エンゼルギア研究所
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Last Update/2012.02.05


◇ 第22話『夢の、向こう側』◇

「13年前から空気が淀んでいる、この国ではな」
――ヴィヴリオ大佐

 

今回予告/ハンドアウト/自己紹介/シーン1//
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


今回予告
 1990年代後半、某年某月、シュネルギア第一号機ロールアウト。
 天使大戦の切り札として極秘裏に建造されたソレは、幾多の実戦と実験を経験し。数年後、研究用として解体され…以後、その消息は不明となる。

 時は流れ1999年、夏。場所は激戦の続く瑞穂基地。
 8番機として配備されたのは、既に型遅れとなったシュネルギア:ベーシック。大方の予想に反し、この機体は既存戦力に勝るとも劣らぬ戦果を叩き出した。
 その一因は、機体に搭載された補助AI……アベル。
 彼の未来予知じみた的確なアドバイスは、基地全体にとっての福音になるかと思われた。

 けれど、夢見た未来は残酷で。
 いつか砕ける理想ならば、いっそのこと―――。

 エンゼルギア 天使大戦RPG 第22話
 『夢の、向こう側』

 私の先を往く、貴女へ。
 せめて、穏やかな夢と優しい嘘を。


シナリオハンドアウト
▼PC1 桜花8−5  完全機械化兵
 ダーザイン:【アベルからの仲間意識】
 新しく配備されたシュネルギアは、高性能の補助AIを搭載しているという。それは最早人工知能を通り越し、一つの人格とも呼べるモノ。
 このAI……アベルと会話していると、何か“揺らぎ”のようなものを感じる時がある。
 それが“人間臭さ”と呼ばれるものだと、君はようやく気がついた。

▼PC2 海賀 俊文  ギアドライバー/スナイパー
 ナビゲーター:セラピア・バルマコン
 ダーザイン:【天野ツバサからの競争心】
 天才ドライバーの名を引っさげ、8番機のパイロットとして仮配属された天野ツバサ。
 水を得た魚という言葉は、今の彼女のためにあるのではないだろうか? 子供のように喜ぶツバサを見て、君は心の底からそう思った。
 ……まあ、模擬戦で8番機に投げ飛ばされたシュネルギアのコクピット内で、というのが少々不恰好だが。

▼PC3 内海 衛至  情報将校
 ダーザイン:【ヴィヴリオからの有為】
 この基地には疑惑が多い。今回の8番機についてもそれは同じ。
 君が呼び出されたのも、だからこそなのだ。大佐の本当の考えなぞ君には予想も付かないが、この上司に頼られるというのも悪くない。
 仏頂面のヴィヴリオに、面と向かってそんなことを言う勇気は誰も持たないのだが。


自己紹介
桜花:「“ドライクロイツ”隊所属、桜花 八―伍と申します」
桜花:「任務は、整備部開発新兵器の運用試験アシスト。有事には戦闘も行います」
桜花:「はあ、笑うとかわいく見える、ですか……?」
桜花:「申し訳ありません、“かわいい”という言葉の定義を教えて戴けますか?」
桜花:「皆様の様な感情が、私にはまだよく判らないもので……」
桜花:ヤシマ人風の外見をもつ、第八世代機械化兵。
桜花:#ダーザインは【小隊からの畏怖/2】【自己からの執着/2】【内海からの父性愛/2】。以上(オーバー)!

俊文:「俊文だ、…ああ、呼び方なら好きにしてくれて良い」
俊文:「G3所属、階級は少尉でギアドライバーをしている」
俊文:「まあ、せいぜい宜しく頼む」
俊文:G3・シュネルギア実験部隊に所属するギアドライバー。
俊文:戦災により家族と故郷を同時に失い、途方に暮れる暇も無く即戦力としてG3に召集された。
俊文:ぶっきらぼうで口が悪く、本当に目上と見ない限りは相手を呼び捨てにする程(無論、階級は重んじる)。
俊文:ナビゲーターはセラピア・パルコマン(呼ばれ方はとしふみちゃん)
俊文:「邪魔だ、そこをどけ」
俊文:「目標を補足…セラピア、標準を合わせてくれ」
俊文:「…敵位置了解、狙撃開始」
俊文:所持ダーザイン:【セラピアからの好意/2】【故郷からのあこがれ/2】
俊文:Sダーザイン:【天野ツバサからの競争心/2】
俊文:PC間ダーザイン:【桜花からの仲間意識】
俊文:以上(オーバー)!

