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◇ 特技評価/ミーディアム ◇

「魔術師がそこにいるのは当たり前のことだった」
――『エンドレスサマー』追加クラスデータより

 

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■評価基準
 詳細は、こちらのオーギュメント総論を参照。Sが最も評価が高く、Eは紙。

■リスト
 ※Aエクステンション/感応/カテゴリーノイエ/結界/警報/聖別/第六感/盾の乙女/マリオネイター/メイデイ
 ECM/エーテルハッキング/エーテルバリア/エーテルライン/怨敵調伏/式打ち/呪詛返し/身代り/◎披甲護身/◎復讐の女神/◎マインドリンク
 蟲使い/呪い言総評


※Aエクステンション/B
 1シーン1回のダメージブースト特技。味方を支援し、高位の天使兵が持つケルンを撃ち抜く有用な手段の1つ。
 機体やナビゲーターの支援を重ねることで、+17〜+23程度の効果が見込める(ギアドライバー/ミーディアム/セラピアで聖霊12、メースィヒなどでさらに+5)。
 他者の支援に特化しており、《マインドクラッシュ》などにも加算が可能。より破壊力が増した特技と言えるだろう。――ただ、《ジャンヌダルク》が同様の効果で回数制限が無いため、自分が【聖霊】に特化していない場合は少々寂しくなってしまった。
 余談だが、エンゼルギアにおけるエーテルが、化学用語の「ether」では無く概念としての「Aether」であることが、さりげなく示されていたりする。

感応/C
 実質的に、自分のメジャーアクションを他人に付与する特技。
 《イェソド》を持っているミーディアムが、メジャーアクションを消費してまでやることか? と考えると疑問符がつく。しかし、戦況の優勢が固まった時、より攻撃力のある味方を再行動させたり、《イェソド》を使うまでも無い(使う余裕が無い)が、再行動で1手詰めたい時など、あると便利な状況も存在する。
 初期キャラクターが取る必要はないが、経験点に余裕があれば、早めに押さえておきたい。

 メジャーアクションを追加できるため、《予測射撃》の回数を加算できる。味方にアーティラリーが居る場合は考慮の価値あり。


カテゴリーノイエ/C
 ニュータイプ的な素養を持ち、トラバントジステムの扱いに長けたキャラクターであることを示す特技。
 常時発動の特技なので、該当する搭載火器を使う場合は、実質的に【聖霊】+3されているようなものである。
 地味な特技ながら、ノーコストなので普通に強い。あまりにも用途が限定されているため、少しばかり微妙と言えば微妙なところ。
 もちろん《カテゴリーノイエ》に《覚醒》したギアドライバーが使うトラバントジステムであれば相当な威力を発揮する。トラバントジステムを使うなら、優先的に取ってみたい特技だろう。

結界/C
 自分の居るエンゲージを[制圧]する特技。
 ビジュアル的にはとてもカッコいいのだが、飛び道具を持つ敵には、ほぼ無意味なので使いづらい。
 しかし、ミドルフェイズで灰色天使の群れに囲まれたり、黒色天使の奇襲を受けた時などに、シュネルギアに乗っていないギアドライバーたちを守るためなら、有効な手段となるかも知れない。
 取得しておくとGMが花道を用意してくれるかも知れない意味で、何となく死亡フラグでもある。――ここは私が抑えます。どうか先へ進んでください!

警報/C
 セットアッププロセスで使用し、ラウンド中の味方のリアクション判定に+3。
 メジャーアクションで使用する特技だった1stの頃に比べると、かなり改善されており、セットアップで他にやる事が無ければ、とりあえず使っておいて無駄にはならない。
 しかし、成功数を+20する《†奇跡》が平然と飛び交う、2ndの環境では焼け石に水である可能性は覚悟しておくこと。取得するなら、経験点に余裕が出てからが無難だろう。

聖別/C
 武器にエーテルを注ぎ込み、ダメージ上昇と対天使効果を付与する特技。
 アガペー3でダメージ+5とまずまずな効果。しかし、エラッタによって回数制限がついてしまい、ミドルフェイズでダーザインボーナスを荒稼ぎする裏技は使用できなくなってしまった。無念。
 効果としては《高性能武器》に劣るが、3回使えるので気兼ねなくかけられるのはいいところ。初期キャラクターで取るには微妙かも知れないが、使いこなせれば地味にいい働きをするだろう。
 聖職者系のミーディアムをやるなら、最初から使ってみるのも悪くない。さりげなく《切り払い》の効果も上がったりする。

