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Last Update/2012.02.05


◇ 特技評価/ソルジャー ◇

「命を戦いの中で燃やしつくすことを決めた悲しい存在である」
――『エンゼルギア2nd』クラスデータより

 

01/02/03/04/05/06/07/08/09/10/11/12/13/14/考察TOP


■評価基準
 詳細は、こちらのオーギュメント総論を参照。Sが最も評価が高く、Eは紙。

■リスト
 ※リミッター解除/アンブッシュ/カバーリング/クイックロード/心頭滅却/スコードリーダー/ドッグファイト/仁王立ち/フェイドアウェイ/猛攻
 木の葉落とし/スロットルアップ/戦場の狼/戦争の犬/反射防御/火もまた涼し/不死身の異名/古強兵/◎神経直結/◎ダイレクトコントロール/◎ベテランの助言
 ハードラック/罵詈雑言/オーヴァドライヴ/シュヴァルムコマンドゥーア総評


※リミッター解除/B
 【感覚】または【理知】を使った判定値に+【感覚】の成功数ブースト。
 効果自体は悪くない、というより【聖霊】特化していないギアドライバーの《※接合》よりは高い効果が見込める。ソルジャーの要とも言える特技であり、《予測射撃》のおかげで夢も広がった。
 代償であるHP10は痛いが、どの道1ラウンドに1回しか使えないので、インプラント等で21以上にしておけば、あまり気にならない。
 攻撃に対天使効果を付与する効果も健在だが、ロゴスによるダメージブーストで同じことができるようになったため、ほとんど意味が無いのはご愛嬌。
 【理知】判定に使えるので、1stの頃の様に「ミサイルを撃ったらぜんぜん効果が無かった」という悲劇からは解放された。その代わり、【肉体】の判定には使えないので注意。<回避>に使えないのがとても痛いのだが、どの道ソルジャーは痛い目を見るのが仕事なので、そこはもう割り切るしかない。
 白兵戦はサムライやホムンクルスに任せておくべし。

 どうしても回避や白兵戦をやりたい場合は、GF誌15期4号で追加されたインプラント「V機関出力調整」を受けるべし。何とこの特技が【肉体】にまで及ぶようになる。HPまで1回分増えてとてもお得。その場合は評価A。


アンブッシュ/D
 似たような特技である《返し刃》と比べるのが虚しくなるくらい低性能。向こうが成功数+3にダメージ+10までオマケされるのに対し、こちらはたったの判定値+5と雀の涙。
 純ソルジャーであれば無いよりはマシ程度。他に活路を求めるのが、戦場を生き残ってきたベテランの知恵というものだろう。

 エラッタがあたり、《返し刃》と違って何回でも使えるようになった。しかし、代償がHP7点なので《※リミッター解除》の補助とするにも頼りない。《スコードリーダー》を使い切ってからが出番と思われるが、そんな状態に追い込まれている時点で負けな気もする。


カバーリング/B
 似たような特技である《攻撃誘導》と比べ、こちらは対象:単体でも範囲(選択)でもダメージを引き受けることができるので、比較的優秀。
 やっている事は[かばう]なので、範囲攻撃を受けた時のダメージがほぼ倍になるのは痛恨の極み。さらにやっていることが[かばう]なので、仮に《デッドエンド》と言われたら手も足も出ない。
 いちおう、《スケープゴート》や《きらめきの壁》とは違って、こちらは1ラウンドに何回でも使える。
 《心頭滅却》《火もまた涼し》など誤魔化しをかけ、《ネツァク》の支援を期待し、味方の反撃を信じながらサンドバッグの如く打たれ墜とされるのがソルジャーの華。仲間を守り切った時、貴方の命は確かに輝き、真っ白に燃え尽きていることだろう。

 なお、《マルクト》持ちのソルジャーが《不死身の異名》まで持っていれば、かなり粘れるようになる。その場合は早めに取っておくべき特技の1つだろう。


クイックロード/C
 オートアクションで、[捕縛]を解除するか、装備の交換を行なう特技。
 ベテランらしく燻し銀の味わいを持つが、武器ひとつしか対象にならないので、地味。[捕縛]メインで戦ってくる相手が敵の場合、これが無いと苦戦が予想されるが、そうでなければ次のミサイルを撃ったり、給弾装置やミサイル弾倉に頼っても間に合うことがほとんどだろう。
 全ての[捕縛]を解除できれば《フルファイア》祭りができるのだが、こればかりはそうもいかないので辛いところである。

