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◇ 第80話『Fly Me to the Moon』◇

「なんで、なんでこういう最悪な予想ばっかり当たるのよぉ――――!!」
――瀬名まどか

 

ミドルフェイズ:シーン1/////
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


■ミドルフェイズ/シーン1 「さよならロケット」
 シーンPC:刀真。

GM:――そして、現在。
GM:視界へ最初に飛び込んできたのは、大爆発。
GM:爆炎のなかから、半身を吹き飛ばされ、半ばコックピットを露出した状態で墜ちてゆくラケーテン。
GM:弾き飛ばされ、上方で軸をよろけさせながら回転する、異形の車輪。

GM/メイリィ:「――――!」息を呑むのが聞こえた。
刀真:「――ユウトくん!?」加速する。疾(はや)くあれ、と願いながら。
まどか:『ラケーテン、V機関出力減衰中。このままじゃ、保たないわ!!』
GM/座天使:『serra,serra,serra,serra――』
GM:天使兵の注意が、明らかに増援へ向いた。“奴ら”は少なくとも、“敵”から注意を逸らすことなどない。それはつまり――
GM:まどかの手元で、端末が警告音を発する。「目標の固有エーテル波長、過去の登録に該当あり」
まどか:たたらたたたたっ!! と、目にも止まらぬタイピングで端末を操作。ライブラリを確認。
GM:座天使級天使兵、オファニエル。
クドリャフカ:「くっそッ! なんだってコッチはノロマなんだ……ッ! トーマ、頼むッ!」
GM/恭花:『こっちは、あと一分かからないから、……お願いっ!』
刀真:「……クドーくん、フォローお願い! 突っ込めるだけ突っ込むよ、メイリィ!」
GM/メイリィ:「判ったアルッ! V機関、出力最大っ……!」
刀真:「瑞穂までもうちょっとだってのに、なんでこんなトコで…!」拳は引いたまま。放つにはまだ、遠い。
GM/アクシア:『無理はしないで! 相手は少なくとも、……まどかちゃん、何か出た!?』
まどか:『ベリアルのライブラリに1件、該当ありました。敵は……座天使級天使兵です!』>アクシア
GM/オファニエル:『serra,serra,serra,serra――!』
GM/アクシア:『聞こえた、刀真くん! とにかくクドーくんたちが追いつくのを待って……』
まどか:『ラケーテンの救出を最優先に、ね? 無理しちゃダメよ?』
刀真:「その前にラケーテンが堕ちちゃいますってば! シュトルムほどじゃないにせよ、マサムネだって足は速いんだ……!」
クドリャフカ:「だぁーっ! 走れ走れ走れ走れ! くっそ、脚が二本に羽が二本あるんだから走れッ!」
GM/メイリィ:「向こうが待ってくれそうにないアルよ、隊長……来るネ、刀真っ!」
まどか:『ああ、もうっ!! 高速戦仕様のシュトルムかスヴァンがあれば!』
まどか:だん!と苛立たしげにコンソールを拳で打つまどか。
GM:ふらついた回転軸を補正し、速度を一気に跳ね上げていく異形の車輪。蹂躙の矛先は――マサムネ2!
まどか:『距離、50――攻撃、きます!!』
刀真:「――くそッ!」まどかの忠告は届いたのか、どうか。
GM:大竜巻と化した天使兵が、周囲の大気と偏在エーテルを抉り取りながら、人間戦車へ激突する――!
刀真:「――って、ええええええええええええええええええええええ!?」拳士の直感――という程、大仰なものではないけれど。
刀真:“コレ”に拳をぶつけたところでどうにもならない、と悟ったのは。多分、自分だけじゃない。
GM/メイリィ:「――刀真っ! どんな早くても回ってるだけアル! 流れを見るネッ!」たぶんそれを悟りながら、無理を言ってくれる相棒がいるわけで――
まどか:『天使兵周辺のエーテル濃度、増大……衝撃波、来るわよ!!』>刀真
刀真:「――ええい!」こうなりゃヤケだ、とばかりに。
刀真:ケルンは楔の如き円錐に。竜巻を突っ切って、その向こうのラケーテンへと最短距離を――
クドリャフカ:「だぁーッ! ……くっそ、突っ走るなら一気にいっけぇ、トーマ!」
刀真:「――解ってる! ここっ!」
GM/恭花:『って、煽ってどうするのよクドーくんっ――!?』
刀真:2分の1以下の確率に賭けて。ただ、真っ直ぐと駆ける。
GM:莫大な力の流れが、正面からぶつかってくる――受け流す。腕部ユニットの構造材が悲鳴を上げる。
GM:天使兵との激突には似つかわしくない、巨大な金属質の砕ける異音が二度連続。一つはオファニエルから、もう一つは――
まどか:『マサムネ2、腕部ユニット破損。装甲60%減! これ以上は無茶よ、刀真クン!!』
クドリャフカ:「下がれ、トーマ! こっちももう間に合うッ!」
刀真:「――――」感じたのは。“痛いな”という単純なコトだけ。
GM/メイリィ:「刀真、避けるアル、刀真あーっ!?」
GM/オファニエル:『serra,serra,serra,serra――!!』
刀真:「――御免。ちょっと間に合わないかも――」
GM:眼前。爆炎を吹き上げて停止した巨大な車輪の眼に、見慣れた破壊の光が灯る。
GM:至近距離から――閃光。

