考古学のおやつ

1999年8月の発見

[1999年7月|1999年9月|最新|編年表]
1999年8月28日(土)

朝鮮三国の金属製装身具には,歩揺(ほよう)のついたものがありますね。小さい金属(金か金銅)の円板が,金線か銅線で冠や履(くつ)などの本体に結びつけてあるものです。装身具を身につけた高貴な人物が動いたり,あるいは風が吹いたりすると,揺れてきらきら輝くというわけです。

歩揺といういかにもな名前(慕容鮮卑が語源だって話はどうなったのかな?)も,藤ノ木古墳が話題になったとき,一時的にかなり広まったようですが,最近はどうなんでしょう。もう忘れられたんでしょうか。

ところで,この歩揺,金属製装身具を揺らすと光るって言うんですが,錆びてたりすると,あんまり光ってるって実感はありません。ただ,とても印象深いのはなんです。歩揺が揺れるとき,さらさらという音がするんです。

ひょっとして,見かけの派手さや,光の反射だけでなく,この装身具は音をも楽しむものだったんじゃないか,と最近は思っています。高貴な人物は,その音をも身に纏っていたというわけです。

周囲の人たちは,その音を聞くと,「あ,上司が来た」って言ってびくびくしてたりして。現代とおんなじですね(^^。

びくびく

当サイトも,管理人が更新をさぼっている割にはアクセスをいただいています。

九州大学の六本松キャンパスとか,島根大学とか,愛媛大学,そして京都大学あたりは,かなりコンスタントなアクセスで,たまに数日ほど間があいたりするあたり,いかにも特定の人物がご覧になってるって感じです。で,◎◎◎大学と違って個人は特定できないから,適当な名前(秘密)をつけて,「●●さん,今日は遅くまでお仕事だな」とか,「△△さんは,出張から帰ってきたみたいだ」などと勝手に想像しています。

一方,東京大学國學院大學は,わけのわからない間隔でアクセスがあるので,よっぽど気まぐれなのか,あるいは複数の人がアクセスしているのでしょう。東北大学筑波大学徳島大学の人は,時々当サイトのことを思い出して,無性にアクセスしたくなるのでしょうか。

そう言えば,以前このコーナーで,「かつて怒濤のようにアクセスされた某国家機関から、ぱったりアクセスがなくなりましたけど、まさか禁止令でも出たんでしょうか。」などと発言したところ,その某国家機関の方から人づてに連絡が入り,「最近忙しくてアクセスできないだけで,禁止令が出たわけじゃありません」ということでした。

な〜んだ。でも,その某国家機関の方は,なぜ「某国家機関」がご自分の職場だとわかったんでしょう?勘ぐりたくなっちゃうじゃないですか(^^。それに,「禁止令が出たわけじゃありません」なんて言われちゃうと,謎がなくてつまらないなぁ。「奈良国立文化財研究所で禁止になったわけじゃない考古学サイト!!」なんて,宣伝インパクト弱いし(別に禁止して欲しいわけじゃないんですけどね)。

今,非常に気になっている機関が2ヶ所ありまして,それは九州大学箱崎キャンパスと岡山大学です。

ここは,もともとほとんどアクセスがなかったところです。ところが8月になって,よく見に来られるようになりました。しかも,なぜか休日とか深夜が多いんです。不思議ですねぇ。特定の人がご覧になっていると思われる島根大学とかと好対照……そうか!!わかりました。これは逆に,特定の人がいない間にアクセスしてるってことじゃないですか?そうそう。今,大学は夏休みだし。「■■さんがいない間に,考古学のおやつでも見ようっと」とばかりに当サイトをご覧になっているのでしょう。ところが,その特定の人が見に来るんじゃないかとびくびくして,聞き覚えのある足音でも聞こえようものなら,慌ててExcelかなんかに画面を切り替えて勉強の振りしてたりして。

今度,その人物には歩揺つきの冠帽でもプレゼントするといいですよ。

でもやっぱり,24時間いつでもアクセスがある立命館大学が一番不思議。

今回の話はマジじゃないので,適当に聞き流してくださいね。いつもそんな話ではありますが(^^;ゞ。

1999年8月21日(土)

大人の笑顔の奥に隠された(隠しているつもりさえないのかも知れませんが)悪意に,子供は特に敏感のようです。

まぁ,○○ちゃんはよくお勉強するのね。

何てこと言うんだ!このおばさんは!!