内海:「俺はヤシマ陸軍大尉。内海衛至だ」
内海:「ん? メーヴェ時代の話? そんな昔のことは忘れたなぁ」(へらっ)
内海:「今はいちおう、シュネルギア第2小隊の指揮を預かっている。小さい部隊だが、実力は兼ね備えてるつもりだよ」
内海:「ま、何より生き残ることが肝心さ。そのために、君にも協力してもらいたいところだね。……やってくれると期待してるよ?」
内海:#ダーザインは【ヤシマからの信頼/2】【アクシアからの友情/2】【維馬篭からの有為/2】【ヴィヴリオからの有為/2】【海賀俊文からの憧れ/2】。
内海:以上(オーバー)!


■オープニングフェイズ/シーン1 「鋼の体」
 シーンPC:桜花8−5

GM:瑞穂基地中心部、G3用格納庫。
GM:大小問わず、対天使戦の切り札である兵器の全ては、此処に保管されている。
GM:そして今回、君が試験の補助を行うことになった対象はといえば、目の前にそびえる白亜の巨神……シュネルギア:ベーシック。
GM:正確に言えば、それに搭載されたAI“アベル”である。
GM/アベル:「(―――ヴン)…おはよう御座います、桜花殿。ご機嫌は如何でしょう?」
GM:まあ、主な仕事というのも。こうやって外部スピーカー越しに語りかけてくるアベルとの対話であったりするのだが。
桜花:「おはようアベル。今日も良い天気、ヤシマ晴れですよ」
GM/アベル:「それは何よりです。…しかし、ヤシマ晴れとはどのような天候のことなのでしょう?」
GM:当初は赤子同然の無知であったアベルも、君との対話を通して色々と学びつつあるようで…。
桜花:「ヤシマじゅうが晴天……転じて、空の下に住まう人々の心も晴れ渡っているものだ……と、羽村軍医から教えられました」
桜花:こっちの知ってる事も他人からの聞きかじりなんだけどねえ(笑)
GM/アベル:「なるほど。つまりそれは、ヤシマの皆さんが幸せということなのですね。実に良いことです」
GM:無機質な合成音声。が、それも何処か楽しそうに―ギアドライバーの少年少女たちと似たものを感じるのは、何故なのか。
桜花:「争いが無いのは実にいい事です。……それはそれで、私たち天使核兵器の存在意義にも関わるのが難点ですが……」
桜花:普段とは違い、やや饒舌になってるんだけど気付かない。
GM/アベル:「桜花殿、私たちは兵器です。私の幸せは、ヤシマの人々が幸せに日々を暮らすことです」
GM/アベル:「―――桜花殿。桜花殿の幸せとは、何でしょうか?」
桜花:「わたし……?」
桜花:ふと思案
桜花:「わたしの、しあわせ。……わたしの、しあわせ……」
GM:静寂。早朝の格納庫には、他に誰も居ない。
桜花:「検索終了。……該当項目は発見されませんでした、アベル」
桜花:「”しあわせ”とは何なのか、そこから模索する必要がある様です」
GM/アベル:「そうですか。ですが、桜花殿の幸せは、きっと何処かに在るはずです」
GM/アベル:「その“しあわせ”がいつか見つかるよう、祈念しております」
桜花:「ありがとう、アベル」
GM:機械が機械を気遣う。きっとそれは、傍から見れば滑稽な光景。
GM/アベル:「いえ、礼には及びません。―――ああ、そういえば。昨日の模擬戦の映像を保存しているのですが、ご覧になられますか?」
桜花:「見せて下さい。後学の為、データを蓄積したいと思います」
GM/アベル:「了解しました、桜花殿。では―――。一番機と8番機による、模擬格闘戦の映像を再生します」
GM:ぱ、と手近なモニターに光が灯る。そこに映し出されるのは、二体のシュネルギア。
GM:そう、そのうち一体は、目前にそびえる白亜の巨神――。
GM:ってなところで。何かあればどぞり。
桜花:「わたしのしあわせとは……なんだろう?」
桜花:モニターを見ながら、プログラムにはあるハズの無い独り言を呟く……。
GM:では、シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン2 「最強トリオ?」
 シーンPC:俊文。

