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Last Update/2012.02.05


◇ 第57話『刻の狭間で』◇

「Total Etheralized Neural Rate Accelarate system(総合エーテル化神経速度加速装置)。通称――」 ――鴻森準一郎

 

ミドルフェイズ:シーン1/シーン2/シーン3/シーン4
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


■ミドルフェイズ/シーン1 「その名も――」
 シーンPC:ネィ。
新、登場済。響、登場不可。

GM:会議室には、今回のテストの関係者が集められている。
GM/鴻森:「さて、揃ったな」ぐるりと見回す。
ネィ:「テストはシュネルギアのものだろう。オレたちに何のようだ?」
新:コの字に配置された机のうち、ネィとは反対側に、三条と並んで坐っている。
GM/鴻森:「いずれ分かる。では簡単に今回の新システムについて説明しよう」
GM/鴻森:「現在のシュネルギア戦闘では、S.Q.U.I.Dがあるとは云え、ドライバーに反射能力を超えた予知能力に近いレベルのものが要求されている」
GM/鴻森:「しかし、現実問題としてそういった能力に壁があるのも事実だ」
新:もっともな内容に、頷いたりしている。<予知に近い、能力の壁
GM/鴻森:「そこで、今回開発されたこのシステムは、ドライバーの神経系伝達速度の加速補助を主な目的として開発されている」
GM:全員を見回す。
新:背筋を伸ばし直して見返す。
GM/鴻森:「エーテルを媒介とした擬似脳神経ネットワークを構築し、それをドライバーとリンクさせる事で処理速度を加速させる」
GM/鴻森:「つまり、総合的にエーテル化した神経系による加速装置………」ぴっと後ろに画像が出る
ネィ:「ほぅ、機械化手術でも行うって言うのか? そこの、菅沼新に」
新:席取りはちょうど正面。名を呼ばれて、また、ほんの一瞬だけ三条を見て、ネィを真顔で見返す。
GM/鴻森:「この画期的な新システム……その名も……」
GM/鴻森:「Total Etheralized Neural Rate Accelarate system(総合エーテル化神経速度加速装置)。通称――TENRA System!
GM/鴻森:「このシステムを使用する事により、驚異的な演算補助が可能だ。まさしく、未来予測に近い動きが可能となるだろう」
ネィ:「くく、これはお笑いだ。要は訓練の足らないギアドライバー達に機械化手術で下駄履かせてやろう、ということか」
ネィ:「だが、それで訓練されたオレたち機械化兵士達にかなうと思ってもらっては困るが」
新:「そのシステムを使用するにあたり、ドライバー、もしくはナビゲーター側に、何らかの高度な技術的要請はあるのでしょうか?」数拍考えて、挙手。
GM/鴻森:「これは、シュネルギアに接続するS.Q.U.I.Dのブースターのようなものだ。従ってドライバーは通常通り搭乗し、有事にシステムを使用するだけでいい。ドライバー自体に何かするわけではないので安心してくれたまえ」
ネィ:「なんだ、インプラントは無しか」つまらなさそうに
GM/鴻森:「まぁ、実際に使用してもらって、効果を確かめる方が早いだろう」
新:数拍考えて、またネィへ、真っ直ぐに視線を向ける。方向は真っ直ぐだが、やはり無気力そうな表情。
新:「僭越ですが、行なう処置の種類より、効果を問うべきだと考えます。ジルベルドラクロア中尉」
ネィ:「どうせいつもの予備管制システムの類だろう。それでどれだけ効果があるのだか」肩すくめて
新:「よろしく、御指導お願いします」皮肉のイロ、一切なし。
GM/鴻森:「まぁ、今のうちにせいぜい吠えておくがいい」>ネィ
ネィ:「フン、そういえば先ほど気になることを言っていたな。オレが標的だと?」
GM/鴻森:「なに、演習の際に君に飛んでもらいたいだけだよ。逃げ回るのだから標的だろう?」
ネィ:「い、言ってくれたなぁ!? いいだろう、菅沼新。もし貴様がこのオレに一発でも掠らせることが出来たら……」
新:「はい」真顔で見返している。
ネィ:「貴様を認めてやる!」
ネィ:えっらそうに
新:「……ひとつ訂正をしたいのですが、よろしいですか、ジルベルドラクロア中尉」
ネィ:「言ってみろ?」
新:「ベルゼルクの操機を行っているのは、自分、でなく、自分ら、です」至極真面目に。
ネィ:「いいだろう、そこの女と二人まとめて、これからは敬意を払ってやろうじゃないか」
GM/恭花:「そこの女?! ひどい言われようじゃない?」
新:数拍考えて、

