エンゼルギア研究所
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Last Update/2012.02.05


◇ 第42話『アラフニの、顎(アギト)』◇

「見つけたわよ、狩人さん。――いつかの借り、ここで返す!」
――カノン・M・ガイスト

 

今回予告/ハンドアウト/自己紹介/シーン1//
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


今回予告
 合衆国十字軍第3艦隊。
 戦力の大半を動けなくされた第7艦隊に代わって投入されたこの大戦力を前に、ヤシマ=統一帝国は総力を挙げた迎撃戦を企図。急遽編制された連合艦隊は、南方諸島、天津島沖で一進一退の攻防戦を繰り広げていた。
 激戦の中、多くの天使兵を撃破する瑞穂基地第13実験部隊、ドライクロイツ。
 だが、その前に立ちはだかった純白のフーファイターを撃退するのに、大きな犠牲を払わされることになる。

「撃墜2、大破3か――拙いな」

 戦力の半数を失ったヴィヴリオ大佐は、とある決断を下す。
 まだ充分にテストを行なっていない、新型シュネルギアの投入。
 それを受領するため、古都の実験施設に向かうギアドライバーたちを――“天使派”の銃弾が襲う!

 エンゼルギア 天使大戦TRPG 第42話
 『アラフニの、顎(アギト)』

「妹は、生贄にされたんだ。――お前たちのな!」


シナリオハンドアウト
▼PC1 レオンハルト・トゥルナイサー  ギアドライバー/ファランクス
 ナビゲーター:トゥアレタ・クレーリオン
 ダーザイン:【高瀬一樹からの憎しみ】
 天津島沖で撃墜され、新型機の受領のため古都に向かった君たちは、“天使派”の襲撃を受け、山中に逃げ込まざるを得なくなった。
 ひたひたと近づいてくる敵意は、尋常でないほどに冷たい。その凶手から大切なパートナーを守りきれるだろうか。シュネルギアの無い自分に……。

▼PC2 十七夜 高彬  情報将校
 ダーザイン:【ヴィヴリオからの藁】
 新型機受領のため、古都に向かったギアドライバーとナビゲーターが何者かに襲撃され、行方不明となった。この報告を君に告げるヴィヴリオの声も、心なしか弱弱しい。
「頼む。貴官が最後の頼みの綱だ。何としても――」
 彼女たちを無事に助け出せなければ、すべてが終わることは君にもよく分かった。

▼PC3 天城 総一  ギアドライバー/コンダクター
 ダーザイン:【維馬篭代胤からの視線】
 新型シュネルギアをドライクロイツに引き渡すため、ギアドライバーたちに同行していた君もまた、“天使派”の襲撃を受けて山中に逃げ込まざるを得なくなった。
 だが、どうも腑に落ちない点がある。極秘のはずの移動計画を、雑多な小火器程度しか持ち合わせない彼らがどうやって知ったのか――。
 それを確かめるためにも、君は彼らを見つけ出し、生き延びなくてはならない。

▼PC4 トゥアレタ・クレーリオン  ナビゲーター(※管制官相当)
 ダーザイン:【レオンハルト・トゥルナイサーからの純愛】
君は瑞穂基地のシュネルギア隊に所属するナビゲーターだ。天津島沖で撃墜されたのは不本意だが、パートナーともども命があっただけマシというものだろう。――だが、こうして反撃にも移れないうちに危地に陥るのは実に不本意だ。
 2人で生き延びよう。その決意を込めて、君はパートナーとともに歩いている。


自己紹介
レオンハルト:「………レオンハルト・トゥルナイサーです」
レオンハルト:「階級は少尉、シュネルギアに乗っています…」ぽそぽそ
レオンハルト:基本的に天才肌なやつです。
レオンハルト:シュネルギアの操縦に天才的な素養を見せ、別の部署から引き上げられた、と言う経緯があります。
レオンハルト:そんなこともあって家族の期待を一身に受けつつ。てきとうにへいこらと猫の世話や、犬の世話や、兎の世話をしています。
レオンハルト:PCダーザインは十七夜からのまごころ、シナリオダーザインは高瀬一樹からの憎しみ
レオンハルト:あ、後GM
レオンハルト:今回、階級を4→5に成長したので、中尉に出世したいです、大佐
GM/ヴィヴリオ:「……仕方あるまい。許可しよう」 (笑)
レオンハルト:ワーイヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノワーイ
レオンハルト:以上。

