エンゼルギア研究所
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Last Update/2012.02.05


◇ 第80話『Fly Me to the Moon』◇

「本当ですよ。……本当ですからね?」
――二階堂キリエ

 

今回予告/ハンドアウト/自己紹介/シーン1///
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


今回予告
――嗚呼

「エーテル波長照合……データベースに該当あり! これは……」

――今夜は

「アラモ砦以来か。撃墜記録がないとはいえ……気の長い事だな」

 ――こんなにも

「新型機が輸送機ごと落とされちゃ仕様がないでしょうに……!」

 ――月が

《天に架かるは、銀の月。黄金の太陽を映して光る、夜闇の空の大鏡》

「どうやってるンですか? その、ええと……お付き合い、とか」

《鏡の夜空に今宵も舞うは、白く儚き天使の羽根と、弾け千切れる赤い糸》

「パートナーですから。……はい、それだけですよ。本当に」

《戻らぬ事と知りながら、帰らぬ時と知りながら、少年少女は涙をながす》

「成程。確かに最強の武器だ――我々が疑うわけにはゆかないな」

《今宵、審判の夜に》

「だが、それはきっと、神ならぬ身だからこそ手にできるものだ」

《どうか彼らの魂に、僅かなりとも幸いを。一握なれど安らいを》
《今宵、美しき月の夜に》

 エンゼルギア・天使大戦TRPG 第80話
 『Fly Me to the Moon』

「アイツね。きっとどこまでも飛んでゆける、って……言ったんですよ」


シナリオハンドアウト
▼PC1 榊 刀真  ギアドライバー/グラップラー
 ナビゲーター:タン・メイリィ
 ダーザイン:【岡島ユウトからの遺志】
「ちょっと気が早いと思うンですけど、今から先輩とか呼んでもいいッスか?」
 岡島ユウトは、もうすぐ同僚になるはずの少年だ。政宗方面で、新型のテスト飛行を行っていた。
 かなりに才気走っているといえ、ナビゲーターともども新人で、新型機を持ち込んでくるという。
 前線で動かすには"危険"な新型の実機試験で、数度顔を合わせただけだが、人懐こいのは判った。
 積極的に嫌いになれるタイプでもなかったし、まあ、うまくやっていけるかと思っていた――が。
 彼と機体の乗った輸送機は、ここ暫く頻発する事件に巻き込まれ、そして、不幸にして彼は――。

▼PC2 クドリャフカ・ウィンターボーン  ギアドライバー/フェンサー
 ナビゲーター:三条恭花
 ダーザイン:【二階堂キリエからの敬意】
「任務ですから。それ以上の感情はありません。本当ですよ? ……本当ですからね?」
 彼女はある意味、特異な存在だ――政治的にも実験的にも、背景がないナビゲータと云う意味で。
 もっとも、乗機が実戦投入されていない以上、今のところは“ナビゲータ候補”でしかないのだが。
 一度顔を合わせたのは、ふとした弾みで、最前線の兵士として、後輩への訓示を垂れた後の事。
 いかにも不器用で、歳相応な処は見せまいとするあたり、瑞穂向きかもしれないと思ったものだ。
 彼女とパートナーの乗った輸送機が、頻発する事件に巻き込まれたのは、着任前日のことだった。

▼PC3 瀬名 まどか  管制官
 ダーザイン:【ヴィヴリオからの評価】
「不可知は鏡のようなものさ。覗き込んだ人間の恐怖を反映する。……好ましくない状態だ」
 瑞穂基地は最前線であって、人員の損耗も著しい。特にここ暫く、基地直上での戦闘が相次いだ。
 そこで、補給の物資から人員からが、頻繁に持ち込まれているのだが……どうにも様子が剣呑だ。
 輸送機が、謎の敵から攻撃を受けている。それも撃墜には至らずに、不時着程度に手加減されて。
 結果として、物資の流入は止まっていないのだが、敵の意図は掴めない――非常に不気味な状況。
 ヴィヴリオからキミに下った指令は、明快だった。すなわち、状況を解明し、襲撃者を排除せよ。


