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◇ 第76話『ビタースイート・ナイト』◇

「はい! 自分は父のような名パイロットになりたいです!」
――リュンマ・サカモト

 

ミドルフェイズ:シーン1/////
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


■ミドルフェイズ/シーン1 「スクラップ」
 シーンPC:日影。

GM:瀬戸内海――美田島基地。
GM:ヤシマ海軍の一大拠点であり、またメーヴェの訓練生たちも通う海軍士官学校を擁するこの基地は、アペルギアのみならずシュネルギアの整備が可能であり、またパワードアーマーの建造拠点としても知られていた。
GM:その一角、人間戦車の駐機場には、1機のシュネルギアと1機の残骸が運び込まれている。
GM:先日、領空に侵入した合衆国所属の人間戦車2機を相手にした、ドライクロイツの機体であった。
日影:「……さて、ヤークトはともかく、これをどうしろと言うのだか」リッターの残骸を見上げ。
GM/茜:「あ、来た来た。遅いですよ少佐ー」>日影
GM:こちらに駆け寄ってきたのは、瑞穂基地の整備班員が1人、中島茜であった。
GM:例によって、周囲の男どもが微妙に視線を動かすシャツ1枚の格好。
日影:「ふむ、中島か。その格好はヤシマ女子として色々どうかと思うが、お前も来ていたか」
GM/茜:「うん。オヤジが後学のために行って来いってさ。ま、あたしも嬉しいんだけど」
GM/茜:「被害報告はレポートにまとめといたから、後で読んどいて」
GM/茜:「だいぶ酷くやられちゃったけどさ、V機関とコクピットは無事だったから……」
GM:修理しがいがあるぞーッ! とスパナぶん回しながらテンション高まっている中島茜。
日影:「……ふむ、ならば解体も楽か。早速やってくれ」資料を受け取り、さらりと。
GM/茜:「…………はい?」(ぴた)
GM/茜:「ね、ちょっと少佐。いま、何て?」(つつつ、と寄ってくる)
GM:じッ、と見上げてくるまっすぐな眼。
日影:「解体してくれ、と言ったのだが。騒がしくて聞こえなかったか」何言ってんだオメー、的な視線で。
GM/茜:「そんな! 確かにリッターは性能イマイチだけど、丈夫で頑丈な良い子じゃんか!」
GM/茜:「リッターの耐久性があったから、穂やリュンマだって無事だったんだよ?! それが何でいきなり廃棄処分なんか……」
日影:「“シュネルギア8番機を解体し、ドライバー、ナビゲーターともども無事瑞穂基地に帰還せよ”というのが、今回中将閣下より受けた任務でな」
日影:「それに、これほど壊れていては修理より新造の方が早いだろう」
GM:納得行かない! という風情で両手を広げて抗議していた茜だったが……。
GM/茜:「……中将閣下って、あの角付きメガネの?」>日影
日影:「ああ、角付きロンゲの陰険眼鏡閣下だが」ふん、と鼻を鳴らしつつ
GM/茜:「…………コン」(俯いて、ぶつぶつ)
日影:「どうした?」
GM/茜:「このロリコン少佐ーッ!! あンたなんか大ッ嫌いだーーッ!!」
GM:がああーッ!! と叫んで。
GM:ぐるっっと回れ右して、ダッシュする中島茜(笑)。
日影:「ちょっと待て何を言うか貴様はーーーーーっ!?」声を張り上げるも、周囲の視線に気づき、即脱兎。
日影:以上だコンチクショウッ!w
GM/整備兵A:「…………」(視線)>日影