十七夜:物静かな、落ち着きある老紳士。
十七夜:10年前に軍を辞し、瑞穂中学で非常勤の講師を務めている……ことになっているが、実際にはヤシマ軍非公式の密偵のようなものである。
十七夜:G3シュネルギア部隊と、その周辺を監視することが主な任務だった。
十七夜:結界が開かれる、その日までは。
十七夜:初期ダーザイン:ヤシマからの期待
十七夜:初期ダーザイン:ヤシマ軍からの期待
十七夜:シナリオ用ダーザイン:ヴィヴリオからの頼みの綱
十七夜:PC間用ダーザイン:総一からの劣等感
十七夜:以上です。

総一:「俺、天城総一って言います……ま、今は」
総一:「思いっきり新参なんで、一人じゃ大したことなんざできねェんすわ」
総一:「んー……今、あんたが何思ってンだか、当ててみます? とか何とか言ってみたりして」
総一:いい意味の馬鹿で、とにかくハイテンションな14歳。
総一:傷ついた心をひた隠す勢いで、今日も高いノリで突っ走る。
総一:ナビゲーターは司鏡紀央。護りたい女性でもある。
総一:初期ダーザインは、【紀央からの親近感】【家族からの忌避】
総一:シナリオダーザインは【維馬篭代胤からの視線】、PC間は【トゥアレタからの苛立ち】
総一:「この出会いもなんかの因果っつーことで。よろしく頼んますわ♪」
総一:では以上。

トゥアレタ:「G3少尉、トゥアレタ・クレーリオンです(敬礼)」
トゥアレタ:「特務クラスの委員長も勤めてます。わたしたちの努力が有れば、帝国とヤシマは必ず勝ちます!」
トゥアレタ:「……ってレオン。背後からへんな所を触らないでッ(殴打)」
トゥアレタ:「し、失礼しました。宜しくお願いします」
トゥアレタ:#ダーザインは【アクシアからの信頼/2】【プシナプシナからの甘え/2】
トゥアレタ:#【レオンからの純愛/2】【総一からの依存/2】。以上


