先週の素人のたわごとの仮説は一部(ほんの一部)にウケたそうでして,『庄内式土器研究』を買いたい人が増えたとか。全体の発行部数に比べれば微々たる数字でしょうが,売り上げに貢献したかも知れません(^-^)。
でも,前回のを読んで買う気になったってのは,ちょっと動機が不純じゃないですか(笑)?>買う気になった人
別に文房具に凝ってるつもりはないのですが,必要なのをそろえるのは苦労します。一部はそこら辺で何とかなるのですが,中には,仕事が終わった後,大きな文具店に行って入手しなければならないものもあります。しかも1ヶ所ではすみません。
もともと最初は手近なものでそろえていたわけで,その調子で行けば,苦労するはずはありません。ところが,そうもいかなかったのです。
まず,住むところが変わってしまったことです。福岡に行って気づいたのは,文房具の品揃えが違うということ。店ごとの個性もあるようですが,それでも地域性が強く出てるようなので,どうやら流通の関係で,九州に強いメーカーと関東に強いメーカーがあるのかも知れません。
ファイルもいっぱいあるし,実測図や拓本や写真はあるし,以前作った地図とか模式図は整理しときたいし,そうすると,できるだけ以前のままの品揃えで整理したいんですが,だいたいは揃えたものの,やっぱり足らないものはあります。
どうしても手に入らないものは,整理のしかたを変えたり(この点では,福岡市は非常に勉強になるところでした),東京に用があったときに大学生協に寄って買い込んだりしました(今も時々行きますが)。
あと,文房具にも時折モデルチェンジがあるようですし,愛用していたものが生産中止の憂き目を見ることもありました。別に奇をてらった品を使っているわけでもないのに,けっこう短命なものもあるようです。
そうしたところ,思いもかけず東京に戻ることになりました。名残は惜しかったものの,唯一文房具に関しては,かなり問題が解消するものと期待していました。
ところが,私の新しい職場の近くでは,そう簡単に必要な文房具を手に入れることができないのでした。東京にもこんな所があったとは。
そんなわけで,以前は苦もなく手に入れていたはずのものを,今では暇を見つけて銀座やらお茶の水やら池袋に買いに行くようになったのでしたToT(どんどん状況が悪くなるじゃないか)。
なんとかならないかなぁ。
金曜日に『庄内式土器研究XIX』をいただきましたm(_ _)m。「XIX」ともなると,一瞬戸惑いますが,もう19冊目ということです。目次には「庄内式土器研究19の目次」となってますね。
この号の執筆者の一人,久住猛雄くんから人を介して届けられたのですが,なんと,米田敏幸さんの論文のところ〔32ページ〕に久住くんの自筆書き込みがあるという豪華本です(おいおい(^^;)。
米田敏幸,1999,「邪馬台国河内説の検証〜河内からみた纒向遺跡〜」,庄内式土器研究IXI,八尾,庄内式土器研究会,43-60
さて,この論文の後,61ページをなぜか白紙のまま残し,偶数ページに始まり奇数ページに終わるという82ページもの論文(註が226もある!)が,あります。つまり,この号の後半……というより半ば以降の過半が久住くんの論文で占められています。よー書いたな,こんなに。
久住猛雄,1999,「北部九州における庄内式併行期の土器様相」,庄内式土器研究IXI,八尾,庄内式土器研究会,62-143
これだけの長文を読むのは大変でした。土曜日の夕方を全部潰してしまいましたよ。註のつけ方も考えて欲しいと思うんですが(本人にも何度も言ってることですが),註で登場するほかの論者への批判を拾い読みするのも面白いですねー(^^。
その誤りは明らかである。(→常松幹雄氏・柳田康雄氏)〔久住1999:125〕
……まことことしやかに流布しているが,(中略)まったく事実に反している。(→橋口達也氏・都出比呂志氏;「こと」が重なっているのは原文のまま)〔久住1999:133〕
細かいタタキをハケメと誤認している。(→横山邦継氏;同様の言い回しで,ほかに中島達也氏・石井芙美子氏)〔久住1999:137〕