赤いテープ

会社で女性社員に「●●●●●●●●●●●●」と言ったり,新婚さんに「◎◎◎◎◎◎◎◎◎」と言うのさえ,控えた方がいいと言われる昨今ですが,眼鏡かけてる小学生に向かって醜い作り笑いで「よくお勉強するのね」というのは,マナーに反しないのでしょうか。あれって,肉体的な特徴をネタにしているわけですから,ものすごく失礼だと思うんですけど。

一体,勉強したせいで目が悪くなった人が実在するのかどうかも怪しいのに,幼くして眼鏡をかけざるを得なくなったのは,不幸以外の何ものでもないはずです。例えば,病気とか,事故とか,遺伝的なものとか……。そこにつけ込んで,お世辞の振りして攻撃するんだから,はっきり言って卑怯だと思うんですけどね。言われた子供は傷つくし(私は傷ついた),親だって心を痛めるでしょう。その不幸に親身になってやれないんだったら,ネタにしないで黙ってて欲しいものです。

小学校の低学年の時,目の病気になった私は,眼科医への通院を余儀なくされました。つてがあって通うことになった病院で,定期的に目を洗ってもらい,自宅では毎晩目薬を差しました。最初は母の手を借り,そのうち自分で目薬を差せるようになりました。それほど治療に時間がかかったのです。はっきりとは記憶していませんが,年をもって数えるほどの期間でした。

病気から回復したとき,すでに私の視力は低下しかかっていました(それまでの治療が長引いたせいではないか,とは,そのときには思い至らなかった)。同じ病院に,今度は近視の治療のために通うことになったのです。またも,長い長い治療が続きました。母の耳には,その眼科医が「やぶ」であるという声が届くようになっていました。思い切って医者を変えると,即座に,目の負担を軽くするために眼鏡をかけなさい,と言うことになりました。それまでの治療はムダだったのです。

それまでに,私の視力はどんどん低下していきました。小学校の視力検査で,1年生の時は1.5とかだったのに,そのうち一番大きな0.1の記号さえ見えにくくなっていきました。

田舎のことですから,学習塾やら家庭教師やらに縁のない世界です。その後,受験勉強などが現実的な問題となったとき,私の目はすでに眼鏡なしではいられなくなっていました。

あるときの学校での視力検査,先生は,どれかの記号を棒で指しました。

見えません。

見えないのです。先生が指した記号どころか,先生が記号を指しているはずの棒がぼやけて見えなかったのです。

翌年の視力検査から,棒の先には赤いテープが巻かれるようになりました。


1999年8月9日(月)

水鳥は,ゆったりと水面に浮かんでいるように見えて,その水中では懸命に水を蹴っていると言います。

一生懸命くん

いつだったか,江東区の川に水鳥を見ました(カモか?)。いつもなら集団でいそうなものですが,彼(または彼女)は1羽だけでした。橋の上から見ていると,こちらの方にだんだんと近づいてきます。

何か変です。

何が変なのか,少し考えましたが,近づいて来るにつれて,その理由が明らかになりました。
異様に速いのです。
一直線にこちらに進んできます。彼(または彼女)を頂点として,両側に直線を描き出しながら。実は水中では懸命に……どころの話ではありません。水の上から見ても,充分に一生懸命です。一体水中はどうなっているんでしょうか。スクリューでもついてるとか?

私の立つ橋をくぐり抜けた彼(または彼女)は,休むことなくその川を進んでいきました。しかし,さすがにちょっと疲れたのか。やや走りに精彩を欠いて進路がぶれてきたようでした。

彼(または彼女)は,たった1羽でどこに向かっていたのでしょう。群れからはぐれて,仲間を捜して必死だったのでしょうか(空を飛んで探せばいいのに)。だいたい,あんな高速な彼(または彼女)をはぐれさせてしまう群れというのは,一体どんな高速で移動しているのでしょう。カモ界の暴走族でしょうか?