GM/整備兵B:「なあ、聞いたか今の?」(ぼそぼそ)
GM/整備兵C:「まぁなぁ。……で、どーすんのよ、コレ」(残骸見上げ)
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン2 「クライキモチ」
 シーンPC:翔一。

GM:美田島基地は、ヤシマ海軍教導艦隊の母港でもある。
GM:イージス艦“穂久斗”を旗艦とする艦隊は、いざとなれば対天使戦闘すら可能とする練度を持つと専らの噂であり――天津島沖海戦で、それを証明もしたエリート部隊である。
GM:その旗艦の艦尾に、ぽつねんと少女が1人。
GM:穏やかな瀬戸内の海面を、見るともなしに眺めている――。
GM/セラピア:「あ、やっと見つけたんだよリュンマちゃん」(ぽそぽそ)
GM/セラピア:「うう、でもどうしよう翔一ちゃん。リュンマちゃん、様子が何だかヘンなんだよ〜」
GM:うにうにと、弱気に蠢く相棒のツインテール。
翔一:「帰投以後ずっとああだな」
翔一:ノートパソコンのキーをかたかた打ちつつ、横目で彼女の姿を見やる。
GM/セラピア:「そうなんだよ。心配なんだよボクも……」
GM:ん〜〜〜〜、とこめかみに指を当てて悩むセラピア。
GM:リュンマは、ぼーっとした顔で海を見ている。
翔一:ノートを畳んで脇に抱え、ついでに飲料のボトルを幾つか持って船尾へ。
GM/リュンマ:「あ……矢神先輩」>翔一
翔一:「緑茶とコーヒーと紅茶と炭酸。どれがいい?」>リュンマ
GM/リュンマ:「どうしたんですか、こんなところまで? てっきりもう、瑞穂基地に戻られたと」
GM:反応が鈍い。
GM:背景で、セラピアが“アクシアたいちょーに許可もらったから大丈夫なんだよ〜”とジェスチャーしていたりするが、リュンマは気付いてもいないようだ。
翔一:「こちらにも戦力が必要、とのことらしい」
翔一:答えないのでボトルを幾つかまとめて放り渡す(笑)
GM:ぽてん、ぽてんと転がるボトル。
GM/リュンマ:「……そうなんですか」
翔一:で、リュンマの横で再度ノートを開き、表示されたデータのチェック開始。
GM/セラピア:「あう〜。モノはポイ捨てしちゃダメなんだよ〜」(転がってるボトルを拾い拾い)<背景
翔一:わずかばかりの時間が過ぎたところで
翔一:「悔しいのか?」
翔一:と画面を見ながら一言だけ、はっきりと。
GM/リュンマ:「…………悔しくなんか」
GM/リュンマ:「あはは、だって自分はカンペキに負けちゃったわけですし」
GM/リュンマ:「あそこまで気持ちよくコテンパンにされちゃうと、悔しいっていうよりも、こう……」(じわわっ、と涙)
翔一:「そういう事は、あからさまに無理をしている表情で言うものじゃないな」
GM:えぐっ、とリュンマが喉を鳴らす。
翔一:キータッチの音と、波のざわめき。そして船のエンジン音。
GM/リュンマ:「あの時、自分は穂先輩をしっかり助けなくちゃ、いけなかったのに……」
GM:俯き。
GM/リュンマ:「自分は震えているだけでした。怖くて、恐ろしくて……」
GM:ぽたぽたっ、とリノリウムの甲板が濡れる。
GM/リュンマ:「死ぬ、じゃなくて。“殺される”って思ったらもう、何もできなくなっちゃったんです」
翔一:「俺たちに一番足りないが、一番必要なもの。それはやっぱり……経験なんだと。アクシア大尉や木路少佐は言うわけだ」
GM/セラピア:「おぬしが次のレベルになるのに必要な経験値は、あと4万3256点じゃ……」(うにうに)
