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◇ 特技評価/サムライ ◇

「サムライの技術は攻防いずれにも役に立つ」
――『エンゼルギア2nd』クラスデータより

 

01/02/03/04/05/06/07/08/09/10/11/12/13/14/考察TOP


■評価基準
 詳細は、こちらのオーギュメント総論を参照。Sが最も評価が高く、Eは紙。

■リスト
 ※気合一閃/カウンター/返し刃/蜻蛉斬り/鎌鼬/切り払い/攻撃誘導/捨身撃/集中/旋風撃
 奇襲/狂戦士/クンフー/士魂/操気術/ハードストライク/八重垣/鎧通し/◎一刀両断/◎縮地/◎七大天使の剣
 切り抜け/迫り出し総評


※気合一閃/B
 1シーン1回のダメージブースト特技。基本ルールブックのみの環境であれば、高位の天使兵が持つケルンを斬り裂く有用な手段の1つ。
 機体やナビゲーターの支援を重ねることで、+19〜+22程度の効果が見込める(サムライ/ギアドライバー/伊音で肉体11、マサムネなどでさらに+6)。
 しかし、そうやってケルンを斬り裂きたい強大な敵に対しては、より適切な《操気術》が登場したため台無し感が強い……と思っていたら、《◎一刀両断》を搭載すれば毎ラウンド1回使えるようになり、シュネルギア改:クサナギであれば毎回の攻撃に乗せられるという素晴らしい性能を発揮する。
 「エンドレスサマー」導入後、一撃の破壊力ではトップクラスに躍り出たサムライを良くも悪くも象徴する特技。これ単体では、エネミー特技、特に《攻撃吸収》や《バリアシールド》を使われると悲惨なことになるので、できれば(オーギュメントなので併用できる)《ホド》と一緒にぶち込みたいところである。

カウンター/C
 リポスト時に、判定値+3する。
 効果自体は悪くない。ノーコストで発動するため、実質的には【肉体】+3されたのとほぼ同じ効果。――なのだが、発動するのがリポストの時だけなので、非常に限定的。経験点に余裕が出てから取りたい。
 《鎧通し》と併用できれば、そこそこお得感が出てくるだろう。
 何気に技能を選ばないので、《反応射撃》にも組める。

返し刃/C
 1シーンに1回だけ、白兵攻撃の成功数+3、ダメージ+10してくれる特技。
 効果だけなら悪く無い。《アンブッシュ》に比べれば破格の性能とも言える……が、やはり《ペネトレイション》の有用ぶりを考えると微妙。
 ギアドライバー以外のサムライであれば、隠し札として取得するのも悪くないかも知れない。ダメージ効率だけで見れば、判定値に修正が付くので《操気術》よりも強い。浪漫を求める向きにもどうぞ。

蜻蛉斬り/C
 射撃攻撃に対して、<白兵>で回避ができる特技。
 1stの頃から変わらず、判定値にマイナス修正があるので、もともと【肉体】が高いサムライであれば不要なことが多い。
 逆に、<回避>を持っていないキャラクターなら、取る価値はある。

鎌鼬/C
 白兵攻撃の射程を延ばす特技。
 初期キャラクターで取得するほどの効果では無いが、うまく条件が噛めば、エンゲージの外側からリポストを気にせず白兵攻撃ができる。[封鎖]されたエンゲージから別エンゲージの敵を狙う、[制圧]を気にせず敵をぶった斬るなど小回りも効くので、早めに取得しておきたい。
 小技だが、「エンドレスサマー」導入後はすべてのエネミーが<格闘>でリポスト可能となっているので、これがあれば<回避>のできない座天使に反撃されずに済む利点もある。

切り払い/C
 実ダメージを、種別:白兵な武器の攻撃力だけ減少させる特技。
 シュネルギア用のカタナであれば13点減らしてくれる。ケッテンゼーゲやムラクモに《高性能武器》が入れば20点以上の減少となり、シュネルギアの生存性が大いに向上するだろう。
 ――しかし、いちばんの使いどころだろう《†神罰》の乗った攻撃に対しては、相手が権能なので全くの無力。取るならここを理解して運用しないと、酷い目に逢うことだろう。

