エンゼルギア研究所
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Last Update/2012.02.05


◇ 第59話『赤の聖女の微笑み』◇

「ほえ? でも、オリンピックにちなんで3種の寺が建てられたってボク聞いたんだよ?」 ――セラピア・パルマコン

 

今回予告/ハンドアウト/自己紹介/シーン1///
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


今回予告
 天津島沖海戦における、合衆国十字軍第3艦隊の撃破。
 御神原諸島に封印されていた、同第7艦隊主力の消滅。

 ――未だ小競り合いや局地戦は続いているものの、合衆国が太平洋方面に展開していた戦力は、事実上撃退された状態。

 多くの犠牲を払って得た、ほんの一時の休息。
 ヤシマ臨時政府が、この機を得て人々の戦意高揚と維持を目的とし、大体的な式典の挙行を決めたのは、ある意味で理に適った方策であった。

 だが……それさえもまた、新たな戦いの狼煙でしか無いと。
 気づくものは少なく、意図したものの手は、長く。

 エンゼルギア 天使大戦TRPG 第59話
 『赤の聖女の微笑み』

「さて、始めましょうか。――いと淑やかに」


シナリオハンドアウト
▼PC1 時祭 沙羅  ギアドライバー/シューター
 ナビゲーター:八坂凍
 ダーザイン:【江藤純香からの期待】
 ヤシマ=統一帝国軍が、開戦後初めて行なう観兵式典。
 君は、勲功ある瑞穂基地第十三実験部隊の代表として、ヤシマ臨時政府高官、江藤純香の直々の閲兵を受けることになっている。
 ――それが名誉であるか、茶番であるかに関係なく、役割は果たさなければならない。

▼PC2 アレクセイ・レヴォントゥリ  指揮官
 ダーザイン:【赤の聖女からの挑戦】
 “赤の聖女”――。
 合衆国十字軍第3、第7艦隊の残存部隊の司令官として、最近聞くようになった名前。だが彼女の実力は本物だ。現に、各地に仕掛けられた攻撃でシュネルギア隊はそのほとんどが出払っている状態だ。
 所詮悪あがきか、それとも“ここ”が本命か――。キミにはもう、その答えは分かっていた。

▼PC3 鴇宮 静真  ギアドライバー/シューター
 ナビゲーター:T−X
 ダーザイン:【T−Xからの迷い】
 第10世代の試作型完全機械化兵、T−X。
 彼女とその相棒が式典に出ることになった理由は簡単だ。――他に身体の空いているペアが居ないという、ただそれだけ。
 日を追うごとに、T−Xの状態は酷くなっている……。
 それを知ってか知らずか、彼女はあることをキミに告げる。

▼PC4 初瀬 佑人  機械化兵
 ダーザイン:【ラファエロからの貸し】
 天使の名を冠するその少年に――キミは敗れた。だが、どういうわけか、彼はキミを倒したものの、命までは取ろうとしなかった。そういうことが苦手だと彼は言う。
 どこまで本気なのか。この屈辱は、いずれ返さなくてはならない。


自己紹介
沙羅:「時祭沙羅です。……よろしくおねがいします」
沙羅:「天使を相手にして生きていますから。運がよかったんでしょうね」
沙羅:「アイスドール、一見氷だけど、その氷は炎を秘めていた…って事ですよ」
沙羅:所持ダーザインは【凍からの信頼/2】【中島茜からの友情/2】
沙羅:【江藤純香からの期待/2】【初瀬佑人からの信頼/2】
沙羅:以上(オーバー)!

アレクセイ:「“ドライクロイツ”所属、アレクセイ・レヴォントゥリG3中尉です」
アレクセイ:「普段はアクシア大尉の補佐が主な任務ですが、部隊の指揮もこなします……あ、そう見えませんか、やっぱり」(しょんぼり)
アレクセイ:「正直いえば、まだまだ戸惑う事ばかりですが。僕に出来る事をやっていこうかと――ってなんですかアクシア先輩?」
アレクセイ:「用事があるから付き合え? また何か無茶をやらせるつもりじゃ……って、まだ挨拶があぁぁぁぁ!」
アレクセイ:(アクシアの手でずるずると舞台袖に引きずられ、退場)
アレクセイ:メーヴェ出身で、アクシアとは士官学校時代からの腐れ縁。
アレクセイ:ダーザインは【部下からの期待/2】、【アクシアからの慈愛/2】。
アレクセイ:【赤の聖女からの挑戦/2】、【沙羅からの猜疑心/2】。
アレクセイ:以上(オーバー)!