自己紹介
刀真:「榊刀真。階級以外で呼んでもらえると嬉しいな」
刀真:「あ、この目?やっぱり変わってるかな」
刀真:「自分でも変だと思うけどさ。1人だけ、この目を綺麗だって言ってくれた人がいるんだ」
刀真:「…あー、それは誰だってのは一応秘密ってことで、ね?」
刀真:格闘戦用にチューンされたマサムネを駆る(?)、悩み多き14歳のギアドライバー。
刀真:黒髪とやけに白い肌、群青と鮮緑のオッドアイという特徴的な容姿の持ち主。
刀真:大人しいが吹っ切れると何をしでかすか分からない、安全ピンの外れた手榴弾のような性格。
刀真:シナリオダーザインは【岡島ユウトからの遺志】
刀真:PC間ダーザインは【瀬名まどかからの食傷】
刀真:以上、よろしくお願いします。

クドリャフカ:「クドリャフカ・ウィンターボーンG3少尉。ダチにはクドーで通ってる」
クドリャフカ:「相棒は三条さんチの恭花ちゃんだ。昔ッからの付き合いで、幼馴染ってとこかね」
クドリャフカ:「ま、ガキの頃から『パイロットになる』事ァわかってたんで、文句は無いんだが」
クドリャフカ:「お陰で恭花ちゃんが、なぁんか冷たくってさあ……寂しいと死んじゃうんだぞ、ウサちゃんとか」
クドリャフカ:幼い頃から実験台にされ、捻くれて育ったヤシマ系連邦人の不良少年。黒髪と金眼が特徴的。
クドリャフカ:『廃棄』への恐怖から戦闘と訓練は必死。ベルゼルグは外套型の増加装甲をつけ、黒一色に。
クドリャフカ:ダーザインは【両親からの支配】【恭花からの苛立ち】PC間【刀真からの仲間意識】シナリオ【二階堂キリエからの敬意】
クドリャフカ:「クドリャフカってのはさ。連邦で――実験に使われて死んだ、犬の名前なんだよ」
クドリャフカ:以上、オーヴァー。

まどか:「あたしは瀬名まどかG3准尉。シュネルギア部隊の管制官よ」
まどか:「何か困った事があったらおねーさんに相談してみなさいな」
まどか:「相談料はアクシア隊長の生写真って事で……あー、冗談よ冗談!」
まどか:「とにかく、絶対に最後まで生き残ろうね。……誰かが死ぬなんて、あたしはもう嫌だから」
まどか:横ポニーテールがトレードマークの管制官。
まどか:完全記憶力の持ち主にして情報処理と管制のエキスパートだが、姦しいのが珠にキズ(笑)
まどか:#シナリオダーザインは【ヴィヴリオからの評価/2】、PC間ダーザインは【クドリャフカからの仲間意識 /2】。
まどか:以上(オーバー)!


