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遺物2(金属・金石文)

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m40613 m40613,k35634,u09351,鍑 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(ふく/ふう):口の大きいかま。
m40613(どうふく):煮沸具。金海大成洞古墳群で木槨墓から出土したものは,北方由来とも言われている。
m40613形土器(どうふくがた−どき):福岡県新宮町・三代貝塚で3個体が出土した。甕の口縁部に半環状の把手がついている。北方文化との交流を示す遺物と考えられている。
西田大輔編,1994,『夜臼・三代地区遺跡群第3分冊(新宮町埋蔵文化財発掘調査報告書第8集)』,新宮町,新宮町教育委員会
m32833 m32833 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(き):まむし,とかげ。
m32833龍紋(きりゅうもん):紋様の名。
m33494 m33494 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(ち):みずち,龍の子,龍の雌。
m33494紋(ばんちもん):紋様の名。
m05746 m05746,u05914 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(き/ぎ):一足のけもの。
m05746鳳(きほう):一足の鳳。青銅器などの紋様に表現される。
m05747 m05747 [e漢字プロジェクト]
上の字体を用いるのが一般的。
m48306 m48306 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(だ):ワニの一種。
m48306龍鏡(だりゅうきょう):鏡式名。
m00420 m00420 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(ほう/ぼう):にていること(この場合,JIS第1水準「倣」m00785,s_jis0x95edに同じ)。さまよう(この場合JIS第2水準「彷」m10052,s_jis0x9c66に同じ)
m00420製鏡(ぼうせいきょう):舶載鏡の対義語。「倣製」と書くと「ほうせい」と読むらしい。福永伸哉さんの「三角縁神獣鏡製作技法の検討」を読んだ時は深く感動した[pp.55-57]。が,「m00420製三角縁神獣鏡の編年と製作背景」は,優れた内容だが,前稿のノリを継承していない感がある。
福永伸哉,1992,「三角縁神獣鏡製作技法の検討−鈕孔方向の分析を中心として−」,考古学雑誌第78巻第1号,東京・日本考古学会,45-60
福永伸哉,1994,「m00420製三角縁神獣鏡の編年と製作背景」,考古学研究第41巻第1号,岡山・考古学研究会,47-72
m33786 m33786 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(ろう):ろう,みつろう,ろうそく。JIS第1水準「蝋」(s_jis0x9858)はこの字のつもりらしいが,変な字体。一方,ハンダなどを意味するJIS第2水準「鑞(ろう)」(s_jis0xe86c)の方が画数が多いのに,正しく表示できる。なぜでしょう。いろいろと謎が多い。
m33786法(しつろうほう):m33786で作った原型を粘土に埋め込み,高温でm33786を溶かし出して,m33786の抜けた空間に溶銅を流しこむ鋳銅技術。lost wax。
m33786石(ろうせき):火山岩の一種。
m40346 m40346,u09278,鉸 [e漢字プロジェクト]機種依存文字(17/May/1999)
(こう/きょう):はさみ。
m40346具(こうぐ/かこ):帯金具や馬具の留め金具。もとは鐙を吊るものに用い,後に帯金具などもこう呼ぶようになった。
m40346具頭(かこがしら):鐙を吊るm40346具をいう。
m40386 m40386,u09299,銙 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(か):ほぼ下記に同じ。
m40386板(かばん):帯金具の部品。帯の本体に張りつける。垂飾をぶら下げることもある。なお,「よみがえるオーパーツ(前篇後篇)」では,帯金具の話でありながら,この字や上の「m40346具」を用いないように気を遣った。
m40434 m40434,u094dd [e漢字プロジェクト](1/May/1999)
(りょ):やすり(この場合JIS第2水準「鑢」m41021s_jis0xe86dに同じ)。アルミニウム(Al)。「よみがえるオーパーツ(前篇後篇)」参照。
m40884 m40884,u37902,鐎 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