静真:「鴇宮 静真、ゲードライ少尉、ギアドライバー」
静真:「任務は敵天使兵の殲滅…と言いたい所だけど」
静真:「俺の任務は、他に在るのさ。本当の任務が」
静真:※クラス:ギアドライバー
静真:※黒髪黒瞳、精悍な顔つきの少年。年齢15歳、身長169cm
静真:初期取得ダーザイン:【T-Xからの苛立ち/2】【遠山 桂からの嫉妬/2】
静真:シナリオダーザイン:【T−Xからの迷い/2】
静真:PC間ダーザイン:【アクセレイからの戸惑い/2】
静真:初期アガペー:642
静真:以上です。

佑人:名前は初瀬佑人、ヤシマ空軍の中尉さんです。
佑人:それ以上はおいおい(ぉぃ)
佑人:シナリオダーザインはラファエロからの貸し、PC間ダーザインは静真からの隔意。
佑人:ヤシマが結界に覆われる前は父親にくっついて海外に出ることが多く、そのときに赤狼隊の面々にも会ったことあり、という設定になっています。
佑人:以上、よろしくお願いします。


■オープニングフェイズ/シーン1 「大天使の瞳」
 シーンPC:佑人。

GM:古都、天使核兵器研究施設。
GM:その上空に、突如として出現した4機のフーファイター。
GM:結界の内部にあるがゆえ、基地には戦力と呼べるようなものは無かったが――。
GM:僅かな例外が、新兵装の試験のため運び込まれていた2機のシュネルギアと、護衛につけられた戦闘機であった。
GM/優希:『初瀬中尉、私が先行して敵の出足を止めます。レオンくんたちが出撃するまでもたせないと――』
GM:僚機を駆る南雲少尉からの通信。
佑人:「すまない、頼むっ」>南雲

GM:だが、――その数分後。
GM:すでに、佑人を残して戦闘機隊は全滅していた。
佑人:「管制! 人間戦車を早く上げてくれ! 人間戦車4機に1小隊では抑えきれない!」
GM/オペレーター:「もッ、もうすぐイェーガーとスオウが出ますか――」(ぶつっ、と通信が途絶える)
佑人:「ち……まだ時間がかかりそうだな」<ぷつん
GM:それを知ってか――余裕のつもりか、敵の人間戦車から通信が入る。
GM/??:「残念でしたね。残っている戦闘機は、あなただけです」
佑人:「なにっ!?」
GM/??:「ボクは、ラファエロって云います。おじさんは何てお名前?」>佑人
佑人:「名乗りを上げるか……俺は初瀬佑人。ヤシマ空軍所属、階級は中尉」
GM/ラファエロ:「――へえ、いいお名前ですね」
GM:屈託ない笑いが、声に混ざる。
GM/ラファエロ:「戦場で名前を教えてくれる人に悪い人は居ませんから。――そういう人って、なるべく殺したくないじゃないですか?」
佑人:「それはどうも。君も大天使に因む名前とは、なかなかいい響きだな」
GM/ラファエロ:「じゃ、始めちゃいましょうか」
GM:ふぉんっ、と一瞬でフーファイターの姿が掻き消え。
GM:後方センサーがけたたましい警告音をがなり立て――る間も無く、BvPの右、主翼尾翼が人間戦車の光剣で断たれていた。
GM/ラファエロ:「褒めてくれたお礼……じゃないですけど。初瀬中尉なら、生き残れると思いますよ」
佑人:「消えた……横っ? いつの間に!?」
GM:失速し、大地がみるみる近づいてくる。
佑人:「見逃すって言うのか……くっ」
GM/ラファエロ:「もし生き残れたら、――南雲さんにもよろしくって伝えてください」
佑人:あわてて機体を立て直す……いや、軟着陸できるように勤める
GM:ふと、フーファイターの視線が動く。
GM:接近してくるシュネルギアを確認したその機体は。
GM:錐揉みしながら墜落する佑人の機体を尻目に、悠然と飛び去った。
GM:佑人のBvPは、戦場から文字通り弾き出され――それでも、辛うじて不時着に成功する。
佑人:「レオン君たちなら簡単に落とされはしないか……頼んだ、ぞ」
佑人:山の木々をめくり上げながら、墜落(ちゅどーん)
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン2 「不穏」
 シーンPC:アレクセイ。

