「ほえづら」画像2−©おがみ大五郎氏
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ほえづら

−1998年10月「非常勤講師1年生」

[9月|11月|編年表]
31/Jan/1999(Sun)

最終回を過ぎて久しいのですが、先日試験が終わり、この仕事も終わろうとしていますので、ちょっと追加します。

どこで見つけたんだ?でも、無駄な努力

今日は、先週の疲れからか、日中は寝てました。夕方から、さて、残り少ない休日をどう過ごすかな、と思ったら、試験の採点をしなければならないのでした。試験後1週間以内に教務に成績を報告しなきゃいけません。

私の試験は、マニアック問題おナサケ問題からできてまして、おナサケ問題さえ全問正解すれば「」は保証されています。ところが、これさえできない学生さんがいて、というのは、下の1月29日の記事の通りです。

マニアック問題の方も、以外にもよくできている学生さんがいて、感心させられました(^^。私の授業以外では、どの本にも書いてないような内容ですからね(一般教養でそんな授業する方もする方だ)。

答案を見ていると、私の話のどの部分が印象に残っているのか、どの部分で私が紛らわしい言い方をしたか、よくわかります。今後の参考にしたいのですが、今後は講師の予定が入ってないので、もしそのときが来たら、ということにしておきますね。

中には、「私はこう思う」……と自分の“学説”を展開している学生さんがいました。書いてあることはごく当たり前のことなのですが、私が授業の時、時間の都合で省略した内容だったんですね(^^;ゞ。手抜きはできないと言うことかな。

文章のおかしいのは笑えました。「上にも述べたように」と書いてあるのに、上には全然述べてないことだったり、何かを写したのかな?でも、写したにしては破綻した文章ですが(^^。

私の試験、何でも持ち込み可なのは、先程も述べたとおり、どんな本にも載ってない話を喋っているからです。だから、図書館で調べたり、辞典とか持ち込んでもムダだって授業で言ったのに、無駄な抵抗してる学生さんもいました。山川出版社の高校世界史の教科書という、懐かしい代物を持ち込んだ学生さんもいましたね。私も高校の時、学校で使っている教科書とは別に、山川の教科書を入手して勉強したものでした。でも、その私が出題した問題は、山川の教科書なんかでは解答できないんです。残念でした(^^。

出題とまったく関係ない解答をする学生さんは多かったのですが、その中に、何だか見覚えのある文章がありました。なんと、『九州考古学』第69号に私が以前書いた「九州大学考古学研究室所蔵百済・新羅土器」の一部が、そのまま書かれていたのです。この文献、探し出してきたのでしょうか。無駄なことしますねぇ。まだどこにも書いてない内容の出題だって言ってるのに。
でも、よく見ると、外字のところが脱字になっています。ということは、印刷物の原本を見つけたのではなく、管理人著作集をブラウズして発見したのでしょうか。最近は埼玉大学からのアクセスもあるし、そうかも知れませんね。いやぁ、ありがとう。キミのおかげで、考古学徒のためのe漢字で文字を補わなきゃいけない部分がわかったよ。でも、解答になってないから、点はあげないね(^^。

でたらめ解答もいろいろあって、なぜか古式土師器大和朝廷が前後脈絡なく登場したかと思うと、新羅を滅ぼしたのが成桂になっていたり。せめて成桂と書いて欲しかった。ま、新羅を実際に滅ぼしたのは高麗の王建なんだけどね(^^。

すっかり楽しませていただきました。みんな、元気でね。


29/Jan/1999(Fri)
これは、1999年1月の「ほおづえコラム」の記事の再録です。

今日は大学の試験の日。何とか単位ぐらいはつくように、と問題を考えたのに、どう転んでも「不可」しかつけようのない答案を書く学生さんがいますね(これはこれで特技かも)。困ったもんだ。

あれ、よく見ると「学籍番号」の欄に、番号だけでなく、括弧書きで「(4年次)」って書いてあるね。ダメだよぉー。「学籍番号」の欄は番号だけ書かなきゃぁ。ひょっとして「この単位がないと卒業できません」って意味?だったら学年なんて書かなくていいから、少なくとも「」レベルの解答を書いてね。来年からそうすんだよ。わかったね(^^。

我ながら、いい先生だなぁ(^^(あっかんべー:P)。


29/Oct/1998(Thu)

結局今月の「ほえづら」は、初めての非常勤講師体験について書き連ねてました。今回で一応の最終回にして、来月からは意図的に月間テーマを立ててこのコーナーを続けようかなと思っています。でも、ここはもともとほかのコーナーのどれにも当てはまらない内容を書くところなので、すぐに前言撤回するかも知れませんけどね。(^^;ゞ