新:「……女、だろう?」
GM/恭花:「そうなんだけど。……あなたに言われると何かムカつく」
ネィ:「ミーティングは以上のようだな!」大またに部屋を出て行く感じ
GM/鴻森:「では、近くに演習をおこなうからな。よろしく頼むよ」
新:「了解しました」
ネィ:「ああ、役立たずのシステムともども、とっとと追い返してやる!」指差しビシッ
GM:シーンエンド。

■ミドルフェイズ/シーン2 「華麗なるすぱい」
 シーンPC:響。

GM:関係者が会議をしている頃、無関係者の響は基地内をパトロールしている。
響:「この際、本来はMPの仕事じゃねーの? という疑問は脇に置いとくとしても、だ」(てくてく)
響:「鴻森大尉が会議中なのはちょっと痛いよなぁ」(とほほ)
GM/伊音:「………まぁ、我々から言い出した事だしな」
響:「んで、だ」(小声)「何か気配とか違和感とか、あるか?」>伊音
GM/伊音:「む、すぐ人に頼ろうとするな」
響:「……ちっ」(笑)
響:また小声で。
GM:じゃあ、探知あたりで振ってみてくだされ
響:ぬ、探知低いのさ。でもがんばる(笑)。
響:「じゃあ、バカバカしいけど、ちょっと芝居打つから付き合え」>伊音
響:ナビの修正は入れてもいい?(笑)>GM
GM:む、OKですよ
響:では、さらにロゴス10点投入。6点技能で4点をダイスブースト。
響:#9c3 <探知1→3>
●ダイス:Hibiki:9c3=5(5,4,1,6,1,2,3,6,1)= 5
響:5成功で!
響:ロゴス31、アガペー580に変化。
GM:では気づくなぁ。近くに何か潜んでいる気配が。
響:「それにしてもさ、あのジステムは画期的だよな伊音!」(妙に楽しそうな声で(笑))
GM/伊音:「あ、ああ……そうだなぁ」
響:「何だっけ……ZEROシステムだったっけ、アレ?」(←注:テキトーかましてます)
響:そうして、気配の様子を探りながらてくてくと。
響:「シュネルギアの性能を飛躍的に上げる新システム……楽しみだよなぁ。試験、明日だっけか?」>伊音
GM/??:「ぜろ? てんらじゃないっ!? なんで?」どこからともなく声が。
GM/伊音:「な、今の声は!?」
響:「かかったな!」(てやああッ!) 取り押さえにかかるぜ!
GM/伊音:「ま、まて響!」
響:「回り込め伊音!」
響:声の主に、ていやー! とたっくる。
GM/??:「しまったー! み、見つかっては仕方ありませんっ!」ひゅんと鉄杖を振る影。
響:「のわああッ?」(寸前で上体を逸らして、回避っ!)
響:躱ししつつ、片足を軸に体を入れ替えつつ手首を掴んで引き倒し……たいんだけど、判定要るかな?(笑)>GM
GM:いえ、じゃあ引き倒されますw
GM/??:「ひ、ひゃあ! しまったー!」
響:そんで、そのまま両手首を掴んで押し倒……じゃなくて、押さえ込む。
響:「…………ひゃあ?」(じー)
響:取り押さえたナゾの影を観察。
GM/伊音:「………」
GM/??:「うあ………」
GM/伊音:「…………ここで何をしている?」
GM/??:「ご、ごめんなさいー」
響:「そうそう。何か言い訳があるんなら聞くぜ? ……って、へ?」<ごめんなさい
GM/伊音:「まったく、見つけたのが我々だから良かったようなものの……」ばっと覆面を取る。
響:「――お、お前はっ?!」
GM/詩音:「あははー………お、お久し振りです」
響:「ちょっと待て伊音。この子ってばもしかして……」
響:つーか、見覚えのある角だなぁ、とか思いつつ観察。
GM/伊音:「…………妹だ」
響:「…………っ」
響:とりあえず、数瞬固まっていた思考を振り払うように、詩音から離れる(笑)。
GM/詩音:「あ、すいません……」立ち上がる。
響:「いや、その。オレの方こそごめん」(ぺこ、と謝り)
GM/伊音:「で、何をしているのだ?」
GM/詩音:「えーと……流石にここではちょっと……」
響:「……ッ、だよな」(頷き)
響:「とりあえず、サロンにでも移動しようぜ。……ついでに」
響:「何かまた悪さしてたよーだから、きちんと問いたださなきゃ。な?」(わきわき)>詩音
GM/詩音:「あ、出来ればもっと人目につかないところのほうが……」
響:「? じゃあ伊音の部屋にするか?」>伊音
響:さすがに、オレの部屋じゃ素っ気無さすぎるだろうし、と付け加える。
GM/伊音:「まぁ、そうするか」
響:「……しかしなぁ、今のは不意打ちすぎ」(こつん、と詩音のこめかみ辺りを拳でつつき)
響:「本気で一瞬、誰だか分かんなかったぜ?」(笑)
GM/詩音:「い、いきなり飛び掛ってくる方が悪いです」
響:「基地内でンな怪しー行動してるからだっ! これが見つけたのがMPだったら今頃どうなってたかー?」(ふっふふ、と怖い笑顔(笑))>詩音
GM/詩音:「その時はこの鉄杖でガツンと……」
響:「そういや、修行中だったんだよな。よし、話が終わったら後で道場行こうぜ」
響:腕前みちゃる、と嬉しそうに。
GM/伊音:「バカな事をしていないで、サッサと行くぞ」
響:「ん、ああ、そだな」(頷き)>伊音