■オープニングフェイズ/シーン1 「ギアドライバー候補生」
 シーンPC:刀真。

GM:時間軸は、現在よりしばし(日月単位で)遡り――。
GM:政宗基地、休憩室。やたらと軽薄なノリの“ギアドライバー候補生”が、ハイテンションで喋り続けている。
GM/ユウト:「っかー、いや、すげえなあ! あんだけバラ撒いても捉まえきれないなんて」
GM/ユウト:「ラケーテンも、悪い機体じゃないはずなンすけどねえ……馬の差じゃないってことは、やっぱり騎手なンですか?」
刀真:「ミサイルバラ撒くのにも程があるってばさユウトくん……。ってゆーか掠ったから! 2〜3発掠ってたから!」
刀真:お茶啜りつつぐったりんぐ。
GM/メイリィ:「そういうときは、せつなのみきり言うヨ刀真。というか、幾らなんでも、こーはいとの訓練で疲れすぎアル!」
GM:こつんこつんと突かれたりする。
刀真:「五分の見切りとか出来たら苦労はないのです。……ってゆーかメイリィこそチャフとかの操作ミスってたくせにー」
刀真:「あとこう、馬とかゆーと物凄い勢いで怒る子が瑞穂にはいるから気をつけるよーに」ぐたー。
GM/ユウト:「……そーなンすか? 解りました。キモに銘じときます」
刀真:「うむ。……うう、なんか新鮮だなあこーゆー素直さ」何故か、何故かほろりと…ッ!
GM/ユウト:「やっぱ、大変なンすか、瑞穂基地? 噂はいろいろ聞いてるンですけど……」
GM/メイリィ:「う……こ、ここのところ殆ど使ってなかったし、アレは不可抗力ネ!  それより刀真こそ、爆装相手に踏み込みが……」
刀真:「アレはこう、全身爆弾庫相手に有効打狙おうとするとどーしても……む、どーしたのさユウトくん」小首傾げ。
刀真:お茶、も一度ずずー。
GM/ユウト:「いや、いちおう、“投入前からちゃんと訓練したギアドライバー”っていうのが俺らに求められてるモノらしいンすけどねー」
GM:こっちも、殆ど手をつけてないお茶を啜りつつ。
GM/メイリィ:「話は聞いてるけど、考え方からして無理があるアル。刀真も最初は不甲斐なかったし」
刀真:「あー、僕ら含めてほとんど、軍人としちゃ素人もいいとこだもんねー…って誰が甲斐性なしか」(注:微妙に違います)
GM/メイリィ:「事実アル。ワタシの努力が実を結んで、やっと一人前ってところアルね」
GM:えへん、とない胸を張るコンロン少女。
刀真:「……反論の余地も御座いません」
刀真:orz ←こんな感じに。
GM/ユウト:「……っかー、ダメだなあ。くう、それって、けーけんしゃの余裕ってヤツっすか?」苦笑いっぽい表情。
GM/ユウト:「その甲斐性なしに追い詰められて、有効打入らないまま撃墜判定じゃ、お話にならねっすよねー……」
GM/ユウト:「っかー、ダメだなあ。またキリエに怒られちまうなあ」
GM:確かパートナーの少女の名を口に出して、天井を仰ぐユウト。そういえば、彼女の姿がない。
刀真:「……む、そーいえばそのキリエちゃんは? こー、色々参考になりそーなデータ拾えたらしいから話してみたかったんだけど」
GM/ユウト:「降りるなり、フライトレコード提出しに行っちゃいましたよ。もうほら、俺、やりあってる最中、何度かミスしてたでしょ俺? 怒るわ怒るわ」
GM/ユウト:「シミュレータで何回同じシチュエーションやったんだ、とかねえ。言われちゃって」
刀真:「……うあ、なんかひっじょーにどっかで聞いたようなお言葉ッ!」視線はつつーっとメイリィに。
GM/メイリィ:「まあ、気持ちは判るアル」(笑)
GM/ユウト:「……なんか今、榊少尉と心が通じた気がしたっすよ」
刀真:「……がんばれ、ユウトくん。あとその、なんだ。少尉ってのは出来れば遠慮したい、って前にも言ったよーな」
GM/ユウト:「あ、すんません。だと……」
GM/ユウト:「じゃあ、ちょっと気が早いと思うンですけど、今から先輩とか呼んでもいいッスか?」
刀真:「どんと来い」さむずあっぷ。
GM/メイリィ:「ワタシのほうもそう呼ぶなら許可出すネ。師弟関係は大切アル」冗談めかしてるっぽいのか何なのか。
GM/ユウト:「了解したっす。じゃあ、その、先輩方。後輩として質問があるのですが、よろしいでしょうか」いきなり真面目な声になって。
刀真:「……む、何だろうか」姿勢を正して。気持ちを切り替えるためにも、茶をもう一口。
GM/ユウト:「……榊先輩とタン先輩は、どうやってるンですか? その……お付き合い、とか」
GM/メイリィ:「!?!?!?」赤くなってなにやら盛大に吹き出すメイリィ。
刀真:「(ブーッ!)」(AA略)
GM/ユウト:「え、あ、いや、そーゆー意味……になるンすかね? シュネルギアって、ほら、乗り手の相性問題で強くなるとか弱くなるとか言うじゃないスか」
GM/ユウト:「軍の人の話だと、俺ら、カ・ラ・ダ・の・相性……は悪くないっぽいんで、やっぱ人間関係だと思うンすよ」
GM/メイリィ:「……と、刀真、何想像してるアルっ。というか、一体どんなこと言い出すアルかっ!」けほけほと咳き込みつつ。
刀真:「聞きたい気持ちは解らないでもないけど……ああ御免なさいこれから全部ノーコメントにするから暴力反対ー!?」
GM/ユウト:「はは、すんません。やっぱ聞き方がマズかったすかねえ」イタズラが成功した、と言わんばかりに笑う後輩候補。
GM/ユウト:「……まあ、先輩もそんなんじゃないか、とか思うンすけど。俺も、キリエのことね、嫌いじゃないンすよ。シュネルギアって、命預けあうワケっすよね?」
GM:真面目な顔でそんなことを言い出す。
刀真:「……うん。正直、僕はまだあまり実感は沸かないけど」
GM/ユウト:「俺らのシュネルギアでね、アイツのこと守ってやりたいとか思うっていうか……そんなんです。ほら、これでこっぱずかしい話の平衡は取れたっすよね?」後半でいきなり、口調がぐだぐだに砕ける。(笑)
GM/メイリィ:「こ、後輩言うなら、先輩をばかにするのも大概にするアルッ!?」むしろ、“先輩もそうですよね”のあたりに反応したっぽいメイリィが、わあっと食ってかかろうと――
刀真:「……よくわかんない子だよね、ユウトくん」咳き込みながら、笑う。
刀真:まあ、こんな後輩も悪くないかな、と。その時僕は思ったわけで―――
GM:――それから時間が過ぎて、現在に追いつくまでは、まだ少し。
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン2 「ナビゲーター候補生」
 シーンPC:クドリャフカ。

