考古学のおやつ

1999年2月の発見

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1999年2月21日(日)

始めてから3ヶ月になるきまぐれNEWSLINKは,恐ろしいコーナーです。更新しないとさぼってるみたいでカッコ悪いので,何とか記事を追加しなきゃと強迫観念があります(そのわりに見てる人少ないですけど(^^;ゞ)。しかし,そうすると,遠方へ旅行のとき突然更新が途絶えるので,「あ,白井は今旅行に出ているな」とわかってしまいます。行動がバレバレなんですよね。

1999年2月中旬のきまぐれを覗いていただくと,2月10日の次が2月14日になっていますね。この間,11日から13日までは佐賀に行っていたのです。

東京みやげ・佐賀みやげ

11日の朝早く羽田に行きまして,そこでおみやげを買うことにしたんですけど,困ってしまいました。何を買ってけばいいかわからないんです。こういうこと言うと,東京の人には申し訳ないんですが,東京から地方に持っていくおみやげって,適当なのがないんですよね。どれも,行き先の地方にありそうなものだったり,本店が行き先の地方にあったり(気づかずに持ってったら恥(^^;)……。もちろん,それなりにいいお菓子はあるんですけど,手みやげにって感じじゃないような。
それでも,なんとかそれらしいのを選んで,持っていきました。

飛行機が遅れて福岡空港駅(奴国)で西唐津行きの直通電車に乗り遅れ,次の電車に乗りました。姪浜で乗り換え,筑前前原(伊都国)まで行ったところで,唐津駅(末盧国)の待ち合わせに間に合わないと判断してタクシーに乗りました。

かつて久里双水古墳を見上げに行った(見に行った,ではない)以来の海沿いの道は,海辺に育った私には気持ちのいい風景でした。

旅の最初からそんな調子でしたが,その後はほぼ無事に,佐賀県立名護屋城博物館吉野ケ里遺跡(◎●○国?まさかね),佐賀県立博物館を訪れました。それぞれの場所でお渡しした東京みやげ,いかがだったでしょうか?ちょっと不安。

その後,徴古館の「里帰りした閑叟公−墓所副葬品」を覗きつつ佐賀駅まで行ったのですが,そこでまた困ってしまいました。佐賀のおみやげって,何を買えばいいんでしょう。呼子のイカを生きたまま持って帰れればいいんですけど(むちゃくちゃ),そうもいきませんよね。少なくとも,佐賀駅では「これ!」と思うものを見つけられませんでした。大原松露饅頭なら福岡空港にもあるだろうし。

福岡に3年半もいたのに,佐賀みやげも知らないのは恥かも。今回恥の多い発見ですねぇ(^^;ゞ。

おみやげというと,私の田舎(以前もちょっと出てきましたが,島根県の浜田市です)なんかも困るんですよね。個人的にはフグのみりん干しとかもいいんですけど,何となくビニール袋に入ってるだけなのは,もらった方に違和感あるかも知れません。漁師町らしい豪快さで,いい雰囲気だと思うんですけどね。

日本酒なら日本海(三隅町)でしょう。学生の時,北海道に発掘に行ったとき,日本海を持っていきました。夜の宿舎のテーブルに,日本海の紙パックとオホーツク(ウオッカだったと思う)のガラス瓶が並んでました。

三隅町は2005年10月1日から浜田市

あと,実家からはちょっと距離がありますが,島根県には中浦本舗のどじょう掬いまんじゅうがあります。名前だけ聞いて存分バカにしてくださる方も,実物に触れたら掌を返すように友好的な態度に変わります(それはそれで,腹立たしいですけどね)。考古学者の判別に使えますよ。断片的な情報で勝手に憶測をめぐらせてるだけの人か,事実に対して謙虚な人か(だいたい,日本考古学の暗い未来を暗示するような結果が出ますが)。

どじょう掬いまんじゅうのすごいところは,地元のテレビCMがフランス語(日本語字幕つき)なんです。最近はあまり見ないんですけどね。だいたい深夜の時間帯に放送するので,見逃してるだけかも知れません。ラブストーリーで,ドジョー(男)とマンジュリエット(女……むちゃな名前(^^;)が登場人物です。

ドジョー > マンジュリエット!どじょう掬いまんじゅうを買ってきたよ!