GM:そして、伊音の部屋。
響:「さて、と」
響:ぽすっ、と床に座り。
響:「またこの基地にもぐりこんで、何やってた?」>詩音
GM/詩音:「えーと、今ここでテストしている新システムの事知ってますか?」
GM/伊音:「さっき、格納庫で聞いた話だな」
響:「ああ、何かやってるらしいな。てんらシステム……って(詩音は)言ったか?」
GM/詩音:「ちょっとこれを見て欲しいのです」なにやらディスクを取り出す。
響:「…………」(まじまじ、とディスクを見つめ)
響:「何も書いてねえな」(頷く)
GM/伊音:「バカはほっておいて、ほら貸してみろ」
響:「ちっ、シャレのわからねーの」(ぶーぶー、と抗議)>伊音
響:まぁ、冗談はともかく、内容をチェックしよう。
GM:ディスクに入っているのはTENRAシステムのデータ
GM:具体的には前シーンで話した内容です。
響:「――こいつはまた、画期的ってゆーか何というか」
GM/詩音:「………何も感じませんか?」
響:「……なぁ伊音、詩音。草薙家(専門家)の目から見て、これってヤバくねえか?」
響:「エーテルで思考速度を加速させるんだろ? 人間ののーみそって、そんな負荷に都合よく耐えられたり、する?」
響:少なくともオレは駄目。ぜってーパンクする! と本気だか冗談だか分からない宣言(笑)。
GM/伊音:「ああ、確かに画期的だ。だが……そうだな、リスクが無さ過ぎる」
GM/詩音:「さすが姉様。そうなんです。意図的にそこを隠しているような部分があるのです」
GM:そしてここで、TENRAシステムの効果が分かります。
響:「……で、詩音はそれを確かめに来た、と」(頷く)
響:おお!<効果

■TENRA systemの概要
・セットアップフェイズに使用を宣言した後、代償(ロゴス10)を払い。
・シーン内の任意の数の対象を指定して、【感覚】で判定を行う。
・このラウンド中、それらの対象を目標とした攻撃アクション、或いはそれらの対象からの攻撃に対するリアクションの成功数に、この判定の成功数が加算される。

