■オープニングフェイズ/シーン1 「さよなら、日常」
シーンPC:高雄。GM:君は放課後の教室にいる。
GM:他の生徒は、誰もいない。
GM:窓から射す西日で教室はオレンジ色に照らされている。
GM:初夏の匂いを含んだ風が、カーテンを揺らし。
GM:風に乗って、校庭で練習に励む生徒たちの声が届く。――どこか、遠く。 GM/担任:『おい、ぼんやりしてないで早く帰りなさい」
GM/担任:『戦争も始まった事だ、気をつけて帰宅するように。まあ、帝都ならともかくこんなところにまで敵は来ないだろうが」
高雄:「あ、すいません友人に用事頼まれて・・・・・」
高雄:「もうすぐ終わるのでちょっと待って貰えませんか?」
GM/担任:『ダメだダメだ、早く帰れ。じゃ、また明日」
高雄:「はい、わかりました」
高雄:「(何だよ少しぐらい大目に見てよ)」と心の中でぼやきます
GM:下駄箱で靴を履き替えて、外に出る。水を打ったグラウンドから立ち上る水蒸気が、肌にまとわりつく感触。
GM:門の外には、黒塗りのセダンと黒服の男たち。
高雄:「ん? 何だあれ?」
高雄:「どうされました」と黒服の方々に
GM/黒服:「京崎高雄君だね。探したよ」
高雄:「あ、はい京崎は自分ですが、あなた方は?」
GM/黒服:「君は先日の健康診断で、新兵器のギアドライバーとしての適性を認められた。既に学校と家族には連絡してある。申し訳ないが、すぐに君の任地……瑞穂基地に向かってもらう」
高雄:「え?ちょっと待ってください一日だけ猶予貰えませんか?」
GM/黒服:「時間が無いんだ……乗ってくれ」
高雄:「じゃ5分だけでも良いですから」
高雄:「友人に連絡取りたいので」
GM:黒服は懐手を抜こうとする所作を見せる。
GM/黒服:「……すまんが猶予はもう無いんだ。失敬」
高雄:「あ−−−中沢君に頼まれていた宿題が渡せない!!」
GM:ばちん! 何かが上腕部で弾けた感触を最後に、君の身体は自由を失った。
GM:――黒服達に乗せられた車の中から、君は学校を見ていた。
高雄:いったい何なんだよ・・・・・・・
GM:君の生活、君の友人達……君の、過去。それらは――ひどく、遠く見えた。
GM:シーンエンド。 |