GM/アクシア:「でもって、このフーファイターは仕留められず。結局いいようにやられちゃったのよねえ……」
GM:ぴっぴっぴ、と映写機を操作するアクシア・リヒトヴィッツ。
GM:その後に投写されるのは、フーファイターの襲撃を受け、破壊される天使核研究施設と、奪われた1人の少女――ミシェルの顔写真。
GM:おでこを出した長い金髪の、あどけない表情。
アレクセイ:「彼女は確か、ベイカー中将の持ってきた“手土産”の―――?」
GM/アクシア:「そうよ」(むぅ、と困り顔) 
GM/アクシア:「でもねアレク。あれから網を張ったり警察まで動員して足取りを追ってるけど、この子もフーファイターも結界から脱出した形跡が無いのよね……」
GM:どう思う、これ? と目線で問うてくるメーヴェの先輩。
アレクセイ:「……どこかに潜んで待っている、と考えるのが定石でしょうね」
アレクセイ:何を、とは言わない。
GM:そうね。とアクシアも頷く。
GM:確かに、できる限りの調査の結果でも、彼らがヤシマを離脱したという情報は入ってきていない。
GM/アクシア:「来た時と同じく、動力を切って隠密裏に運び出したか。それとも……」
アレクセイ:「確かフーファイターならうちにも一機あったでしょう? アレで実験は……あ、やって手酷い目にあったんだ」
GM/アクシア:「あれもねえ……」(遠い目)
GM:と、そこに今回の式典のスタッフとして参加している管制官、瀬名まどかが息せき切って駆け込んでくる。
GM/まどか:「ほっ、報告します! 隼雄方面に能天使級4、ホイシュレッケ多数が上陸。――現地のアペルギア隊が交戦を開始しました」
GM/アクシア:「あそこは375中隊だっけ。……なら、持たせられるわね」
GM:数瞬、思案したアクシアがてきぱきと指示を出す。
アレクセイ:「編成はノーマルとカノーネの混成か……。少し厳しいかも知れないな」
GM/アクシア:「アレク。美田島基地に連絡。あっちに戻した3番機、10番機を出すわ」
アレクセイ:「了解です、先輩」
GM/アクシア:「1時間で現着するよう、クギ指しといてね!」
アレクセイ:「りょうか……って、い、1時間ですかぁ!?」
アレクセイ:無茶言ってんなこの人は!? と素っ頓狂な声をあげよう(笑)
GM/アクシア:「でないと、アンタが云ったとおりになるわよ。急ぎなさい!」
GM:と。
GM/まどか:「そ、それともう1つ……」
GM:恐る恐る、と云った風情で少女の横ポニテがぴこん、と動く。
アレクセイ:「た、確かに……と、まだ何か?」>まどか
GM/まどか:「政宗からこちらに搬送中のシュネルギア:カゲミツですけど、到着が遅れるそうです」
GM/まどか:「報告によると、“天使派”の散発的な攻撃があったとかで……」
アレクセイ:「式典の方には間に合いそうには無い、か……。お披露目には持ってこいだったんだけどなぁ」
アレクセイ:こりゃまたスケジュールを練り直さないと……と、軍帽を被ったままの頭をわしゃわしゃと掻いてみる
GM/まどか:「いえ、間に合うことは間に合うそうです……って、すみません中尉、報告、報告をー!」(わきゃー)>アレク
GM:ふぅん、と呟くアクシア。
GM/アクシア:「嫌がらせも何だか手が込んでるじゃない。……アレク、いちおうこの件も調べといて。何にも無いとは思うけど」
アレクセイ:「了解です。……まったく、どーしてこんなに細かい仕事ばっかり増えるんだっ!!」
アレクセイ:ぶつくさぼやきつつ、退室します。
GM/アクシア:「まぁ、これも指揮官稼業の華だと思いなさいな」>アレク
GM/まどか:「あ、それとアクシア隊長は今日の会議、呼ばれてるんでしたよね?」
GM/アクシア:「――コピーロボット欲しくなっちゃうわよ、まったく」
アレクセイ:「……単に雑用係じゃないんですか、それ?」
アレクセイ:小声で聴こえないよーに言って、今度こそ退室(笑)
GM/アクシア:「余計なツッコミで油売らない。とっとと行けーッ!」(がーっ)>アレク
GM:聞こえてたらしいよ?(笑)
アレクセイ:「は、はい―――ッ!!」