GM:後方の基地での試験は、瑞穂で日常的にやっているモノよりマシな精度だとは思えなかった。
GM:はっきり言えば、疲れるばかりで中味がない。実戦データが流れているハズなのに、それより意味のないものを採ってどうするのか。
GM:……たぶん、政治的取引、というヤツの結果であったり、材料であったりするのだろう。

GM/恭花:「はー。……ええと、これであとは、帰りまで時間が空いてるんだっけ」
GM:とはいっても基地の外には出られなく、精々食堂かPXか喫煙コーナーくらいしか行くところがないわけだが。
クドリャフカ:「あー……かったるいかったるい、っと。無駄に時間が余ってる感じだねえ」
クドリャフカ:「恭花ちゃんはなんか希望とかあるー?」
GM/恭花:「……喫煙コーナーは止めときなさいよ?」
GM:視線を追って、先置きのツッコミが入る。
クドリャフカ:「最近は禁煙してるんだぜ、これでも?」煙草――と見せかけて、煙草チョコ
GM/恭花:「量減らすだけなら、禁煙って言えないわよ。まったく……体力使う仕事なんだから、もう少し気をつけても……」ぶつぶつと何か。
クドリャフカ:「へいへい、わーってるってば。まあ、後は食堂で健全にお茶しますかねえ。一杯くらい奢るぜー?」
クドリャフカ:「まあPX寄って何か見ても良いけどさ。瑞穂の皆に土産でも買ってく?」
GM/恭花:「そうね。政宗なんだし、何か変わったものでも置いてるかも」
GM:そんなことを言っていると――。
GM/キリエ:「お疲れ様です、ウィンターボーン少尉、三条准尉」
GM:さきほど、試験会場の耐爆硝子の向こうにちらりと見た覚えのある、恐らく同世代の少女が声をかけてきた。
クドリャフカ:「んー? あれ、ええと、えー……」腕組みして考えて
クドリャフカ:「……すんません、どちらさまでしたっけ?」
GM/キリエ:「申し遅れました。二階堂キリエ、階級は少尉です。近いうちに、瑞穂へ配属される予定となっています」
GM:生真面目にそんなことを言う。ごく自然に硬い。
GM/恭花:「二階堂さん、ね。……ええと、よろしく」なんというか、ちょっと戸惑い気味のようである。
クドリャフカ:「二階堂さんチのキリエちゃんね。よろしくー」気にしない気にしないー
GM/キリエ:「はい。よろしくお願いします」かちかち。
GM/恭花:「って、クドーくん、もう少しちゃんとしなさいってばっ」背中をはたかれたりする。
クドリャフカ:「うおぅっ!」つんのめる
GM/キリエ:「……その、私はナビゲーター候補生ですので、実戦経験のあるペアのかたがたに、できればお話を伺っておきたいと思ったのですが」
GM:さすがに、漫才に少しうろたえている様子。
クドリャフカ:「べっつに良いじゃないかー。二人とも硬くなってちゃ、楽しくないぜー?」背中さすりながら
GM/恭花:「あ、ナビゲーターってことは……でも私、それこそ新人だし。クドーくんも、なんていうか……」チラ見。
クドリャフカ:「俺はまあ、アレだしなあ……」苦笑い 『生きてく為』にドライバーやってるしなあ、と
GM/恭花:「……あ」表情の変化を見て取ったか、表情に微かな後悔が浮かぶ。
クドリャフカ:「んー……っとまあ、アレだ」ぽりぽりと頬を掻いて
クドリャフカ:「……何から聞きたい?」『気にして無い』という笑顔を、二人に向ける
GM/キリエ:「ありがとうございます。ウィンターボーン少尉。……本当ならドライバーのほうにも、こちらへ伺うよう言ったのですが」