第六感/B
 ラウンドに1回、あらゆる判定を【聖霊】で行なう特技。
 技能は変更されないので、実質的に能力値が上がるだけ。不得手な判定は苦手のままで使いにくい――と、思いきや。《アイドル》が全てを台無しに。
 あれを経由すると、あらゆる判定を【聖霊】と<芸事>で判定できるようになってしまう。《※戦場の歌姫》まで入ると、もう収拾がつかない。
 これ単体であれば、それなりの性能かつ浪漫系の特技。しかし、能力値は低いが技能は高いという状況(ありがちなのは「<回避>はあるが【肉体】は低い」だろうか)なら十分に有用。

盾の乙女/A
 エーテルによって力を分け与え、味方を支援する特技。
 <芸事>ではなく<エーテル>を使う以外は、《勇気の歌》とまったく同じ効果……と思いきや、自分自身は対象にできない。ただし、メジャーアクションなら何でも支援できる点は同じであり、命中判定ではない行動(例えばヒロインの説得)にも効果があるので、《バックアップショット》や《援護戦術》よりも強い。
 《鼓舞》と比べても判定修正が1つ軽いので、味方を支援する特技としては最高と誇って良いだろう。
 《勇気の歌》に比べれば劣るが、あれは何もしなくても《※戦場の歌姫》が乗る向こうが壊れているだけである。

マリオネイター/C
 1シーン1回のダメージブースト特技。基本ルールブックのみの環境であれば、高位の天使兵が持つケルンを撃ち抜く有用な手段の1つ。
 何故か【理知】で加算するメジャーアクションの特技となっており、汎用性の低さや判定値へのマイナス修正を考えると、《※狙撃》や《ジャンヌダルク》よりも劣る。とは言え、こちらはメジャーアクションで起動する特技なので、それほど気にすることでは無いだろう。
 しかし、そうやってケルンを撃ち抜きたい強大な敵には、《ペネトレイション》が登場したため微妙さが増量。ミーディアムとしては、これを使って自分から攻撃するより《※Aエクステンション》で支援に徹する方が強いことも考えると、取得は経験点に余裕が出てからでも構わないだろう。
 もちろん、トラバントジステムで大ダメージを出したい時であれば、この限りでない。2つ重ねれば【理知】+【聖霊】+10の追加ダメージである。要は、何を優先して使っていくかということだ。

メイデイ/D
 エーテルをリンクさせ、生命力を腑活したり装甲を再生したりする特技。名前の割に、ヴィークルの装甲を治す方が効果が高い。そんなささやかなメリットも《希望の歌》に並ばれてしまい、ますます立場が無い。
 回復効率は《即席修理》より悪く、実質的な下位互換。戦闘中は往々にして《†神罰》などで大ダメージが飛び交うため、これが活躍するかどうかはさらに微妙なところだろう。
 ミドルフェイズに受けたダメージを回復できるので、味方に《即席修理》や《元気の歌》ができるキャラクターが居ない場合に、取得を検討すると良い。

ECM/D
 おそらく、略語はEther Counter Measure(エーテル対抗措置)。
 エーテルや霊子の波長を乱すことで、敵の攻撃を撹乱する特技なのだが、何故か<誘導>による射撃攻撃にしか効果が無い。これが射撃攻撃全般に効くなら、最低でもB評価は固いのだが……。今からでもACM(Aether Counter Measure)にならないものだろうか。
 効果自体は、場面の味方のドッジ成功数に+【聖霊】と、間違いなく《ジャミング》の上位互換。上位互換というだけで微妙さは大して変わっていない。
 とりあえずシナリオクラフトのボスのうち、<誘導>攻撃してくるのは2種類しかいないと考えれば、これにあまり頼れない現実が分かろうというものである。

エーテルハッキング/B
 対象が次に行なうリアクションの判定値を下げる特技。
 リアクションなら何にでも利くので、言い換えれば裏《マリオネイター》。判定値を下げることを考えれば、裏《※アドバイス》とも言える。よって地味ながら強く、特に【聖霊】をヴィークル等で補うといやらしさが増す。
 《マリオネイター》と違って回数制限も無いので、リアクションが強めな敵が居れば積極的に打ち込んでいきたい。逆に、座天使のように<回避>しない敵に対しては無駄となるが、その時はこの特技が無駄となったことを素直に喜ぶべき。
 メジャーアクションを使うので、《盾の乙女》に比べると落ちて見える。事実、《ケテル》などで成功数ブーストすればそのとおりだが、単純に判定値のみで考えれば、結果が成功数加算か【聖霊】+5減算なので、そう劣るものでは無い。