■オープニングフェイズ/シーン1 「死闘」
 シーンPC:レオンハルト。
トゥアレタ登場済。

GM:1999年、夏。
GM:後に“天津島沖会戦”と称される一大決戦は、合衆国十字軍第3艦隊のホイシュレッケ群と、ヤシマ=統一帝国連合艦隊の展開した完全機械化兵戦隊の激突で幕を開けた。
GM:膠着状態となった戦線を突破すべく、数体の座天使を中核とした上級天使兵が侵攻を開始する。
GM:彼らの矢面に立ち、味方の艦隊を護るのがシュネルギア隊に課せられた任務だった。
GM/アクシア:「来るわよ! 各機、迎撃用意!」
レオンハルト:「せんそー、せんそー、またせんそーっと」
GM/アクシア:「作戦は打ち合わせどおりよ。――1番機、4番機は火力支援を担当。2番機と7番機は突入して、突破口をこじ開ける」
GM:瑞穂基地第13実験部隊に供与されたヤシマ海軍空母“瑞鷹”の艦橋で、アクシアが指示を飛ばす。
GM/アクシア:「3番機と5番機を敵の懐に送り込み、敵天使兵を一気に殲滅する。……いいわね!」
トゥアレタ:「了解しました! 演算開始します!」
トゥアレタ:「レオン、集中して!」
レオンハルト:「わかってるよっと!」
GM:まずは、座天使から続々と吐き出され、味方の戦線を切り崩し始めた能天使を掃討しなくてはならない――。
レオンハルト:「響、刀真、へまするなよー」
GM/響:「分かってるって。誰にモノいってぁたッ?!」(←ハタかれたらしい)
GM/刀真:「うん。――頼む!」>レオン
レオンハルト:レーダー上、目視上の敵機の情報をリアルタイムにファイアコントロールに入力していく
レオンハルト:「トゥアレタ、ところでさ」
レオンハルト:振り向き
GM:4番機“イェーガー”の優秀なロックオンシステムが、次々と敵天使兵を蜘蛛の網に掛けていく。
レオンハルト:じーーーーっと視線
トゥアレタ:「なによ、今ロックオンで忙しいの! 緊急なら早く!」>レオン
GM:ごうッ! と唸りを上げ、蒼穹を斬り裂くシュネルギアのシルエット。
レオンハルト:「いや、ね。この位置からだと、やっぱりトゥアレタの下乳がよく見えるな、と」
レオンハルト:「デジカメが持ち込めないのが残念」
トゥアレタ:「(げしっ!)殴るわよ!」
レオンハルト:「もう殴ってるし」
レオンハルト:後頭部を抑えて、前に向き直る
レオンハルト:「さて、敵の門をこじ開けるよ」
GM:では、ちょっくら《予測射撃》の判定などして下さい(笑)>レオン
GM:あ、代償は不要です。武器やナビの判定修正はアリで。
GM/翔一:「ターゲットロック。香夜、火力支援、タイミング合わせるぞ」
GM/香夜:「りょ、了解ですっ」
GM/香夜:「“イェーガー”の索敵データお願いします、トゥアレタさん!」
トゥアレタ:「了解。今そっちに転送するわ!」
トゥアレタ:ぴこっ
トゥアレタ:その間ももう片方の手はトラックボール操作とクリックの為に目まぐるしく動く。
レオンハルト:まぁ、普通に振るか。
レオンハルト:#9c4 理知17−8
●ダイス:Leon_t:9c4=6(3,4,4,1,4,5,5,6,3)= 6
レオンハルト:6成功、ま、確率どおり
レオンハルト:「ロックオン99.8%完了。敵前衛を薙ぎ払うよ、翔一!」
レオンハルト:「トゥアレタ、ミサイル全弾発射!」
トゥアレタ:「ロックオン終了! レオン、トリガーを!」
レオンハルト:「翔一!」
GM/翔一:「ああ! ――?!」
GM:ドドドッ、ドッ! と放たれるミサイルと88mm対天使ライフルの砲弾!
GM:だが――。
GM:#26c5  エーテル誘導ミサイル 《即応射撃》
●ダイス:SOUMA_GM:26c5=24(2,2,5,2,4,3,4,6,2,3,1,5,3,1,1,3,2,3,2,2,6,5,5,3,1,1)= 24
レオンハルト:「トゥアレタ、回避!」
GM:ドパパパパパッ!! と前方に咲く光の華。
GM:レオンとトゥアレタの放ったミサイルは、天上より降り注いできたミサイルに阻まれ、敵天使兵を撃つことなく叩き落されていた。
レオンハルト:「各機、回避優先!! もう一度、仕掛ける!」
トゥアレタ:「セラピアさん!?」
トゥアレタ:言いながらも一度ロックオン全解除、回避専念!
GM:うむ、トゥアレタ。
GM:<探知>振ってみて。難易度は5で(笑)。
トゥアレタ:はい、了解です。
トゥアレタ:……って、管制官のデータなわたしは探知1レベルじゃないですかっ!(笑)
レオンハルト:なむー
GM:失敗してください。ささ、いさぎよく(笑)。
トゥアレタ:#5c1 全部1なら成功(笑)
●ダイス:Toilette:5c1=0(4,3,2,5,3)= 0
トゥアレタ:失敗です(笑)
GM:不意に、イェーガーを激しい衝撃が揺らす!
GM:総合霊素頭脳(グロース・レヒナー)のパラメータ表示を確認するまでもない。
GM:S.Q.U.I.Dが直接伝えてくるのは、純白のフーファイターに喉輪を押さえられ、海面へと堕ちていく感覚――!
レオンハルト:「がぁっ!?」
GM/カノン:「見つけたわよ、狩人さん。――いつかの借り、ここで返す!」
レオンハルト:「こいっ、っつ………!」
レオンハルト:「アクシア隊長、シュラークファウストの投下をっ………(間に合わない!)」
GM:どぱあぁああん……!!
GM:爆音とも水音ともつかぬ耳鳴りと同時に、蒼い蒼い闇がレオンの視界を埋め尽くし――。
GM:………………。
GM:…………。
GM:……。
GM:我に返ったレオンの視界に飛び込んできたのは、ちょっと瀟洒な列車のコンパートメントの風景だった。
GM:がたんごとん、がたんごとん。がたんごとん……。
レオンハルト:「………えーっと………夢?」
トゥアレタ:わたしもそこに?(確認)
GM:いえす>トゥアレタ
トゥアレタ:「レオン? レオン、大丈夫!?」
レオンハルト:「はぁ………」
レオンハルト:トゥアレタの寝顔を見つけて、突付く
トゥアレタ:「夢なら……痛いはずよね」レオンのほっぺぎゅー(笑)
GM:あの後、白いフーファイターにボコボコにされたレオンとトゥアレタは、何とか救助され、瑞穂基地に後送されたのだ。そして……。
レオンハルト:イェーガーは回収できなかったのかな?
GM:いちおう、回収されている。
レオンハルト:「あにふんだよ」
レオンハルト:やわらかいところをぎゅー
トゥアレタ:「へんなとこつまむなーっ!?」(殴打)
レオンハルト:「ひくそんっ!?」
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン2 「襲撃」
 シーンPC:総一。
レオン、トゥアレタ登場可。