影響力の強い考えなので,あえてその誤りを指摘しておきたい。(→橋口達也氏・井上裕弘氏;これに対応する本文では,「……とする橋口達也の言説(中略)は全く事実に反する」とある)〔久住1999:139〕
よくここまで書きますねー。抜き書きするのも怖くなってきます。もう引用しませんけど,註225もすごいですよ〔久住1999:140〕。あ,さすがに次のは誤変換でしょうけど(笑)
この点,常松幹雄氏の誤教示。〔久住1999:126〕
私の名前も2回出てくるので,まったくビクビクものですが,どうやら批判されずにすんだようです。そのうち1回は,註132です。
なお丸底化にあたって,この調整はあくまで仕上げまたは仕上げに近い(さらにハケメを施す場合あり)調整であって,タタキ整形によって丸底化がまず目指されていると考える。例えばレンズ底でも底部や底部付近にタタキが看取される場合が認められることがある。この問題については,白井克也1996「須恵器甕のタタキ出し丸底技法と在来土器伝統」(『古文化談叢』36)も参照されたい。〔久住1999:133〕
だそうです。探すのが面倒な方のために,関連しそうな部分に直接リンクしておきます。こちらからどうぞ(53kbなので,お気をつけください)。でも,これ見てもあんまり参考にならないと思いますよ。
それにしても,この論文,冒頭からいきなり本題のまっただ中に入り込んでしまうので,どういう構成で,どこに話を持っていこうとしているのか,読み進めないとわかりません(その上長い!)。たとえ数行でも,適切な「はじめに」をつけられるようになって欲しいものです。多分,80ページの本論を書くよりも骨が折れるでしょうけど。
〔タイトルの出典=久住1999:116〕
昨年冬,岡山大学ではウイルスで学生の卒論やレポートが消えたそうです(きまぐれNEWSLINK:2/18)。このせいで留年したら,大学は何か補償するんでしょうか。それに比べたら,私のつけた不可で留年した(かもしれない……未確認)埼玉大学の学生さんの方が,何倍も幸福でしょうね(え?そんなことない?)。
東京藝術大学でも,学生3000人分のデータが盗まれた事件がありました(きまぐれNEWSLINK:2/7)。
むちゃくちゃ情けないのは岩手大学です。ネット侵入者が岩大のサーバを拠点に企業サーバに侵入を図ったので,企業から岩大に非難囂々でやっと気づいたとか。岩大の関係者が言うには,「教育用システムには侵入しないだろうと思っていた」とかで,ネット社会を全然わかってない証拠です(河北新報3月20日朝刊)。
ちなみに,攻撃された企業の方は,セキュリティばっちりで,実質的にはまったく被害がなかったとか。好対照です。侵入者の方も,大学サーバのセキュリティの甘さを熟知していたのでしょう。
岩手大学の「情報処理センターからのお知らせ」を見たら,最新の記事は1998年9月28日(なぜかタイトルのところには「1998/7/8更新」となってるけど(^^;)。侵入事件の後の記事はありません。それなのに,「頻繁に更新しておりますので,再読込を必ず実行して下さい。」だって。ますます情けない。こんなとこにサーバ管理されてるんじゃ,岩大の人は大学で論文とか書けないね。
その辺の意識の甘さを示す,とっても間抜けな事例をお話ししましょう。
おがみ大五郎さんの工夫のおかげで,当サイトのトップページをどこのサーバから覗いているか,だいたいわかります。で,いつもはサーバしかわからないのですが,時々,個人がわかってしまうときがあります。実は,某国立大学(2ヶ所確認しました;名前は伏せます)では,マシンに個人名がついてるんです。例えばこんな感じ。
yamada.bungakubu.tounan-u.ac.jp(これは架空のサーバ名です)
一目見て,「こりゃぁ,東南大学の文学部の山田先生(これももちろん架空)だ」とわかってしまいます。私の知っている某先生の名前を見つけたときは,ひっくり返りそうになりました。大学側が教員個人の行動を世間にさらしてるのも同然でしょ。
うっかり出来心でアダルトサイトなんか覗いたら,それもバレバレ。怖いですねー。セクハラで懲戒免職になった琉球大学の元助教授よりマシかも知れないけど。