攻撃誘導/C
 敵を挑発し、対象:単体の攻撃を自分に向けさせる特技。
 エンゲージ外からの射撃攻撃に対しても、それが対象:単体の攻撃であればこっちに持って来れる。効果自体はなかなか面白く、うまく決まればとてもカッコ良いのだが、使いこなすにはかなりの見極めと慣れが必要。
 1ラウンドに1回しか使えない欠点は《士魂》で補えるが、アガペー上昇値が合計10と、なかなか馬鹿にならなくなる。よって初心者や初期キャラクターで取るのは、あまりお勧めできない。
 なお、《捨身撃》を有効活用したい場合は、実質的に前提特技となる。その場合は評価B。

捨身撃/B
 自分の防御を捨てる代わりに、相手にもこちらの攻撃を直撃させる特技。
 当初は、自分の武器が届く範囲から受けた攻撃なら何でも吸い込める隠れ優良特技だったが、現在は同一エンゲージから行なわれた、自身への攻撃に限定されたため、本来の意図通り機能するようになった。
 さりげなく射撃攻撃にも反撃できる点は変わっていないが、エンゲージ内の味方を救うには《攻撃誘導》が必要。併せて取得しておきたい。

 互いに成功数でのダメージ軽減が働かず、使用すれば基本的に相討ち、敵のHPや装甲次第では、大ダメージを与えたものの、こちらだけ[操縦不能]になっていることも多いだろう。
 ――だが、それを無視できる《ラファエル》や《ガブリエル》、ちょっと辛いが《ネツァク》などの支援が期待できる場合、あるいは死亡ゲージの使用を覚悟する場合、さらに化ける。敵の攻撃を無効化し、こちらの攻撃を直撃させたとほぼ同義になるからだ。
 この使い方が前提であれば、評価A。


集中/C
 アガペー3で成功数+3。
 マイナーアクションが必要なので、いちばん使いたいところであるリアクションには使えない。その分コストパフォーマンスに優れるため、マイナーアクションが余るようなら十分に有用。
 回数制限も無いので、《イェソド》や《感応》を受けるとちょっと嬉しい。
 初期キャラクターで取るほど強くは無いが、経験点に余裕が出れば取りたい特技である。

旋風撃/E
 1stにあるようでなかった、[範囲(選択)]攻撃ができる白兵系の特技。
 もちろん弱くは無いのだが、判定値への修正が−5と、《乱射》と同じでかなりキツい。しかも射程や威力の関係で、あって損はしない《乱射》と異なり、ほぼ同じ修正で[範囲(選択)]攻撃ができる爆裂弾(ダメージも、シュネルギア用のカタナ程度には出る)があるため、実は取る意味がほとんど無かったりする。
 <格闘>で使えることだけが、唯一の存在意義かも知れない――。と思っていたら《殲滅命令》のおかげで実質的に要らない子になってしまった。まああれが無くとも評価Dなのだが。

奇襲/S
 1stで何重ものケルンを打ち砕き、幾多の上級天使兵を倒して来た、あの特技が帰って来た! もちろん<格闘>でも使えるので安心されたい。
 差分値を2倍にしてダメージを与えるという、冗談のようなことが書いてある。単純に考えても、差分値1で攻撃が命中したところで《ケテル》を使えば、差分値21が42になる計算。しかも上昇するアガペーはたったの3と、《返し刃》が泣きたくなるような高性能を誇る。
 さすがにシーン1回の制限は追加されたが、それ以外の効果は1stと全く同じという、これまた冗談のような設定がされているのもポイント。もっとも、2ndでは《フラーテ》でも使わない限り、暴虐な差分値は生まれにくくなったので、切り札としてはむしろ遠慮が要らなくなった分、使いやすいとも言える。
 例によって、《バリアシールド》や《攻撃吸収》には無力。使う時は《ホド》を握っておくこと。

狂戦士/S
 セットアップに起動すると、シーン中は毎ラウンドHP3点を代償に、ほぼ《※気合一閃》が常時発動状態になると言う、嘘のようなことが書いてある。
 これまで火力面でやや不遇だったサムライが、一気に主役級のダメージソースに変貌する1枚。正直なところ《※気合一閃》と交換して、こちらを自動取得特技にしたいくらいの高性能ぶりを誇る。
 もちろん、重ねて使う事もできるのでなお強力。
 HPが心もとない時は、ヘルメットと軍用手袋で+3、防弾チョッキで+6ほどブースト可能。これだけで3ラウンド分が確保できるので、ウィザードやオフィーツィアの仲間が居る時はねだってみる手もあり。