クドリャフカ:「まあ、俺が言うのもアレだけど、皆ナビの前で本音を言わないしねえ」ポケットから煙草チョコの箱を取り出して咥えてみる
GM/キリエ:「……それにしても、これから長い付き合いになろうというのですから、もう少しきちんとしてもらわなければと思うのですが」
GM:なんかちょっと苛々しているような口調、である。
GM/恭花:「やっぱり、パートナーのことって心配?」 気を取り直してそんな発言を差し込む。……技術的な質問、をされても答えられないと、腹を括ったのかもしれないが。
GM/キリエ:「……任務上のパートナーですから。それ以上の感情はありません。本当ですよ。……本当ですからね?」
クドリャフカ:「……そうそう、ナビも素直じゃない子が多くって。俺はこんなに恭花ちゃんが好きだと公言してるのになあ」はふ、と溜息
GM/恭花:「……だ、だから、そういうのを止めろって言ってるのっ」ごつん。>クドー
クドリャフカ:「いったーッ!!??」頭抱えて七転八倒
GM/恭花:「……あのね。瑞穂のギアドライバーって、割とみんな、こんな風だよ?」
GM/キリエ:「……ウィンターボーン少尉には、少なくとも実績がありますから。ユウト……岡島少尉は、まだ訓練生ということもありますが」
クドリャフカ:「そ、そうそう、その、こーやってスキンシップとるのが、仲良しと長生きの秘訣。割とマジで、ね」うずくまって頭抑えながら、真面目な顔をして
GM/キリエ:「は、はあ……」ある種、本気で困った様子。
GM/恭花:「まあ、その、やりすぎには注意だけど……ごめん、大丈夫?」>クドー
クドリャフカ:「……んー。まあ、うん、生きてる生きてる。大丈夫」笑って立ち上がる
クドリャフカ:「だってほら、アレだ。……戦う理由ってさ、『自分の為』か『誰かの為』でしかないんだし」
GM/恭花:「……だから、ふざけたすぐ後にそういう台詞はやめなさいってば」
クドリャフカ:「んー? 俺は基本的にいつも本気なんだけどなあ……。どーしてふざけてるとか不真面目とか言われるんだか」
GM/キリエ:「……確かに、そうかもしれませんね。よく、覚えておきます」真面目な表情を取り戻し――また、雰囲気は硬くなっているのだが。
GM/恭花:「はたから見たら、ふざけてるとしか思えないからでしょうっ……じゃなかった、二階堂さん、こういうのでも参考になる?」
GM/キリエ:「はい、十分です。……一番聞くべきだったことを伺えたように思えます。ありがとうございました」
GM/ユウト:「キリエ、どこだあ? そろそろ入らないと間にあわないぞー?」
クドリャフカ:「そっか。……うん、んなら良いんだ」
GM:廊下の向こうから、館内放送でも使えばいいものを、大声で呼ばわりながら少年が近付いてくる。
クドリャフカ:「んじゃあ……また『今度』かな? 皆で歓迎するから、パートナーとも仲良くなー」
GM/キリエ:「呼び出しのようですので、そろそろ。……はい、『次』は瑞穂基地で。失礼します」敬礼。
GM/恭花:「頑張ってね。後輩増えるの、ちょっと楽しみにしてる」
GM:はい、と頷き、きびきびとした動作で立ち去るキリエ。
GM:――これもまだ、『現在』よりしばらく前の出来事である。
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン3 「いつものこと」
 シーンPC:まどか。