GM:古都。開戦後初となる式典の会場――弐条城。
GM:明日、この城にてシュネルギア隊は、最も戦果を挙げた部隊として、維馬篭中将、江藤大本営統合幕僚本部次官という、文武それぞれの高官から閲兵を受けることとなっている。
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン3 「背負ったもの」
 シーンPC:静真。

GM:瑞穂基地の滑走路に、ずんぐりした巨体を置くMe323jギガントJ。
GM:ぱっくりと開いた機種の観音扉から積み込まれているのは、シュネルギア7番機“ケンプファー”である。
GM:これから、静真とT−Xもあれに乗り込む。
GM:明日、古都で開催される観兵式典に出席するためだが……待ち合わせの時間になっても、まだ相棒は姿を見せない。
静真:「……」腕を組み、直立不動で立つ。
GM/セラピア:「おやおや〜? こーんなところで案山子を見つけるとは思わなかったんだよ〜?」
静真:目を伏せ、呼吸を整えつつ。
静真:「………Zzz…」
GM:代わりにうねうねとツインテールをうにょめかせて近づいてきたのは、居残り組の1人、セラピア・パルマコンだった。
GM/セラピア:「にゅーん……」(ふっふっふ、とほくそ笑み)
GM:そっと背中から静真の両脇に手を回し……くすぐり攻撃を開始する。
静真:くわっ
GM:こちょこちょこちょ〜。
静真:「俺の後ろに立つなッ!」
静真:どぎゃーん。ぺち。
GM/セラピア:「うい。静真ちゃんおはよーさんであります。なんだよ〜」
静真:振り向き様空手チョップ
GM:はしっ、とセラピアのツインテールがチョップを真剣白羽取りした――ように見えた。
GM:気のせいか? にこにことセラピアはいつもの風情で立っている。
静真:「……流石だね、セラピアは」
GM/セラピア:「いいなー静真ちゃん。ボクも古都に行って金銀銅のお寺、見たかったんだよ〜?」
GM:指をくわえて羨ましがるセラピア。
静真:「銅はなかったと思うぞ」
GM/セラピア:「ほえ? でも、オリンピックにちなんで3種の寺が建てられたってボク聞いたんだよ?」
GM:はてなはてな。
静真:「代わりに、しかとこの瞳に焼き付けてくるから、安心しろ」じ、と自分の瞳を指差しつつ
GM/セラピア:「ういうい。ボクは大佐たちとお留守番なんだよ〜……、っ」
静真:「だっけ?」
GM/セラピア:「あっ、そうだ。ボク翔一ちゃんに呼ばれてたんだよ。じゃ、またね静真ちゃん。ばいばい」
静真:「ん、ばいばい」
GM:すったかたー、とセラピアが脱兎の如く駆け出す。
GM:そして。小さな背中と、ぱたぱた揺れるツインテールを不思議そうに見送る……機械仕掛けの少女、T−X。
静真:「遅かったな」
GM/T−X:「……すみません静真。お待たせしたようです」
静真:「大丈夫、寝てたし」
GM:そうですか。と頷くT−X。
GM/T−X:「ところで、質問があります静真」
GM:ふと、胸に手を当てて不安そうな声。
静真:「ん、何?」微笑む。
GM/T−X:「私は……その、どうもパルマコン少尉に避けられているようですが」
GM/T−X:「何故でしょう。知らないうちに彼女に不快なことでもしているのでしょうか……?」
静真:「気にしなくて良い」
静真:「ただの想い出さ」
GM/T−X:「…………?」
静真:そう言って、T−Xの肩をポンと叩く
GM/T−X:「きゃっ?」
GM:不意に、T−Xがバランスを崩す。
静真:「…っとぉ」
GM:<運動>で判定してみて(笑)>静真
GM:難易度は1ね。
静真:#6c1 まー無理だろうけど(笑)
●ダイス:Shizuma_T:6c1=1(4,1,6,4,5,3)= 1
静真:おお!?(笑)
静真:きゃーっち(笑)
GM:おお。では、倒れかけたT−Xをしっかりと支えることができましたよ?
GM/T−X:「すっ、すみません静真。バランサーのプログラムを再チェックしますから、しばらくこのままで、お願いできますか……?」
GM:かああっ、と顔を赤くしながら、そんなコトを言う。
静真:「いいけどね…」
GM:だが、抱きとめた彼女の腕は、いつものひんやりした人工軟装甲ではなく。
GM:まぎれもない、暖かな体温を感じる――。
GM:“人間”の、それであった。
静真:「……(本来、熱を帯びない部分まで熱を持つようになってる、か)…」
GM/T−X:「――静真?」
GM:シーンエンド。


