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第3日目(8月19日・土曜日)

 朝食に出た鮭の骨を喉に刺し、幸先のよさとかけ離れた1日がスタートした。この日の行動は、まず摩周湖へ。本来なら摩周・屈斜路・阿寒と3湖を廻るつもりだったが、1ケ所でたっぷり時間を取ることにして摩周湖のみに向かう。中標津町を抜け、弟子屈から摩周湖へ。2時間弱走ったところで僕たちを出迎えてくれたのは、霧に包まれた摩周湖だった。やっぱ“霧の”摩周湖だ。この日は駐車場が霧で覆われていなかったので、霧の深さとしてはかなりマシだったようだが、それでも湖面はほとんど見えない。たまに、1分くらい対岸が見えることもあるが、ほとんど真っ白。でも、ちょっとは見えたのだから、僕の出世は遅れるのだろうか?

霧の摩周湖。中央の点は摩周湖内の島です(写真提供・まるねさん)。

 

 1時間ほど散策して出発、向かうは釧路湿原だ。釧路湿原といってもムチャムチャ広いので、いくつかの風光明美ポイントを歴訪しよう、というのはTsの提案だ。道中、牛乳を飲ませてくれる店が点在している。せっかくだからと寄ってみた。牛乳はまずます、ミルクゼリーは・・・?うまいんだかまずんだかわからんレストランを後にし、1時間ほど走って南弟子屈付近(標茶町内?)で牛を大量に発見。放牧されている牛をまじまじと見たことは、初めてではないだろうか。個人的な趣味だけで車を止めたら、いつしか牛の大撮影会となってしまった。

ふと気になってしまった牛を撮影。ガンバレ雪印。

 

 13:30に、シラルトロ湖に到着。すでに釧路湿原の入口(?)である。全員でキョロキョロしながら撮影する。実はこの日、“写ルんです撮影大会”なる企画をやっていたのである。めいめいで写ルんですを持ち、同じカメラという条件で写真の腕前を競おうという、思いつきの魅力爆発企画だ。自前のカメラでは格差が大きいので、条件を同じくするための強引な企画なのである。普段は写真を撮らない僕と相棒Tも、あちこちパチパチ撮る(後日談・これがきっかけとなり、ブータンにカメラを持っていく決意をした)。

 お次に目指すはコッタロ展望台。国道から展望台に向かう道に入ると・・・ダートである。たまたまレンタカーのハンドルを握っていた僕、走り慣れないのでちょっと怖い。でも、せっかくなので(?)急ハンドルを切ってカウンターを当てる練習をしてみた。もちろん控えめにやったので事故にはならなかったが、もうもうたる砂埃で、見るも無惨なほど車が汚れてしまった。いくらレンタ車とはいえ、返すときに気が引ける。

 砂煙りがおさまってから車を降り(そうしないと大変)、小高いところにある展望台から湿原を見下ろすと、ツルがいた。遠くてあまりよく見えないのが残念だが、まごうことなきツルである。去年の万字炭山で見たのはサギだったようだが、今年はホンモノのツルだ。距離のせいでものすごく小さくしか見えないのだが、さすがにいいものを見たような気になる。

この画像のどこかにツルがいます。ホントだってば。

 

 その後、湿原で夕日を狙おう!ということになったが、まだ日没まで時間がある。なので、いったん釧路湿原を離れ、釧路市内に戻る。Ts車の給油のためだ。ついでに、ダートで泥だらけになってしまったので洗車もすると言う。しばし休憩しているところで、ある人が“猫のたまご”を食べたいと言い出した。尋常でない申し出に唖然とする一同。なんと、そんな名前のお菓子をこの近くで売っているらしい。言ってみると、一口サイズの丸いカスタード・ケーキだ。猫の手足の肉球を思い起こせないことはないが・・・いろいろな味で20種類以上あるが、そんなにまとめて買う気はしない(要冷蔵かつ日持ちがしないので、買いづらい)。せっかくなので、カスタード・クリームのを1つ買ってみた。ちょっと甘ったるいが、一口サイズだからちょうどいいや。

 日没時間を見計らって、今度は細岡展望台へ。日没を狙っているのは僕たちだけでなく、ごく普通のカップルから、信じられないほど豪華なカメラを構えた人までさまざまだ。雲がちょっと厚いのが残念だが、完全に曇っているわけではなく、西のほうの山際は少しだけ雲が切れている。雄阿寒岳と雌阿寒岳がどっちも辛うじて見えるのだから、まずまずだ。そんなところで、僕はひたすら写るンですの限界に挑む。



2枚ともへら氏のデジカメを奪った僕が撮影。写るンですはやっぱ使えなかった。

 

 この日の夕食は、前日に泊まった宿のおばさんに教えてもらった回転寿司屋へ。回転だからとバカにしてはいけない。モトの魚がうまいのだから、何を食べてもリーズナブルな値段でおいしいものが食べられるはずだ。そんな思惑をかかえて寿司屋に行ってみると、1時間待ちの大混雑!順番になったらお呼びしますのでと、ポケベルを貸してくれた。隣のTSUTAYAでも入りますんで、どーぞとも言われた。立ち読み公認?ともかく、寿司屋の店内で待っていてもしかたがないので、TSUTAYAでひたすら立ち読みする。

 そして、ついに2年ぶりに釧路の寿司を食べる時が来た。まあ、詳しくはこの画像を見ていただければ、各人の健啖家ぶりがおわかりいただけるだろう。ちなみに、1山が1人で食べた皿の数である。

(撮影者へら氏のコメント)
皿の数は俺がトップだが、値段は誰がトップだったのだろうか?

 

 この日の宿泊は、お祭りで大騒ぎをしている地帯のど真ん中にあるビジネス・ホテル。この日のうちに精算をしてしまおうと作業をしていたら、なんと「使途不明金」が5千円も出てしまった。しかも、字を間違えて「使徒不明金」などと書いてしまった。もう1度計算したら、使途不明金はなくなったってめでたいのだが、さすがに疲れが・・・

 

最終日につづく

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