エンゼルギア研究所
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Last Update/2012.02.05


◇ 第10話『誰がための、銃口』◇

「天使どもが神の遣いなら、この国が滅ぼされるのも神の意思なのだろうさ……無駄な抵抗を続ける限りな」 ――荒崎憲吾
 

今回予告/ハンドアウト/自己紹介/シーン1//
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


今回予告
 強大な「合衆国」の天使兵に対し、ヤシマ=統一帝国が開発した最新鋭兵器シュネルギア。
 これまでも天使兵に対して着実な効果を上げてきた第3世代の人型戦車。その6番機は従来の兵器系統の概念を大きく変えうる最新鋭の実験装備“トラバントジステム”搭載型として開発された。
 ところが、古都の陸軍陰陽部から空輸される中途、この機体は輸送機ごと“天使派”を名乗るテロリストに強奪されてしまう。

「神に逆らってまで生き延びる。人類にそんな価値があるというのか?」

 シュネルギアを載せたホルテンXXBは、紀伊半島の九鬼市立第3中学校校庭に着陸。テロ組織“天使派”は、全校生徒を人質に「合衆国」への即時降伏を要求した……。

 その日、校庭に大きな飛行機が下りて来て――。
 その学校は、戦場となった。

 エンゼルギア 天使大戦TRPG 第10話
 『誰がための、銃口』

「……これより、シュネルギア奪還作戦を開始する」


シナリオハンドアウト
▼PC1 レオンハルト・トゥルナイサー  ギアドライバー/ファランクス
 ナビゲーター:トゥアレタ・クレーリオン
 ダーザイン:【シュネルギアからの信頼】
 出雲基地で開発された新型シュネルギア“イェーガー”。これまでもトゥアレタと共に数々の戦果を挙げてきた機体だ。
 ところが、最新鋭のエーテル照準システムを搭載するため、しばらく瑞穂基地を離れていたこの機体が、テロリストに奪われてしまう。
 キミは取り戻さなくてはならない。天使兵と戦う力である、あの機体を。

▼PC2 椎名 崇史  ギアドライバー/コンダクター
 ナビゲーター:司鏡紀央
 ダーザイン:【戦争からの誘い】
 君は紀伊半島に位置する九鬼市立第3中学校に通う平凡な中学生だった。しかしその日、校庭に巨大な輸送機が着陸し、キミの学校はテロリストと軍による対決の舞台となる。
 その中で出会った少女に、キミは告げられる――あなたにはシュネルギアに乗る資格があると。
 そうして、キミの戦争が今、始まった。

▼PC3 遠岐野 識  指揮官
 ダーザイン:【荒崎憲吾からの決別】
 キミには親友が居た。荒崎。有能な軍人であり、優しい男だった。
 いや、優しすぎたのかもしれない。
 希望の見えない戦争。勝てるはずの無い強大な敵。――荒崎は、戦い続けることができなかった。
 彼の失踪から一年。再会した親友は、暗い瞳のテロリストとなっていた……。


自己紹介
レオンハルト:「………レオンハルト・トゥルナイサーです」
レオンハルト:「階級は少尉、シュネルギアに乗っています…」ぽそぽそ
レオンハルト:基本的に天才肌なやつです。
レオンハルト:シュネルギアの操縦に天才的な素養を見せ、別の部署から引き上げられた、と言う経緯があります。
レオンハルト:そんなこともあって家族の期待を一身に受けつつ。てきとうにへいこらと猫の世話や、犬の世話や、兎の世話をしています。
レオンハルト:トゥアレタとは婚約者だったようですが、彼女の両親が死んでからは形骸化中。
レオンハルト:PCダーザインで、識からの関心。
レオンハルト:以上

崇史:「僕は椎名崇史。九鬼市立第三中学の生徒だ」
崇史:「世間じゃ戦争とか言ってるけど、僕にはニュースの中の出来事でしかなかった」
崇史:「そう。あの日、あんな事が起こるまでは……」
崇史:クラスはギアドライバー/コンダクター。
崇史:遠い祖先にオニの血が入っているらしく、おぼろげながら霊力の流れを”視る”事ができる素質を持つ。
崇史:所持ダーザインは【家族からの愛情/2】、【戦争からの誘い/2】、【レオンハルトからの不安/2】【PCからのダーザイン/2】。以上(オーバー)