響:1体じゃなくて、シーン内の任意?!
GM:そうです(爽)。
響:あと、使用技能は何かな?
GM:<探知>で。
響:――GM。それは【感覚】3のオレには使いこなせません!(笑)
響:もちろん、ギアとナビは込みだろうから……うぁ、ベルゼルクが《接合》するとちょっとシャレにならないかも!
GM/詩音:「………と、ここまでが関係者用の資料の内容です」
響:「んで、それ以外にも何かあるのか?」>詩音
GM/詩音:「実は、ある人から預かった資料がありまして……」もう一つのファイルを呼び出す。
響:「ある人ねえ……聞かない方が長生きできそうだな、それ」(苦笑)

■TENRA systemのひみつ
・一度、使用を宣言し、対象を指定した場合すべての対象が「完全死亡」するまで効果は続く。
・発動後は、この条件が満たされない場合、使用しない事は選択出来ない。
・システムの使用中、シーンの最後もしくは戦闘ラウンドの最後ごとに、アガペーが108上昇する。

響:「うわー、何だこりゃ。……そっか、リスクが無いんじゃなくて」
響:「リスクがデカ過ぎて、誰もまだ試験できてないんじゃあ……」(ごく、と息を呑み)
GM/伊音:「とんでもない代物だな……」
響:「でも、これはヤバい。何がヤバいかってエーテルの思考速度加速が、直接魂レベルまで干渉してるっぽいっつーか何とゆーか……」<アガペー108上昇
響:「まずいな……。こりゃあ、明日の試験は本気で止めないと天使が来るぜ?」
GM/詩音:「はい。こんなのが実際に稼動したら。とんでもない事になってしまいます」
響:「詩音」(膝を僅かに落とし、視線を合わせて)
GM/詩音:「は、はい!」
響:「言えたら、でいいんだけどな。……こっちの(リスクの)情報をくれたのって、誰だ?」(真剣)>詩音
GM/詩音:「それは、はっと………し、知らない叔父さんです〜」
響:「そっか、知らないおじさんかー」(あっはっはと笑って)
響:「伊音。決まりだ。この計画、とりあえず邪魔してぶっつぶす」
響:すっく、と立ち上がる。
GM/伊音:「是非もない。だがどうする。接触は難しいぞ?」
響:「そうだなー。いざとなったら“マサムネ”で割り込んで……“2人とももう止めて!”って言ってみるとか」
響:うんうん、と真剣な素振りで頷きつつ。
響:「まぁ、そうならないように何か手段、考えようぜ?」(笑顔)>伊音
響:「とりあえず、明日の訓練の実験材……被験者が誰かだよな。アクシアたいちょーに聞いたら教えてくれるか?」(考え込む)
GM/伊音:「ああ、そうだな」
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン3 「TENRAの胎動」
 シーンPC:新。
ネィ、登場済。響、途中から登場可。