まどか:『馬鹿っ!! キミが諦めたらメイリィはどうするの! ――刀真クン? ……刀真クン!?』
刀真:せめて致命傷だけは防ぐべく。ケルンに重ね、半壊した腕を胸部の盾にして。
刀真:「――ほんっと、御免」
クドリャフカ:『おい、トーマ! 謝る気があるんなら、戻ってから謝れ、この馬鹿ッ!」
刀真:腕と拳。自分たちの唯一の武器が砕ける、そんな幻覚を垣間見る。
GM/メイリィ:「何言ってるネ、しっかりするアル刀真あっ!」
GM:少女の悲鳴一つと――もう悲鳴も聞こえない人間戦車の墜落を背景にして。
GM/恭花:『なんでこんなっ……クドーくん、いまっ!』
クドリャフカ:『ちぃッ……! 恭花、リミッター解除、フィードバックを俺に限定、あの腐れ天使野郎をぶっ飛ばす、月まで!』
GM:タッチの差で惨劇の直後に辿り着いた戦場。ベルゼルクの眼前に、回転軸を傾かせた天使兵が――
クドリャフカ:では、ようやく間に合った狂戦士が両手で大剣を握り締めて――
GM/恭花:『わかったっ……限定解除、十秒! いけえっ!』
クドリャフカ:『ハッハァッ!! ヒトのダチに怪我させてんじゃねぇよ、クソッタレぇ……っ!!』思い切り、叩き付ける!
GM:爆音。打撃音。破砕音。爆音。
まどか:『――!? え? 座天使が……墜落していく?』
GM:――音速超過の大剣に叩き切られた天使兵が墜ちてゆく。
まどか:『座天使、撃墜を確認。……と、とにかくラケーテンとマサムネ2を回収して撤収して。わかった、クドりん?』
まどか:天使兵が撃墜されたことに安堵しつつ、しっかりお仕事に戻る。
クドリャフカ:『あー……ういっす。まどかちゃんは医療班よろしくー』アドレナリンが抜けてきました
GM/恭花:『ちょっと、今こっちまで落ちちゃったら……ああもうっ!』
まどか:『了解。……羽村先生、そういう訳ですから準備お願いしますね。……ええ、ええ。今すぐです!!』
まどか:内線で一言二言、羽村医師と会話して。シュネルギアの誘導を再開。
まどか:『こりゃ、調査も難航しそうだわ……』
GM:シーンエンド。

■ミドルフェイズ/シーン2 「何度でも立ち上がる」
 シーンPC:クドリャフカ。

GM:大破したラケーテンから、キリエだけは回収されたという。どんな状態か――と医務室を尋ねてみれば、
GM/羽村:「通り一遍の検査はしたんだけどね。気絶の原因になった軽い脳しんとう以外は、酸欠すらナシときた」
GM/羽村:「ということで、自分の足で出て行ったよ。いまごろはハンガーじゃないかな。乗ってきたヤツが補修中なんだろう?」
クドリャフカ:「……えーと、念のため聞いときたいんだけど、キリエの相棒の方は?」
GM/羽村:「岡島少尉のほうなら、柔らかく言えば行方不明。……硬い言い方は必要かい?」
クドリャフカ:いえ、と笑って首を横に振る。
クドリャフカ:「行方不明なら、行方不明で良いと思ってますんで、俺」
GM/恭花:「ありがとうございました、先生。……行きましょう、クドーくん」何か、話題を打ち切ろうとするかのように。袖を引かれる。
クドリャフカ:では、素直に袖を引かれるまま、医務室から出てハンガーに向かう
GM:では、ハンガーに場面を移して。

