考古学のおやつ

2000年2月の発見

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2000年2月27日(日):2000年3月4日登録

H新聞

H新聞とて,アダルトな新聞ではなく,ある地方新聞です。この新聞には,ちょっとした思い出があります。

あるとき,H新聞●●支局の高い地位にいるX氏から,取材の申し込みがありました。資料をお渡しして,さらにX氏ご希望の写真をお貸しすることになりました。

やがて,ようやく小さな記事がH新聞に載りました。

しばらくたって,H新聞にお貸しした写真が返還されていないことに気づきました。ほかの新聞社にお貸ししたのものは戻っているのに。

X氏に電話をしてみると……。

え〜?なにそれ。

改めて,X氏直筆の借用書もあることなど,説明すると,

とこれまた意外な反応。この時点で前言の間違いは事実上撤回したわけですが,それでも「又貸ししたからその先は知らん」と言う意味の発言ができるとは,信じがたい神経です。

●●支局の高い地位にいる人でもこんな具合では,H新聞の社内はいったいどんな雰囲気なのでしょう(N県警並か(^^;?)。それとも,H新聞●●支局はダメ記者を左遷するためのポストなのかな?

ま,こういう出来事はホントに稀なんですけどね。


2000年2月21日(月):2000年3月4日登録

知識

国立清州博物館からの帰り,タクシーでバスターミナルに向かっていました。新しいバスターミナルまでにはちょっと距離がありました。

道路は渋滞はしていないものの,それなりに車がいます。中には乱暴運転する黒い車がいて,わがタクシーの運転手さんは不満そうでした。

運転手さんは別に私に話しかけるでもなく,私も,特に話す内容もなく,日曜の午後の寡黙なドライヴが続いていました。運転手さんは,日本語を解さないようでしたし。

さて,横の道から,何だか変な動きの白い車が合流してきました。ぎこちない運転です。その車が私の乗ったタクシーのすぐ前を走っているのですが,なんか変だなぁ……と思っていると,ええ〜?いきなり止まってしまいました。今からブレーキじゃ,もう間に合いません……っ。

ぶ,ぶつかる(@@;!!

しかし,わが運転手氏はブレーキを踏まず,とっさのハンドルさばきとアクセル操作だけで,紙一重の差で右の車線に回避したのです。事故にならないでよかった……。私だったら,急ブレーキでスリップして追突したことでしょう(経験あり(^^;ゞ)。

わがタクシーは,そのまま白い車の右側を追い抜いていきました。急停止した白い車の運転席には,若い女性が,助手席には怯えた顔の男性がいました。おいおい,しっかりしてくれよ……。

そこへ,今まで何も話さなかった運転手さんが,いきなり話しかけてきました。

後で思い出して不思議に思ったんですけど,ほかの日本語知らないのに,どうして「素人」だけ知ってたのかな??


2000年2月11日(金):2000年3月4日登録

名誉博士

忙しいときに,変なメールはくるもので,先日来たのはこんなのでした(一部改変)。

From: (女性の名前) <info-hypno@xxxx.to>
To: shr@ops%2edti%2ene%2ejp <shr@ops%2edti%2ene%2ejp>
Date: Thu, 10 Feb 2000 20:08:28 +0900
Subject: 名誉博士の件

(中略)

突然のメール失礼します。

私は国際学位推薦委員会の
(名前)と申します。

このたび貴方様の日ごろの発掘や研究の功績に対し、
米国大学より名誉博士の授与を考えております。

希望者はぜひメールにてご連絡ください。
詳細をお知らせします。

一見して怪しい内容。だいたい,なぜトンガ王国(to)のメールアドレスなんでしょう(安くドメイン取得できるからでしょうね,もちろん)。

返事を送れば,いろいろと情報を送ることになるし,第一,「反応する人物」としてカモにされる可能性大です。

それに私は,当サイトに過去アクセスした実績が確認できないサーバからのメールは回答しないことにしてますし,内容を読んでも,「考古学のおやつ」の内容を知らないことが明らか。「日ごろの発掘や研究の功績」だなんて,私が発掘現場から離れて久しい(当サイト開設後はまったくやっていない)ことを知らないわけでしょ。おおかた,どっかのリンク集(Yahoo! Japanとか)でサイト名と説明だけ見て,あてずっぽうにメールを送りつけているのでしょう。

そんなわけで,こんなの無視無視。

以前,某商業雑誌からの原稿依頼が来て,「こんなとこからアクセスはなかったぞ」と思って無視していたのですが,回答期限が過ぎたころにアクセスログをよく調べたら,やたら頻繁にアクセスしてもらっていたことがわかった,ということがありました。
「なんだ,本物だったのか」と思ってメールを読み返しても,やっぱり当サイトをろくに見ていないことがバレバレの内容でした。だめだこりゃ。

