10.白鳥へ
郡上八幡のエードでWandaに合う。
Wandaは私たちを見て、逃げるようにスタートする。(完走記を読んで”あれは逃げたわけじゃないよ”と彼女はメールをくれた。しかし今まで視覚障害者と伴走チームは時間内完走した事が無い、その視覚障害者と伴走のチームを見てヤバイと思って逃げた様である。かなりすばしっこかった。猫娘のようだあった)

Wandaは、一昨年、新婚旅行としてさくら道に参加し、時間外では有るが夫婦仲良く完走した、素敵な夫婦ランナーである。(但、かかあ天下)
昨年は堂々と時間内完走、先月の24時間走では100マイルランナーになり、年々強くなる期待のランナーでもある。
一方旦那(マッチャン)は途中から伴走を手伝い、懇親会の時間を狙った様にゴールし大勢の方の注目をかったランナーである。
また先月の24時間走の時、奥さん(Wanda)は一生賢明走っている時である。
マッチャンは"寝るから1時間たったら起こしてくれ"と私に言ってきた。
そして1時間後、マッチャンを探しても見つからない、
なんとマッチャンは私に見つからないようなところで隠れて寝ていたのである。
面白い友人である。
この後、マッチャンと供に走る事になるとは、想像もつかなかった。

ここでお握り、味噌汁を飲んで出発する。
昼の暑さが影響してか、胃の具合が悪い。
向地さんも胃の調子が悪いと言っていた。
私だけ調子が悪いので無くて、安心する。

白鳥を目指す事にする。
郡上八幡を出発して1時間、弥冨ちゃんに追いつく。
弥冨ちゃんはどんどん強くなっており、成長が楽しみなランナーである。
どこの大会にも参加しているくらい大会では良く見かける。
さくら道の後、野辺山でも会った。
弥冨ちゃんに"この先にエードがあるのでコンビニに寄らないように"と伝え、一緒にエードまで行く。

胃の具合が最悪であるが、食べ物を口にする。
そして出発する。
大和町を過ぎ、白鳥手前自動販売機でドリンクを買い給水する。

そして白鳥町に到着して顕彰碑に向かう。

顕彰碑に向かう坂は、急な上り坂なので歩きながら登ることにした。
今まで走っていたのに急に歩きだし、少し眠くなる。

坂道を歩いているとWandaが走って下ってくる。
"後少しで顕彰碑よ"と言われる。
元気が出る。
Wandaも最近は、男勝りのランナー変身してきた。


顕彰碑に23時27分に到着。
酒井さんが一人で待っててくれると思ったら今年は松明をたいての大歓迎であった。
"松明で歓迎も良いが、酒井さん一人で暗い中を待っててくれる方がさくら道らしさがあり良い"と思ったのは私だけだろうか??


顕彰碑を下り公民館に到着する。
向地さんに食事をしてもらい、マッサージが空いていたのと、食欲の無い私が先にマッサージを行わせてもらった。
走りすぎて胃が下がり、食欲不振になった胃を持ち上げてもらう。
これで体が楽になる。
私のマッサージも終わり、向地さんの食事も終わったので、向地さんにマッサージを受けてもらう。
今度は私が食事、向地さんがマッサージを受ける。

マッサージのおかげで食欲も少し戻る。

向地さんのマッサージも終わったので、出発する。


11.ひるがのへ(ホモ発覚か)
白鳥を出発して少し立つと、気がうせたのか、私が弱気になる。
向地さんから"自分に付いて来いと言ったのはなんだったのか!!"と激を飛ばされ、目が覚める。
ゆっくりなペースであるが走ることにする。
唯一ここで向地さんに引っ張られる事になる。

ひるがのへの登り、向地さんに話をしても"そやな"だけになる。
話を聞いていないのがわかる。
眠いとの事である。
向地さんに"寝ながら走る人がいる。坂だから歩くから歩きながら寝て良いよ、私は起きているので大丈夫だから"と伝え、腕を握り二人でひるがのを目指す。

TAKASUからの旧道に入る。
”この先コンビニがあるので頑張ろう"と話をし、足をすすめる。
コンビニに立ち寄り、ウイルダインゼリーを購入し、お腹に入れる。

今度は私がもよおして来たので、向地さんを店の人に頼み、トイレに行く。
コンビニの人はわざわざ椅子を出してくれ、向地さんを座らせてくれた。


ここのトイレは洋式で楽だった。
トイレが済んだので、親切にしてくれたコンビニを後にした。

バイパスに戻る。

旧道をチョンボしてバイパスを来た人がかなりいた。
"旧道をこないとコンビニ無いのにな...地図も見ないのかな??"と思いながら進む。

この先でKadoさんのエードに立ち寄りスタートする。
Kadoさんは関西のトップウルトラランナー。ネイチャーランで日本人1位になるなど輝かしい経歴の持ち主。
自らも伴走をやるが、伴走者を紹介したりと忙しい人。
今回の向地さんもKadoさんからの紹介である。
一見怖そうな人だが、実際はやさしい。
Wandaやマッチャンの親分になる。
池波文庫で言うならKadoさんは香具師(やし)の元締めのようなものである(向地さんが起こりで、山田さんが蔓、私が藤枝梅安の様な関係である。<本当は鬼平犯科帳の長谷川平蔵か剣客商売の秋山大治郎の様になりたかったのだが今回私は藤枝梅安、もしかしたら必殺仕事人の昼行灯(通常はボケーとしている)と呼ばれている、中村主水の方がピッタリかも...>)

KadoさんとはIAU ASIA CHAMPIONSHIPでは一緒に走った。


向地さんはまた寝ながら歩く。
寝るのに慣れたのか、私にはあまり負担がかからず、楽に進む事ができた。
真夜中、大人の男性同士で手を組んで歩いている姿を見た自動車達は"ホモが歩いていた"と勘違いしていないかと心配するが今では後の祭りである。

3キロほど進むと、横浜の田森さんの仲間のエードが歓迎してくれた。
偶然、田森さんが車で来たので、お会いすることができた。

ホモ2人、ついにひるがの分水嶺に到着(29日 4時12分)
そしてエードに到着。

エードに立寄る前に向地さんはトイレに入る。
トイレを出てからエードで手抜きうどんを食べる。
手抜きうどんと言っているが大変美味しく感謝をする次第だ。

胃薬と整腸剤を向地さんがもらう。
自分ももらい飲んでみる。



Kadoさん達の私設エードにて
向地さんは居眠りランを覚えた


私の左はフランケンさん
向地さんの右は香具師の元締め:門さん
右端は塩原さん

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