識:「遠岐野 識(おきの しき)、年齢は24。
識:ヤシマ海軍大尉……あ、“たいい”じゃなく“だいい”と呼んでくれる? 一応、規則なもんで(笑)」
識:普段はどう見ても軍人には見えないぽややん……だが、戦場での指揮能力は本物。
識:上層部から睨まれて盥回しにされながら今に至るが、本人は至ってお気楽。
識:所持ダーザインは【部下からの期待】【義妹からの純愛】
識:加えて【荒崎からの決別】【椎名崇史からの隔意】
識:以上。送レ


■オープニングフェイズ/シーン1 「九鬼市立第3中学校」
 シーンPC:崇史。

GM:紀伊半島南部に位置する九鬼市は、ヤシマに堕ちた3発の呪法弾道ミサイルでこじ開けられた結界の縁に最も近い箇所に位置する、海沿いの基地の街だ。
GM:
GM:その九鬼市立第3中学校では、今日も以前と変わらない授業が続けられている。
GM:昼休み前の倦怠感と、ここ数日、敵の攻勢が激しくなってきたことを噂するざわめきで、教室は落ち着きの無い空気に満たされていた。
GM:
GM/佐世保くん:「ふぁ〜あぁ、眠いなぁ」
GM/佐世保くん:「なぁ崇史、最近、紀伊半島沖に合衆国軍が何回も攻めてきてるってホントかなぁ?」
崇史:「大丈夫だろ。僕たちのとこまでなんて、来る訳ないさ」>佐世保くん
GM/佐世保くん:「まぁ、この海域は結界が破れても、志摩中将の第五艦隊が頑張ってくれてるもんな」
GM/佐世保くん:「第五艦隊といえば、やっぱ旗艦“紀伊”だよなぁ。大和級4番艦、いまだ現役たらん! くぅ〜っ、燃えるよなぁ!」
GM:(蛇足:佐世保くんの情報はちょっと古い。現在“紀伊”は退役し、第五艦隊の旗艦は神狩級イージス艦“弓羅”に交代している)
崇史:「……僕も結構メカとか好きだけど。君には負けるかも」(笑)>佐世保くん
GM/佐世保くん:「まぁまぁ。崇史だって結構詳しいじゃんか!」
GM/佐世保くん:「あ、そういえば先週の休みに、九鬼海軍基地に行ってみたんだ。いたよ“紀伊”が! あとで写真みせ……」
GM:授業そっちのけで喋っている佐世保くんの声を遮るように、窓の外から轟音が響く。
崇史:「うわっ!?」<轟音
GM:九鬼海軍基地も程近いここでは耳慣れた航空機のエンジン音。だが、これほどに大きく、近いのは初めてだ。
GM:窓の外を見れば――今まさに、校庭に大型輸送機が垂直着陸したところだった。
GM:どうみても軍用で、期待には統一帝国の国旗の他、見慣れぬマーキングが施されている。
崇史:「……軍隊?なんで、こんなところに」
GM/佐世保くん:「すごいや! 最新鋭の巨人輸送機、ホルテンXXBだよ!」
GM/佐世保くん:「あのマークはG3、統一帝国親衛隊の所属だね」
GM/佐世保くん:「ほら、着地寸前に青白い障壁が張られたろ? ケルンだよ。あのパイロット、良い腕してるよなぁ」
GM:崇史の懸念もそっちのけでマニアックなモードに入る佐世保くん(笑)。
GM/佐世保くん:「九鬼基地に配備されたなんて聞いてないけど、どこかへの輸送任務の途中なのかな?」
崇史:「アペルギア……? いや、何か違う」機体を見て
GM/佐世保くん:「待てよ……。そういえば前に一度だけ、見たことがあるぞ。……もしかしてまた、第3世代人型戦車で第五艦隊と共闘するのかな!!」
GM/佐世保くん:「って、崇史、知らないの? 第3世代人型戦車、シュネルギア!」>崇史
GM/佐世保くん:「アペルギアの5倍のパワーゲインだとか、ケルン展開能力が凄いとか、いろいろ噂されてるじゃんか!」>崇史
崇史:「そ、そうなんだ」
GM:とまぁ、そんな2人の会話を他所に、ホルテンから現れた戦闘服姿の男たちへ、説明を求め教員が駆け寄って行く。
GM/佐世保くん:「わー、柏尾ちゃんってば張り切ってるなぁ。……え?」
GM:乾いた銃声。タイトスーツの女教師が、死体となって校庭に転がった。
崇史:「……銃声?」
GM:窓からその光景を見ていた生徒たちから一斉に悲鳴が上がり、教室が騒然とする。
GM:ホルテンのコンテナが開き、次々と吐き出されてくるテロリストたち。
GM:それと共に引き出されたコンテナが展開され……中から現れたのは白く輝く巨人――人間戦車だった。
GM/佐世保くん:「あ、あれって、やっぱりシュネルギアだ! でも、見たことの無い型だぞ……。砲戦仕様のヤークトでも、突撃仕様のシュトルムでも、白兵仕様のマサムネでも無いなんて……ま、ままままさか新型のッ?」
GM:慌ててカメラを回し始める佐世保くん(笑)。
崇史:「佐世保くん、隠れようよ。何かマズイってば!!」
崇史:「持ってる銃器、あれって軍の制式装備とはちょっと違うみたいだし」
GM/佐世保くん:「え?」
GM:いきなり狙撃され、もんどりうって倒れる佐世保くん(笑)。
GM:幸い、まだメインカメラをやられただけだ。
崇史:「さ、佐世保くんッ!?」
GM:目を回している佐世保くんを助け起こしながら、ふと窓の外を見る崇史。
GM:彼女を見つけるのは、簡単だった。暗色系の軍服たちの中で、ひときわ目立つ白衣と緋袴。
GM:テロリストに銃を突きつけられ、歩いていた少女の長い黒髪が揺れ――彼女と視線が交わった。
GM:巫女服の少女は、びっくりしたように大きく瞳を見開いてから――崇史に、微笑んだ。
崇史:(……真っ白な気配。あのひと、誰なんだ?)>巫女さん?
GM:どくん、と何故か鼓動が高鳴るのを感じる。
GM:……この時、椎名崇史はまだ分かっていなかった。
GM:これが、自分にとっての戦争の始まりだということを。
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン2 「九鬼海軍基地、司令室」
 シーンPC:レオン。
識、登場済。