GM/リュンマ:「…………」
翔一:「技術、能力、慣れ……一番相性の良いと言われるコンビだって、急造のパートナーに過ぎない」
GM/リュンマ:「…………そう、ですよね」(えぐっ)
GM/リュンマ:「こんな自分では、ダメです。穂先輩の足を引っ張ってばかりで、何の役にも立てません!」
翔一:「いや」
GM/リュンマ:「穂先輩は悪くありません! 自分が……自分がダメだったから、負けたんです!」
GM:わあああああああ……と、泣き始める。
穂:「リュンマ、ここにいたんだ」はぁはぁと、荒い息。あちこち、走り回っていたらしい
穂:あ。と足を止める。
GM/リュンマ:「こんな、何にもできない自分は……役立たずです! 居なくなったほうがいいんです!」(わああ)
GM/セラピア:「あっ、穂ちゃん……。はい」(ペットお茶を差し出し)>穂
穂:「ん……あたしはいいわ。リュンマが泣き止んだら、何か甘いものでも飲ませてあげて」>セラピア
翔一:パタン、とノートを閉じる
翔一:「そうかな……俺もお前もあいつも。実際のところ大して差があるわけじゃない」>リュンマ
GM/リュンマ:「そんなことないです! 矢神先輩も、トゥルナイサー先輩も天才で……」
GM/リュンマ:「自分なんか、とても、えうううう」
穂:「(あたしが、もっとしっかりしてれば蘇芳丸を壊しちゃうこともなかった。……リュンマを泣かせることも、なかったんだ)」
GM/セラピア:「……傍に行ってあげるといいんだよ?」(くいくい、と穂の制服の裾を引っ張り)>穂
穂:「今、あたしが行くと……甘やかしちゃいそうだから」>セラピア
GM/セラピア:「ぱーとなーは、こういう時こそ支えあわなくちゃ、なんだよ〜?」(にこり)
日影:「ふむ、何やら騒がしいな」そこに現れてみる。
穂:「あ、木路少佐……すみません、ご迷惑をおかけします」良い子のご挨拶(笑)
日影:「まあ、分からんでもないがな……行ってやれ」穂をちらっと見て、リュンマを目で示す
穂:「そう、かな……ん……」>セラピア、日影
GM:しばらくの間――。
GM:えぅえうと、リュンマは泣き続けているが……さすがに、少し落ち着いたようではある。
翔一:「俺たちが、怖がっていないと思うか?」>リュンマ
GM/リュンマ:「…………え」(くしゃくしゃの顔を上げ)>翔一
翔一:片付けをして立ち上がる。
GM/リュンマ:「矢神先輩でも、怖いんですか? あんなにばしばし、天使兵やっつけてるのに」
GM:ぐすん、ぐすん。
翔一:「後は自分で考えろ。俺だけじゃなく、穂のこともな」>リュンマ
翔一:で、その場を歩みさり……途中で穂の肩をぽんと叩こう
穂:「(小声)ありがと。迷惑かけてばっかりね」>翔一
翔一:小さく首を振って応え。
穂:「あー、えーと、リュンマ?」わーざーとーらしーく、声をかけてみる
GM/リュンマ:「ふえ……穂、先輩」(ぐすぐす)
GM:慌てて立ち上がり。
GM:ぐるぐると周囲を見回すが……駆け出せる場所が無いと判断して、がっくりするリュンマ。
穂:「あ、あのさ……えーと。いや、いいから。ちょっと座ろ?」>リュンマ
GM/リュンマ:「ダメ、ですよぅ……。自分は、自分はもう穂先輩といっしょには」(えぅえう)
GM:でも座る(笑)。
翔一:「すみません。後でフォロー、お願いします」小声>日影
日影:「面倒ごとは任せておけ」小声で翔一に
翔一:「ええ、全面的に」真顔>日影
日影:「……善処しよう」
穂:「リュンマは、もうあたしと一緒はイヤ? あんな目にあったんだもの……そう思ってもふしぎじゃないもの」
