エンゼルギア研究所
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Last Update/2012.02.05


◇ 特技評価/機体特技 ◇

「これらはその機体に搭乗している間しか使用できない」
――『エンゼルギア2nd』機体特技より

 

01/02/03/04/05/06/07/08/09/10/11/12/13/14/考察TOP


■評価基準
 詳細は、こちらのオーギュメント総論を参照。Sが最も評価が高く、Eは紙。

■リスト
 アタックコマンド/一閃/輝きの檻/急速上昇/緊急離脱/ケルンクラスター/高機動形態/高速演算/声なき祈り/さざ波の音色/支援射撃/ジャミング/照準固定/ステルス/空の間隙/対空攻撃/対地攻撃/天地の共鳴/春風の楽/光の砦/捻り刃/ファストブレイク/踏み込み/ブリッツクリーク/ポイントガード/巻き風/モータルストーム
 アクセルリープ/武神/ヴァリアブルトランス/完全予測/姿勢安定/疾風迅雷/超演算/デスメッセンジャー


アタックコマンド/B
 シュネルギア:ヴァッハの機体特技。
 オートアクションで命中判定の成功数+2。支援専用に見せつつ、自分も対象にできるので便利。アガペー上昇値が低く回数制限も無いので、気軽に使っていけるのもポイント。

一閃/B
 シュネルギア:ケンプファー、ブリッツ、九九式強攻外骨格“海子”及び九九式艦上戦闘機二型“震雷”の機体特技。
 離脱こそできないが、マイナーアクションさえ使わずに[戦闘移動]できる、良質な移動系特技。
 特技優先の法則により、[狼狽]や[マヒ]を受けていても移動できるのが心強い。
 「エンドレスサマー」導入後は、強力な移動力を持つ敵が増えたため、実質的に戦闘移動の距離を倍にしてくれる、この特技の価値も相対的に高まった。特にケンプファーは素体の移動力が最高クラスであるため、「敵に手が届かない」状況をつくらないという意味においては、白兵系最強の機体となった節がある。

輝きの檻/D
 シュネルギア:リッターの機体特技。
 自分のエンゲージが常に[封鎖]される。敵も味方も選ばない時点でホイシュレッケの《自動封鎖》に劣り、それでもやっと掴まえたボス天使兵とタイマンに持ち込めると思いきや、《強襲》や《瞬間移動》された途端に全てが終わる。
 ただし、《陣形》(できれば《アナライズ》も)が使えるオフィーツィアが味方に居れば、初期配置と敵戦力次第ではあるが、有効な布石として機能する――かも知れない。

急速上昇/B
 シュネルギア:アイン及びTa783Wヴェルンヘル、BvP504Cカールフリードの機体特技。
 HP3点で[狼狽]を解除できる。一見すると弱いが、《ハードシールド》のペナルティを打ち消せるので、さりげなくありがたい。機体の安定性に長じた、全てのシュネルギアの基本機体に相応しい特技と言えるだろう。
 「エンドレスサマー」導入後は、強力な移動力を持つ敵が増えたため、[狼狽]で移動できない効果を打ち消せる、この特技の価値も高まったと言えるだろう。実は《スロットルアップ》の下位互換なのだが、ベテラン機械化兵の空戦技を、素人の少年少女が乗るシュネルギア:アインで実現したと考えれば割と納得がいく。
 この技術がフィードバックされたのか、GF誌15期5号では、これを持つ航空機が2種類も追加された。こちらはこちらで《木の葉落とし》のペナルティを打ち消せるので、良い機体に仕上がっている。

緊急離脱/C
 シュネルギア:シュトルム及び後継機であるラーゼンの機体特技。さりげなく九九式艦上戦闘機改“閃雷”も持っている。
 マイナーアクションの戦闘移動に、エンゲージからの離脱効果を付与する。状況次第では《一閃》よりも優秀。
 しかし[封鎖]は抜けられないので、実質的に《フェイドアウェイ》や《逃げ足》の下位互換。

ケルンクラスター/B
 シュネルギア:ドラングの機体特技。
 1ラウンドに1回、ダメージを+2d6点する。一見すると地味な効果だが、ロゴス2〜12点と考えればかなり強い。さりげなく自分に使えるのもポイントで、ダイス目次第だが、ほぼ《高速演算》や《声無き祈り》の上位互換。
 ただし、これはダメージ決定ステップで使用するため、自分で使う場合は、《※狙撃》や《※気合一閃》などと相性が悪い。ここを理解しておかないと後で泣きを見るだろう。
 なお、2d6の期待値が5以下の人にとっては、ロゴスによるダメージブーストを軽く下回るため、評価E。