GM:九鬼海軍基地の司令室。
GM:瑞穂基地より派遣されたレオンとトゥアレタが扉を開けると、中には第五艦隊の提督、志摩光輝中将と、見知らぬ若い士官が居た。
GM:老境に差し掛かりながら気骨衰えぬ熟練の将と、どこかのほほんとした、だが懐刀めいた怜悧さを持つ若手士官の組み合わせは、なかなかに妙味ですらある。
GM/トゥアレタ:「トゥアレタ・クレーリオン、現時を以って到着いたしました!」(敬礼!)
レオンハルト:「ふわぁ…」( ´O)η ファ〜
レオンハルト:ショルダーバッグを背負っている
レオンハルト:むにゃむにゃと目を擦っている。
GM:トゥアレタ(小声)「ちょ、ちょっとレオンってば!」(肘で小突く)>レオン
レオンハルト:「うあ? あ、失礼しました」へにょへにょと、やる気の無さそうな敬礼をする
GM:歴戦の老将は、苦虫を噛み潰したよーな表情だ。
識:「ふぁ……」レオンにつられて欠伸を漏らしそうになってみたり(笑)
GM:識の様子に、トゥアレタの表情も志摩中将に同調する(笑)。
GM/志摩中将:「……君たちが、トゥルナイサーG3少尉にクレーリオンG3少尉か。遠いところご苦労だった」
レオンハルト:「いえいえ、お迎えありがとうございます」深深とお辞儀
GM/志摩中将:「私が第五艦隊司令官、志摩光輝だ。そしてこいつが……」>識
レオンハルト:そこでバックパックから、にゃー
レオンハルト:にゃー
GM/志摩中将:「こいつが……」(こめかみがぴくぴく(笑))
レオンハルト:「………」
識:「……っと、失礼。遠岐野識大尉です」真面目な表情(を無理矢理つくって)敬礼
レオンハルト:バックパックを覗き込み「こら静かにしてろよ」と言っている
GM:トゥアレタ(小声)「ちょ、レオン! なんでそのコまで連れてきてるのよ!」(今度はちょっと肘打ちが入る(笑))>レオン
レオンハルト:「いたっ! だって、寂しがるんだよぉ、僕がいないと」わき腹を抑える
GM/志摩中将:「……ゴホン!」(わざとらしく、咳払い)
レオンハルト:「よろしくお願いいたします」もう一度深深とお辞儀
GM:トゥアレタ(小声)「いいから! 少しは真面目にしなさいってば! 相手は中将閣下なのよ?!」(ぷんぷん)
レオンハルト:「これでも真面目なつもりなんだけど…」
レオンハルト:にゃーにゃーと言う泣き声は止まない
GM/志摩中将:「…………」(何とかしろ、の目)>識
識:「やれやれ……ちょっと失礼」とレオンの前へ。腰を落として目線を合わせて
GM/トゥアレタ:「う……」(緊張〜)
レオンハルト:「………なにか?」飄々としてる
識:「その子、ちょっと預からせて貰って良いかな? 怖ーい小父さんが青筋立てちゃうから」(笑)
レオンハルト:「ごめんなさい、それは勘弁を。今、静かにさせますから」
レオンハルト:ぺこりとお辞儀をして、バックパックから三毛猫を取り出す。
GM:と、タイミング良く登場する管制官の女の子が(笑)。
GM/紅葉:「あの、お呼びですか志摩中将。……あ、兄さんも」(後半小声)
GM/志摩中将:「…………」(何とかしろ、の目)>識&紅葉
レオンハルト:「静かにしてるんだよ…」よしよし、と撫でてから
レオンハルト:「じゃあ、お願いします」
レオンハルト:にゃーにゃー