エーテルバリア/C
 ダメージ減少特技。
 1ラウンドに1回、実ダメージを2d6食い止める。しかしアガペー上昇値が8と高いため、最低でも8点止めないと割に合わない。
 いま一つ使いづらい特技だが、天使大戦を長く戦っていれば、これに生命を救われることもあるだろう。
 発売当初は対象:自身というバグスキルかつ搭乗者のダメージしか減少できない≒生身の戦闘では役立たず、だった。

エーテルライン/B
 対象の戦闘移動または離脱に、[封鎖]や[制圧]の影響を受けない効果を付与する特技。言い換えれば《強襲》の効果を与えるようなもの。射程が場面なのとオートアクションなのとで、非常に強力な移動支援に仕上がっている。
 特に、エンゲージしての白兵戦闘しか能の無い味方をがっちりサポートしたり、敵に拘束されている味方の離脱を援護可能。持っていれば何かと役に立つだろう。
 発売当初は、使用できるタイミングは書いてあるが、使用するとどうなるかが何も書いていない。それなのにアガペーはきっちり上がるという、どうしようもないバグスキルだった。

怨敵調伏/B
 <エーテル>を使用して、「コスト:アガペー5」「対象:単体」「射程:場面」「攻撃力+【聖霊】」の射撃攻撃をする。判定値とダメージにボーナスの付かない《春風の楽》であり、使い方も基本的に同じ。
 さすがに向こうほど極悪な威力ではないが、持っておけば何かと便利……というより、これがあると射程の関係で、トラバントジステムよりも概ね強力になるのが大問題かも知れない。
 あるいは、トラバントジステムにせよ《春風の楽》にせよ、この特技を持っていない者にも使えるようにしているという考え方もできる。

 GF誌15期6号で追加された《裏技の達人》の、微妙に下位互換。使用する技能などが違うとはいえ、あちらが共通特技なだけに少々立場が無い。


式打ち/A
 式神や使い魔を使役して情報収集を行なう特技。
 いつでも使用できる。回数制限なし。質問の内容は任意と、根底から《超推理》の存在意義を破壊する程に優秀。これの恐ろしいところは、その「任意の疑問点を質問」できる点にある。
 つまり、質問の内容が「ヒロインのシナリオダーザインがオープンアップする条件」でも、「目の前の天使兵のHP」でも答えてもらえるのだ。さすがに「戦場の天使兵のデータ全部」が判明するかは疑問符が付くが、仮に可能であれば《アナライズ》よりも上を行ってしまうため、評価S。
 もちろんこの手の特技の常として、GMに質問を却下される可能性はある。その場合、ペナルティーは発生しないはずなので、あまり気にしないこと。
 エラッタのおかげで、コストが倍増してしまった。不遇を嘆いても始まらないので、使いどころは見極めるようにしていきたい。

呪詛返し/A
 <エーテル>を使用してリポストを行なう特技。受けた攻撃が射撃だろうと白兵だろうとお構いなくリポスト。かなり何かがおかしい特技であり、《※接合》や《※戦場の歌姫》《アイドル》あたりと組むと、触ると怪我するエーテル地雷の完成である。
 そうでなくても、実質的にあらゆる攻撃に対して<エーテル>でドッジできる、と書いてあるようなものなので、とても強力。アガペー上昇値が8とキツめなのが玉に疵だが、取得してまったく損はしないだろう。

身代り/A
 1stの頃、多くの管制官の生命を散らしたあの特技が帰って来た。
 その内容は、シーン全体に届く《スケープゴート》と、この種の特技では最高の使い勝手の良さを誇る。自分が戦場のどこに居ても、大切な仲間に与えられる致命的な一撃を引き受けることができるのだ。
 実は1ラウンドに1回といった回数制限が無いため、アガペーとHPの続く限り使う事ができる。しかし、1回のメジャーアクションには1回しか使えない。《‡星を落とすもの》を受けた時に守れるのは、この特技では1人なので注意。