GM:そしてテストは始まった。
GM/鴻森:「いいか、菅沼少尉。まずは最低レベルで起動する。その感覚に慣れる事から始めてくれ」
新:「了解。……三条、ライフモニター、異常出てないか」
GM/恭花:「ええ、問題ないわ。大丈夫よ」
ネィ:「こちらはトリガーを引くつもりは無いぞ、菅沼新。好きに打ち込んで来い」挑発(命がけ
GM/鴻森:「では、起動前の状態で動いてみてもらえるかな?」
新:「了解」手元のフィードバックを、何時ものように絞り込む。
新:「……許可は出てるな。三条、二次拘束まで解除。ジルベルドラクロア中尉に、近づけるだけ近付いてみよう。カウントよろしく」
GM/恭花:「了解、カウント開始……5、4、3……」
GM:ぐんとネィの機体に近づくベルゼルク
ネィ:「くっ!」
新:“ベルゼルク”を覆うケルンの半ばが位相を反転。軋みを上げつつ爆発的に前進。
新:エンペールングを真正面から、馬鹿正直に振り抜く。先端速度は音速を超過。
GM/鴻森:「ほう、予想以上だ。これなら……」
ネィ:「フン、まだまだだな。いいんだぞ、最初から全開でも?」
新:間合いが開いて、数テンポ考えて、
新:「一次以上の拘束解除については、許可が出ていません」
GM/鴻森:「では菅沼少尉。起動してみてくれ。コードはTENRA ゲインは1で頼むよ」
新:「了解」簡易コンソールに目をやり。不器用な手つきで一文字一文字……。
新:ENTER。
ネィ:「しかし、あの動き。確かに無駄は無く正確な一撃だった。次の一撃は、あるいは……」
ネィ:「だがリミッターを残しているのはこちらとて同じ! フン、捉えきれるものか!」
GM:その瞬間、ぐんと世界が遅くなった……いや、自分が加速したのか
新:「――――!」
GM:さらに相対している機体の移動先がスローモーションのようにまさしく“予測”できる。
新:三条、と名を呼ぼうとして、口が回らない。呼気のようなものが微かに漏れるだけ。思考速度が、人間の肉体と噛み合っていない。
新:代わりに、余りに圧倒的で、思考していては追いつくことすらできなかった“ベルゼルク”の機体と、ひとつ、噛み合ってはならない歯車が――
GM/恭花:「……」恭花が何か言おうとして……新は彼女が『大丈夫?』と聞こうとしている事が解かった。
新:答えられないのも判っている。なので、可能な限りゆっくりと頷きつつ、機体を“全速で”前に出す。
ネィ:「フ、フン、面白い。さぁ、いつでも来い、菅沼新ァ!!」
GM:ベルゼルクの動きが変わる。荒削りだが確実にネィの行動先を読み、選択肢を潰して追い詰めていく。
新:振りぬいた慣性がそのまま次撃に繋がる。理論は理解しても、体が追いつかなかった動作。人間を超越したシュネルギアの“本来の性能”は、それを実現する。
新:「(――確かに、これは、凄まじい、な)」
ネィ:「なんて動きを。超音速を何だと思っているんだ!」
新:十六回目。巨剣を振りぬいた動作は突撃。“ベルゼルク”とBvP504が空中で交錯。距離が離れる――。
ネィ:「くぅ、どうだ! 凌ぎきった、ぞ」
新:――その瞬間に十七回目。離れるよりも一瞬以上早く、剣の重心と遠心力を以て回頭。その軌道は、
ネィ:「バカ、な……」目の前に堕ちて来る巨大な鉄塊を見つめ
ネィ:考えるより先に左手が機体を制御する。訓練で身に着けた反射で、ギリギリすり抜ける感じ
新:止まらない。否、止められない――思考が理性と感情に先走り、ネィを殺すための最善手を選んでしまう。全力で振り抜いた。
新:「――っくは」息を、吐く。
新:三条さん、とりあえずライフモニターがヤヴァいことになっている臭いので、ナビゲータ席からいったん強制停止かけてくれるとありがたい。(笑)
GM/恭花:「―――君……聞こえてる?」世界が自分に追いつく。一度システムが停止されたようだ。
ネィ:無理なターンでレッドアウト起こしかけつつ、今度こそ距離が開く。
新:「――っさ、んじょう、どうなった」感覚が肉体に追いついた。デタラメな激痛が一度に走り、流石に我慢の限界を超える。うめきのような声。
GM/恭花:「凄い反応だった……まるで、別の世界の人みたいで………付いてくのがやっとよ。新くんは……大丈夫?」心配するような声。
新:自分のライフモニターに目をやって、
新:「体がかなり痛むけど、これはベルゼルクのほうの弊害だろうから……問題ない」頷く。>三条
GM/鴻森:「どうだ、まだ行けるか? 菅沼少尉、次はレべルを引き上げて行うぞ」