GM:久しぶりの、フレームにダメージが入るほどのシュネルギアの損壊、ということで、ハンガーはある意味戦場のように騒がしかった。
GM:その騒ぎの中心には、綺麗に頭を――頭と胸の上半分だけを――削ぎ飛ばされたラケーテンが、ハンガーに固定されている。
GM:固定、というか、現状はほとんど解体整備中のような有様である。傍らに、半壊したマサムネ2が運び込まれていた。
GM:それを見上げるように、見る限り呆然と立ち尽くしている少女の後姿が、ひとつ。
クドリャフカ:「……やっぱ、キッツイよなあ」ぼそり、と大破した機体と、それを見てる彼女を眺めて
まどか:「あら、クドりん」
クドリャフカ:「うぃす、まどかちゃん――。どーなってる、その、色々?」
クドリャフカ:ひら、と片手を振って挨拶しつつ
まどか:どうもこうも……降車してから、ずっとこの調子。理由は――」
GM/恭花:「あ、まどかさん、どうも……」なんか気まずい雰囲気……である。視線は……
まどか:言わなくても判るでしょ? と視線で促す。
GM/キリエ:「……あ」
GM/キリエ:「……ウィンターボーン少尉、三条准尉。お久しぶりです。……申しわけ、ありません」
GM:振り向いた。生真面目な様子で。痛々しいほどに。
クドリャフカ:「当ったり前だよなあ。……慣れないよなあ、こっちも」苦く笑って
まどか:「あたし達がしてるのは“戦争”だもの。それは……ね」
まどか:クドリャフカの苦笑に、首肯する。
クドリャフカ:「うぃす、久しぶりー……ん、何で謝るよ?」ではキリエに対しては一転、明るく笑ってみせる。あくまでも、いつも通り
まどか:「しかし、見事なまでに壊れちゃったもんだわ。……2機とも直すの、難しそうね」
まどか:2機の故障箇所をチェックしていたバインダーに目をやって、溜息。横ポニーテールもその胸中を反映してか、しなびていたり。
GM/キリエ:「……貴重な戦力を、此方の判断ミスで。出撃後、抗戦を考えたのは……私です」
GM/恭花:「そんな言い方っ……」言いかけて、止まる。
クドリャフカ:「まあ、壊れたって直るもんは直るさ。オヤッサンはまぁた怒るんだろうけど」半壊した機体を見上げつつ
GM/キリエ:「現在、応急修理中だそうです。マサムネ2とラケーテンの破損箇所が、丁度分かれていたとかで……」
GM/キリエ:「互換性を重視した設計だったことが幸いしました。……ギアドライバーのいない人間戦車は、使い様がありませんから」
クドリャフカ:「あー、いやいや、初出撃だったんだろ? なら、うん、失敗も仕方ないよ、うん」……ギアドライバー云々は、あえて聞き流す。
GM:一言一言、言葉を切るように言うキリエ。騒がしいハンガー内で、この周囲だけの音が削られたようだ。恭花も、言葉を失くしている。
まどか:「互換性、ね。……じゃあ、足りない部分を接ぎ合わせば修復も軽いかも。茜ちゃん、出来そう?」
まどか:傍らで作業するメカニックの少女に声をかけつつ、キリエの方に視線をやる。
GM/茜:「ああ、親父も、そのつもりでプラン組んでるみたい。マサムネ2は、一回コックピット回りの移植やってるからさ。データは揃ってたし……」
GM:空気を察してか、やや歯切れは悪い。
まどか:「パッチワークみたいでカッコ悪いのがアレだけど……とにかく、可能な訳よね?」
クドリャフカ:「パッチワークかあ……んじゃあ後で塗装し直しとくよ。こっちは、まあ……その、無傷だったし」
GM/キリエ:「……そうですね。細かな機械整備になると無理ですが、それくらいなら、私にも」
GM/恭花:「二階堂さん……その、いいの?」
まどか:「身体を休める方が先決だと思うケド……」
クドリャフカ:「いーからいーから、そーいうのは先輩に任せて休んでろって」
GM/キリエ:「手透きですから……報告も済みましたし。何か、していたいんです」
クドリャフカ:「……そっか。んじゃあ――そだな……まどかちゃん、恭花ちゃん、時間ある?」
まどか:「大佐からお仕事言い付かっててね。ちょっと微妙なんだけど……ん、それを手伝ってくれるなら」
GM/恭花:「大丈夫よ。こっちも似たようなものだから」スケジュール一緒でしょう、という発言は飲み込んだようで。
クドリャフカ:「あー、手伝うのはOKOK。んじゃあ折角だし、カラーリング考えようぜ。キリエちゃんのカラーセンスに期待だ」と、笑ってみせる
まどか:「OK。それじゃ、パーッとはりきっていきましょうか!」
まどか:キリエを励ます様に、元気よく声をあげてみせる。
GM/キリエ:「はい。……そうですね、マーキングは入れたいです、月の」無理をして笑おうとしている様子。
まどか:「よし、それじゃ早速やっちゃおう。班長、シバさーん。ペンキ貸して、ペンキ!」
まどか:(とにかく今はキリエちゃんが落ち込まない様にしてあげないと。大切な人を失った哀しみは、痛いほど判るから……)
GM/恭花:「って、まどかさん、今から塗っても仕方ないでしょう」止める……無理矢理いつもの雰囲気を戻そうとしているようで。
GM/キリエ:「……あいつね、私のことを、月まで連れてってやる、とか、馬鹿なことを言っていたんですよ」
GM:話した内容を、意識しているのか、いないのか――少なく見積もっても、理性的な状態には見えなくて。
クドリャフカ:「………そっかそっか、月か。月は良いよな」では、くしゃくしゃとキリエの頭を撫でてやりたいんだが
GM/キリエ:「……あ」
GM/恭花:「…………」すごく微妙な表情でその様子を見ている……自分が嫌だ、とか言いたそうな表情を一瞬見せて、目を逸らす。
クドリャフカ:「さってと! まあ、色塗るにせよ何にせよ、トーマくんの趣味は完全無視で行くから、そのつもりでー」と一転、笑ってみせる
クドリャフカ:「……ほら、恭花ちゃんも、行こうぜ?」彼女の頭は撫でないで、手を繋いでいく
GM/恭花:「……っ、せめて、刀真くんに意見聞いてからにしましょうよ。機体の色くらいは」無理矢理復調、アゲイン。
クドリャフカ:「却下却下、大却下。まあ、色くらいは聞いても良いけど、角つけるのは決定なー。あと赤い星とか」へらへら笑いつつ、移動かな?
GM:……少年少女たちの背後で。魂の座を失ったシュネルギアが、ハンガーの喧騒の中、ラックの中に立ち尽くしている。
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン3 「オファニエルの調査」
 シーンPC:まどか。