クンフー/C
 <格闘>救済措置その1。
 これを取得すると、サムライ/ギアドライバー/メイリィで肉体11、マサムネなどでさらに+6の【肉体】17/2+5=攻撃力14の白兵武器が2つ装備できる、と書いてある。下手なカタナより強力な武器が、フリーハンドで入手できると考えればなかなかの効果。
 しかも命中修正にマイナスが無いので、《二刀流》のメリットを最大限に受けられるのもポイント。命中修正無しで攻撃力+20超えと、一気に<格闘>の火力を向上させることができるだろう。
 ただし、今のところ素手が<格闘>で使える武器かどうか定義されていない、バグスキルだったりする。

士魂/C
 HP2を消費して、《攻撃誘導》の回数を回復する。
 事実上、ヴィークル搭乗時の専用特技。効果自体は悪くないが、《攻撃誘導》と併せてアガペー上昇値が10となってしまうため、いまひとつ使いづらい。

操気術/S
 ――1stの頃、ロゴス1点でダメージ1点を増加するのは、この特技の専売特許だったことを覚えているサムライは幸せである。
 2ndになり、誰でも旧《操気術》が使える上、対天使効果まで付与できるようになった環境にこの特技が帰って来た時。……単純に効果が倍以上になるとは、誰が予想しえただろうか。

 すなわち、ロゴス1点をダメージ2点に変換する。
 一見すると物凄いことに見えるが、実は《※気合一閃》どころか《返し刃》よりも効率だけ見ると劣るので、考えなしにロゴスを投入するとあっという間に天使化が見えてくる両刃の剣。
 しかし、これの素晴らしいところは、与えるダメージがケルン及び《バリアシールド》などを無視できる点にある。――すなわち、ギリギリでリポストに成功した一撃が、これを使う事で、強固なケルン相手でも《ビームシールド》持ちにでも、有効打に変貌するのだ。
 最前線で敵と刃を交えるサムライであれば、ほぼ必須の特技と言えるだろう。実は投入するロゴスに制限が無いため、ロゴス0で宣言してもシールドを斬り裂く効果がある。サムライたるもの、最優先で会得して何も問題は無い。
 ただし《攻撃吸収》には無力である。調子に乗って全力全開でぶった斬ったら、敵が全力で全快していた……。何が起こったのか分からないと思うが自分でも良く分からない……。ということの無いよう、気をつけること。


ハードストライク/C
 アガペー3でダメージ+5。
 一見、とても地味な特技だが、ケルン効果で見ればほぼ倍の効率なのでそれなりに優秀。ただし、サムライの場合は《奇襲》や《返し刃》に《鎌鼬》と、他にやることが多いので、あまり日の目を見ることは無い特技かも知れない。
 その点を踏まえて評価C。効果自体は評価Bでも良いくらいではある。

八重垣/C
 《切り払い》の効果に+5。
 ノーコストなので《二刀流》使いなら持っていて損はしないのだが、あまりにも地味。10点減らしてくれた1stの頃よりも明らかに弱体化している。
 せめて《二刀流》と同じく、武器の攻撃力の半分を足せるようにできなかったのだろうか。どの道《†神罰》には無力なのだし。

鎧通し/S
 自分の白兵攻撃またはリポストに、ほぼ毎回《※気合一閃》を乗せてよい、と書いてある特技。
 恐ろしいことに《狂戦士》どころか、本家《※気合一閃》とも《ホド》とも併用できるタイミングで使用可能。この手の特技を全て注ぎ込んだサムライの一撃は、簡単にダメージ3桁に乗ってしまいそうな勢いである。
 これと併用できないのは《キック》ぐらいなので、キャラクター作成時に取得してしまって全く問題無い。むしろ《※気合一閃》と入れ替えて良いのでは、というレベルである。
 くどいようだが《バリアシールド》や《攻撃吸収》には無力。ただ、これは別に回数制限は無いのでやりようはある。