GM:響はここから登場可能です。
響:うし。
新:「了解。……ジルベルドラクロア中尉、そちらはご無事ですか」
ネィ:「くっ、上等じゃあないか。さぁ、来いよ。繰り返すが、こちらのトリガーに手はかかってないぞ」
GM/鴻森:「では引き続き、ゲインを引き上げてテストを行う」
響:「――ちょっと待ったぁ!」(エーテル通信で会話に割り込み!)
響:「……いーのかよ、ネィさん。あんた、次は死ぬぜ?」(割と淡々と)>ネィ
ネィ:「橘響? 貴様、何を」
新:「橘先輩?」
GM/鴻森:「なんだ!?」
響:ひゅうっ、とシュネルギア:マサムネで空域に摺りこんでくる。
響:「そんなケタ違いの無茶な代物相手じゃあ、ネィさんの腕は追いついても機体が追いつかねえって言ってるの」
響:「てことで鴻森大尉」
響:「模擬戦の相手方の変更を申請したい」(頷きつつ)
GM/鴻森:「ほう?」
響:「正直、戦闘機相手だと物足りないって顔してますよ? アクシア隊長に許可もらってるんですケド。どうですか?」>鴻森
GM/鴻森:「ふふふ、何を考えているか知らんが。――まあいいだろう」
ネィ:「おい、橘響。勝手なことは……」
響:「悪ぃ、ネィさん。――でも、オレはあんたを“訓練中の事故”なんかで死なせたくねーんだ」>ネィ
新:「宜しいのですか?」確認は取る。
ネィ:「言ってくれる。いいだろう、では今度は貴様の逃げっぷりを拝ませてもらおうか」>響
ネィ:戦闘空域から離脱
響:「ああ、せいぜい笑ってくれて構わねーから」(笑)>ネィ
GM/鴻森:「命びろいしたな。飛行機乗り」
ネィ:「その台詞は、まずかすらせてから言ってもらわんとな」
ネィ:「橘響はオレより下手だが、機体とナビの分、ハンデは無しかそれ以上だ。覚えておけ!」>鴻森
新:やりとりから数テンポ考えて、
新:「御指導ありがとうございました、ジルベルドラクロア中尉。……よろしくお願いします、橘先輩」
GM:では、いったんシーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン4 「TENRAの風」
 シーンPC:響。
全員登場済。

GM:こうして、シュネルギア同士のテストが始まった。
GM/鴻森:「ではゲインを2にして実験を行う。いいな菅沼少尉」
新:少し考えて、
新:「了解。……三条、拙い時には頼む。橘先輩なら、急停止をかけても、殺さずにはいてくれるだろうから」後半は、念のために数秒通信切って言っている。
GM/恭花:「解ってるけど。無理しないでって言っても無駄だろうから、無理だと思ったらこっちで切るからね?」
新:「頼む」
響:「こっちは問題なし。……さて、バックアップ頼むぜ伊音、あと詩音もな?」(最後の固有名詞は小声で(笑))
GM/伊音:「ああ、分かっている。何とか止めなければ……」
響:「問題は、どうせ言ったって聞くヤツじゃねーってことなんだよなぁ……特に、アレに乗ってる時は、さ」
響:そうして、カウンターソードを抜く。ちなみに左右とも。演出なので調達は見逃してくれると嬉しいっ!(笑)
新:巨剣を提げたベルゼルクは、乗った人間に似た光のない双眸で、マサムネをねめつけている……ように見える。
響:「あれで威圧してるつもり……なんだから、気が滅入るよなぁ」(はは、と乾いた笑い声)
響:「ま、いっか。――行くぜ伊音、あの機体を止めるっ!」
GM/伊音:「了解した!」
響:ごッ、と真正面からの無謀な吶喊。一振りすればそれで終わりそうな隙だらけの突進。

GM:やや離れた所で、二つの機体を見守るネィに通信が入る。小隊専用の秘密回線からだ。
GM/取り巻き:「隊長、聞こえますか?」
ネィ:「なんだ? わざわざ守秘回線からだと?」
GM/取り巻き:「何言ってるんです。あの男の事調べろって言ったのは隊長でしょう?」
ネィ:「ああ、そのことか。もういいんじゃないか?それなりに成果は出しているようだしな、あのジステム」

GM/取り巻き:「いやね、あの鴻森でしたっけ? どうにもキナ臭いんですよ。これが」
ネィ:「ほぅ、どういうことだ?」
ネィ:2機のぶつかり合いを上空を旋回しながら見やりつつ、通信を受ける