蟲使い/C
 <エーテル>を使用して、「コスト:アガペー8」「対象:単体」「射程:場面」「攻撃力+【聖霊】」の射撃攻撃をする。判定値にペナルティがあるため、ダメージソースとしては《怨敵調伏》の下位互換。
 いちおうメリットとして、侵食3のバッドステータスを与えるため、コストに見合った攻撃力は保証されている。しかし、大抵のボス敵は《BS耐性》を持っているので何の役にも立たないどころか、本当に《怨敵調伏》の下位互換に成り下がるのが難点。
 そもそも侵食のダメージはクリンナップフェイズで発生する≒それまで敵を生かしておかないと意味が無いのが何とも辛い。それでも換装するなら、仲間に《リカバリーハント》使いが居る時だろう。

呪い言/C
 <エーテル>により相手の<意志力>を打ち負かすことで、自分を殴ってきた相手に自動的に【聖霊】ダメージを与える、まさに呪い。
 一度に1つしか対象を取れないのが難点(2回目にかけると、前の相手にかかっていた効果が消える)だが、セットアッププロセスで他にやることが無ければ割と便利。
 特に、自分が回復役である時など、多少なりとも狙われにくくなる心理的な効果が期待できるかも知れない。積極的にボス敵に打ってみても面白いだろう。
 ただし、自分が回避することを前提で構成している場合は、無用の長物そのものなので取らないこと。

総評
 エーテルを媒介に超常現象を起こす能力を示すクラス。
 エンゼルギアの世界観としては、主に聖職者や魔術師、陰陽師と呼ばれる人々である。シンガーの影に隠れて目立たないが、《※Aエクステンション》の柔軟性、《感応》や《盾の乙女》のサポート能力、《聖別》や《マリオネイター》のダメージブーストなど汎用性が高い。
 また、2ndではトラバントジステムがシュネルギア専用装備になったので、攻撃に回るならギアドライバーと組むのが最も効果的だろう。

 「エンドレスサマー」導入後は、《式打ち》の情報収集能力、《怨敵調伏》と《呪詛返し》に加えて《身代り》など、特技さえ揃えばギアドライバー以上の万能さがある。
 一方で、ダメージ軽減系のエネミー特技を突破する手段が無いため、決定力には欠ける。基本的にはサポート役に回り、攻撃をするにしても、味方の突破口を開くことを考えて運用したい。

 ナビゲーター特技は、ダメージ軽減、自動反撃、アガペー上昇引き受けと、3歩間違うと自分が死ねるステキなものが揃っている。これらを駆使して、犠牲の贄となってみるのもミーディアムらしいといえばらしい。

 余談だが、エラッタがあたったり新特技が追加されるたびに、じわじわと弱体化が進んでいる気がするのは気のせいだろうか。世界観的にシンガーが神話レアならこちらはアンコモンなのでやむを得ない……と思いたくは無いのだが。

■相性
 【聖霊】が高く、《第六感》を使えば相性の悪いクラスは存在しない。しかし特技枠のことも考えると、やはり【聖霊】の高いギアドライバーと組んで攻撃に回るか、シンガーと組んで支援に徹するかが常道。これ以外だと、【感覚】と【理知】の高さを活かして、ガンスリンガーやウィザードと組ませてみるのも面白いかも知れない。
 【肉体】と【階級】が致命的に低いため、サムライやオフィーツィアと組むのは苦手。

■オーギュメント
 支援系のミーディアムなら《イェソド》。攻撃も頑張りたいなら、あるいは他に場面攻撃のできるキャラクターが味方に居なければ《イエツィラー》が鉄板。
 特に《イエツィラー》は、戦闘開始直後に使うものなので初心者向けである。トラバント使いならカッコいい演出と一緒に使ってやりたい。
 逆に《レビ》は管理が面倒な割に得られる効果はあまり嬉しくない。《陣形》持ちのオフィーツィアが居れば、少しは活躍できるかも知れないが……。


記:2009.07.12
総評と相性を追加:2009.07.26
20090820版エラッタ、質疑応答に対応:2009.09.12
オーギュメントの項目を追加:2009.12.29
「エンドレスサマー」ぶんを増補・改訂:2010.04.29
20110228版エラッタ、質疑応答に対応:2011.09.03
GF誌15期2号ぶんを追加:2011.09.04


エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