高機動形態/B
 シュネルギア:グランツ、He702Vヴォルフの機体特技。
 マイナーアクションで[全力移動]が可能。しかし離脱が出来ないので、《バーンナウト》の下位互換に近い。FASTパックでヴィルベルヴィントを選択していると面白い動きをするかも知れないが、やはり微妙。

 「エンドレスサマー」導入後は、強力な移動力を持つ敵が増えたため、実質的に戦闘移動の距離を10倍にしてくれるこの特技が弱いわけがない。グランツの機体性能はシュネルギア:アインと同等であり、白兵系の機体に比べるとやや劣るが、バランスは良いとも言える。[狼狽]対策は必要なものの、斬り込み・吶喊役のキャラクターなら選ぶ価値は十分にあるだろう。
 GF誌15期4号で追加されたHe702Vヴォルフも、全力移動力が12,000mと破格であり、存分な活躍が期待できる。


高速演算/C
 シュネルギア:ガイストの機体特技。
 自分の射撃攻撃にダメージ+5。オートアクションだが、使用タイミングの関係上、リポストに使えないのが惜しい。固定ダメージではあるが、実質的に《ケルンクラスター》の下位互換に近い。
 代償が何も無いので、遠慮なく使えるのはメリット。《※狙撃》や《※ブルズアイ》と重ねられるため、こちらが便利な事もある。

声なき祈り/C
 シュネルギア:トラバントの機体特技。
 自分の<エーテル>を使った攻撃のダメージに+6。オートアクションだが、使用タイミングの関係上、リポストに使えないのが惜しい。
 固定ダメージではあるが、実質的に《ケルンクラスター》の下位互換に近い。とは言え《マリオネイター》と重ねられるため、こちらが便利な事もある。

さざ波の音色/C
 シュネルギア:メースィヒの機体特技。
 マイナーアクションで、機体の装甲を2d6+[整備性]点回復する。射程を選ばず、メジャーアクションを潰さないで使える回復というのはメリットだが、いかんせん回復量が心もとないため、意外と使い道に困るのが難点。

支援射撃/C
 シュネルギア:イェーガー、及びMeSb654、MeXa663ファルターIIの機体特技。
 他者の攻撃の命中判定の判定値に+3。ほぼ《アタックコマンド》と同程度の効果だが、こちらは自分には使えない点が微妙に落ちる。
 フライングユニットの機体特技としてはまあまあ。居てくれれば、サポート役として恩恵が出てくるだろう。

ジャミング/D
 シュネルギア:シュトーレン、及びスヴァンB、MeXa616C、七式対天使哨戒機の機体特技。
 <誘導>を使用した攻撃へのドッジ成功数+2、しかも味方全体に及ぶので、さりげなくいい働きはする。同じ効果を出そうと思えば、味方全員がロゴス6点を使う必要があるので侮れない効果。
 問題は、天使兵がほとんど<誘導>兵器を使って来ないことである。いちおう戦闘機やフーファイター対策になるので、機体がスヴァンなら便利かもしれない。

照準固定/C
 シュネルギア:ヤークト及び後継機であるケーニヒの機体特技。
 自分の射撃攻撃の命中判定の判定値に+3。ほぼ《アタックコマンド》と同程度の効果だが、こちらは自分にしか使えない点が微妙に落ちる。
 しかし、基本的に射撃攻撃しかしないシュネルギア:ヤークトらしいといえばらしい。こいつでラストシューティングを華麗に決めたいものである。

ステルス/C
 MeSb852シャッテン、He1170ナハトファルケ、HoXXB及びF/A-22ラプターの機体特技。
 これを持っているシュネルギアが居ないという時点で、微妙過ぎる立場が如実に表れている。
 もちろん、ドッジの判定値+3がノーコストで着くのは決して弱く無い。しかし《†奇跡》が平然と飛び交う、2ndの環境では概ね焼け石に水なのが哀しい。