GM:夜笛を鳴らし、列車は闇の中を西へと走る。
GM:天城総一は、ちょっと瀟洒なコンパートメントの、ゆったりした座席に背を預けていた。
GM:眼前では、巫女服の少女が窓にべったりと張り付いている。
GM:やれ橋を渡っているだの、やれ夜空が綺麗だの、やれ遠くの方で明りが瞬いているだのとはしゃぐ様は、ほとんど小学生のそれであった。
総一:「……んーなに珍しいか、紀央っちー」
GM:そう。
GM:彼女――司鏡紀央にとっては、総てが珍しく、新鮮なのだ。
GM/紀央:「ふぅ〜。“れっしゃ”って、何だかとってもワクワクしますね、総一さま」
GM:長いトンネルに入って、少し落ち着いたのか。
GM:うっとりと瞳を閉じ、胸に白い手を当てて。ほぅ、と少女が息を吐いた。
総一:「……あー、そか、そーゆーことか。ゴメン」
GM/紀央:「…………?」
GM/紀央:「あの……。そ、総一さまはあまり楽しく、ないのでしょうか?」
GM:ふと、不安そうに見つめてくる紀央。
総一:「……やー、ないないないない、それはないっ」平和すぎて、失念していた。彼女のこと。
GM/紀央:「そうですか……。なら、良かったです」(にこ)
GM:ただ。
GM:確かに、面白くないことはないと言えば嘘になるだろう。
GM:トラバントジステムの不調で、自分と彼女のシュネルギアは古都の天使核兵器研究施設に運び込まれ――結果として、友人たちを見送り瑞穂基地に残らざるを得なかったのだから。
総一:「そ、ただボーッとしてただけ、ボーッと、ボ―――――…………っと」
GM/紀央:「そうですね。わたしたちだけ、お留守番だったわけですし……」
総一:「ええい、そゆこと言うないっ!?」
GM:ずいっ、と身を乗り出し、総一を見上げる紀央。
GM:どきっ、とするほどに、距離が近い。
GM/紀央:「総一さま。トラバントジステムは、まだまだ試作段階の兵器ですから……あせらず参りましょう?」
GM:そう言って、無垢な微笑みを見せる。
総一:「っ―――…………そだな」微笑みかける。が、その微笑みは……心の底からでは、ない。
レオンハルト:「た、たすけて、総一!!」
GM:がたんごとん、がたんごとん、がたんごとん……。
レオンハルト:ずばんと扉を開けて入って来る
レオンハルト:あの後、ぼっこぼこにされていた
GM:2人だけのささやかな幸せの時間は、突然の乱入者に打ち破られた(笑)。
GM/紀央:「あらあら。いらっしゃいませ、レオンさん」
総一:「……た、たすけてー、だとゥ!? 待ていッ!?」
GM/紀央:「…………えーっと、何だかボコボコ、ですね」(おろおろ)
レオンハルト:「いや、ちょっとかくまって欲しいんだ。そう、トゥアレタの怒りが収まるまで」
レオンハルト:「あれくらいであんなに起こるなんて、トゥアレタも大人気ないというかなんというか、ねぇ、総一?」
総一:「……おみゃーらなー」はーっと溜息
トゥアレタ:「こらー、レオンー! 何処行ったのー!」どすどすと足音が近付いてくる(笑)
レオンハルト:「あぶねっ」
レオンハルト:扉の陰にさっと隠れる
トゥアレタ:がちゃ「総一君! レオン来なかった!?」
レオンハルト:首を横に振る>総一
GM/紀央:「…………」(微笑み)
総一:「は? てかおま、戦闘中じゃなかったんかよ」
トゥアレタ:「ええ、レオンとね。そう、いないならいいわ、お邪魔したわね。また後で!」ばたむ。すたすたすた……
総一:「……てらしゃー」
総一:「…………あら? 戦闘中ってー……ああ、ボケ現在進行中もーやんなっちゃう俺ッ!?」
レオンハルト:「ふぅーー………」
レオンハルト:ずるずると床に座り込む
GM/紀央:「危ないところでしたね、レオンさん?」(くすくす)>レオン
レオンハルト:「どうもさ、撃墜されてからこっち、トゥアレタの機嫌が悪くてさ」
レオンハルト:へらへら
レオンハルト:「初めて撃墜されたからなー………」
総一:「ゴメン、なんか眠くて記憶混濁っつーかなんつーか……むー」
GM:と、窓の外が明るくなる。