GM:撃墜されたオファニエルは、瑞穂近郊の山中にその巨体を晒していた。
GM:エーテルに分解しなかった理由は――と調べてみれば、その身体を構成する成分の大半が「物質」だったというから、呆れるほかない。
GM:これまで襲われたホルテンの装甲材や、奪われた物資はまだいいとして、四十年戦争期の兵器まで発見されている。
まどか:「うはー……こりゃ、崇史クン辺りが見たら喜びそうなモノがごろごろと」
まどか:思わずあがる、感嘆の声。
GM:さて。どうやらコイツが下手人であるようなんですが――オファニエルの前歴やら、こいつの現状やらを調べることが可能です。
GM:<情報処理>で4を出すか、あるいは何らかの方法で代用してください。(笑)
まどか:「さて、っと……それじゃ早速、現場検証といきますか!」
まどか:ぐいぐいっと袖捲くりして、現場をウロウロ……ということで。
まどか:ロゴス5点消費、ダイス+5で<情報処理>いってみましょうか。
まどか:#12c4 〈情報処理〉4レベル
●ダイス:Madoka:12c4=6(6,4,4,1,5,5,4,2,5,5,6,3)= 6
まどか:達成値は6。楽々成功ー♪
GM:問題ないですね。こんなところであります。

【オファニエルの調査報告】
・座天使級天使兵オファニエル。合衆国本土、ロス・アラモス撤退戦で確認された、「最初の座天使」である。
・当初は主天使級の姿で出現し、戦闘中に姿を変えて、内部から複数の能天使を出撃させ始めたという。
・体内に生産施設を具えるものと推測される。この残骸内部にも、幾つか空洞が確認されている(内部から、天使兵らしき反応は、今のところ確認されていない)。