てな感じ。そういえば,「日本におけるフランス年」なんだから,このCMで全国に討って出ればいいのに。以前CM大賞も取ったのに,欲がないんでしょうか。中浦食品株式会社さん。

おっと,盛大に脱線してしまいました。結局,福岡空港まで荷物になるからと,佐賀駅では何も買いませんでした。そして,福岡市博物館に展示を見に寄って,福岡空港での搭乗直前に鶴の子を買って帰りました。あれ?大原松露饅頭の立場は(^^;ゞ。

けっこう好評だったから,また鶴の子買って帰ろっと(^^。

まだ今月3つ目の発見なんですが,次回の発見は3月1日早朝に登録の予定なので,今月の発見はこれまでです。

(1999年3月8日補足)実際は3月2日の登録になりました。

1999年2月14日(日)

今年もやってきました。聖バレンタインデー。こういう何の関係もない日はもういーよ。

でも,今年は日曜日なんですね。よおし,おとなしくうちに籠もってよーっと。

目覚めたら月曜日

そういえば,成人の日って,来年から1月の第2月曜日になるそうですね。ということは,8日から14日までの間だから,1月15日の成人の日は今年が最後だったってことです。月曜に固定することに何の意義があるんだか。世間一般でやたらに連休が増えると,私の商売には影響出るんですけどね。

まぁ,この「ハッピーマンデー法」(通称ですけど,ネーミングのセンスがないですねー),それなりに意義はあると思うんですが,こんな法案通してる暇があったら,ほかに重要案件がいっぱいあるような気がするな。

この際バレンタインデーも2月の第2日曜日かなんかに固定したらどうでしょうね。母の日みたいに。そしたら,この不毛な日をやり過ごすのも,少し楽になりますよね。バレンタインデーの前夜(つまり土曜日の夜)になったら,睡眠誘発剤かなんかを飲んで,「どうか,今度目が覚めたら月曜の朝になっていますように」と神様にお願いして寝るとか。いい考えだと思うんですけど。

今年は不景気のせいで,あのバカらしい“義理チョコ”が減るそうです。いいことですね。あんな意味のない物品のやりとりはやめた方がいい。送るんならIOCの委員あてぐらいにしといたら(やばいやばい)?

でも,義理チョコを考えついた人って頭がいいというか,まぁ,誰かが発明したんじゃなくて,自然発生なんでしょうけど,日本的で,うまくできてますね。

好きな人に告白する日という虚構を前提にして,この「義理」が成立してるあたりが面白いですよ。こういう適度な虚構が,人の行為に安心感を与えるのかも知れません。より直接的な「ボスの日」とか「秘書の日」が定着する様子のないところを見ると(だいたい,何月何日だっけ?),やはり適度な虚構は日本的な社会慣行に欠かせないのかも知れません。

ううん。何だか,バレンタインデーをけなしてるんだか,誉めてるんだか,さっぱりわからなくなってきました(^^;ゞ。まぁいいや。その程度のもんなのさ(どういう意味だ?)。

虚構ということにしてしまわないとバレンタインデーを理解できない管理人さんでありましたとさ。おしまい。


おーーし。いつもに増して無内容だけど,「今週の発見」書き終わったぞ。それじゃぁ,月曜日の朝までゆっくり寝るとしよう!それではみなさん,おやすみなさい。また来週!!m(_ _)m


1999年2月7日(日)

先週の発見「意外に普通だったりする」には,反応のメールが来ました。なんと,前回の登場人物(と言っても,話の中では全然登場しないのですが)である若い女性本人から。

実は,先週の発見を載せた直後から,本人がどう思うか気になってたんですよね。この人が「考古学のおやつ」を見てること,知ってましたから。で,内心ビクビクものだったんです。いただいた文面は,……まぁ,一安心でした(ヒミツなのさ(^^)。

怯えるぐらいならよけいなこと書かなきゃいいんですけどね。

あ,でも若い女性って私の事じゃなかったりして…(..;)">

いえいえ,あなたのことですよ(^^。
あ,待てよ。この文面って「実は若くないんです」とか「実は女性じゃないんです」って意味じゃないだろーな(^^;。……って,こういうこと書くから,またしばらくビクビクしなきゃならないじゃないか(自己ツッコミ)!