GM/リュンマ:「ち、違います……ッ! あんな目にあったのは自分のせいであって、その」
穂:「ごめん。怖い思いさせちゃって」
GM/リュンマ:「穂先輩は、穂先輩は悪くないんです! 自分が、自分が……怖がって、何もできなくって!」
日影:「しかし、こうなれば俺も邪魔か……中島を探すとするか」せらぴーを翔一に放り投げて、自分も翔一に続く。
GM/セラピア:「…………んで、翔一ちゃん。ボクはどうすればいいのさ?」(むー)<ペットボトル抱え
翔一:「配った後は俺に付き合え。戦術教本の読み返しと、劉略、ミシェルの仮データを元にした戦術対応の構築。ナビゲーションパターンの調整。やることは吐くほどあるぞ」>セラピア
GM/セラピア:「うわ、翔一ちゃんが珍しくヤる気満々なんだよ〜?」
翔一:「一言多い」
翔一:そう、他人の世界はどうあれ。
翔一:自分の世界は、自分で変えていく努力をしなければ……。
穂:「ん、いいのよ。あれはあれで……あのまま突っ込んでいったら、下手したらっつーか、ほぼ間違いなく返り討ち。リュンマのおかげで助かったようなものね」
穂:足をパタパタさせながら
GM/リュンマ:「…………」(ぐすぐす)
穂:「でもそのせいでリュンマが自分を責めてるんだったら、それはあたしのせいだから」
GM/リュンマ:「先輩の……じゃ、ないですよぅ」(ふええっ)
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン3 「ディープブルーの景色」
 シーンPC:穂。

GM:夕方。
GM:驟雨がコンクリートを打つ音が響く中、リッターの残骸は格納庫内に引き込まれ、周囲に足場が組み上げられていた。
GM:とりもなおさず、フレームをバラしてV機関を外す準備は、こうして進められている――。
GM/リュンマ:「…………」(俯き)
穂:「……この子を見るのも、これで見納めね」
GM:と、近づいてくる気配。
GM/昴:「や、綾瀬穂少尉――? 悪いんだけど、ちょっと時間もらえるかい?」
GM:ヤシマ海軍きっての俊英とも言われる、教導艦隊指揮官、如月昴大尉――。
GM:下手をすれば10代にも見える、人懐こい笑顔の背後に、切れ味鋭いナイフを持つ青年将校。
穂:「如月大尉? あの、あたしに、ですか? 木路少佐にじゃなくって?」
GM/昴:「そうだよ」(頷く)
GM/昴:「今なら美味しい紅茶とケーキもつけるけど。どうかな」
穂:「でも、蘇芳丸はあんなだし……う」<紅茶とケーキ
GM:もちろんそっちも、とリュンマを見て頷く。
GM/昴:「その“蘇芳丸”と、君たちにしかできない任務の話――なんだけど?」
穂:「え? もう一度、何て言ったんです?」
GM/昴:「〜〜〜〜♪」<誤魔化し(笑)
穂:「じゃあ、お邪魔します。……リュンマもおいで?」
GM/リュンマ:「…………」(頷き)

GM:そして。
GM:案内されたのは、照明を落としたブリーフィングルーム。
GM:部屋の奥のスクリーンには、一面に深いブルーの景色が揺れ動いている。
GM/昴:「とりあえず座って休んでて。――あ、飲み物は紅茶でいいかな? この前、おすそ分け貰っちゃってね」
GM:とん、とテーブルに置かれる、湯気香る紅玉色の液体に満ちたティーカップ。
穂:「あ、おかまいなく……で、さっきの話なんですけど」
GM:そして、シンプルなスポンジケーキ。
GM:くぅ〜、きゅるる、と可愛いお腹の音も聞こえたり?