GM:こんなカンジになっております。古参兵っぽいものでした。実は。(笑)
まどか:「隼雄に出現した座天使カフジエル……どっかで見た様な気がしたけど、コレの亜種だった訳ね……」
刀真:ではまあ、こう。草むらガサガサー。
刀真:「……うわ、でかっ!?」もそりと出てきて、見上げ見上げ。
クドリャフカ:「地球に優しいリサイクル天使ってとこかー。いや人には優しくないな。むしろ愛が欲しい」とか言いつつ、残骸の向こう側から出てくる
まどか:「そりゃ、大きいわよ。なんてったって“ロス・アラモスの最初の座天使”だもの」
GM/メイリィ:「ちょっと待つアルよ刀真……むぐっ」止まった背中にとすんと衝突。
刀真:「ぉぅぁー」そして押されて。
刀真:=■●_(べちゃ)
刀真:と顔面からコケる少年、一人。
クドリャフカ:「おお、トーマよ、こけてしまうとはなさけない! ゆうべはおたのしみでしたか?」あえて棒読み
GM/メイリィ:「ああもう、何やってるアルか、病み上がりとはいえ……って、クドー! それどういう意味アルッ!」むきーっ
クドリャフカ:「さあて、俺は言った以上の意味は込めてないけどー?」にやにや
GM/恭花:「クドーくん、人様にセクハラはやめなさいって言ってるでしょうがっ」ごん。
クドリャフカ:「あいったぁーっ!!??」頭抑えて七転八倒――はできないのでうずくまって我慢ッ
刀真:「こう、クドーくんの台詞にマトモに反応すると物凄く疲れる、と僕は最近学習した」よっこらせー。
GM/メイリィ:「ああいうふうに言われて気にしないほーが問題アル」突っ込みそこねて、ぶすー。>刀真
クドリャフカ:「まったく……俺はこんなにも素直なのになあ……」頭抑えつつ立ち上がる
GM/恭花:「それにしても。最初の……座天使? でもそれにしては、鉄ばっかりですね……。鉄じゃないのかな」
まどか:「兵器と直接“融合”するんじゃなくて、体内に取り込んで栄養源にしてた……ってトコかしらね、これは」>恭花
まどか:唇に人差し指を当てて、思索。
まどか:「ここ最近の輸送機の連続襲撃事件、みんな知ってるわよね? 実は、その件の調査を大佐から命令されたのよ」
まどか:という訳で、大佐とのお話をかくかくしかじかと。
GM/恭花:「……こいつが? でも、二階堂さんたちの輸送機は……」
刀真:「いやだって、ユウトくんだってそーだったじゃない…か……」と、メイリィに反論して。セルフしょぼーん。
GM/メイリィ:「…………っ」刀真の台詞に唇を噛み、鉄の塊を見上げる。
まどか:「輸送機を襲撃するにも関わらず、撃墜はしない。“餌”を奪ったら見逃す……なんか、どうもそこが引っ掛かってたんだけど」
まどか:という事でGM。大佐からもらったリストと照合してみて、「何が」天使兵に取り込まれてるか判ります?<物資
GM:食料は基本的に消えてませんね。コンテナの一部をこそぎとられて、パーツ類が持っていかれている。
GM:あと、人的被害は基本的にゼロ。その割に、目撃者は出ていません。今回の交戦が最初の目撃例。岡島ユウトを含めて、ホルテンの乗員にも死者が出ている。
まどか:パーツ類、か……例えば、V機関とか天使核に関わるブツは取り込まれてますか?
GM:ホルテンのV機関は無事ですし、伝達パーツが消えていたりはします。それに、瑞穂への搬入物ですから、基本的に天使核兵器関連のモノの比率が多いのは不自然ではないですねえ。
まどか:うーむむむ、情報不足か……。
まどか:「引っ掛かるのはね、実働可能なシュネルギアを搭載したあの輸送機だけを、何故襲ったのか、なのよね」
クドリャフカ:「んー……新型シュネルギアが狙われるのは何時ものことじゃなかったっけか? 合衆国のヒトも好きだよなあ、新型襲うの」
まどか:「物質そのものを捕食して、かつエーテルを捕食する訳じゃない。理由は何? いったい、何を見落としてるの……?」
GM/恭花:「そうね。……瑞穂に入ってくるのを待ってたのかな」なんともいえない目で見上げる鉄の塊。
まどか:「入ってくるのを……待って、いた?」
GM:と。
GM/メイリィ:「……? 何か聞こえないアルか?」
GM:がん。
GM:がん。がん。がん。がん。がん。
GM:がん。
まどか:「何かって……ちょ、何よこの音?」
刀真:「……叩いてる? これ……中、から?」
クドリャフカ:「……トーマ、一応、気をつけとこうな?」ジャックナイフ取り出しつつ
GM:ごく冷静に判断する限り――金属の塊が薄くなったところを叩いている。それが面積が広いので妙に籠って反響している。そういう音である。
GM:???「――れか、――いっすか、いまの――」
刀真:「……!」微かに聞こえる声が耳に入るや否や。
GM:反響の向こうに、遮蔽に阻まれているかすかな声。
刀真:鉄の塊を殴る、殴る、殴る、時々蹴る!
クドリャフカ:「……ッ! まさか!」
GM/メイリィ:「って、何してるアルか刀真っ……もしかして!?」
クドリャフカ:では、こっちもつなぎ目にナイフ突き入れて抉じ開けようとする
クドリャフカ:「トーマ、そっち蹴るんだ! 引っかかってる、其処!」
刀真:「もしかしなくても、こんなユル軽い声他にいないよ!」
刀真:クドーの示した箇所に、思いっきりヤクザキックかましつつ!
まどか:インカムを取り出してギアドライバー用の固定周波数で回線を開く。
まどか:「こちら、ドライクロイツの瀬名まどか准尉です。岡島ユウトくん、生きていたら返事をして」
GM:???『って、あ、電波入った! どこっすかここ? 暗くて何も見えないンすけど……キリエはどこに、ってうわあっ!』
クドリャフカ:「だぁーッ! 確かに『行方不明』だよな、クソッ!」強引に隙間を抉じ開けつつ
GM:がらんがらんがらんがらん――と、派手な音を立てて内側に鉄の扉が吹っ飛ぶ。
GM:本気で面食らった顔で飛び退った少年は――
まどか:「……いや、まさか天使兵がここまで悪食だとは…………予想外だわ」
まどか:吹っ飛んだ鉄の扉から出てきたユウトを見て、呟いて。
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン4 「帰ってきた何とか」
 シーンPC:刀真。

GM:つい昨日――天使兵の実地検分までに一昼夜が経過していた――転がっていた医務室のベッド。
GM:そこに、本来なら辿り着いていなかったはずの少年が、片足を吊って放り込まれている。
GM/ユウト:「いやー、どうも、お久しぶりっす、先輩。いきなり、めっちゃお世話になりました」ぽりぽりと頭を掻きつつ。
刀真:「……なんでユウトくんの方が僕よか軽傷なのさ!」理不尽さを感じる…ッ!
まどか:「まあ……ほら、いい事あるって、そのうち」肩をぽむぽむと叩き(笑)>刀真
GM/メイリィ:「こういう運のよさなら刀真並みアルね……」
刀真:「……その“そのうち”が果てしなく遠く感じるのは僕だけでしょーか」( ´Д⊂ヽ
GM/ユウト:「いやー、どうも、見ての通りで。どうも記憶が曖昧なんスけどねー。気付いたらアイツの腹の中で」
刀真:「むん。でもまあ…その。月並みだけど、無事でよかった」
刀真:うんうん、と頷き。
GM/メイリィ:「人事を尽くして天命を待つ、言うアル。萎れたらダメアルよ」気が緩んだらしいのだが、軽口っぽいもの。>刀真
GM/ユウト:「俺も、割と信じられないンですけどね。……自分でもてっきり、もう駄目だと思ってましたもン」手を見つめつつ、そんなことを言う。
まどか:「キリエちゃん、凄い落ち込み様だったけど、もう安心ね。でもこれで……って、あ――――っ!?」
GM/ユウト:「って、どうかしたンすか?」
刀真:「……うん、ほんと。天命に頼りっぱなしの僕が言ってもアレだけど…ってどーしたのまどかさん」
まどか:「“パッチワーク”……どうしよう?」刀真たちの方を見て(苦笑)
まどか:「正規のギアドライバーが戻ってきたんだから、元に戻しておかないと……マズい、わよねえ?」
まどか:恐らく、今頃二人の機体“だったもの”は、ハンガーでクドリャフカたちの手で凄いことになっているに違いない(笑)
刀真:「……格納庫に立ち入り禁止とか言われたから何かと思ったら、そんなことやってたのか」ぢと(笑)>まどか
GM/ユウト:「……察するに、ラケーテンがパーツ取りに回されちゃったとか、そういう話っすか?」
GM/メイリィ:「てゆーか、ヒトの機体になんてことしてるアルかっ!?」ぎゃーぎゃー。(笑)>まどか
まどか:「うん、そういう事。……いや、だって2コイチで組んだ方が修理、早かったのよ? キリエちゃんの気を紛らわすのにも一役買ったし」
刀真:「……ああうん、そのね。僕の予想が正しかったら、もっと凄まじいことになってると思うんだ…」遠い目(笑)