そう。いつも好き勝手なこと書いてるようでいて,私って意外に小心だったりするんです。

よし,これで今週のネタはできた……と思ったけど,さすがに二番煎じはカッコ悪いので,今週オリジナルのネタ,いきますね(^^。

歴博さんもいろいろ大変そうですね

私も高校生のころはニッポン放送の「オールナイトニッポン」とかを深夜に聞いてました。うちの田舎では放送してなかったので,東京からの電波を探して,韓国からの高出力の電波(以前タモリさんがよくネタにしてましたね)の間を縫って聞いたものです。

やっと電波を捕まえると,女性のムチャクチャにハイなしゃべりが聞こえてきまして,「な,何者?」と驚き,その声が中島みゆきさんと知ってまた驚いたものでした。あの人,いま国語審議会のメンバーなんですけど,なんか心配ですね(^^;。

その後,月曜日の第1部は中島みゆきさんからデーモン小暮閣下(こういう敬称をつけないといけないらしい)に代わりました。このころには地元のラジオ局からこの番組が放送されるようになっていて,以前よりもはるかに快適に聞けるようになっていました。

あるとき,リスナー(懐かしい響き^^)からの葉書の書き方だかがあまりにひどいので,デーモン閣下は手紙の書き方を話し始めました。返信用封筒の表書きには自分の名前のあとに「様」ではなく小さい字で「」と書き,返信する人がこれを消して「様」に書き換えるとか,まぁ,当たり前のことではあるんですが,その当たり前を説明してくれたんですね。

デーモン閣下は悪魔のクセに,相撲が好きだとか,大学の中国語(第2外国語)の授業の声調の練習が恥ずかしかったとか,そんな話もしてましたね(^^。確かに声調の練習は恥ずかしいけど。

お待たせしました。長い前置きでしたが,ここからが本題です。

2月4日だったか,国立歴史民俗博物館(歴博)が出している『歴博』第92号を見ながら,たぬぼり研究会に第29回歴博フォーラム倭人とその世界−2000年前の多様な暮らし−の記事を作ってました。

そのとき,次の文がありました。

往復葉書に「第29回歴博フォーラム希望」と明記の上,住所・氏名(返信用にも)・年齢・電話番号を記入し,……

この「返信用にも」というさりげない挿入が目に留まったんですよ。あぁ,歴博さんも苦労されてるなぁって。

私も今の職業になって気づいたのですが,往復葉書の使い方を知らない人って,意外に多いんですよね。え?何ですか?あぁ,そこで「だから近頃の若いもんは」なんて言わないでくださいね。だって,往復葉書が使えない人は,若い人だけじゃなく,もっと人生経験のある人たちにだって,決して少なくないんですから。

往復葉書だけじゃありません。郵便振替だって,現金書留だって,いやいや,普通の封書だって,どうして書けないの?と驚くことが多いですよ(もちろん,正しくできてる人が圧倒的多数派ではありますが)。若い人にダメな人が多い,という傾向はないみたいですし。

で,あんまり変な葉書が多いと,応募要項とかにも注意書きをつけることになりますが,万全を期するには,「そもそも往復葉書はどのように使うものか」という一般論から始めなきゃいけなくなっちゃいます。でも,だいたいそんな余裕(紙面などの)はないから,応募要項の箇条書きの中に,工夫してできるだけ簡潔な注意書きを忍び込ませることになります。そんな妥協の産物をいくつも作り出していると,先ほどの『歴博』の1文を見ても,「あぁ,苦労してこの1文にたどり着かれたのかも」と教育普及係の人に同情してしまいます。

とりあえず,往復葉書も使えない人たちに「手紙離れ」とか「活字離れ」とか言われたくないなぁ,ってのが,まだ若いつもりの私の気持ちです。まぁ,上の世代の人には,私たちと違って,手紙の書き方を教えてくれる悪魔なんかいなかったものね。

そうそう。この文章はわざと砕けた文章にしてるだけです。私も論文は論文調に書くし,手紙もそれらしく書きますよ。あ,でも最近はある程度気心知れた人にしか手紙やメール書かないから,書けなくなってるかも(^^;ゞ

それにしても,メールの1文と『歴博』の1行だけでこの文章を思いついた私って,相当のホラ吹きかも知れませんね(^^;ゞ。
前置きに懲りすぎて,転送直前まで本題の部分が書けてませんでした(笑)。


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