心頭滅却/B
 どんなに大ダメージを受けても、それを無視――できるはずもなく、その適用をクリンナップフェイズまで先送りする特技。
 あくまで先送りするだけなので、きっちりとダメージは受ける。しかし軽減では無いので《†神罰》の入ったダメージにも使用可能。使いどころとしては《カバーリング》で受けた溢れかえるほどのダメージを先送りし、さらに《カバーリング》を続ける……といったところだろう。
 その意味では、ラウンド終了時まで死亡ゲージが1つ増えているように挙動するため、さりげなく強い。《カバーリング》では範囲攻撃を受けた時、ダメージが実質的に2倍になる欠点があったが、《火もまた涼し》によって幾分緩和され、使いやすくなった。
 なお、これでダメージを先送りしてしまうと、その適用がクリンナップフェイズになり、《マルクト》での軽減そのものが不可能となるので注意。使うならこれを宣言する前にすること。

スコードリーダー/B
 どんなに立場の低いソルジャーでも、最低限【階級】3は保証されているため、ソルジャーの特技の中ではそこそこ優秀な部類に入る。
 【階級】6もあれば《覚醒》の2倍の効果に。《アンブッシュ》がこれの完全な下位互換に成り下がる。しかし、これも3回までしか使えないので、ここぞというところを見極めて投入しよう。

ドッグファイト/E
 対象の防御判定に−3。
 ――成功数を+20する《†奇跡》が平然と飛び交う、2ndの環境ではあまりにも無力に過ぎる効果。こんなものにメジャーアクションを費やすくらいなら、素直に……使える特技がソルジャーにはほとんど無いのがまた泣ける。もう《アンブッシュ》は使ってしまったのですか?
 判定に修正値が無いだけ《跳弾》よりはマシ。
 ほんとうにただマシなだけで、使いどころは無いに等しい。

 ……などと不遇を嘆いていたら、GF誌15期5号で追加されたインプラント「耐G神経処理」が全てをひっくり返してしまった。併用すると判定値へのペナルティが−【感覚】。“大空の騎士”でもヴィークルに乗っていれば−12と効果4倍。やろうと思えば下手な《ティファレト》より強力という、何だかよく分からない事になっている。
 やはりメジャーアクションを消費する点は辛いが、この状態であれば評価B。
 リポストの危険を減らせるのも強く、優良な特技として運用できるだろう。


仁王立ち/D
 エンゲージを[封鎖]する特技。
 コストを要する時点で《輝きの檻》に負け、敵も味方も選ばない時点でホイシュレッケの《自動封鎖》に劣り、それでもやっと掴まえたボス天使兵に《瞬間移動》された途端に全てが終わる。
 取得しておくとGMが花道を用意してくれるかも知れない意味で、何となく死亡フラグでもある。――ここは俺に任せて先に行け!

フェイドアウェイ/B
 マイナーアクションの戦闘移動に、エンゲージからの離脱効果を付与する特技。
 1stから引き続き、[封鎖]されていてもお構いなしという、ソルジャーの特技にあるまじき高性能ぶりを示す。
 特に、一部の火砲やほとんどのミサイルは、エンゲージしていては使用できないので、《フルファイア》したいソルジャーは取得しておくべきだろう。
 強いことは強いのだが、《カバーリング》に命を削るタイプのソルジャーは、エンゲージから退くに退けない時もあるのを覚悟するべき。ただ、敵に足止めされた状況でも守るべき仲間のもとへ駆けつけられるため、無駄にはならない。

猛攻/D
 【聖霊】5のギアドライバーが使う《バレットブースト》とほぼ同性能。
 こちらは白兵攻撃にも使える分、汎用性には優れる。
 ……しかし、所詮たったの+5なので、純ソルジャーであれば、無いよりはマシなレベルの特技である。

木の葉落とし/S
 ソルジャー版《ハードシールド》。
 ドッジの成功数に【感覚】+3と、加算される能力値以外まったく同じ効果であるため、ギアドライバー/ソルジャーの回避能力がとんでもないことに――と思いきや、「種別:航空機」のヴィークル搭乗時しか使えない。
 もっとも、基本ルールブックでは特技の不遇さに次々と散って行った(航空機乗りの)ソルジャーがこれを手に入れた価値は計り知れない。まさに福音級と呼ぶに相応しい性能を持っている。
 幾多の戦場を乗り越えて来たベテランであれば、取得していない方がどうかしていると思えるほどの性能。生き残りたければ四の五の言わず体得してから少年少女に偉ぶるべし。
 ちなみに、同じ「エンドレスサマー」で追加された九九式艦上戦闘機“迅雷”に乗れば無敵――と思いきや、《疾風迅雷》とはタイミングの問題で併用できない。むしろあれは、この特技をどのソルジャーでも使えるよう、ヤシマ海軍の技術陣が血反吐を吐いた結果なのだろう。