しかし,怪しいダイレクトメールとはいえ,どういう目的かよくわかりませんね。ひょっとして,類似メールを受け取った人がほかにいるかもしれないと思って,調べてみたら,いくつかありました。そのうちひとつが新潟大学理学部

私のところに来たのとほぼ同じ内容。ただ,「格安の費用で」と言う文言があり,しかもアドレスがAOL(アメリカオンライン)なもんだから,すっかりコケにされてました。多分,これで少し反省(踏み外した反省ですが)して,今回は販売であることを伏せ,一応ドメイン取得(安いのを)して,健気にメールを送っているのでしょう。考古学のおやつでもネタにしたから喜んでね(^^。

しかし,よっぽどたくさん発送されたメールらしく,この発見を予定の2月11日に載せそびれたら,あちこちで話題になってました。博士号の値段は知らんが,ネタの安売りするなよ。国際学位推薦委員会。


2000年2月6日(日)

関空−青春の快速−

一日のうちに奈良県立橿原考古学研究所附属博物館と大阪府立弥生文化博物館を観覧するという奇怪な旅をしてきました。途中で大阪府立近つ飛鳥博物館(「一須賀古墳群の調査 A・O・Q支群」)も寄りたかったんですが,日程が厳しそうだったので断念しました。

奈良県立橿原考古学研究所附属博物館では,御坊山3号墳の三彩硯と新沢千塚281号墳の瓶がお目当てでしたが,硯の方は小さすぎて,探すのに苦労しました。

一方,大阪府立弥生文化博物館(弥生博)では「発掘速報展 大阪 2000」を見ました。

さて,弥生博から阪和線で関西国際空港(関空)に向かいました。国際線の空港使用料が高いことで世界的にも有名なこの空港に,今回初めて訪れました。国内線の利用でしたけど。

思えば,弥生博を見てから帰るために関空を利用するのか,それとも関空を利用したいばっかりに弥生博を見に行ったのか,もはや自分でもよくわかりませんが,とりあえず歴博と成田空港の関係みたいなもんだと考えておきましょう(は?)。

和泉府中で関空快速に乗り換えると,大勢のお客さんで賑わっています。さすが関空。すごい人気だ(@_@;,と感心していたのに,日根野で大半が降りてしまいました。あらら(^^;。

車内ががら〜んとしてから,関空快速はヤケでも起こしたかのようにうなりを挙げて大きく旋回し,海上の夕日に向かって突っ走りました。それはまるで,昔の青春ドラマを見るようです。

こうして着いた関空。真新しくて利用者も多いのに,なんだか寒々しい気がするのはなぜでしょう。

実は,飛行機に遅れたくないばっかりに遅い時間の便を特割り(予約変更不可)で予約したのですが,時間配分を間違って,空港で3時間半待ちになったのでした。

これだったら,新大阪まで戻って新幹線に乗った方が早かったよ〜ToT。


2000年2月2日(水)

萬維網考古夜話だけでなく,ほかのコーナーもドミノのように倒れていきそうな気配です(^^;。

露骨

博多から釜山まで海峡を渡るには,高速艇がお薦めです。わずか3時間,通関なども空港より簡単のようです。釜山では中央洞まで歩けばすぐ地下鉄があります。

以前,晴れた凪の日に博多港から出航し,志賀島能古島の間を抜けたら,左手に壱岐,右手に沖の島,また左手に対馬と,天然の灯台が次々と登場して艇を導いてくれるのでした。

さて,別のあるとき,私はさる著名な考古学者とともにこの高速艇を利用することとなりました。

出国手続きを終えて埠頭に出ると,艇はひどく汚れていて,窓ガラスなど,全然外を眺められないくらいに曇っていました。

「窓ぐらい拭けばいいのに……。」

それにしても,こんなに汚れるなんて,何日間放置しているのでしょう……。

しかし,艇が出航してまもなく,私は自分の誤りに気づかされました。博多湾を一歩出ると,ものすごい時化(しけ)だったのです。艇よりもはるかに大きな波が,艇にぶつかってきました。いえ,艇を乗り越えて行ったと言う方が適当かも知れません。どこが本当の海面かわからないほどでした。ガラス窓が汚れて見えたのは,先ほどの博多入港前に受けた波のせいでが一面についていたからでした。

それほどの波ですから,大きく傾いたりはしないものの艇はひどく揺れました。車酔いとかをあまりしない私も,この振動にはさすがに参ってしまいました。座っているだけで体力を消耗します(--;;。

最初は自分のことで精一杯でしたが,ふと思い出して,その著名な考古学者の方を窺うと,なんと,揺れる艇内で平然と文庫本を読んでいるではないですか(@o@;。

「さすがは露骨禅譲要求派(当時)」

と,その偉大さを再認識した瞬間でした。今思うと,「その本,面白いですか?」くらい訊いてみればよかったですね(^^。

注)この話はちょっとだけフィクションです。

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