空の間隙/E
 シュネルギア:ヴィルヴェルの機体特技。
 何とマイナーアクションで、シーンに存在する全ての通常型航空機に問答無用で[狼狽]を与える。敵より先手を取れれば、移動放棄とリアクション成功数−3か、マイナーアクション放棄を強制的に選択させる特技であり、見かけだけならかなり強い。
 しかし、これは肝心の天使兵や天使力兵器、つまりV機関搭載型の戦闘機やフライングユニット、シュネルギアやフーファイターに対しては何の役にも立たない。シュネルギアに対して、ほとんどの非天使力兵器はエキストラ扱いされることを考えると、実質的に使いどころが存在しないという、凄まじいまでの低性能っぷりを誇っていたりする。

 「エンドレスサマー」導入後でも、状況は全く変わらない。F/A-22ラプターどころか七式対天使哨戒機すら“天使力兵器”であるこの世界で、ヴィルヴェルはいったいどこに行けば良いのだろうか?


対空攻撃/C
 シュネルギア:アーデ、及びBvP504、Su-47Iビェールクトの機体特技。
 飛行状態の敵に対して、攻撃の判定値+2。エンゼルギアでの大抵の敵は飛行しているので、あまり無駄にならない。動作としては、ほぼ《撃ち落とし》の下位互換だが、無いよりはマシだろう。

対地攻撃/D
 シュネルギア:ラケーテン、及びTa1150ファルケ、零式弐型局地戦闘機“颶風”、トーネードIDS/A、A-10サンダーボルトII、富嶽改の機体特技。
 基本ルールブックと「エンドレスサマー」の範囲で、最も多くの機体が持つ特技でありながら、ほぼ間違いなく《高速演算》……どころか《猛攻》の下位互換。それ以前に、エンゼルギアの戦闘では空を飛んでいない敵がまず出てこない。――いちおう、大量の灰色天使を駆逐する時には役立つかも知れない程度の、哀しい特技である。

 「エンドレスサマー」導入後は、M1エイブラムズ戦車やアイオワ級天使力戦艦など、空を飛んでいない強敵も登場するが、やはり遭遇するケースは多くは無い。それでも効果がある分、《空の間隙》よりちょっとはマシだろう。
 GF誌15期4号で追加されたインプラント「フリューゲンジステム」の完全な下位互換。いちおう重複するがあまり嬉しくない。


天地の共鳴/C
 シュネルギア:シュヴェーア及びHeMe969Mの機体特技。
 自分の<芸事>判定値に+3。使用タイミングの都合上、リアクションには使えない。――が、なまじ強化されるのが<芸事>なので、ほぼ同等の性能である《照準固定》が霞んで見える。

春風の楽/S
 シュネルギア:レープハフトの機体特技。
 凍の反応速度に着いていけるギアドライバーより、レープハフトに乗るシンガーが欲しいと思うのは、大多数のオフィーツィアの共通認識だと思われる。
 「エンゼルギア2nd」をギアドライバー/シンガーの独壇場(オンステージ)へと変える魔性のマイク。他の機体特技がどれもこれもちょっと便利程度な微妙さと可愛げを持つのに対し、この特技だけ何もかもが壊れていて本当に笑えない。
 <芸事>を使用して、「コスト:アガペー5」「対象:単体」「射程:場面」「攻撃力【聖霊】+10」の射撃攻撃をすると言う、何かおかしいことが書いてある。ギアドライバー/シンガーは、レープハフトに乗ればナビゲーターの支援が無くとも【聖霊】13は確定しているため、攻撃力は最低でも+23。フェッツェカノーネや連装式対天使ミサイルに匹敵する火力が、さらに判定値+3される。この時点で《照準固定》や《対空攻撃》、《天地の共鳴》すらゴミクズにしているくせに、使用回数の制限すら無い。
 あまりにも性能がぶっ壊れており、ギアドライバー/シンガーが、レープハフト以外のシュネルギアを選ぶのは利敵行為である、くらいにず抜けた特技。どこかのリプレイでは「コスト的にキツくなりそう」と評されていたが、あれは真っ赤な嘘か読んでいるルールブックが違うか、既にエラッタ適用済なのだろう。
(コストパフォーマンスが異常過ぎて、公式リプレイを使ったセッションの具体例の説明的にキツくなりそう、であれば意味は通る)
 しかも移動する必要が無くなるので、《ハードシールド》で着く[狼狽]は放置可能。《※接合》と《※戦場の歌姫》も合わせれば《ケテル》も要らない。《勇気の歌》を乗せると単独で[福音]攻撃する手段になるとやりたい放題である。
 まさに歌は人類が生み出した文化の極み――。後は天使を倒すだけ。