GM:基地の人員が、ヴィヴリオの執務室に呼び出されるのは、そう珍しいことではない。
GM:書面でなく、口頭で伝える必要か価値のある指令ができた――という事情を鑑みるに、稀であってくれたほうがありがたいのだが。
GM:ついでに言うなら、今回のような“瀬名まどか准尉が呼び出される”という事態は、相当に希有である。

まどか:「瀬名まどか、出頭しましたっ」
GM/ヴィヴリオ:「よろしい。楽にしてくれ」
GM:薄暗い執務室内。いつもの姿勢から、第一声。
まどか:敬礼の後、執務室に入室……着席。
GM/ヴィヴリオ:「さて、既にキミの耳にも入っていると思うが」
GM:卓上に示された書類挟みの中味は――瑞穂基地の補給状況と、その微妙な遅滞に関する記録だった。
まどか:「輸送機の襲撃。それも……撃墜には至ってませんね。ちゃんと物資は搬入されてる」
まどか:書類を目に、ここ数週間の戦闘記録を脳内で再生。
GM/ヴィヴリオ:「そう。……実に、解せない状況だよ」
GM/ヴィヴリオ:「ここのところ延々と引っ掻き回され、ようやっとまとまった補給、という矢先にこれだ……」
GM/ヴィヴリオ:「瀬名准尉。規模を問わず、戦闘で一番恐ろしいものが何なのか、判るかね?」
まどか:人差し指を口許に当て、“んー”と唸りながら暫し考えた後、挙手しつつ。
まどか:「補給路の断絶……ですか? 兵站を断たれれば、一騎当千の古参兵も、最新鋭の戦闘装備も役に立ちませんし」
GM/ヴィヴリオ:「確かにその通り。しかし、開始から終結まで、極めて短時間の戦闘であれば。――“次”を気にしない限り、まだ無視できる問題だ」
GM/ヴィヴリオ:「最も恐ろしいのは。――“判らない”ことだよ」
GM/ヴィヴリオ:「不可知は鏡のようなものさ。覗き込んだ人間の恐怖を反映する。……つまり現在は、非常に好ましくない状態だ」
まどか:「確かに……補給路云々っていうのとは、ちょっと違いますもんね」
GM/ヴィヴリオ:「さて、それを踏まえたうえで、瀬名准尉。君を呼び出した理由だが」
GM/ヴィヴリオ:「今回の場合、相手はそもそも人間ではない。合衆国軍と連携している様子もない。つまりこれは、天使兵単体による行動だ」
まどか:「状況の調査。事によっては“原因”の排除……と、こんなトコですか?」
GM/ヴィヴリオ:「そうだ。こうした場合適任なのは、対人諜報技術に長けた情報将校ではなく、状況分析能力に長けた管制官だと、私は判断する」
まどか:冗談ではない。自分はギアドライバーでもなければ機械化兵でもないんだから、筋違いってもんですよ大佐。
まどか:そう言おうとするが、大佐の眼光に負けて金魚の様に口をぱくぱく(笑)
GM/ヴィヴリオ:「リヒトヴィッツ大尉には、既に指示を出してある。いつも以上に便宜が図られると考えてくれて構わない」
GM:いつものように冷静な調子で続ける司令官閣下は、果たして木っ端管制官の心中をどう受け止めているものやら――。
まどか:「……は、はぁ。それじゃ大佐。ひとつお願いがあるんですけど、いいですか?」
GM/ヴィヴリオ:「何かな?」
まどか:「襲撃された輸送機に搭載されていた物資、その搬入先のリストをください」
まどか:「ちょっと気になる事があるんですよ」
GM/ヴィヴリオ:「判った。用意させよう。直ぐにそちらのデスクへ届くはずだ。……他には何かあるかね?」
まどか:「……あたし、一応はか弱い女の子なんで。使えるモノは何でも使っちゃって構いませんよね?」
まどか:“ギアドライバーたちを調査に駆りだしても構わないのか?”ということを、にまりと笑って言い放つ。
GM/ヴィヴリオ:「無論だ。もし何らかの形で戦力が必要な場合はね」
GM:相手が相手だけに想定内だったのだろう。平然とした調子で応じる。
まどか:「了解しました。瀬名まどか、早速状況を開始します!」
GM/ヴィヴリオ:「宜しい。フリーデン・イン・デア・ハント」
まどか:「さーて。今、第三種待機に入ってるのは……刀真クンとクドりんか。うん、あの二人ならもってこいよね、こういうハナシ」

