23.感動のゴール(100人100様のさくら道)

金沢の判り難い道を7人で歩く。
走ってきて追いついた細田さんも歩きに着き合わせてしまった。
二口町まで着いて、関家君に迎えられる。
ここまで着て細田さんは先に進む事になる。(いままで歩きに付き合わせて悪かったなと反省する)

そして"それぞれのさくら道"と言っていた人も先に行ってしまった。

県境から兼六園まで一緒に走った。
それも"速いから速度を落として"と言っていた人達もさっさとゴールを目指して行ってしまった。
力が余っていた私達が取り残されてしまった。
森本から兼六園に向かうところで、南さんや鈴木さん、向地さんに"皆が付いてこれないから速度を落としてください、さくら道は楽しむものだから皆でゴールしましょう"と言った自分を後悔した。(今も後悔している)

またゴール手前で"どいて"と言って追いぬいていった人もいた。
歩いていたので邪魔だったかもしれないが、IAU ASIA CHAMPIONSHIPの24時間走で大会記録を出したイアニスクロスもアジア記録を出した関家君も前を行くランナーに"どいて"とは一言も言わなかったし、聞かなかったのがここで耳にするとはおもわなかった。
ゴール手前で人間性の現実に目覚め、しらけムードになってしまった。

しかし、ゴール手前1キロ、五箇山から協力しながらここまで来てくれた私達5人は、手を繋いでゴールを目指す事にした。
ルネス入口に到着。
前のランナーがゴールするのを待ってからスタートしようと待っていたら、後から着たランナーが先に行ってしまった。
そのランナーがゴールしたのを見届けてから私達5人は手を繋ぎゴールを目指した。

荘川桜あたりから抜きつ抜かれつ走ってくれた南さん、鈴木さん
私達を待っていたマッチャン、最初は不信感、喧嘩、そして怪しい二人と化した向地さん、計5人で手を繋ぎゴールに近づいた時、私の目からは自然と涙があふれ出てきた。
"海宝さん、酒井さん、スタッフの皆さん、応援して下さいました皆さん、一緒に走ってくれた多くのランナーの皆さん、南さん、鈴木さん、マッチャン、そして向地さん、ありがとう。
皆さんのおかげで、本当に楽しいさくら道を体験することができました。"


ゴールタイムは46時間46分46秒であった。
1度も眠くならず、命がけで走れたさくら道に大変感謝である。


大変だったでしょうと言われたが、大変だったとは思うことは一つも無い楽しい旅であった。
来年も伴走ができたら良いなと思えるゴールに感謝である。






次へ 前へ
TOP