 「エンドレスサマー」導入後は、持っているだけでダメージ+10される特技の追加や、シュネルギア改の登場などで、この機体特技の暴虐さも相対的に薄まっている。――しかし、相変わらずシンガーであればこれ一択で考えていい状況は何ら変わっていない。
 さらにエラッタがあたり、「種別:天使」の敵にしか効果を発揮しなくなった。言い換えればラプターやフーファイターに対しては何の効果も発揮しなくなったのだが、大した問題でも無いだろう。


光の砦/D
 シュネルギア:フェスタングの機体特技。
 自分のエンゲージが常に[制圧]される。敵も味方も選ばない時点でエネミー特技の《自動制圧》に劣り、それでも白兵型のボス天使兵のエンゲージを1手遅らせられると思いきや、《強襲》や《瞬間移動》で簡単に蹂躙されてしまう。
 ただし、《陣形》(できれば《アナライズ》も)が使えるオフィーツィアが味方に居れば、初期配置と敵戦力次第ではあるが、有効な布石として機能する――かも知れない。
 いちおう、ホイシュレッケ:シュトルムあたりに集られにくくなるメリットは存在するので、《輝きの檻》よりは使いやすい。

捻り刃/D
 シュネルギア:オサフネの機体特技。
 自分の白兵攻撃のダメージ決定ステップで使用する。ダメージに+5、上昇するアガペーも5。もうロゴスも《※気合一閃》も使い果たしたのですか? コスト0で《操気術》を宣言した方が良くないですか?
 ダイス目がよほど悪くない限り、《ケルンクラスター》の下位互換。
 実は《猛攻》より弱いのだが、オサフネは白兵攻撃さえできればいいので、概ね似たようなものである。

ファストブレイク/C
 九九式軽装外骨格“顎門”、及び参五式邀撃戦闘機“飛影”、四式艦上戦闘機“雷光”、Me262HG4シュヴァルベの機体特技。
 基本ルールブックの範囲では、最も多くの機体が持つ特技の一つだが、その効果は行動値+3。パーソナルエンブレムや、《莫大な借金》と同じ。シュネルギアでこれを持っている機体が居ないことからも、その扱いは推して知るべし。
 もちろん、あって全く邪魔にはならない。が、味方に《リーダーシップ》を使うオフィーツィアが居る場合は、少し考慮してあげよう。

踏み込み/D
 シュネルギア:スヴァン、マサムネ及び後継機であるクサナギの機体特技。
 オートアクションで、自分の白兵攻撃のダメージを+3する。使用タイミングの都合上、リポストには使えない。上昇するアガペーも3。
 ロゴスが無くても使えるし、《※気合一閃》にも組み込めるが、これならロゴス3点でダメージブーストでも同じ気がするのは、きっと気のせいだろう。

ブリッツクリーク/C
 MeSb678レーヘンボーフ、MeXa663SファルターII改、Fa829ラヴィーネの機体特技。
 メジャーアクションの直前のオートアクションで宣言し、以降、シーン終了まで【感覚】の判定値+2、戦闘移動の距離−500m。宣言タイミングがマイナーアクションより後なので、最初の移動には影響しないのが嬉しい。鋭く敵の懐に飛び込んで――というイメージなのだろう。
 これを持つレーヘンボーフは、もともと戦闘移動:2000mという高速戦闘がウリであり、−500mの修正はほとんどペナルティにならない。積極的に使っていける特技だろう。GF誌15期4号で追加されたファルターII改や、15期5号で追加されたラヴィーネは、元が800mなので要注意。

 「エンドレスサマー」導入後は、強力な移動力を持つ敵が増えたため、考え無しに使うと痛い目を見る可能性もある。味方の射程をしっかり把握した上で、適切に使っていきたい。


ポイントガード/B
 シュネルギア:シルト、及びMeXa747Gの機体特技。
 当初は、1シナリオに1回だけ実ダメージを1d6軽減してくれるという、何だか変なことが書いてあった。軍用兵器の機能が《お守り》に劣るという事態が厳然と存在していたのである。
 さすがに強い弱い以前の問題だったのかエラッタが当たり、機能的にも代償的にも、ほぼ《ケルンクラスター》の裏返し的な性能となった。
 1ラウンドに1回、ダメージを2d6点軽減。一見すると地味な効果だが、ロゴス2〜12点と考えればかなり強い。対象:単体と言いつつ自分以外に使えないのはご愛嬌。
 ただし、2d6の期待値が5以下の人にとっては、ロゴスによるダメージ減少を下回るため、相変わらず評価E。