クドリャフカ:(「おーい、恭花ちゃん、そっちにある白ペンキもってきてー、デコに髑髏描こうぜ、髑髏」)
GM:(恭花「って、ああ、ちょっと、そこまでやっちゃったらいくらなんでも……茜も乗らないでよっ!?」)

刀真:「というか激しくデジャ・ヴュだよメイリィ……! よく考えたら僕らこーゆーのばっかりぢゃん!?」
GM/メイリィ:「……考えてみたら、そんな気がするアルね」
GM/ユウト:「ま、しょーがないっすよ。先は長いンですから。補充が来るの待ちます。まあ、ヒト遊ばせとくよーなこともないっすよ。多分」
まどか:「――――(じーん)……ユウトくん、キミは立派だよ。こう、なんていうか。良識人!」
GM/ユウト:「……いや、マジで、どういうトコなんすか、瑞穂基地って?」
まどか:「天才とか、ちょっと風変わりなのが多いこの基地に……やっと、やっと良識のある子が! ……しかも、ちょっとかわいいし」(ぼそ)
まどか:おいおいと泣き真似をしつつ、ユウトの肩をぽんぽんと(笑)
GM/メイリィ:「……風変わりというか、変人呼ばわりされてる気がするアル」
刀真:「……メリイィは紛れもなく変人の部類に入ると思…あっ御免冗談だからのろのろと関節取るのヤメテ痛い痛い痛いィィィィ!?」
GM:色々な意味で、妙に“くだけた”雰囲気が漂い始めたところで――表廊下を、規則正しくも慌しい足音が近付いてくる。
まどか:「あははは……っと、この足音は……キリエちゃんか」
GM:勢いよく開く、医務室のドア。
刀真:「……先に言っとく。南無」ユウトに合掌。(笑)
GM/キリエ:「……っは、っは、っは……ユウ、じゃない……失礼します」体裁整えて。
GM/ユウト:「へ?」
まどか:「相棒、無事に帰還したわよ。……そんじゃ、キリエちゃんも来たし。あたしはこれで」
GM:視線で室内を走査し、一直線にかつかつとユウトのベッドへ向かってくるキリエ。まどかへの答礼もそこそこに――
GM/キリエ:「この馬鹿っ! 人がどれだけ心配したと思ってるのよ! 通信機くらい真っ先に使いなさいっ!」
GM/ユウト:「ちょ、キリエ、ごめ……って、入ってる入って……俺怪我人……」ぎりぎりぎりぎり
GM/キリエ:「足を折ってるだけでしょうが。ここなら関係ないっ」
GM:……愁嘆場というか修羅場というか。何か、そんなものが展開されつつあり――
GM/メイリィ:「……刀真」
刀真:「……ええと、こーゆー時はこう言えばいいんだよね、メイリィ」
GM/メイリィ:「……言ってみるヨロシ?」
刀真:「……ごちそーさま?」小首、傾げ。
GM/メイリィ:「……そう思うなら、邪魔者は退散したほうがいいアルね」
まどか:「さてっ、ラブラブ空間に独り者は邪魔みたいだし失礼するわね。……う、羨ましくなんか、ないもん!」
刀真:「まどかさん、本音漏れてる漏れてる」まあ、そんなこんなで。
刀真:そそくさと逃げ出す我らでありました――
GM:ちら、とメイリィの視線が動く――追った視線の先に、少年と少女。
GM:確かに、少年の唇が、「ただいま」と動くのが見えた。
GM/メイリィ:「……はたからみたら、こんなカンジアルか?」思わず、といった調子で。何か漏らす。
刀真:「…………」視線、明後日。
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン5 「アクシア隊長に報告」
 シーンPC:まどか。