識:「キミか、紅葉。済まないけど、その小猫の世話してて貰えるかな?」
GM/紅葉:「え? あ、は、はい……。よいしょ、っと」(仔猫抱き〜)
識:「ミルクはギンバイなんかしなくても、僕の勘定にツケといて良いから」(w
GM/紅葉:「そ、それでは失礼いたします!」(仔猫抱きつつ、敬礼して退室)
GM/志摩中将:「…………さて」(ゴホン)
レオンハルト:「…」やっと少し姿勢を正す
GM/志摩中将:「既にヴィヴリオ大佐から聞いているとは思うが。古都の陸軍陰陽部から瑞穂基地に向かっていた輸送機、ホルテンXXBが武装集団にハイジャックされた」
GM/志摩中将:「“天使派”――奴らはそう名乗っている。合衆国に対する全面降伏を求める過激派テロ組織だよ」
GM/志摩中将:「連中は、九鬼市立第3中学校に立てこもり、全校生徒を人質に、合衆国への即時無条件降伏を要求している」
GM/志摩中将:「本来なら地元の警察なり、ここの憲兵隊なりが対処すればいいのだが、問題が1つあってな……」
レオンハルト:「………ギア、ですか」
GM/志摩中将:「そうだ。ホルテンには、瑞穂基地に運ばれる予定だった2機のシュネルギアが搭載されていた。君たちの“イェーガー”そして最新鋭の実験兵器を搭載した“トラバント”だ」
GM/志摩中将:「おまけに、元陸軍陰陽部で今は君たちと同じ瑞穂基地に配属された……司鏡中尉だったか。彼女も人質の中に含まれている。おかげで強攻策を取ることができん」
GM/志摩中将:「そこで、君たちにご足労願ったというわけだ。司鏡中尉の安全を確保し、君たちの機体“イェーガー”さえ奪還できれば、テロリストどもの鎮圧など容易いことだろう」
レオンハルト:ぽりぽりと頭をかき
GM/トゥアレタ:「……確かに、そうですけど」(考え込み)
GM/志摩中将:「機体までの君たちの護衛には、ホルテンの護衛に当たっていた機械化兵2名をそのままつける」
GM/志摩中将:「また、こちらでも陸戦隊を用意した。作戦全体の指揮は、遠岐野大尉に執ってもらうことになる。大尉の攻勢に転じるタイミングの取り方は――私が云うのも何だが一級品だ。頼ってくれて良い」
GM:と、ちょっと有能な部下を見る目で識を見やる志摩中将。
識:「陸戦なんて……館山には良い思い出は無いんだけどなぁ」納まりの悪い髪の毛を弄りながら
識:「まあ、何と言うか、これも浮き世のしがらみって事で。危険手当は出るみたいだし」のほほんとレオンの背中越しに
レオンハルト:あごに手を当てている
GM:重厚に、威厳ある態度で海軍式の敬礼を取る志摩中将。
GM/志摩中将:「それでは。――これより、シュネルギア奪還作戦を開始する」
GM/トゥアレタ:「……了解!」(びっ)
レオンハルト:「はい」敬礼を返す
レオンハルト:「ところでトゥアレタ」
GM/トゥアレタ:「な、何?」
レオンハルト:のほほーんと緊張感の無い顔。おなかに手を当てて
レオンハルト:「お弁当、まだ?」ぐーっと鳴る
識:「ん? 食堂行くかい? 僕が奢るよ」のほほーんとした表情で(笑)
GM/トゥアレタ:「あ、アンタは〜〜〜〜。軍のレーションでも詰め込んでればいいのよーーッッ!!」(どかーん!)
レオンハルト:「奢りですか、うわぁい」と、喜んだポーズのまま吹っ飛ぶ
GM:で、シーンエンドです(笑)。