巻き風/C
 九九式強化外骨格“空我”の機体特技。
 自分の白兵攻撃の命中判定の判定値に+3。ほぼ《アタックコマンド》と同程度の効果だが、こちらは自分にしか使えない点が微妙に落ちる。
 しかし、ヤークトの《照準固定》の白兵版が、マサムネでは無く空我に搭載されていると考えれば、フライングユニットの機体特技の中ではかなり使える部類に入ると言っても過言ではない。

モータルストーム/B
 シュネルギア:カノーネ及び後継機であるドーラの機体特技。MeSb762オルカーンも所持している。
 命中率が落ち(判定値−5)、効果範囲が広がって(対象:範囲(選択))、アガペー上昇も大きくなった《フルファイア》。カノーネの機体特性と、上記の修正により単純に比較はできないが、基本的に性能は上。
 カノーネ+オストヴィントの構成(HDP12)を、全てミサイルランチャーに換装した時の最大瞬間火力は、呪法誘導対天使ミサイルの+20に残りミサイル23本(+69)と手持ちの射撃武器2つ(+6)で合計+95と、かなり強力。
 ドーラに至ってはさらにミサイルが4本増えるため、+107ダメージまで到達する。
 これだけの火力が前提なら、範囲攻撃ができることも加味して評価A。特に能天使:フォワード、アサルト、スナイプあたりが複数固まっている時などに、威力を発揮するだろう。
 GF誌15期4号で追加されたMeSb762オルカーンも、フライングユニットとしてはHDPが多いので、それなりの火力は期待できる。

アクセルリープ/C
 フーファイターの機体特技。
 イニシアチブプロセスに全力移動ができる、破格の機動力をもたらしてくれる特技。《†疾風怒濤》などで発生したイニシアチブプロセスにも使用できるはずなので、恐ろしく俊敏な位置取りが可能となる。機体が白兵型なら一気吶喊。狙撃型なら十分な距離を稼いでアドバンテージが取れるだろう。
 しかし、フーファイターはもともとアガペー上昇が激しいところに、さらに上昇値10と素敵な追い打ちをかけてくれる。1シーンに1回しか使えないが、むしろそれで良かったと思える特技も珍しい。

武神/C
 シュネルギア:クサナギの機体特技。
 《※気合一閃》の「効果を」【肉体】+10に変更する。
 《◎一刀両断》が「使用回数を」変更する特技なので、それに準じるなら単純にダメージ+5。あって損はしないが、いま一つありがたみに欠けるのが寂しい。
 仮にこれが毎回の攻撃に乗るのであれば、劇的どころでは無い破壊力をもたらし、まさにシュネルギア改を決戦兵器と成すのに相応しい特技となり得るのだが――。

ヴァリアブルトランス/C
 MeXa710“ヴェルフェン”の機体特技。
 イニシアチブプロセスで使用し、機体を白兵戦に適化またはそれを解除できる。能力値でなく判定値に影響するため、行動値が下がらないのが地味な利点。白兵系のホムンクルスなら、積極的に使っていっても良いだろう。

完全予測/C
 シュネルギア:ケーニヒの機体特技。
 《※狙撃》の「効果を」【理知】+10に変更する。
 《◎観測手》が「使用回数を」変更する特技なので、それに準じるなら単純にダメージ+5。あって損はしないが、いま一つありがたみに欠けるのが寂しい。
 仮にこれが毎回の攻撃に乗るのであれば、劇的どころでは無い破壊力をもたらし、まさにシュネルギア改を決戦兵器と成すのに相応しい特技となり得るのだが――。

姿勢安定/C
 九九式重装外骨格“響輝”の機体特技。
 オートアクションで、[侵食][捕縛]以外のバッドステータスを弾けると書いてある。[狼狽]が解除できるため、《木の葉落とし》と併せて――と行きたいが、あれは航空機でしか使えないので、残念ながら組みあわない。
 しかし、[重圧]を即座に弾けるのは地味ながら便利な効果。特に《BS攻撃》などで、敵がバッドステータスを多用してくる環境なら評価B。
 もちろんバッドステータスを使って来ない相手なら紙以下だが、その場合は素直に喜んでおくべきだろう。