新:「拘束解除。カウント」言うと同時、キーコード入力済みのコンソールを叩く。
響:「まず一手!」(その、入力の隙にケルン同士をぶつけ、歪ませる)
GM/恭花:「システム起動!」その言葉を最後にまた来る加速。
響:「いつも考えてから動くのがお前の――っが!?」(どがっ、と再展開したケルンに弾かれるマサムネ)
新:「――――っ!」薄い装甲が激しく軋む。と同時に拘束解除、急速にケルンが縮退。衝撃がモロに機体を貫く。
響:「――ッ、三条のヤツかよ! ラクに行けると思ったのに!」(体勢を立て直し)
新:その瞬間、単純明快な大出力が生む加速が、距離を詰めていた。立て直そうとした眼前に、エンペールングを振りかぶったベルゼルク。
響:「ま、いいさ……って、嘘だろおい?!」
響:左右上下後退、どちらに逃げても刃が追ってくると直感。
響:前進も否。ケルンの圧力に弾かれて同じ結果になるだけだ。――ゆえに。
響:「おおおおッ!」
響:“エンペールングに”突っ込み、振りが勢いを増す前にカウンターソード2刀で押さえ込む!

GM/取り巻き:「数ヶ月前から急に性格が変わったらしくてですね。同時期に助手が一人失踪してるらしいです」
ネィ:「たしかに、あのジステムともどもキナ臭くはあるな。他に情報はあるか?」
GM/取り巻き:「その時期ですがね、例の天使派……荒崎でしたっけ? の学校占拠事件の時期と重なってますね」
GM/取り巻き:「もしかすると、その前後に何者かと入れ替わった可能性も……」
ネィ:「じゃあ、アレはその何者かが持ち込んだ可能性もあるということか……」
GM/取り巻き:「その組織――“天使派”絡みって可能性は十分ありますね」
ネィ:「あのテロリストどもか。だが、なぜヤツらがここにそんな代物を持ち込む……」
GM/取り巻き:「要を失って、少数の多派閥に分裂したってトコですかね」

新:動作の興りを抑えられて、剣は止まった。――機体は、止まらない。
新:武器を噛み合わせたまま垂直方向、真下に向かって全力で加速。
響:「人間な――自分が知らないことは、いくら早く考えたって思いつかねーのな!」
響:そこでケルンを一瞬だけ解除(ハードシールド)。空力と重力を遮るものが無くなって――ベルゼルクの“エンペールング”の重さから一瞬、機体を自由に。
響:「――――っらああ!」(左のカウンターソードをエンペールングに噛ませながら、右を投棄)
響:空いたマサムネの右腕がベルゼルクの背中――首とコクピットの付け根を掴む!
新:「――――!」機体が大きく軋む。加速は止まらない――止められない。相手を破壊するための最善手はコレだと、思考が告げていたが故に。
響:「――つかまえた」
響:「伊音! S.Q.U.I.D外部リンク展開! TENRAシステムに強制介入開始!」
GM/伊音:「わ、分かった! 暫し待て」
響:「詩音! 瑞穂基地のデータリンクコードを寄越せっ! 演算戦ならこれで勝てる!」
GM/詩音:「ちょ、ちょっと待ってください。今つなげます」
響:(問題は――それまでオレ1人でこの化け物機体を押さえ込めるかってコトなんだよなぁ……)
響:心の中で少し苦笑。ま、やるしかねーかと開き直り。
GM/鴻森:「ほう、面白い事をする」解析装置のディスプレイを見ながら。
響:「新っち、聞こえてるか?」
新:「……緊急停止が(ざりっ)かか(ざりざりっ)辛うじて」
GM/恭花:「分かった! 停止するわっ!」
響:「どうせ言葉で言ったって聞かねーと思って、思考に直接割り込ませてもらったんだけどな」
響:詩音から基地のコードが来たのを確認して、ベルゼルクのS.Q.U.I.Dの防壁を解除。
響:新に、詩音が持ち込んだ情報を直接ぶちこ(インストール)む。