もっと怖いのは,悪意の人のせいで,ハードディスクの中の書きかけの論文を覗かれるとか,果ては跡形もなく消されるってパターンですよね。ですから,これをご覧の大学の先生方は,大学の電子計算機センターに,マシンにどんな名前が付いてるか聞いた方がいいですよ。それから,論敵(場合によっては政敵の多い先生もいるかも)にパソコンの使い手がいないか,思い出してみましょう。とりあえず,私の論敵は警戒してください(笑)。「白井の動向を探ろう」なんて思って,うっかりここを覗くと,後が怖いかも……,あ,この文読んでるようじゃ,もう遅いか(あくまでjokeですので(^^))。
白井 あ,そうそう。その方面の某国立大学の先生方,お使いのマシンにどんな名前が付いているか,ネットワーク管理者に聞いておいた方がいいですよ。( 6 Apr 1999 07:41:14)
以前,夜食のともで上のように呼びかけたところ,その,某先生の名前のマシンからのアクセスはなくなりました。お気づきになったのならいいのですが。同じ大学のほかのマシン(個人名がついてない)からは継続的にアクセスがあるようですので,別のマシンを使われているのでしょう。
国立大学は,置き引きとかの多いところです。医療廃棄物や放射性廃棄物に関して,悪い噂を聞くこともあります(単なる噂であって欲しいですが)。ネット関連でも,やっぱり甘いのかな?
先週,新幹線が停電して喫煙車でひどい目にあった話を書きましたが,この連休中,東北・秋田新幹線が大宮・上野間で止まって,灯りが消え,換気も止まるという事故があったようです。別に虫の知らせとかあった訳じゃないんですけど,当たると気色悪いですね(^^;ゞ。
なんか,飛行機事故のネタとかはやめといた方がいいみたいです。前から,いつか使おうと思ってるネタがあるんですけど(^^。
2週続けて,「今週の発見」を登録した直後に出発するというタイミングになりました。先々週は直後に考古学研究会のため岡山に,先週は直後に2泊3日展覧会巡りの旅に大阪へという具合で,時間もなく書き飛ばしてました(いつもそうですけどね(^^;ゞ)。それでも,江津市で公開される統一新羅土器を見に飛行機で日帰りしようかなと思っていたぐらいなので,ほかの事情とかがなかったら,3週続けて出発間際の登録になっていたかも知れません。
考古学のおやつで一番古いコーナーは,この「今週の発見」ですが,残っているコーナーで次に古いのがたぬぼり展覧会です。ところが,展示を見に行ってる暇がないもので,どうしても記事が増えないんです。この連休はやっと時間がとれましたが,それでもやはり,行けずじまいで連休中に終了した展覧会がありました。
「今月買わなかったCD」みたいですね,まるで(^^;ゞ。
日本中で,考古学関係の展覧会はものすごい数になります。それぞれに工夫を凝らしているようなのですが,なかなか情報が集まりません。せっかく開催を知った展覧会でも,ほとんど見逃してしまいます。
「おい,あの展覧会が抜けてるんじゃないか」という方,教えてくださいね。ホントに情報がないんです。特に,一番近所のはずの関東の情報が不足しています。
「今週の発見」も「たぬぼり展覧会」も,自分で見たことをネタにするのを原則にしてましたが,今回は見てないものを扱ってみました。
ネタがないって正直に言えばいいのにね(^^)。
よみがえるオーパーツ・前篇でも触れましたが,4月24日・25日は岡山の考古学研究会に行って来ました。
2時間で行ける福岡に比べて,岡山って遠いなぁ……と思っていたのですが,500系のぞみだと,わずか3時間10分で着いてしまうんですね。いやぁ,速い。でも,タコだなぁと思ったのは,500系のぞみってJR西日本が開発したもんだから,山陽新幹線に入って,姫路駅の手前ぐらいで「現在,世界最高速,時速300キロで……」なんて放送が入るんです。でも,目的地に何時に着くか,とか,乗り心地がいいかどうかが問題なんで,「今何キロか」なんてくだらないこと放送しなくてもいいと思うんですけどね。
そういや,名鉄電車ではリアルタイムで速度が車内に表示されてましたが,あれは何か役に立つんでしょうか??