■オープニングフェイズ/シーン4 「会場設営……?」
 シーンPC:静真。

GM:古都の上空を、2機のシュネルギアが飛ぶ。
GM:前方の2番機、シュトルムを駆るのは時祭沙羅。
GM:後続する機体――新造された“タイフーン”タイプを飛ばしているのは、沙羅のナビゲーターを務める八坂凍であった。
GM/凍:「…………見えた、沙羅。……弐条城」
沙羅:「こっちでも確認したよ。大きいね…」
GM:綺麗に碁盤の目のように通りの走る地勢にあって見える、今回の目的地。
GM:かつての鎖国時代、ミカドが帝都に居を移した後も、帝族の武闘派が古都の拠点とした――とされる平城。
GM/凍:「………………」(←気のせいか、わくわくしている?)
沙羅:「久しぶりのドライバーはどう?凍?」
GM/凍:「…………ん。……飛ばすだけなら、問題ない……」
沙羅:「でも、やっぱり背中が寒いのよね。凍がいないと(笑)」
GM/凍:「…………沙羅」
GM/凍:「…………今は……夏」(←素(笑))
沙羅:「くす」
GM:その二の丸御殿前、白砂の敷き詰められた広大な敷地に、2体の人間戦車が降り立つ。
GM:明日の式典を控え、右に左にと軍人文官が右往左往する中で、ダークグレーのスーツを着た女性が駆け寄ってきた。
GM/純香:「――瑞穂基地のシュネルギア隊ね。誰が乗ってるの?」>沙羅、凍
GM:薄赤く光る指示棒を振り、所定の位置まで歩くよう誘導してくれるのは、あろうことか明日の主役の一人、江藤純香大本営統合幕僚本部次官であった。
沙羅:「時祭と八坂です」
GM:がぎょんがぎょん、と白砂の上を歩く2体のシュネルギア。
GM/純香:「はい、2人ともお疲れ様。シュネルギアは仮説テントで覆っちゃうから、降りて来なさいな」
GM:所定の位置に着き、そんな声がかかる。
沙羅:「了解しました。凍、状況最終確認を」
GM/凍:「……了解。…………起動プログラムプロテクト、ロック」
沙羅:「終了シーケンス、確認」

GM:ついーん、とワイヤーで機体を降りる2人。
GM:間近で見る江藤次官は、ウェーブのかかった柔らかい髪の美人。
GM:どこかアクシアに似た――それでいてより包容力のある微笑の女性だった。
GM/純香:「悪いわね2人とも。運び屋みたいなことさせてしまって」>沙羅、凍
沙羅:「いいえ、かまわないのですが……」
GM/純香:「ん? なぁにお嬢さん。言って御覧なさい」
GM:怒らないから。と優しく微笑する。
沙羅:「はい。貴重な戦力であるシュネルギアを、こうした式典に回せるだけの余裕があるのかと思ってしまっただけです……。申し訳ありません」
GM/純香:「あー。そうね。余裕ってことで言えば、実のところカツカツだわ」(頷く)
GM/純香:「見栄えを良くするためにどーしても4機は欲しいとか。ご老人方も我侭で困っちゃう」
GM:ふー、とため息(笑)。
GM/凍:「………………」
沙羅:「次官までこんな雑用にかりだすような状況って言うのも、ちょっと周りが見えていない気がします」
GM/純香:「どこも人手不足だから……。設営委員長みたいな仕事も回ってくるのよね」
GM:まったくもう、と苦笑する。
GM:その笑顔は、現在のヤシマ臨時政府の事実上トップにある超エリートとは、とても思えない暖かいものだった。
GM/純香:「さてと。時祭少尉、八坂少尉。――お茶にしましょう? 私がご馳走するわ」
GM/凍:「………………お茶?」(じー、と沙羅を見る(笑))
沙羅:「ありがとうございます。凍、行こ」
GM:こくん、と頷く凍。
GM/純香:「ふふ、何だか貴女たちを見てると、ちょっと昔を思い出すわね」
GM:女の子なんだから、その特権は活かしなさい。と微笑う。
沙羅:機体を見上げて(この子達が張子の虎ですむならいいのにね……)
GM:かくて奇妙なお茶会は始まり――それは、沙羅と凍にとって不思議と穏やかな、忘れられないひと時となったのだった。
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