燃え尽きる木曜日

今年の4月から、私は金曜日が休み、土曜日が出勤になりました。金曜日に大学の非常勤講師をするためでしたが、後期のみの授業なので、9月までの金曜日は単なる休日になっていました。そんな生活を半年もすると、知らず知らずのうちに影響が出るものです。木曜日になると、もう翌日は休みだと思っているので、木曜までで燃え尽きてしまうのです。金曜日は家でぐたぁ〜っとしてしまいます。

ところが、10月から金曜の午前中に授業が入ると、金曜も普通に起きなければなりません。それだけでなく、授業の準備もしなければならないので、木曜日の夜はパニックです。もうほとんど燃え尽きているのに、それから資料を準備し(毎日少しずつ準備すればいいのでしょうが、なかなかそれもできません)、翌日も普通に起きて授業に行かなければならないのですから、もうくたくた。

大学の先生って、えらいんですねー。こんなつらいことを毎週、しかも週に何回もしているんですね。それとも、何か巧みな「手抜き」法があるんだったら、伝授してくださいよ。m(_ _)m

明日も授業。今回(第5回)は、スライド上映で、必要なスライドも選び、足らないものは撮影・現像を終えてるので、今回はちょっとだけ余裕です。でも、またすぐ来週の準備にかからなきゃ……(^^;ゞ。


24/Oct/1998(Sat)

腕時計のある生活

しばらく疲れていて、2週間ぶり……(^^;ゞ。今月は非常勤講師ネタが続いています。

私はここしばらく、腕時計のない生活を続けていました。現場に出ていたころからです。都会で仕事をしていると、腕時計などなくても、意外になんとかなるものです(懐中時計を使っているから、というオチはありませんよ)。特に、家根のある場所での仕事になってからは、どこかしらに時計があるので、全然不自由はありませんでした。そう。私は新聞も取っていないし、しばらく前まではビデオデッキもなかったのでした(1998年7月4日の発見を見るとわかります)。

ところが、大学で授業を始めてみると、教室には時計がないのでした。こりゃまずい。プロの大学教授のように、体で90分を覚えてる(そ……、そうなの??)わけじゃないのに、時間がわからないなんて。

急遽、腕時計を買いました。何年かぶりに腕時計がある生活……そうか(!)。前の時計は1980年に買ったから、腕時計を買うのは18年ぶりだった。買うとうれしくなって、エメラルド色の文字盤をみんなに自慢したりしてました(ガキっぽいな(^^;ゞ)。

久しぶりに腕時計とかつけると、左腕が重いかな?……などと大袈裟に考えていたのですが、けっこう軽いもんですね。最近の腕時計は軽いのかな?それとも、この腕時計、中身がスカスカ?

今週のはじめ、月曜日だったか、いつものように満員電車での出勤となりました。駅のホームに降りると、ちょうど電車が来たところでした。私は職場の最寄り駅まで乗り換えなし・身動きもなし(!)の路線なので、発車直前の、もう人でいっぱいの電車に無理矢理乗り込みました。そして、荷物を持っている左腕を、体の方にぐっと引き寄せました(この辺のところ、満員の通勤電車を体験した人でないと、ニュアンスがわかりにくいかも)。

目の前で、電車のドアが両側から閉まりました。う〜〜ん。無事に乗れた(^^。……ん??何だ?左腕が動かないぞ。

なんと、腕時計の本体の部分だけが、ドアに挟まれていたのでした。私はドアにへばりついたまま離れられなくなったという次第。満員電車なので、身動きしなくてもいい(できもしないし)のですが、この快速電車は、この後、駅を3つ飛ばすんですよね。もし、次の駅で開くドアが反対側だったら……、そして、お客さんがいきなり減ったら……、一人だけドアにへばりついてたら、変な風だろうなぁ……などと思っていたら、ほかのお客さんの鞄か何かがドアに挟まっていたらしく、出発前にもう一度ドアが開いて、左腕は自由になったのでした……いえ、満員電車の中で得たささやかな自由など、どれほどのものだというのでしょうか。ToT

腕時計があろうとなかろうと、やはり今日も、乗り換えなし、身動きなし。


10/Oct/1998(Sat)

一太郎も MS-Word も使えない!!