スロットルアップ/B
 ソルジャー版《急速上昇》。
 HP2点で[狼狽]を解除できる。一見すると弱いが、《木の葉落とし》のペナルティを打ち消せるので、さりげなくありがたい。機体の安定性を体得したベテラン戦闘機乗りに相応しい特技と言えるだろう。
 しかも何故か本家《急速上昇》より代償が軽くなっている。こうなると、むしろあちらがベテランの編み出したマニューバを組み込んだ機能、と言っても良いかも知れない。

戦場の狼/D
 《アンブッシュ》の価値を消し飛ばす特技その1……ではない。
 与えるダメージ+10と強力だが、対象となるのは「種別:人間」である。天使兵と絶望的な戦争を繰り広げる天使大戦においては、むしろ役に立ってはいけない技能と言って過言ではないだろう。
 評価Dなのはそのため。実際は(対象が出てくれば、の話だが)評価Aぐらいの価値は持っている。
 とは言え、場合によっては人間の最強の敵はやはり人間と思い知らされる事態に陥るかも知れない。――その時は、これを持つ貴方を敵に回した代価を、その生命で購ってもらうことになるだろう。

 ルールを厳密に解釈した場合は難しいが、GM次第では“黒い天使”にも有効となる可能性がある。その時は戦場の厳しさと悲哀をたっぷりと己の身に刻みつつ、引き金を引こう。
 データ的には、ほぼ《シュヴァルムコマンドゥーア》の下位互換だが、この特技で死ぬのは敵と貴方だけである。安心して使用されたい。


戦争の犬/S
 《アンブッシュ》の価値を消し飛ばす特技その1。
 何も考えず取得してまったく問題ないほど強力。
 初期アガペー+5はソルジャーでも何とか許容範囲。というより、ケルン効果のことを考えれば、単純に1回攻撃するだけでお釣りがくる。
 一見するとヴィークルに対してしか効かないため役に立たないように思えるが、「種別:天使(中級)」「種別:天使(上級)」のエネミーもヴィークルとして定義されているため、何と《受難の聖釘》はおろか《天使を狩る者》よりも効果範囲が広い。敵がラプターだろうがホイシュレッケだろうがアイオワ級天使力戦艦だろうが騎士級天使だろうが同様に効果を発揮する。――やっぱりソルジャーさんは不可能を可能にするヤツだった!
 そんなわけで、天使大戦を戦うソルジャーたるもの、すべからく《戦争の犬》となっているはずである。死のう死のう、犬のようにのたうちまわって死のう。
 さりげなく攻撃手段が射撃に限られていないのも、ポイントが高い。
 データ的には、ほぼ《シュヴァルムコマンドゥーア》の下位互換だが、この特技で死ぬのは敵と貴方だけである。安心して使用されたい。

反射防御/B
 持っているだけで、ドッジの判定値に+5。
 常時発動かつノーコストなので、生半可な《スコードリーダー》よりも使いやすい。ドッジに限定すれば、ギアドライバーが《覚醒》する以上の効果である。《ドッグファイト》よりもドッグファイトらしさの出る特技であり、かつ向こうの価値がペラペラな紙以下に思える不思議。
 回避だけでは戦争には勝てないため、作成時に取得するにはやや辛いが、経験点が入れば早めに抑えておきたい。

 嬉しいことに、《超高速神経》の完全な上位互換。
 基本ルールブックでは、ホムンクルスと比べていいところの無かったソルジャーの復権を示す、象徴的な特技である。


火もまた涼し/C
 《心頭滅却》とのコンボ前提の特技。
 クリンナップフェイズに《心頭滅却》から送られたダメージを半分にする。軽減では無いので《†神罰》から受けたダメージにも有効。
 ――要は、範囲攻撃を《カバーリング》しても、1人分のダメージで済むようになる特技と覚えておくと良いだろう。
 いちおう、《カバーリング》から《心頭滅却》してこれに繋げば、ダメージ軽減効率はかなりのものとなる。しかし、特技枠を3つも使ってしまうため、初期キャラクターでやるには物凄くつらい。何が辛いかと言えば、防御以外にやれることがまず無くなるのが……。
 しかも、超装甲ナハトファルケが作れなくなった現在、涼しいどころか焼け石に水と化した気もする。もちろん無いよりは遥かにマシ。足りない分は《マルクト》すればどうにか……どうに、か……。

 「エンドレスサマー」導入後なら、いちおう重装甲A-10や富嶽改が作れるようになったので、もう一度浪漫を追ってみるのも良いかも知れない。もっとも、《マルクト》と《不死身の異名》の方がよっぽど頼りになったりするのだが……。