GM/アクシア:「お疲れさま。まどかちゃん。それで、どう? レポート、まとまった?」
GM/アクシア:「まあ、メイン犯人が墜ちた後っていうと、調べやすいのか調べ難いのか、微妙なトコだろうけど……」
まどか:「巧くいき過ぎて、そこが微妙に引っ掛かるんですよねー」
まどか:アクシアにボヤくと頬杖を突き、口に咥えたシャーペンをぴっこん、ぴっこんと上下。
GM:管制部のデスクにひょいひょいと顔を出すこの上官、果たして自分の分の報告書は仕上がっているのかいないのか。
GM:……後輩に丸投げしているという可能性も捨てきれないのが恐ろしいところだが。
GM:……さて、まどかさん。あと一回、情報分析の機会があります。(笑)
GM:【オファニエル詳細分析】。<情報処理>で15、もしくは何らかの効果によって情報分析を行うこと。(笑)
まどか:GM、《超推理》でまかりませんか?(笑)
GM:むろん、可能です。(笑)<《超推理》
まどか:では、ロゴスを1点払って《超推理》。
GM:幾つかの情報――どうしても引っかかっていた出来事を整理してみる。そこに浮かび上がったのは――

【オファニエル詳細分析】
・あの巨体で哨戒網を掻い潜り、その上潜伏まで行っている。非実体化の痕跡はない。その手段は、恐ら“擬態”である。霊子レーダーに反応しない状態にまで変化する能力を有している可能性がある。
・擬態能力は、極めて高速かつ高度な自己改良能力の応用であると考えられる。また、能天使を“分体”したことから鑑みて、天使兵の生産能力をも有する筈である。

まどか:「極めて高度な擬態能力。同族を“分体”する能力……」
まどか:フラッシュバックする、ユウトの姿。
GM/アクシア:「どうしたの、難しい顔して……何か、嫌なことでも思いついた?」冗談めかした、いつもの真剣な問いかけ。
GM/基地職員:「ああ、こちらでしたか、リヒトヴィッツ大尉」
GM:管制部に入ってきたのは、まどかにとっても見覚えの薄い――ここ最近の人員補給で入ってきた基地事務員。
まどか:「あ、あ、あ……あー!! たいちょ――――――――っ!!」(8倍角フォント)
GM/アクシア:「何? 大佐からの呼び出しでもあったの? ……って、」きーん、とする耳を押さえつつ
まどか:やおら、大声を出して椅子から立ち上がり……アクシアに詰め寄る。
まどか:「岡島ユウトくんの精密検査、もう一度やってもらえませんか!?」>アクシア
GM/アクシア:「精密検査……って、羽村の方から、問題ないって報告が上がってきてるわよ?」
GM:虚ろな声が割り込む。
GM/基地職員:「あれ? ……なんで、おれ、この部屋を……じゃない、リヒトヴィッツ大尉を探して……」
GM:……まどかの背中を嫌な気配が這い登る。アクシアの身体が瞬時、緊張するのがわかる。
まどか:「あの天使兵は高度な擬態能力と、同族を分体する能力を持ってるんです。つまり……人と何ら変わりの無い、“同族”を産み出す事だって出来るんですよ!?」
GM/基地職員:「サガ……し……テ……?」
GM:銃声。
GM/アクシア:「……よく判ったわ。タイミング的に、カンニングってセンはなさそうね」
まどか:「………は、はひ」
まどか:カクカクとアクシアの言葉に頷く。唐突な出来事に、びっくりしていたり。
GM/アクシア:「目の前に実例がいるもの。……まずいわ、だとすると!」アクシアの視線の先には――
GM:口腔から眼窩から鼻孔から耳朶から、灰色の羽根を溢れさせた、基地職員の射殺死体が転がっていた。
まどか:「灰色天使……!?」
GM/アクシア:「まどかちゃん、急いでギアドライバー連中に連絡。ハンガーに集合させて。今までのが、潜入工作を兼ねた陽動だったとしたら……」
GM/アクシア:「直ぐに本体が来るわ。確実に。……ホルテン出してる時間があればいいけど」息を吸って。
GM/アクシア:「下手したら、こっちは管制塔で篭城戦よ」
まどか:「り、了解です!(インカムを装着) ……待機中のギアドライバーに通達します。管制塔へ至急、急行してください。――ていうか、早く来て――――!!」
まどか:悲鳴じみた声が、インカムを通して流れる。
まどか:「なんで、なんでこういう最悪な予想ばっかり当たるのよぉ――――!!」
まどか:目の幅涙を流しつつも、とにかく今できることをやらなくては、ってトコで。
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン6 「私を月まで連れてって」
 シーンPC:クドリャフカ。