GM:視線の先には太陽、背には硬い強化アスファルト。
GM:……いや、俊文自身が倒れているわけではない。倒れているのは、愛機たるシュネルギア一番機、ヤークト。
俊文:「・・・・・・」
GM:そしてヤークトを、完膚なきまでに華麗に投げ飛ばしたのは……目前にそびえる、シュネルギア8番機、ベーシックタイプ。
GM/セラピア:「うにゅ〜。お星様が飛んでるんだよー」
GM:…とまあ、後ろの席でセラピアが目を回していたりもするが。
俊文:「…なぁ、セラピア。俺、ヤークトに乗って投げられたの初めてだぞ」呆然
俊文:「というか、投げるなよ。武器使えよ…」
GM/セラピア:「うに。模擬格闘戦なんだからそれは仕方ないんだよ、俊文ちゃん」
GM/ツバサ:「そうそう、負け惜しみは男らしくないぜ、“俊文ちゃん”」
GM:ピ、と会話ウインドウが開かれ。ニシシと笑うツバサが映る。
俊文:「くあぁ、その笑顔が憎たらしい。ヤークトで格闘戦なんてするわけないだろうがっ」>ツバサ
GM/ツバサ:「そうとも限らねーぜ? なあ、そうだろ?」
GM:誰に対しての問いかけか。…それに応える声が、一つ。
GM/アベル:「はい、天野少尉。――海賀少尉、ヤークトを用いての戦術中、格闘戦を強いられるパターンは実に18通り存在します」
GM:8番機の補助AI、アベル。先読みじみていたツバサの行動も、半分はアベルの助言に寄るものらしい。
俊文:「18か。つまりは18種類の格闘戦が存在するのか。ってゆーか何パターン中の何通りなんだ、それは」
GM/ツバサ:「へっへー、どっちにしろ今回は俺様ちゃんの勝ちだからねー。いつまでも文句垂れるのは男らしくないぜ、俊文ちゃん?」
GM:生意気に画面にVサインなんぞ突き出しつつ、ツバサが勝ち誇る。
俊文:「く…(何時か泣かす、ぜってぇ泣かす。今度は狙撃で勝負してやろうかっ)」苦い顔
GM/セラピア:「うにゅ。考えてるコトが顔に出てるんだよ、俊文ちゃん」後ろから頭つんつん。
俊文:「んなもん顔に出すかっ」と言いつつ顔に出ている(笑)
GM/ツバサ:「あーあ。これじゃセラピアも苦労するのも頷けるよ、ほんと」
GM/セラピア:「ほんとほんと、俊文ちゃんの手綱を握るのは並大抵のことじゃないんだよー」
GM:…とまあ、女二人が何やら物騒な会話を交わしていたり。
俊文:「・・・・」拗ねた様子で腕組んで俯き。
GM/ツバサ:「さって。それじゃ、ラウンドツーと行こうか、俊文」
GM:モニターの向こうでニィ、と笑うツバサ。同時に8番機が、一番機に手を差し伸べる。
俊文:「…今度は負けない」8番機の手を、気持ち強く握る。
GM/ツバサ:「そうそう。その意気だぜ、“俊文ちゃん”」
GM:ツバサのものだけではない、他の誰かの。
GM:楽しそうな笑い声が、聞こえた気がした。
GM:ってなトコロで。何かあればどぞり。
俊文:特に無いので以上で。
GM:では、シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン3 「日常、それ即ち疑惑」
 シーンPC:内海。