不死身の異名/A
 《マルクト》を《ティール》に変換……もとい、《†神罰》すら受け止めてみせる《バリアシールド》にアップグレードする特技。
 あらゆるダメージを0に抑え込むことができるため、《アッシャー》と《マルクト》を使えば、何と《ラファエル》と同じ効果が得られるようになった――と書けば、これがソルジャー、否、天使大戦を戦う瑞穂基地のPCたちにとってどれだけの偉業か分かろうというものである。
 いちおう《マルクト》が無ければ紙以下なので評価Aだが、逆に言えば《マルクト》使いは持っていなければ嘘。たぶん七支隊のメンバー(+なんとなく天野ツバサ)は、全員がこれを取得していると思われる。

古強兵/C
 事実上、2レベルの特技を4レベル扱いにできる特技。
 初期キャラクターで取得するのは厳しいが、成長に経験点10点必要なところが5点で済むと考えれば、取得を見越してキャラクターを作成するのも悪くない話である。
 また、《フルファイア》を期待してアーティラリーと組んだソルジャーの場合、どう頑張っても3レベルまでしか伸ばせない<回避>を、これを使って4レベル扱いにできたりと、地味ながらいい働き。
 構成上、他にめぼしい特技が無ければ、初手で取る意味もあるかも知れない。

ハードラック/C
 歴戦の勇士が持つ、限界ギリギリのダメージコントロールを表現する特技。……の、はずなのに、ミーディアムの《エーテルバリア》が霞むほどのダメージ軽減をもたらしてくれる。
 その効果たるや【感覚+5】。“大空の騎士”でも17点が保証される優良ぶりである。代償としてアガペーの他にHP3と[狼狽]が付くが、あらかじめ対策しておけばさほど苦にならない。
 結局のところ《†天罰》には無力なので評価Cだが、効果としては《切り払い》に近いレベル。上手く使えば《ティール》もとい《マルクト》+《不死身の異名》の使用回数を減らせるかも知れない。使いこなせれば評価Bくらいは行ける。

罵詈雑言/C
 《聴覚拡大》のコストが倍になったら、全ての敵に通用するようになった。全ての敵に通用するので、判定値−3が地味に効く。特にモブ敵の攻撃を回避しやすくなるのが嬉しい。
 自分に対する攻撃には効果が無いものの、ソルジャーの特技としては高性能な方である。素直に諦めて《心頭滅却》なり《火もまた涼し》なりで耐え忍ぶのが花道というものだ。ボス敵しか居ない場合、単純に重たい《聴覚拡大》以下なのは最早お約束の域である。
 使いどころはあまり無いものの、セットアップで他にすることが無ければ取っておいてもいいだろう。

 それにしても敵意に限定された形とは言え、天使兵とコミュニケーションもどきを成立させるソルジャーとは如何なる存在だろうか。お互いに“兵”として通じるものがあるゆえなら、天使大戦の業もより深まるというものである。


オーヴァドライヴ/C
「オレはヴィークルを捨てるぞ、ヴィヴリオ〜ッ!」と叫ぶ特技。
 “機械化兵の真の性能”を発揮することにより、《※リミッター解除》のコストが半減、回数制限が解除される。機械化兵に単体で対天使戦闘能力を与える三種の神器の1つである。
 これほどまでに強力だが評価Cなのは、これ単体では超高速の空戦が前提となるエンゼルギアの戦闘にまったく対応できないから。真にこの特技を活用したいのであれば、残り2つの神器――インプラントだがV機関出力調整とフリューゲンジステムが必須だろう。また、幾ら《※リミッター解除》が使い放題とは言え、ヴィークル分の能力値ボーナスが期待できない点はきちんと計算に入れておこう。
 それらの条件を満たすなら、純粋に強いが、HPの管理に気を使う点を加味して評価B。生身で空を飛ぶあたり40年戦争初期の機械化兵に先祖返りしている気もするが、そこは割り切りか。

 実はヴィークル戦闘を前提とした場合でも、ミドルフェイズで気楽に《※リミッター解除》できる特技と考えれば、意外に悪くは無い。特にシナリオクラフトでは大活躍が期待できる。普段は見せない切り札としてカッコよく演出してみては如何だろうか。