GM/リュンマ:「…………」(真っ赤)
穂:「……ふ」
GM/昴:「バッケンモーツァルトのパウンド。美味しいよ?」(にこにこ)
日影:「……ふむ、砂糖をもらえるか、綾瀬」何故か少し離れた席に座って茶啜っている義手男。
GM/リュンマ:「…………うう、いただきますっ」(はぐはぐはぐ)
穂:「っあははははははは。リュンマ、そんなにおなかがすいていたの?」
GM/リュンマ:「だって、昨日から自分、何にも食べてなえぐッ……?」(<喉につまったらしい(笑))
穂:「うく、は、はい……」ぷるぷると震えながら砂糖壷を>日影
穂:「もう、そんなに慌てないで」ティカップをリュンマに。
穂:「熱いから気をつけて、ね?」
GM/リュンマ:「んく、んくんく……」(こくこく、と紅茶を飲み)
日影:「健啖なことだな、サカモト」砂糖壷を受け取りつつ。
GM/リュンマ:「はう……」(ふー、と息を吐く)
GM/昴:「さて。落ち着いたところで……まず、この映像を見てくれないかな」
GM:カラカラカラ……と何故か映写機の回る音。
日影:「……ふむ」
GM/リュンマ:「……?」
GM:ディープブルーの景色は、深い深い海のそれと分かる。
GM:時々、視界を見たことも無い奇怪な魚がよぎっていく。
GM/昴:「これは、四国沖の深海――南海トラフに潜らせた資源調査用のSU(サブマリンユニット)……まぁ、完機ちゃんが撮った記録映像なんだけど」
穂:「ただの環境映像ってわけじゃないんですよね?」
GM/昴:「問題はここからさ。よく見てて」
GM:ふと、画面隅に警告が表示される。
GM:莫大なエーテル係数。地上であれば主天使、座天使に匹敵するか、あるいは超えるほどの――。
GM:いざとなれば強行偵察を行なうくらいの性能は、資源探査用SUとて持たされている。
GM:これだけの天使反応を前に、カメラは自動的に超音波探知を含めた高精度なものに切り替えられ――。
GM/リュンマ:「…………!」
GM:めきょり。
GM:いきなり、画面が歪む。
穂:「なに、これ? 壊れちゃった?」
GM:次々に表示されるアラートは、SUを深海数千メートルの水圧から護るはずのケルンが消失したことを示していた。
日影:「……っ! 何だ、今のは。ケルンが消えた……?」
翔一:「すみません、遅れました」
翔一:息を切らせながら、セラピアと共に部屋に入ってくる。
日影:「遅いぞ、矢神」茶とケーキと席を薦め。
GM/セラピア:「美田島基地ペットボトル行脚、思ったより手ごわい修行だったんだよ〜」
翔一:「……一応訂正しておきますが、行脚ではなく他の軍務だ。ええ」>穂、日影
翔一:息を整え、着席して画像に集中。
GM:めき、ばきばきばきッ。
GM:不吉な音が響き、悪い夢を見ているように強化ガラスにヒビが走る。
GM:噴出してくる海水。鳴り止まない警告音。
GM/セラピア:「…………あう、いきなりショーゲキ映像絶賛上映中だよ翔一ちゃん」(ぽそぽそ)
GM:そうして、全てが沈黙する直前――。
GM:SUの最期の視線が捉えたのは、全長数kmはあろうかという巨大なクジラが埋まる岩盤……!