m40884斗(しょうと):三足と柄・口を持つ,酒などを温めるための器。
m40288 m40288,u37447,鉇 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(し):矛の方言。JIS第2水準「釶」m40192(s_jis0xe7df)に同じ。
(やりがんな):木工用金属製工具。青銅製・鉄製がある。最近,和歌山県御坊市・堅田遺跡で青銅製m40288の鋳型が発見され,最古の青銅器鋳造遺跡と考えられている。
m40447 m40447,u37580,鋌 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
m40447(てってい):鉄素材。古墳に副葬されての出土例が多い。通貨という説もある。
m41022 m41022,u37987,鑣 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(ひょう):くつわ。銜(はみ)が馬の口から横に外れないようにする装置,鏡板。
関連分野では「はみえだ」と読むが,辞典類で「はみえだ」の訓を確認できなかった。
m42845 m42845,u38806,鞖 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(さい/しおで):鞍橋(くらぼね)の回りの帯。「四方手」とも。
m42845金具(しおで−かなぐ):鞍橋と胸繋(むながい)・尻繋(しりがい)を連結する金具。
m26734 m26734,u31833,籙 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(ろく/りょく):本箱。竹簡。予言書。
m26734(ころく):盛矢具のうち,矢筒式のものを「靱」(ゆき),矢立式のものを「胡m26734」という。中国と日本で語義が異なる。『図解考古学辞典』は「胡禄」も可とする。
m40767 m40767 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(はばき):刀剣の装具。鍔の上下につけて鍔元を固める。「和製漢字の辞典」参照のこと。
m40810 m40810 [e漢字プロジェクト](1/May/1999)
(さん):掬う道具,または掬う行為。歴史的には,かんな・ちょうななどの意もあり。
洛陽m40810(らくよう−さん):中国で使われている盗掘用のスコップ。盗掘したら銃殺らしいが。
m40885 m40885,u37903;鐏 [e漢字プロジェクト](1/May/1999)
(そん):石突。石突のうち,先端が尖ったものをm40885,平らなものを「鐓」(たい)m40891(JIS第2水準s_jis0xe85d)という。
m35460 m35460 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(べい/みょう):なづける。JIS第1水準「名」m03297,s_jis0x96bcに通じる。また,鏡の銘文などで,JIS第1水準「銘」s_jis0x96c1の異体字として用いる。(17/May/1999)
m14818 m14818 [e漢字プロジェクト](12/Aug/2000)
(しつ/しち):うるし,うるしの木(JIS第1水準「漆」m18108,s_jis0x8ebdに同じ)。
齋藤さんのリクエスト。鏡の銘文に使用。
m18390 m18390 [e漢字プロジェクト](12/Aug/2000)
(れい/らい):河の名。またはあまざけ。
齋藤さんのリクエスト。鏡の銘文に使用。
m17810 m17810 [e漢字プロジェクト](12/Aug/2000)
(れん):練る(JIS第1水準「練」m27689,s_jis0x97fbに同じ)。鍛える(JIS第1水準「錬」m40602,s_jis0x9842に同じ)。
方格規矩鏡や画紋帯神獣鏡の銘文に吉祥句の一部として使用。
木津川さん・齋藤さんのリクエスト。
m00259 m00259 [e漢字プロジェクト](12/Aug/2000)
(し):「4」のこと(JIS第1水準「四」m04682,s_jis0x8e6cに同じ)。
齋藤さんのリクエスト。鏡の銘文に使用。
m23937 m23937 [e漢字プロジェクト](17/May/1999)
(こう):JIS第1水準「侯」m00633,s_jis0x8cf3の古い字体。七支刀ではこの字を用いる。
m26939 m26939 [e漢字プロジェクト](18/Sep/1999)
(りん):鬼火・蛍火。
木津川さんのリクエスト。「椿井大塚山古墳と三角縁神獣鏡」で三角縁神獣鏡の銘文に。
m17395 m17395 [e漢字プロジェクト](18/Sep/1999)
(せん):JIS第1水準「泉」m17274(s_jis0x90f2)の古字。
木津川さんのリクエスト。「椿井大塚山古墳と三角縁神獣鏡」で三角縁神獣鏡の銘文に。

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