シュヴァルムコマンドゥーア/S
 《アンブッシュ》の価値を消し飛ばす特技その2。
 何も考えず取得してまったく問題ないほど強力。
 何とダーザイン3レベルで《戦争の犬》と同等。5レベルにしておけばすべてのダメージ+15という破格の性能を誇る。エキストラかつ非常に死にやすい部下が任意の数だけ(その気になれば100万人でも)付くが、特技の効果にその生死は問われないので、はっきり言ってどうでもいい。率いる部下が居なければ効果を発揮しないが、補充が無くても分けて出撃させればいいだけなので、やはりどうでもいい。
 ……ここまでの記述に全面的に同意できる方は、プレイヤー本人が立派な《戦場の狼》である。あまり周りを引かせない程度にどうぞ。ただ、これと改大和型戦艦を併用すると、何だか浪漫が溢れてくるのが不思議。

 余談だが、フリューゲル・ズィーガー中尉は、確実にこの特技を取得していると思われる。部下になりたい向きは、熟考することを強く推奨する。


総評
 1stから2ndという時代の流れは、まさに機械化兵を前時代の遺物にしてしまった。並んでいる特技が、基本的に自分が殴られるために役立つか、他クラスの下位互換というとてもとても辛い目なクラス。
 しかも《※リミッター解除》が【肉体】に及ばなくなったため、もの凄くドッジとリポストがやりづらい。この苦境にあってなおソルジャーで活躍できる者こそ、まさに百戦錬磨のベテランと呼ばれるに相応しい。遊ぶ人間を試す、厳しい存在である。

 ……などど不遇をかこちつつ、ルールブック付属シナリオで多くのソルジャーが散って行った反動なのか、「エンドレスサマー」環境下では地味ながらかなりの復権を遂げた。
 単純に同系統の特技では最強レベルの《戦場の犬》、《マルクト》を《ティール》にバージョンアップさせる《不死身の異名》、《※リミッター解除》がドッジに及ばない欠陥を補う《木の葉落とし》と、かゆいところに手が届きまくりの追加特技たちは、ソルジャーを本来の立ち位置である「主役を食うほど派手ではないが、頼れる壁、支援攻撃役」に返り咲かせるに十分な効果を持っている。
 そう、これまで我々は6年間戦い抜いたのだ。
 これなくして1年間戦い続けたのであれば、いよいよ反撃の狼煙を上げるとき来たれり。いざ立て、全国のソルジャーたち――!

 対して、ナビゲーター特技は押し並べて地味。ソルジャーたるもの、己の足で立って戦え、ということなのだろう。

■相性
 攻撃役に回るなら、アーティラリーとの組み合わせが鉄板。
 《予測射撃》から《フルファイア》に《※リミッター解除》と《※狙撃》を注ぎ込んで雑魚を一掃することで、ギアドライバーたちを大いに支援できるだろう。《戦場の犬》も混ざっていれば、ホイシュレッケはほぼ駆逐できているはずである。
 足止め役に回るなら、【感覚】の成功数ブーストができるので、ガンスリンガーとの相性も悪くない。また、《※高速戦闘モード》が重なるホムンクルスと組み、《マルクト》や《アツィルト》を投入すれば、しぶとい盾役になれる。これも誉れと思えば面白いかも知れない。
 オフィーツィアやウィザードとは、特技の関係で厳しめ。やってやれないことは無いが、プレイヤーの腕がよりいっそう問われるだろう。

■オーギュメント
 他のオーギュメントや特技との連携を考慮しないという前提で言えば、《アッシャー》がやはり優秀かつ使いやすい。特に《場面攻撃》の上位互換である《‡星を落とすもの》を事実上打ち消せると考えれば、効果の高さも理解できるだろう。
 もし、敵が範囲攻撃や場面攻撃の手段を持っていない場合、《アッシャー》は紙クズになるのが難点だが、そうなれば満を持して《カバーリング》の出番である。これを喜べるくらいの胆力が無ければソルジャーは務まらない。
 《マルクト》も、《不死身の異名》のおかげで非常に強くなった。ソルジャーであれば、このどちらかを軸として抑えておき、足りない部分を特技で賄うようにすれば良いだろう。《アッシャー》なら回避力を上げ、《マルクト》なら攻撃に比重を置くわけである。
 《ガド》も効果そのものは悪くないのだが、いかんせん地味。ただし本来なら天上には届かないはずの改大和級戦艦を飛ばしたりできるので、何かやらかしてくれる可能性は大いに秘めている。


記:2009.07.09
総評と相性を追加:2009.07.22
20090820版エラッタ、質疑応答に対応:2009.09.12
GF誌14期1号に対応:2009.12.13
オーギュメントの項目を追加:2009.12.29
「エンドレスサマー」ぶんを増補・改訂:2010.04.23
20110228版エラッタ、質疑応答に対応:2011.09.03
GF誌15期3号に対応:2011.09.11
GF誌15期4号に対応:2012.01.25


エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