GM:トンネルを抜け、紀央が再び窓に視線を巡らせて――ふと、首を傾げた。
GM/紀央:「あ、流れ星……でしょうか?」
総一:「……俺ァ撃墜されなかったがー、敵落としたことも何もー…………およ?」
GM:ズドオオオンッ!!
レオンハルト:「願い事で、も?」
GM:轟音と同時に列車が脱線したのか、コンパートメントは烈震さながらの揺れに見舞われた。
GM:視界に黒が広がり――柔らかく、暖かい身体が総一の胸に飛び込んでくる。
総一:「あー、何かいいこと起こりますように何かいいこと起こりますよげふぁッ!?」
GM/紀央:「そッ、総一さま――?!!」
GM:ぎゅうっ、と。
GM:控えめな胸の感触が――。
レオンハルト:「総一、紀央を!」
総一:「んみゅぐ〜〜〜〜〜〜ッ!?」(なんたるちゃ〜〜〜〜〜〜っ!?)
GM/紀央:「あ、えっ? あああああっ?」(赤ああっ)
GM:戸惑う紀央の声を、激しいブレーキの金切り音が掻き消した。
GM:傾いだ状態で停まった列車の向こうから、断続的な銃声が聞こえてくる。
GM:点滅する電灯。
レオンハルト:「踏んだり蹴ったりか…こういうの、ヤシマじゃ天中殺って言うんだったかな」
GM/紀央:「…………?!」
レオンハルト:「………」一瞬だけ顎に手を当て、考え込む
総一:「…………あー、俗に言う『戦禍の中で立ち上がれ』っつー奴?」
レオンハルト:「総一、紀央、窓から逃げろ」
レオンハルト:「僕はトゥアレタを探してから逃げる」
レオンハルト:立ち上がって、ホルスターに銃があることを確かめる
総一:「……あーそりゃよく考えてみたらおみゃーの責任だからにゃー。はいな了解っと」
GM:機械系等が故障したのか、コンパートメントの自動ドアを手で引き開けて姿を見せたのは、228拳銃を携えた女性の車掌だった。
GM:車掌「あなたたち、早く逃げなさい!」
GM:車掌「“天使派”の襲撃よ! 狙いはたぶん――」
総一:「りょーかいりょーかい。はいほら逃げるぞ紀央っちー」
レオンハルト:「トゥアレタが戻ってない! 探します」
レオンハルト:拳銃を構える
GM:ダラララッ、と連射された突撃銃の掃射を逃れ、転がり込んでくる彼女。
GM:流れ弾に当たったのか、制服の肩口がじっとりと黒く染まっていた。
レオンハルト:「くっ、大丈夫ですか?」
GM:車掌「ええ、何とかね……」
レオンハルト:車掌を庇いつつ、車掌の銃と自分の銃で扉の外を牽制
GM/紀央:「――――!! そ、総一さまっ」
総一:「……は。だ、大丈夫か傷は浅いぞしっかりしろコノヤロウッ!?」
レオンハルト:「総一、この人を連れて逃げて」
GM:車掌「連中はまだ、貴方たちがここに居るとは気づいて無いわ。今なら、夜闇に紛れて逃げられる」>3人
レオンハルト:「トゥアレタが、まだ!」
GM:車掌「クレーリオン少尉にも、逃げるように言ったわ。だから貴方も、早く!」>レオン
レオンハルト:「わかりました。だけど、貴方も一緒にですよ」
GM:レオンを引き戻し、テロリストに応戦する女性車掌。
総一:「…………はぁ。やれやれ、だ」
レオンハルト:「ちょっと、一緒に逃げましょうよ!」
GM:車掌「……私は後から行くわ。先にお行きなさい」
GM:それは、何かを覚悟した人間の、目だった。
総一:「……とりあえずだ。無駄にすんなや、しゃっしょーさんの気持ち」
GM:銃声は、どんどん近づいてきている。
レオンハルト:頷く
レオンハルト:「総一、銃、安全装置外しておくんだよ」
レオンハルト:「あ、あと。紀央には銃は持たせないように」なにかを思い出し
総一:「ほいほい、わーかってらー。よし、とっととズラかんぞ!」
GM/紀央:「レオンさん、……総一さまっ!」(僅かに頭を振って、窓から飛び出す)
レオンハルト:窓から逃げよう
GM:銃声が近くなって、また遠くなって……。
GM:やがて止んだかどうかも分からぬまま、3人は駆け続けた。
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン3 「頼みの綱」
 シーンPC:十七夜。

