■オープニングフェイズ/シーン3 「風薫る」
シーンPC:純。GMの指示後、沙羅登場可。GM:極秘裏にヤシマ海を行き、大陸からあらゆるものを運び込む呪法船団。
GM:河凪純は、親戚の家に預けられたという姉を追って、往路は船団に密航していた。
GM:船団のオペレーターとなっていた姉との再会。
GM:コンロンの港町を、合衆国に見つからないよう2人で歩いて、ヤシマには無い、いろいろなものを見た。
GM:そして復路。正規の乗客としての、ヤシマへの道のり。
GM:陰陽術によって巧妙に擬装された隠密船を発見するのは……至難だが、不可能ではない。
GM:舷側を走る純。
GM:横目に映るのは、対空砲火を乱射していた護衛の高速艦が、数匹のホイシュレッケに群がられ、爆発、炎上する姿だった。
純:「船が……これが戦争なの?」呆然としながら、その様子を見ている GM:▼艦橋に、カメラ移る
GM/オペレーター:「護衛艦ちはや、撃沈! これで……無事なのは本艦のみ、です!」
GM:艦長「ぬゥ、このままでは……。出雲基地との連絡は! 援軍はどうなっている!」
GM/オペレーター:「ダメです! 依然、強力な天使反応(エンジェルハイロウ)! 通信が通りません」
GM:艦長「ええい、対空砲火何をしている! 左舷、弾幕薄いぞ!」 GM:▼舷側に、カメラ戻る
GM:上空に群がるホイシュレッケに、虚しく撃ち込まれる対空砲火。
GM:この船の装備では、彼らに対して有効打を与えることはできないのだ……。
GM/水兵:「おい、そこのお前、民間人か?! 今は戦闘中だ。急いで所定の区画に戻れ!」>純
純:「え? あ、はい、すみません!」大慌てで指定された区画に向かって走り出す
GM:おっと、そう来たか(笑)。
GM:では、何か思い出したように、その水兵は純の傍を守るように併走し始める。
GM/水兵:「君は……河凪准尉の弟さんか!」
純:「はい、そうですけど…それがどうかしたんですか?」
GM/水兵:「いや……。大丈夫だ。君の姉さんも、我々も戦っている。そう簡単にやられはしな」
GM:目の前を、駆け抜ける爆風。吹き飛ばされる純。
GM:頭を上げた時、目に入ってくるのは、さっきまで水兵が被っていた、まっかな、軍帽。
純:「うわっ……あ………」爆風に吹き飛ばされ、座り込み、その軍帽から目が離せなくなる。 GM:▼艦橋に、カメラ移る
GM/オペレーター:「ホイシュレッケ、急速接近! 正面、来ます!」
GM:艦長「主砲斉射! 何としても仕留めろ!」
GM:ドドドゥ! と火を噴く機関砲。蜂の巣になり、海へ落下、水柱を上げるホイシュレッケ。
GM/オペレーター:「ホイシュレッケ撃破! ……ああッ?!」
GM:歓声の上がりかけた艦橋に、がしッ、と取り付く別のホイシュレッケ。
GM:その口がカパッと開き、光が充満する。 GM:▼舷側に、カメラ戻る
GM:再び、爆発音。
GM:吹き飛ばされ、艤装の影に放り込まれた純の視界が、ふっと翳る。
GM/ヴィント:「大丈夫かい?」
GM:不意にかけられる声、差し伸べられる手。
GM:短い銀髪の、同い年くらいの少年が、そこに居た。
純:「僕は大丈夫……だけど……」視線には先ほどの軍帽
GM/ヴィント:「どうやら、生き残っているのはこの7番船だけ、みたいだね」
GM:どこか他人事のように、微笑さえ浮かべて告げるヴィント。
GM/ヴィント:「僕はヴィント。ヴィント・シュトラント。……君は?」
純:「僕は……河凪純」差し出された手を掴む。
GM:うん。しっかりしていて、暖かい<手
GM/ヴィント:「そうか、君が……」
GM/ヴィント:「大丈夫、救援を呼んでおいたんだ。そろそろ来てくれると思うんだけど」
GM:言いながら、振り返る。
GM:視線の先で、ホイシュレッケに取り付かれた艦橋が、爆発した。
GM/ヴィント:「少し、遅いかな」
純:「救援…って、来てもこのままだと危ないんじゃないかな?」
GM/ヴィント:「さぁ……どうだろうね」(肩を竦める)
GM:蒼穹と、それを汚す紙魚のようなホイシュレッケの群を見上げるヴィント。
GM:彼の胸元には、G3所属を示す銀十字が揺れている。
純:「…(この人も…軍人なのかな?)」銀十字を見ながら
GM/ヴィント:「ようやく……来たね」
GM:ここで、沙羅&2番機登場。演出によるホイシュレッケの駆逐を許可(笑)。
沙羅:手近なホイシュレッケを制圧射撃でつぶします。
GM:うむ、べしべしばし、と駆逐されていくホイシュレッケ。
GM/響:「沙羅! ホイシュレッケの掃討は任せるぜ。……オレは、あのデカいのをやる!」
GM:遠方から飛来したシュネルギアが2機。1機は7番艦の上空に留まり、もう1機は群がるホイシュレッケを蹴散らしながら、後方に控える巨大な能天使へ突貫して行く。
GM/ヴィント:「へえ……。流石だね」
GM:感心しているのか、肩を竦める少年。
GM:7番艦の周囲に展開していたホイシュレッケは、シュネルギアの正確無比な射撃によって次々と撃ち抜かれ、海面に没していく。
沙羅:通信「こちら、ドライクロイツ・瑞穂基地所属、シュネルギア2番機、時祭少尉です。これより貴船団を援護します」
沙羅:「凍、返信ある?」
GM/凍:「…………もう、駄目。艦の識別反応無し。7番艦の艦橋は、完全に潰されてる」>沙羅
純:「あ…(銀十字を見て何か思い出したように)姉さんっ!」艦橋に向かって走り始める
GM/ヴィント:「もう、遅いよ……。と、言っても、止まれないだろうね、君は」>純
GM/凍:「……他に、浮かんでいる船も、無いわ」(<7番艦、というのは目視したらしい)
沙羅:「参りましたね、とりあえずホイシュレッケの駆逐が終わったら船の制御をどうするか考えないと…。その件は大尉に連絡してくれる?」
GM/凍:「…………了解」
GM:やがて砲火と轟音は止み。
GM:ただ、炎と夏の夕日とが、艦橋を失った呪法船の身体を朱く染め上げていた。
GM:シーンエンド。 |