GM:流石に、基地内は混乱状態だった。ここ最近に配置された――“襲撃された補給機に乗っていた”――人員が、悉く灰色天使に変化したのだから。
GM:独力でハンガーまで辿り着く。それだけのことなのだが、基地の構造が大きく変化したわけでもないのに、距離が酷く広がったように感じる。
GM/恭花:「っはあ、はあ、……はあ……ごめん、クドーくん、ちょっと待って……」
クドリャフカ:「ッ! ――恭花ちゃん、大丈夫か?」
GM:震える手で、拳銃の弾倉を入れ替えようとしている。……白兵戦で「人の形をしたモノ」を撃ったことなど、殆どなかったろう。動揺しているのかもしれない。
クドリャフカ:――わりと、慣れてる自分が嫌だ。手に馴染んだナイフの感触。
GM/恭花:「どってことないわよ。……いつもと同じ。相手は天使兵なんだから……」
GM:息は荒い。やはり、手は震えている。
クドリャフカ:「……でも、ヒトと同じだ。――嫌なら」目を閉じていても良い、と彼女の手を握ろうとしながら。
GM/恭花:「……ううん、いい。私が自分で……行かなきゃ」
GM:握られた手を、ほんの少し震えの治まった手で解いて。
クドリャフカ:「そっか。――んでも、本当に良いんだぜ? 俺は、まあ、気にしないから」
クドリャフカ:解かれた手を、少し名残惜しげにしつつも、笑って。
GM/恭花:「本当に、いいから。……ありがとね、クドーくん」無理して笑ってみせて……
GM:その笑顔が、凍りつく。
GM:視線の先には――
クドリャフカ:「――………まさか、な」
GM/キリエ:「……ウィンターボーン少尉、三条准尉っ」
クドリャフカ:「よお、キリエちゃん。こっちは一応無事だ、が――そっちはどうだい?」ナイフ片手に、何時もどおり
GM/キリエ:「いな、いなくなって……ユウトがっ……」顔を恐怖に歪ませた少女が――
GM:少なくともソレは。さきほどまで打ち倒してきた、ヒトの心を失ったような灰色天使どもとは明らかに違う。
クドリャフカ:「……そっか」
クドリャフカ:「――大丈夫、大丈夫。ほら、ナビが信じなきゃ誰がギアドラ信じるのさ」
GM/キリエ:「でも、――でもっ。いま、一体何が起こってるんですっ……アレ、灰色天使ですよね。なんであんなものが」
クドリャフカ:「……………」
GM/恭花:「二階堂さん、落ち着いて。だから……」自分より重度のパニックに陥った人間を見て、逆に沈静化したようであるが。
クドリャフカ:「……大丈夫だって。――信じろよ、自分のパートナーを。俺は信じてるぜ、無条件で」
刀真:「――クドーくん!」息を切らせて走ってくる。その拳が多少汚れているのは――
クドリャフカ:「いよぉ、トーマくん、まだ生きてるみたいだな」へらへらと笑いながら
刀真:「僕よりもっ、ユウトくん、はっ……!」ぜぇ、はぁ。
GM/メイリィ:「っ、刀真! 止まるアル、あれっ……!」
GM:めきり。と、クドリャフカと恭花、キリエの間の廊下が――軋んだ。
クドリャフカ:「わぁってるよ! とりあえず、こっちにキリエちゃんが……って!?」
刀真:「――ッ!?」
刀真:急制動。靴底の焦げる臭いをさせて、踏みとどまる。
GM:その名前に反応したかのように――刀真の走っていた方向、クドリャフカたちの目の前で、キリエとの間を遮るように、廊下が“締め潰された”。
クドリャフカ:「――ッ!!??」では、とりあえず恭花を庇う方向でw
GM/恭花:「きゃっ――!?」
GM:そこに現れたのは――天使兵のものと思しき、白い触腕。廊下を破壊したモノも、恐らくコレだろう。だが、その触腕の根元にある本体の姿は――
GM/メイリィ:「なにアルか、アレ、シュネルギア――!?」
刀真:「――シュネルギアの、頭……?」
クドリャフカ:「――チックショウッ! やっぱりか……ッ」
GM:そう、そこにあるのは。オファニエルとの会戦で破壊されたはずの――
GM/キリエ:「……ユウト? そこに……いるの?」
GM:人間の言葉ですらないうめき声が響く。
GM/キリエ:「ねえ、生きてるんだよね、ユウト……? そこで……?」
GM:人間の言葉ですらないうめき声が響く。
GM/キリエ:「そこにいけば……ねえ、一緒に、いられるの?」
クドリャフカ:「駄目だ! キリエ――聞こえるか!? 戻って来い!」
GM:その声は――届いたのか。
GM:ず る ん
GM:と触腕の塊が、廊下から這い出していく。開けた視界の向こうには――
GM:誰も、いなかった。
刀真:「……は、ぇ?」ぽかん、と。
GM:砕かれた天井から、満月が見える。
クドリャフカ:「……クソ! ――……クソ、クソッ!」
GM/メイリィ:「……刀真、ぼさっとしてる場合と違うアル! 早く、早く追いかけないと、間にあうものも――!」
GM/恭花:「……うそ、そんなのって……」
GM:天にかかる満月に――
クドリャフカ:「――何が月まで連れてってくれる、だ。莫迦野郎……!」
クドリャフカ:「天国へ連れてかれちゃ、世話無いだろうが……ッ!」がん、と拳を壁に叩き付ける。
GM:聞き覚えのある風鳴りとともに、円形の影がかぶさった。
刀真:「――そうだよ、間に合うかもしれないのに、ぼさっとしてちゃ…クドーくん!」
クドリャフカ:「わかってる、わかってる。――行こう、トーマ。あの莫迦、ぶん殴ってでも連れ戻さなきゃならない!」
GM/恭花:「……そうね。そうなんだ。……まだダメなんて決まってない。やらなきゃっ……!」クドリャフカの手をぎゅっと握り。震えは……まだ少し残っているけれど。
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