■オープニングフェイズ/シーン3 「過去、出雲基地」
 シーンPC:識。

GM:それは、1年と少し前の話。
GM:ヤシマ海を挟んでホウライ半島を睨む、ヤシマ=統一帝国出雲基地。
GM:遠岐野海軍中尉の眼前では、半島への輸送任務から辛うじて帰還した呪法船団が、傷ついた船体を休めていた。出発した船団のうち、帰還に耐えたものは半数ほどに過ぎない。
GM:
GM:識の隣で、ヤシマ空軍大尉の軍服に身を包んだ男――荒崎憲吾は、溜息をつく。
GM:
GM/荒崎:「また、仲間が死んだな」
識:「……ああ。奴ら相手に良くやったとは思うけれど」
GM/荒崎:「アペルギアが10機がかりでも天使兵を仕留める事はできず、せいぜいが足止め。目と鼻の先の半島に行くだけで、この有様だ……こんなことで、戦争などできるものか」
GM:シュボ、とジッポーで煙草に火をつける、荒崎。
識:「仕方ないさ。これが与えられた現実って奴だろう」
GM/荒崎:「だが、こうまでして立ち向かってどうする? 無駄と分かって戦うのが軍人か? ……人々の暮らしを守るのが軍人だろう。ならば俺たちのしていることは、何だ?」
GM/荒崎:「天使どもが神の遣いなら、この国が滅ぼされるのも神の意思なのだろうさ……無駄な抵抗を続ける限りな」
GM:煙をくゆらせる荒崎。……その吸い方は、思い返せばいつもと少し、違っていたのかも知れない。
識:「無駄、か……そうは思いたくないね」
GM/荒崎:「…………」
識:「疲れてるんだろ。一杯付き合えよ」肩を叩いて>荒崎
識:「遣れる時に命の洗濯位やっとかないと、心の方が先に折れてしまうぞ」
GM:吸い尽くした煙草を、携帯灰皿に押し付け。
GM/荒崎:「いや、いい。……機体の整備や再編成は、徹夜仕事になりそうだからな」
GM/荒崎:「もう、部下や仲間が死ぬのを見るのはたくさんだ。……遠岐野。お前は、死ぬなよ」
GM:片手を上げ、ざっざっざ、と歩み去る荒崎。
GM:それが、遠岐野中尉の聞いた、荒崎憲吾大尉の最後の言葉だった。
GM:その晩、基地を抜け出した荒崎は――戻ることは無かった。
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