今までそういう乗り方をしなかったので気づいていなかったんですが,特に新大阪−岡山間ってあっと言う間でしたね。
さて,帰りは東京行きののぞみ号が満席だったので,岡山市発のひかり号に乗って帰ることにしました。そうしたら,ホームで偶然大阪大学の都出比呂志先生,京都大学の岡村秀典さん,奈良女子大学の武藤康弘さんにお会いしまして,新大阪・京都までご一緒することになりました。
まず,手近な5号車(禁煙車)に入ったのですが,すでに満席状態です。車内を移動して4号車・3号車(喫煙車)と通りましたが,時々2席ぐらい開いてるくらいです。2号車(禁煙車)まで行ったところで,何ヶ所か空席があるので,武藤さんが,
席がバラバラになりますけど,この辺でどうですか。
と言ったんですけど,都出先生の
もう少し行ってみよう。
という言葉で,最後尾の1号車(禁煙車)まで行くことになりました。そうすると,1号車の後ろ半分(この電車の一番後ろ)はほとんどガラガラで,ここでゆっくり座れることになりました。
以前は禁煙車というとむちゃくちゃに混んで,喫煙車との人口密度の差が激しく,アパルトヘイトの時の南アフリカの電車みたいになっていました。煙草は吸わないけど,仕方なく禁煙車に乗って息をひそめている,という人もいたでしょう。最近では禁煙車が増えて,しかも5号車のような手近なところにもできて,非喫煙者にとっては便利になりました。愛煙家にとっては少し窮屈になったかも知れません。もちろん,普段は煙草を吸うけど移動の時は禁煙車でもいいや……という人もいるでしょう。
学生時代のことですが(今週も昔話ネタで恐縮です(^^;),私は東海道新幹線で東京に向かっていました。禁煙車の少ない当時,しかも東京行きの夕方の新幹線と言うことで,お客さんも混んでいましたので,5号車あたりの喫煙車に乗って,通路に立ったまま身動きできなくなりました。
喫煙車に乗っても,席について身を沈めていられればまだマシですが,立ちっぱなしなので,座ったお客さんの煙草の煙がどんどん上がってきて,天井近くは少しかすんで見えました。速く東京に着かないかなぁ。
ところが,この新幹線は駅でも何でもないところでいきなり止まってしまったのです。何かと思ったら,どこかで爆発があったらしいのです。その時期は爆破事件などもあったころだったのです。
私は(私にとっては)恐ろしい光景を見ました。座っていたお客さんたちが一斉に煙草に火をつけたのです。それまで,喫煙車とはいえ,全員が同時に煙草を吸ったりはしていませんでした。ところが電車が止まった途端にいらついて,いっぺんに煙草を吸い始めたのです。天井がどんどん白くかすんでいきます。
ところが,爆破がまだ続いているのか,今度は送電が止まったらしく,車内の灯りも消えて,非常灯に切り替わってしまいました。車内では怒りの声が漏れます。ところが私はそれどころではありません。電気が止まると換気もストップしてしまったのです。みんな一気に煙草を吸い始めたのに,その煙が出ていかないのです。非常灯で暗くなっていましたが,天井近くに雲がかかったようになったのがはっきりわかりました。通路に立ったまま,身動きすらできない私にとっては,まさに拷問。
こんなこともあって,それ以来,どんなに混んでいても,また,禁煙車が遠い位置にあっても,できるだけ禁煙車に乗るようにしていたのですが,最近は禁煙車が増えて,よかった,よかった。
今週も時間がないので,これだけで失礼しますm(_ _)m。