GM:そんなことを考えつつ、管制塔のデスクへ引き返そうとしている――と。
GM:基地内に警報が鳴り響いた。
まどか:「警戒警報? ―――と、とにかく管制室に行かなくちゃ!」
まどか:ばたばたばたばた……と走っていきます。
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン4 「たったひとつのさえたやりかた」
 マスターシーン。

GM:回る。回る。
GM:回る。回る。満月のように欠けのない、異形威容の車輪が回る。
GM:回転体に"こそげとられた"ホルテンの機体が、V機関の質量低減の影響下、ゆっくりと傾き、重力加速度を無視した低速で落ちていく。

GM:戦闘空域を覆う、対天使ミサイルの爆煙が、ゆっくりと晴れる。一個軍団のホイシュレッケが砕け散った、白い白い羽根が舞う。
GM:それを押しのけて、構造体に損傷を受けながらも、気にした様子もなく異形が出現する。
GM:高速で回転を続ける、金属質と白が入り混じった車輪。その差し渡しは百メートル近い。側面に連なる、何千何百という眼。
GM:典型的すぎる、座天使級天使兵(ガルガリン)の姿。

GM:向かい合うシュネルギア――ラケーテンは、満身創痍。
GM:両翼部の弾倉は空。ケルンは周囲の偏向率が観測し難いほど弱体。頑強な筈の装甲には無数の亀裂。駆動部からは黒煙がたなびく。

GM/座天使:「Serra...Serra...Serra...Serra...Serra...」

GM/ユウト:『……はは、ヤバいなー。今のでオチてないとすると、あとは残弾ごと機体をぶっつけるくらいしか』
GM/キリエ:『馬鹿なことを言わないで! 瑞穂基地に連絡は行っているはず。もう少し持たせれば……!』
GM/ユウト:『そうもいかないみたいなンだなあ、これが……向こう、止まってくれそうにないし』

GM/座天使:「Serra...Serra...Serra...Serra...Serra...」

GM:各所から煙を棚引かせ、回転速を増す百眼の車輪。結界に捻じ曲げられた大気は旋風になり、暴風になり。

GM/ユウト:『さっきはミサイル打ち込んで弾いたンだっけ。キリエさあ。オレたち、腕のミサイル使う時間、ある?』
GM/キリエ:『最初の突撃の五割出ていた場合、現状のラケーテンだと……発射前に捕まるわ』
GM/ユウト:『八方ふさがりか。困ったなあ。キリエとした約束、いくつ残ってたっけ』
GM/キリエ:『だから、馬鹿なこと言わないでッ! まだ、まだ何か手が……』
GM/ユウト:『……思いついた。なんとかしてみようか』
GM/キリエ:『え?』
GM/ユウト:『悪いけど、反応最速まで上げて。相談してるヒマ、ないわ』
GM/キリエ:『あ、わかった……ユウト、あなた』

GM:かすかな疑問を発し終えるより前に、座天使が動き出した。瞬きほどの時間で超音速に到達。
GM:キリエは反射的に入力系を調律し、――息の合った流れで、ユウトが、
GM:最後のコマンドを叩き込んだ。

GM/ユウト:『――ごめんな』
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