穂:「……くじらの化石……?」
GM/昴:「――深海数千メートルじゃ、機体に恐ろしい水圧が掛かる。対策が無ければ、圧壊してご覧のとおりさ」
穂:「じゃ、ないみたいね。動いてるし」
日影:「……説明してもらおうか、大尉」
GM/昴:「化石じゃないよ。……あれが、SUが捉えた天使さ」>穂
日影:「融合天使、ではないのか?」
GM/リメッツェ:「融合天使ではありせん、少佐。――機体が寄越した記録は、あきらかにその範疇を超えています」>木路
日影:「ふむ、潜水艦タイプの融合天使というわけではないのか……面妖な」
穂:「大尉、天使って大雑把に人間の形して翼みたいなの持って、っていうんじゃないんです?」
GM/昴:「近寄れば羽くらい、ついてるかもだね」(苦笑)>穂
GM/昴:「SUが深海数千メートルの水圧に耐えられるのは、ケルンゆえだね。……そうして、あの海には、そのケルンを打ち消すクジラが埋まってる」
穂:「えぇぇ? ケルンを打ち消すって!」
GM/昴:「さて、綾瀬少尉。――最初の話題に戻るけど」
GM/昴:「君たちに、あの天使クジラを倒して欲しいんだ」>穂
穂:「あ、はい。これを見てもさっぱりなんですけど……はい?」
翔一:「…………」思案。
GM/リュンマ:「…………え。で、でも」
GM/昴:「詳しいことはまた説明するつもりだけど……。僕は、君たちでなければできない任務だと思ってるよ?」
日影:「無茶を言うものだな、大尉」さりげなくリメッツェにも座るように言いながら
穂:「えーと、蘇芳丸は壊れちゃってますし。いくらあたしたちが“天使”だからって、あんな深海潜ったらプチっていっちゃいますよ?」
穂:「それなのに、どうして?」>如月大尉
翔一:「俺が残されたことと、無関係でもなさそうですね」
GM:その質問には、微笑で頷く>翔一
GM/昴:「――壊れた機体は直せばいいし、ケルンが外に展開できないなら、耐圧性を高める工夫をすればいい」
GM/昴:「その条件に合致する機体が“リッター”で、いちばん乗りこなしてるのが君たちだ。……他に理由が必要かい?」>穂
穂:「そとに展開できない……ああ、内活系にエーテルをまわして……」と技術的思考に流れる
GM/リュンマ:「装甲をケルンで補強すれば、シュネルギアならある程度は行けるかも……」(ぶつぶつ)
日影:「……やれやれ、機体もドライバーも無事に帰せといわれているのだがな、俺は」はぁ、と嘆息。
翔一:「単純な構造としてのサバイバビリティと積載能力。確かに機体の選択としてはベストかもしれないな。問題は……」本人には気づかれないようにリュンマを一瞥>穂
穂:そのときはしょうがないわ、的な微妙な笑みを>翔一
穂:「でも、そんな簡単には直りませんよ! ここ、整備能力はあっても建造力はないんですから」>如月大尉
穂:「出雲基地からパーツ分けてもらうんですか?」
GM/昴:「問題はそこなんだよね――」(じー)>日影
日影:「……俺が、何か」視線を外しつつ
GM/昴:「実は、パーツはあるんだよ。綾瀬穂少尉」(視線を戻し)
GM/昴:「ただ、この基地では、V機関やS.Q.U.I.D積んでるコクピットは作れない」
GM/リュンマ:「ケルンの展拡を機体制御と同時に行なうとして、装甲の形状を変えないといけないから……」(ぶつぶつ)
穂:「はい……あ! それでちょうどV機関とコクピットのある蘇芳丸を利用する、そう言うんですか!」>如月大尉
日影:「ふむ、確かに、それが一番効率がいいだろうな。適正も問題は無いようだ」
GM/昴:「――ダメかな? 実を言うと、この基地で“リッター”の設計を見直した機体のパーツを組み立ててたりするんだけど」>穂
穂:「うぅ、なんかヤだな……って、なんですか、それは? あたし、聞いてない!」<パーツを〜>如月大尉
GM/セラピア:「でも、いいのかな? 日影ちゃんは、蘇芳丸ちゃんを壊さないといけないんだよね? ね?」>日影
GM/昴:「さて――そこはそれ。まずは君たちの意志が聞きたいな、僕は」(にっこり)>穂
穂:「それは……うぅ、それは……」
日影:「―――穂、一つだけ聞くぞ」横から、声をかける
穂:「な、なによ」
日影:「蘇芳丸と、もう一度飛びたいか? 遠慮はいらん、お前の本心を聞かせてみろ」
穂:「飛びたい。もう一度……ううん、これからもずっと」
GM/リュンマ:「ああッ、でも蘇芳丸の機体設計だと背中のHDPが多いから強度が足りないのかも? 水圧が10mで1気圧だから、3500mとして……」(ぶつぶつ)
日影:「―――だそうだ。……サカモトも、すっかりその気のようだな」
穂:「でも、リュンマは……ふふ、そうみたいね」
翔一:「お前たちは余り悩みすぎない方が回るのかもしれないな」>穂
穂:「――否定できない気がするけど、馬鹿にされてる気もするわ」>翔一
翔一:「ノーコメント」>穂
GM/セラピア:「ボクの質問にも答えて欲しいのであります、なんだよ〜?」
GM:うにうにうにょん、とセラピアのツインテールが、日影の首筋やらワキのしたやらをくすぐり始める……!
