本音とはいえ、選んでくれた国民を愚弄していると思います。

 担ぎ出した菅氏は責任を感じ、かつ彼に対し怒ってしかるべきではないでしょうか?
 今は「マニフェスト」などといって、政策重視を強調しますが、大橋氏を担ぎ出した反省をどう考えるかきちんと明確にしてほしいものです。

(2)異常なまでの自信と自己顕示欲

 大橋氏は「巨泉ブランドへのおごり」とおっしゃってましたが、これも彼の考え方を象徴しています。
 自らを「ブランド」と称し、それが政治の世界でも通用するという勘違いぶり。
自分がブランドですか・・。

 そういえば、辻元氏辞職後にテレビで「ボクが補選に出て議席を守って、清美ちゃんにあげる」と言っていました。
 ・・自分は絶対当選すると思っているようです。

 辻元氏もバカにされたものですが、しかし、選挙による当選の権利は「他人にあげる」という問題ではありません。「清き一票」をなんだと思っているのでしょう。

 いくら無知といえど、市民を愚弄し、民主主義の原則を踏みにじることを平気で言う国会議員経験者はいないのではないでしょうか。マスコミの大御所という身分だけでいくら放言しても良いとは実に良き身分であります。

 さらに、「在野でものを言った方がいい」と辞職時に発言されていました。1年も在職せずに何を言っているのでしょう。周囲から批判するのは小学生でもできることなのに対し、中で組織を引っ張るのは経験や知識、そしてなにより調整能力が必要です。それを承知で立候補するべきであって、これができない(やる気がない)なら国会議員に立候補すべきではなかったのです。

 いい年して(70にもなって)自分の能力すらわからないのでしょうか・・。

 ましてや、「小沢自由党も原理原則を大事にする」「僕と同じで妥協を知らない」と「評価」していました。
 僕と同じ?いえ、レベルが違いすぎます。
 もはやなにをかいわんやです。

(3)辞めてから言いたい放題

 また、大橋氏は「議員を減らすべき」とか「歳費が実働2日で1月分まるまるもらえるのはおかしい」とテレビで明言しているわけです。にもかかわらずそのための議員立法は準備すらしない。
 しかもなんだかんだ言って自分の歳費は返上もしない。
 全く言っていることとやっていることが違います。

 また、辻元氏辞職についても「悪いことは嘘ついていたことだけでしょ」とまったくとんちんかんな発言。
 「芸能界の大先輩」のための提灯番組のようなのでそれ以上の追求はなかったのですが、秘書給与流用疑惑のせいで辞職した(その後逮捕)という問題の根本すら理解していないという愚かさです。

 結局、「私にできることは経験を本を出して売ることだけ」との発言、これが本音でしょう。

 忘れられかけていたのが、今回の議員騒動で復活したわけですから。
 「海外へ帰る」なんて言っておきながらいろんなテレビや雑誌に出て偉そうなことを言っているのがその証明でしょう。

 予定通り早く海外に帰って、そのまま老後を楽しんでほしい。

 こんなヤツを使っている雑誌はそのレベルが疑われるわけですが、結構使う人いるんですよねぇ・・暗澹たる想いです。
 

類似例:田嶋陽子氏(甘い考え)、水島広子氏(民主党で非武装中立を主張)

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