疾風迅雷/A
 九九式艦上戦闘機“迅雷”の機体特技。
 誰でもベテラン機械化兵の妙技である《木の葉落とし》が使えると書いてある。つまり《ハードシールド》の機体特技版であり、機体特技としては(一部の例外を除き)破格の性能。
 加算される能力値が【肉体】であり、1ラウンドに1回しか使えないので、純粋に《木の葉落とし》と同格ではなく、やや下位互換的。ただ、これはもうあの特技をどのソルジャーでも使えるよう、ヤシマ海軍の技術陣が血反吐を吐いた結果だと思えば、やはり破格としか言いようがない。
 使いどころさえ間違えなければ、《木の葉落とし》が無くとも同等の生残性をもたらしてくれる可能性がある。“迅雷”自体もシュネルギア並みに高性能なので、ソルジャー抜きで戦闘機乗りをやりたい場合は、ほぼ一択な程度に反則な機体特技である。

超演算/B
 シュネルギア:ドーラの機体特技。
 オートアクションで使用できるダメージブースト特技ながら、アガペー2で射撃攻撃のダメージ+8。効率で《操気術》の4倍。《猛攻》や(【聖霊】8以下の)《バレットブースト》も凌駕する高性能ぶりに加え、それらとも噛み合う相性の良さまで備える。
 シュネルギア改が持つ、他の3種類の機体特技と比べると、リポストに使えない代わりにダメージ効率は高く、回数制限も無ければ併用も可能なので、アガペーが上昇するぐらいは大目にみても良いだろう。
 何となく効果が地味な気がするのは、気のせいにしておいた方が幸せになれる。実際、《イェソド》や《ピソン》と噛むといい動きを見せてくれるはず。

デスメッセンジャー/C
 シュネルギア:ラーゼンの機体特技。
 《※ブルズアイ》の「効果を」【感覚】+10に変更する。
 《◎ファインドウィークネス》が「使用回数を」変更する特技なので、それに準じるなら単純にダメージ+5。あって損はしないが、いま一つありがたみに欠けるのが寂しい。
 仮にこれが毎回の攻撃に乗るのであれば、劇的どころでは無い破壊力をもたらし、まさにシュネルギア改を決戦兵器と成すのに相応しい特技となり得るのだが――。

■総評
 基本的に、機体の個性としての味付け的な性能の特技群。
 無くても困らないが、あればそれなりに便利――という観点から言えば、使いどころのまず存在しない《空の間隙》以外は概ね合格、といったところだろう。
 だが、そんな平和を《春風の楽》の存在がすべて台無しにしている。実は《モータルストーム》も、《乱射》内臓型《フルファイア》と考えれば群を抜く性能なのだが、それすら問題外にする程の極悪ぶり。――《距離外射撃》と《撃ち落とし》と《チャージ》と《特権》おまけに《クイックロード》(弾切れしないという意味で)が、たったのロゴス5で使える連装式対天使ミサイル。しかも、《※接合》と《※戦場の歌姫》が乗るので最低でも《エヴァ》に匹敵する成功数ブースト可能という天真爛漫ぶりである。
 これを超える機体特技を載せた新型機が登場することは、果たしてあるのだろうか――?

 「エンドレスサマー」導入後でも、状況はあまり変わっていない。使い方次第では面白い《アクセルリープ》や、多重バッドステータス対策となる《姿勢安定》、戦闘機乗りの福音たる《疾風迅雷》も、基本ルールブックの機体特技に比べれば(《モータルストーム》程度に)破格の性能だが、やはり《春風の楽》の台無し振りが解消された、とは言い難い状況である。
 《武神》などが回数制限も解除する効果であれば、《春風の楽》など足元にも及ばない暴虐ぶりとなるのだが、それではあまりにも《超演算》だけ涙目なのが哀しいところか。


記:2009.07.17
総評を追加:2009.07.26
20090820版エラッタ、質疑応答に対応:2009.09.12
「エンドレスサマー」ぶんを増補・改訂:2010.05.19
20110228版エラッタ、質疑応答に対応:2011.09.03
GF誌15期4号、15期5号に対応:2012.01.25


エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