前回の「仮想と現実」は今回の前置きのはずだったんですが,こうしてみると,「前置き」の方がはるかに長文でしたね(^^;ゞ。何やってんだか。

なお,来週の発見はお休みするかも知れませんm(_ _)m。


1999年8月1日(日)

8月です。暑いですねー。暑いとネタがないんですよ(いきなり暴露)。

仮想と現実

7月23日に全日空機のハイジャック事件がありましたね。むちゃくちゃな男のせいで,優秀な機長が(優秀だったがゆえに)殺されてしまうというひどい事件でした。ご冥福をお祈りいたしますm(_ _)m。

報道の中で納得できないのは,コメンテーターとかがやたらに「仮想現実の区別がつかない」からなんのかんのと,よくわからないことを言ってることです。まぁ,間違ってはいないんでしょうが,でも,すごい論理の飛躍ですよね。こんな連中に「コンピュータゲームすんな」とかって言われたくないなー。

だいたい,フライトシミュレータで飛行機の操縦ができると思いこむこと(つまり,仮想と現実を混同していること)だけでは,客室乗務員に庖丁突きつけて操縦席に侵入したことや機長を刺したこと(犯行そのもの)を説明できないでしょ。

羽田空港で到着ロビーから出発ロビーに行けること(というよりも,乗り降りの客は実質的に混在している)なんて,今回の犯人じゃなくたって,空港を利用するうちに気づきます。私だって知ってたもの。でも,だからといって,普通の人はそこを逆行しようとしませんよね。ましてそれを利用して庖丁を持ち込むなんて。庖丁を持ち込むことまでは私も思いつかなかったけど,思いついても実行はしないでしょう。だって,やっちゃいけないんだもの。

この犯人は,知識レベルは高くて(学生時代も相当な学力だったらしい〔各種報道〕)も,行動がそれに似合わぬほど低レベルなわけですよ。社会の規範を逸脱してるんだから。世界征服のためと言いつつ幼児をいじめる秘密結社みたいなもんだな(犯人も,子供のころそんな番組をいっぱい見てたことでしょう;最後はヒーローに負けるのに)。

で,TVのコメンテーターとかが言ってる「仮想と現実」を,「知識と行動」に置き換えると,何が変わるのかというと,犯人予備軍として想定される範囲が変わっちゃうんですよね。

「仮想と現実」と主張しているうちは,対象は若い世代で,夜中にインターネットとかにつないで,毎晩Web更新したりチャットやってる連中(人ごとじゃないな(^^;ゞ)に絞られるわけで,口ばっかりでパソコン使えないおじさんたち(つまりコメンテーター本人など)は犯人予備軍から外れるのです。だから上から見下ろしてモノが言えるってわけ。バーチャルってキーワードも使えるしね。これが「知識と行動」となると,一気におじさんたちも犯人予備軍ですよ。

最近,JR東日本管内では,中年サラリーマンと駅員とのトラブル(だいたいくだらない理由)が増えてるそうです。私も何度か目撃しました。リストラとかで大変なのかも知れないけど,大学出て,会社ではそれなりの地位だろうに,情けない喧嘩してるんですよ。あれこそ,知識レベルと行動レベルの壊滅的な落差です。

おじさんたちだけじゃないですよね。よく考えると,最近そんな事件ばっかりじゃないですか。三重大学慶應義塾大学では相次いで暴行事件が発覚したし。
とはいえ,知識も行動もハイレベルな犯罪が横行したって,困るけどね。

あ,実は今回,「一生懸命くん」という話の予定だったんですが,前置きが長くなったんで,それだけで1回分にしました。最後にまとまりがつかないのは,「前置き」だったせいです(^^;。ネタを考えながら書くと,どうしても中途半端ですね(^^;ゞ(またまた暴露)。


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