授業2回目ともなれば、適当に雑談ではごまかせず、資料の一つも準備しなければなりません。今回は「トロイの木馬と水戸黄門」とタイトルも決め、資料の準備を始めました。

一太郎を起動したものの、ウィンドウの枠とタイトルバー、ツールボックスなどは表示したものの、肝腎の文書の部分は乱れて表示しません。これでは使えません。何か、ファイルのトラブルがあったようです。

時間がないので、一太郎はあきらめ、Word97を使うことにしました。ところが、起動しようとした途端、

このプログラムは不正な処理を行ったので強制終了されます。
終了しない場合は、プログラムの製造元に連絡してください。
(原文は半角カナを使っています)

と終了してしまいました。起動しないのに“終了”って、どういう日本語? それはともかく、Wordも使えません。

どうしてこうなったんだろう。ありそうな原因はソフトのインストールくらい。そうすると、先日Microsoft Internet Explorer 4.01をインストールしてすぐにアンインストールしたことくらいでしょう(Microsoft製品は、ほかのソフトが参照するDLLファイルを書き換えてしまうことがあり、インストールによってほかのソフトが動かなくなる事例が多い)。こうなったら、一太郎やWord97をインストールし直すか、それでもダメならWindows95をインストールし直すしかなさそうです(こういうのは解決とは言わない。これまでのことを“なかったこと”にするだけだから)。しかし時間がありません。成功の保証もありません。

これらのワープロソフトに頼れないなら、どうすればいいのでしょう。ワードパッドはあまり使ったことないし、メモ帳で印刷はやだなぁ。文字飾りが適当に使えて、印刷ができて、使い慣れているソフトなんて、あったかな……。

ありました。最近もっとも頻繁に使ってるソフト、Netscape Navigator 4.04 日本語版が。これならエディタでHTML文を書くだけ。HTMLなら、ほかのブラウザでも表示・印刷できるし(でも、どうしてMicrosoft Internet Explorer 3.0には「印刷プレビュー」の機能がないの?)

そんなわけで、HTMLによって書かれた講義資料「第2回 トロイの木馬と水戸黄門」を完成させることができました。せっかく作ったのに、すべてを時間内に話すことはできませんでしたが(^^;ゞ。

補足

今回は慌てていてNetscape Navigatorしか思いつきませんでしたが、実はほかにも方法がありました。

たとえば、Excel97をワープロ代わりに使うという方法があります。講義資料くらいなら充分実用に耐えると思います。

また、Windows導入後使わなくなってバッテリー上がってしまった98noteNX/T(CPUはi386、OSはMS-DOS 3.30D)にACアダプタをつけ、プリンタに接続して、DOS版のワープロ(一太郎Ver.3 with ATOK6一太郎Ver.4 with ATOK7KOA-Technomate3)のどれかで作成・印刷するという手がありました。

今思うと、config.sysなんて、完全ブラックボックスのDLLファイルやらレジストリに比べると、かわいいもんですね。

一太郎Ver.3の良さを強調しておきながら、いざというときに思いつかないんだから、私も相当のWindows依存症です(^^;ゞ。

補足(12/Oct/1998)

インストールし直したら、MS-Wordは使えるようになりました。ついでに、しばらく使えなかったSchedule+も復活しました。一太郎の方は深刻な障害があるらしく、いまだ復活しません。


7/Oct/1998(Wed)

古……学

先週から、授業が始まりました。

バスに乗ってキャンパスに向かうとき、どうしても「西武バス」が「さいぶがす(西部ガス)」に聞こえるなぁ(^^;ゞ。

1回だけ授業して「今の学生はあーだ、こーだ。」というと、年寄り臭くなってしまうのですが、それでもちょっとだけ。

みんな、じぃ……っと話を聞いてるんですね。意外というか、まじめというか。でも、理解してる風じゃなかったな(理解できるような話をしなかった、という事情もありますね(^^;ゞ)。

授業の後、提出された履修票を見ると理学部が一番多かったので、「しまった。“線形代数”とか、そういう言葉を使うんじゃなかった」と、絵に描いたような後の祭り。しかし、鉛筆書きの履修票が多いなぁ。こういうのって鉛筆で書くか、普通(あ、誰かの文体に似てきた(^^;ゞ)。

確かに、高校までは学校で鉛筆書きの方が多いのも事実。受験も鉛筆使用が普通ですね。センター試験に至っては、鉛筆の濃さまで指定しています(HBといっても、メーカーによって濃さが違うから、指定する意味はあまりないと思うけど)。

ある学生さんは、白紙の履修票を持ってきて、「(この授業の番号は)何番ですか?」「何の授業ですか?」……。
まぁ、こんなもんと予想してたけど(^^;ゞ。ちょっと呆れつつ「考古学ですよ」と答えると、学生さんは、履修票に(これまた鉛筆で)いきなり「」……と書いたまま、フリーズしてしまいました。

私もフリーズしてしまいました。


5/Oct/1998(Mon)

10月になりました。思いの外労力をかけた「アクセス感謝祭」も終わりました。しばらく後遺症で更新が鈍くなるかも知れません。(^^;ゞ

ところで、今度こそさるよい考古室のテコ入れを始めます。ひょっとして、解体もあるかな?

「さるよい考古室」は11/Oct/1998までで解体し、考古学関係コンテンツはトップページから直接リンクしました。(26/Oct/1998補足)

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