切り抜け/C
 自分の白兵攻撃後、追加で戦闘移動または離脱ができる特技。
 1ラウンドに1回しか使えないが、離脱できるのが大きい。特にギアドライバー/サムライなら元から<運動>が高いため、撃ち漏らしたホイシュレッケを振り切って、ボス天使兵の懐に斬り込む――といった使い方が可能。
 また、実力伯仲の敵が相手でも、《移動攻撃》の連続使用や、マイナーアクションを敵に浪費させるといった使い方もできる。これ自体が強力というわけではないが、使いこなせれば有利に白兵戦闘を進めることができる。実に玄人向けの特技と言えるだろう。

迫り出し/C
 白兵攻撃のダメージに、エンゲージからの吹き飛ばし効果を付与する特技。
 ダメージ決定ステップに使用するので、《※気合一閃》などとは組み合わない。必然的に与えるダメージが低めとなるので、とにかく速攻で敵を撃破したいエンゼルギア2ndの対天使戦闘では、いまひとつ地味。
 だが、この特技の真価は「敵のエンゲージをバラバラにできる」ことにある。エンゲージから弾き出した敵の配置は自由に決められるのもポイント。
 最も効果的な使い方は、ホイシュレッケ:シルトなど、攻撃力は低いが防御力は高い敵がボス天使兵を護衛しているような場面で、《旋風撃》と組み合わせて連中を一掃するやり方だろう。この時、ボス天使兵を狙う必要は無い。さらにエンゲージを[制圧]できるような手段があれば、より効果的である。
 使いどころは限定されるが、状況にハマれば強い。初期キャラクターが優先して取るような特技ではないが、余裕があれば覚えておいて損は無いだろう。

総評
 <白兵>と<格闘>のエキスパート。と見せつつ、現状では<格闘>がほぼ飾り技能と化しているので、実質<白兵>専門クラス。
 単体での性能は、《ホド》にせよ《※気合一閃》にせよBクラス。
 もちろん《ガブリエル》前提の《捨身撃》や、ホイシュレッケ:シュトルムの数が多い時など、わざと敵の群れに突っ込みリポストを活用し殲滅ということもできる。しかしながら、武器の性能の低さも相まっていまいち感が否めない……。

 という状況が、「エンドレスサマー」導入後は一変する。
 懐かしの《奇襲》に加え、《狂戦士》と《鎧通し》に《操気術》まで手に入れ、単体での対天使ダメージソースとしては、ほぼ最強レベルに躍り出た。特に《操気術》は注ぎ込めるリソースに(アガペー666+以外の)限界が無く、非常に強力かつヒロイックな特技に変貌した。
 この他の特技も、ほぼ重ねられるので、取れば取るだけ強くなる。
 サムライはまさに対天使戦闘の切り札であり、ケルンを打ち破る人類の決戦存在と成り果てた最強の剣である。
 しかし、接近戦主体であり、移動や目標設定など何かと状況判断を迫られることが多いのは何も変わっていない。どちらかと言えば、エンゼルギアで戦い慣れしている人向けのクラスだろう。

■相性
 特技の問題で、本当に相性がいいのはギアドライバーくらいしか無い。次点で、【肉体】の成功数ブーストを持つホムンクルスが辛うじて入るくらい。
 能力だけ見れば、【感覚】が高いため射撃系クラスとの相性も悪くないが、特技がまず噛み合わない。【理知】も致命的に低いため、オフィーツィアやウィザードと組むのも微妙なところだろう。
 <格闘>メインでツィヴィールと組む手もあるが、おそろしく茨の道である。やるなら覚悟を決めること。

■オーギュメント
 効果と使いどころの分かりやすい《ホド》、手数とダメージ増加の両立を成しうる《サルディス》、確定命中または確定反撃をもたらしてくれる《ダン》と、優秀なものが揃っている。
 ただし、サムライの強力な攻撃力を一手で無力化するエネミー特技の存在を考慮すると、最優先で押さえるべきは《ホド》一択。他の2つは仲間に《ビナー》を使うシンガーが居て、敵の軽減系特技を突破できる保証があるか、《アナライズ》で何とかできる環境で無ければ、手を出さない方が良いだろう。


記:2009.07.07
総評と相性を追加:2009.07.22
20090820版エラッタ、質疑応答に対応:2009.09.11
オーギュメントの項目を追加:2009.12.28
「エンドレスサマー」ぶんを増補・改訂:2010.04.09
GF誌15期2号ぶんを追加:2011.02.05


エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