GM/ヴィヴリオ:「これが、十七夜。貴官を喚ぶ破目になった事態の顛末さ」
GM:昼下がりの瑞穂基地、蝉の鳴き声も届かぬ司令官室の窓から滑走路の方を向いたまま、ヴィヴリオG3大佐はひとりごちた。
十七夜:「なるほど……予想以上だね、これは」報告書をめくりながら
GM/ヴィヴリオ:「不幸中の幸いかな。合衆国十字軍第3艦隊との戦闘は小康状態に入っている」
GM/ヴィヴリオ:「あのフーファイターを撃退するのに、撃墜2、大破3もの損害を被ったことを考えれば、不気味と言って構わない状態ではあるけどね……」
GM:くるり、と踵を返すヴィヴリオ。
GM:彼女の表情は、窓からの透過光で輝く眼鏡のレンズに遮られ、読むことができない。
GM/ヴィヴリオ:「貴官のことだから、察しは既についたと思う」
十七夜:「物量で攻めてこないのはありがたいが……そうだね、今手が空いているのは私くらいか」
GM/ヴィヴリオ:「そうだ。何としても彼らを護れ」
GM/ヴィヴリオ:「調整中の6番機“トラバント”。漸く実戦配備の目処がついた新型機“タイフーン”」
GM/ヴィヴリオ:「それも、動かせる者が居なければただの人形だ。心して当たってくれ」
十七夜:「君にはゴレームの件では手をかけさせっぱなしだった。その借りを幾分かでも帰させてもらうよ」
GM:頷き、敬礼するヴィヴリオ。
GM/ヴィヴリオ:「頼んだぞ。……“自由を我が手に”(フリーデン・イン・デア・ハント)」
十七夜:「君こそ留守をお願いするよ。……では」敬礼を返す
GM/ヴィヴリオ:「――それと、もう1つ」
GM:退出しようとした十七夜を、呼び止めるように呟くヴィヴリオ。
十七夜:「うん? まだ、何かあるのかね?」
GM:ああ、と彼女は頷く。
GM/ヴィヴリオ:「現在、連合艦隊に兵力を割いている関係で、使えるカードが極端に少ない。だからこそ貴官を呼んだのだが……」
GM:ギアドライバー移送の情報管理は、それこそ厳重にされていたはずだと、ヴィヴリオは言う。
十七夜:「ああ、どこかに鈴がついているようだ……心しておくよ」
GM/ヴィヴリオ:「あまり聞こえは良くないけどね。貴官の敵は“天使派”とは限らない。私が言えた義理ではないが――気をつけろ」
十七夜:「人間の敵は人間だけだよ。悲しいことだが、それは十分わかっているさ」踵を返して立ち去ります
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