GM:模擬戦の模様を投影していたスクリーンの光が消え、会議室に暗闇が戻る。
GM:普段なら大人数が使うこの部屋も、今は内海と――ヴィヴリオが居る、だけ。
GM:そして司令が、閉ざしていた口を開く。
GM/ヴィヴリオ:「……以上が、先日行われた一番機と8番機の模擬戦だ。一方的、というやつだな」
内海:「……さすがは音に聞こえた天野少尉。ってトコですか」
GM/ヴィヴリオ:「それに加えてナビゲーターの能力、か。模擬戦の後、検査だとすぐさま引っ張られていってしまったが」
GM:はあ、と溜息。色々と疲れもたまっているのだろうが、それを表に出さぬのがヴィヴリオたる所以である。
GM/ヴィヴリオ:「海賀少尉は少し砲術に頼りすぎる傾向がある、との報告だからな。まあ、いい薬だろう」
内海:「ベーシックタイプと云えど、格闘性能はヤークトとほぼ同等。とすれば後は乗り手の技量が勝敗を決する。道理ですよ大佐」
内海:「ま、俺の見立てを申し上げますと」(へらっ)
GM/ヴィヴリオ:「……何だ。言ってみろ、内海大尉」
内海:「天野少尉なら、5番機の2人――榊少尉、タン少尉とでも良い勝負、すると思いますよ?」
内海:と、言いつつ立ち上がり。
GM/ヴィヴリオ:「それどころか、三番機とも渡り合えるかもしれん。……さて、内海大尉」
GM:ぴ、と。指揮杖を真っ直ぐ、内海に向ける。
内海:「……俺だけ職員室に呼び出された理由、やっと教えてくれるってわけですか」(肩竦め)
GM/ヴィヴリオ:「学生が呼び出されれば、懲罰か課題を言い渡されるものと決まっているのだよ」くつくつと、小さく笑う。
内海:「できれば後者であるよう願うのみですねぇ」(明後日の方角を見つつ)
内海:「聞きましょう、大佐」(冗談なんだか真剣なんだか、な目で)
GM/ヴィヴリオ:「――8番機の補助AI……技術部の連中はアベル、などと呼んでいるがな」
内海:「…………」<補助AI
GM/ヴィヴリオ:「こちらで出所を辿ったが、途中でロストしている。ヤシマ国内で賄える技術では、あのレベルの人工知能を組み上げることなど不可能だ」
内海:「そりゃそうでしょうね。あんなものが量産できてれば、シュネルギアを倍用意できてるはずで」<組み上げ
GM/ヴィヴリオ:「13年前から空気が淀んでいる、この国ではな」
内海:「……13年前? ご冗談を」(苦笑)>ヴィヴリオ
内海:「この国――いや、この世界の空気が歪み始めたのはもっと以前……60年前のノルトラントでの出来事から」
内海:「それは――大佐がいちばん良く“知っておいで”だと理解していますが?」(白々しく棒読みで)>ヴィヴリオ
GM/ヴィヴリオ:「……良く言う。そういう男も嫌いではないが、長生き出来る性分ではないな、内海大尉」
GM:一瞬視線が凍ったように見えたのは、気のせいか。
内海:「いやいや、ドライクロイツの指揮官殿には敵いませんって」(ははー)
内海:「では、その人工知能……“アベル”の素性を調査ということでよろしいので?」>ヴィヴリオ
GM/ヴィヴリオ:「そういうことだ。対象物の周囲のものへの接触も、私の権限で許可する」
内海:「そりゃあ、やりやすくてありがたいですねぇ」(頷く)
GM/ヴィヴリオ:「補助担当は、完全機械化兵桜花八ー五型。必要と感じたなら、証言を要求すればいい」
内海:「了解です、大佐。……良い報告ができるよう、鋭意努力いたしますよ」(軽く敬礼)
GM/ヴィヴリオ:「では頼んだぞ。教育しがいのある可愛い生徒であることを祈るよ、私は」
GM:ヴィヴリオも敬礼を返しつつ、軽口なぞ叩く。
GM:何かあれば、どぞり。
内海:「ご期待に沿えるよう、ま、頑張ってみましょう」(と、言いつつ退室〜)
内海:エンドおけー
GM:では、シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