GM/鴻森:「だが、システムの解除は無理だ」自身ありげに言い切る。
ネィ:「なに?」<解除は無理
GM/鴻森:「見たまえ」
GM/鴻森:「、君らの“敵”が。君らの“敵”が現れたぞ」
GM/伊音:「響っ! 天使反応(エンゼルハイロウ)だっ!!」
響:「こんな時にかよ……っ、間の悪ィ!」
響:ごばッ、とマサムネをベルゼルクから剥がして、空中静止。
ネィ:「そこまでだ、二人とも演習は中止だな。異存はあるまい?」>鴻森
GM/鴻森:「ああ、テストは中止だな。これから実戦で使う」
ネィ:「バカなっ、まだテストは不十分、許可も出ていないはずだ!」>鴻森
GM/鴻森:「緊急事態なのだろう?」
ネィ:「フン、まぁいい。クレーエ小隊出るぞ。バテてるガキどもには遅れを取るな」
新:脳裏に打ち込まれる危険すぎる情報を、まだ加速していた思考が咀嚼して理解。
響:「――“理解(わか)”ったな、新っち?」
新:「ええ。……申し訳ありません。お手数をかけました、橘先輩」
響:「ならいいさ。……じゃあ、使いこなせ」(あっさり風味に)>あらた
新:「難しいですね」端的に。
響:「だろうなー。でも、今の新っちならできるはずだぜ? もちろん三条にも手伝ってもらうのが前提だけどさ」
響:「――少なくとも、これでオレが“お前を斬ることだけは無くなった”はずだろ?」>新
響:「お前は自分の身は省みない。……でもそれは、単に限界を知らねーってだけの話だ」>あらた
響:「限界を知ってなお、自殺しようとするほどお前は賢くできてねー。違うか?」>あらた
響:ぐいん、とマサムネをネィたちの小隊の後方に向ける。
響:「ネィさん、悪いけど広域制圧は任せた! 今回、どうにもそっちは苦手なのしか残ってない!」(しおしお)>ネィ
ネィ:「無理はするなよ、橘響に菅沼新。ゆっくりお昼寝してから来てもいいんだぞ」煽るだけ煽って先行
響:「あ、いいなーソレ。サボってても終わってるなんて楽でいい!」(笑)>ネィ
新:「確かに、自分から死にたくはありません。ですが、先輩。そうとも言えない理由が、一つ、できてしまいました。つい先日」>響
響:「――そうなのか?」<理由>新
新:「……三条」
GM/恭花:「何?」
新:「先に謝る。今から約束を破る予告をするから」
新:「TENRAシステム起動時に、俺が一気に天使化する可能性がある。危険だと思ったら」
GM/恭花:「な……何考えてるの?」
新:「撃て」淡々と。ただし、本来の性格からはおそらく外れた言葉を紡ぐ。
響:「…………」(あちゃー、と天を仰ぎ(笑))
GM/恭花:「……正気? まさか、思考がどっか吹っ飛んだんじゃないでしょうね?」
響:「大丈夫だって」>恭花
響:「だって、恭花は新を撃つなんてしないし、できねーだろ?」>恭花
GM/恭花:「で、出来るわよっ! いい? 天使化したら本当に撃つからね? 分かってる?」
新:「ああ。頼んだ」ごく普通に。額面どおりに受け取ったのか……どうなのか。淡々とした中に、少しだけ、安堵した色がある気はする。
響:「……うわ、素直じゃねーの」(ぼそっ(笑))
響:「ま、いっか」(少し真面目な顔に戻って)「――新っち」
新:「はい」
響:「恭花にそんな辛いことさせんなよ? ……そんだけ」(ふふん、と笑って)
新:「努力します。基本的に、死にたくはないですから。……三条、さっきの制動で、機体のほうは問題ないか?」まったく変わらぬ口調で。
GM/恭花:「! ええ、新と同じでいつもどおりみたいね」
GM/伊音:「………いい加減にしろ、響。今はそんな状況じゃないだろう」
響:「分かってるって。もう前衛が天使兵と会敵してるな……」>伊音
響:「伊音、敵戦力の割り出し急いでくれ。いつもどおりでアレだけど――指揮官機級を叩くぜ!」
GM/伊音:「それは、詩音に任せてある。そろそろ分かるハズだ」
響:「…………」(S.Q.U.I.Dに展開されていく情報を読む)
響:ごうっ、とマサムネを加速させて前線へ。
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