日影:「はて、何も命令には反していないぞ? パルマコン」義手デコピン。
GM/セラピア:「ほえッ? 何で何で?」(くえすちょんまーく)
日影:「俺が命令されたのは“シュネルギア8番機を解体し、ドライバー、ナビゲーターともども無事瑞穂基地に帰還せよ”だ。ここまでは分かっているな?」
GM/リュンマ:「――はう?! そ、そうでした……」(しゅーん)
穂:「木路少佐……その命令、すこしだけ待ってもらえませんか」>日影
日影:「別に、“解体した後、また組みなおすな”とは、言われてはいない。ギアドライバーとV機関さえ、無事であればだ」
日影:「さぁ、どこに問題があるのだろうな、如月大尉?」ははは、と、おどけた調子で大尉に
穂:「え……? でも、それってめいれ……」>日影
翔一:「流石卑怯ですね」
日影:「何、先輩ほどではないさ」
GM/昴:「――大有りです、木路少佐。僕は少し失敗したかも知れない……」(真面目に)>日影
GM/昴:「この後予定していたシーンが不要になってしまいました。さてどうしましょうか……」(遠い目)
GM/昴:「っと、続けてください」(こほん)。
日影:そこで、不意に真面目な顔に戻り。
日影:「――――すべての責は、この首が負おう。2年前に死に損なったこの首だ、今更落ちたとて、悔いは無い」
GM/昴:「…………話が早くて助かります。さすがドライクロイツは優秀ですね」(頷き)
穂:「木路少佐……ありがとうございますっ」深く頭を下げる
日影:「それに、お前達の意思を、蘇芳丸の意思を無駄にしたとあったら『あいつら』に何を言われるか、分かったものではないのでな」ふ、と苦笑し
GM/昴:「では、その線で。――何かご質問は?」>ALL
穂:「あ、そういうことだったら1つお願いがあるんですけど……」
日影:「何だ?」
穂:エムズィッヒシルトをください(笑)
穂:くださいって言うか、固定化したいので判定したい
GM/昴:「木路少佐、頑張ってください」(にっこし)
GM:では、それは次のシーンで、ということで!
日影:「……善処しよう」
翔一:「そうですね。大尉、あの"天使"はエーテルそのものを打ち消しているのか、それともケルンという力場の安定に干渉を行っているのかの分析を……」
GM:では、シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン4 「大改装」
 シーンPC:日影。

GM:――方針は決まった。
GM:シュネルギア8番機“リッター”は、中島茜の手により、恐ろしいまでのペースで同コンセプトの“シルト”として改装が進められている。
GM:とんてんかんてん、とんてんかんてん。
GM:ういーん、ガンガンガンガン。
GM:とまぁ、まるでビル工事の現場の如きやかましさな格納庫。
GM/茜:「オーライ、オーライ。あ、もーちょい右、右!」
GM/茜:「そうそう、そのまま腕部コネクタを――おっけー!」
GM:ふぅっ、と額の汗を拭い。
日影:「待て、そこの装甲はもう10cm上だ! それで強度が5%上がる!」下から大声を張り上げる
GM/茜:「でも木路少佐。いったいどういう風の吹き回しなんだよ?」
GM/茜:「あんなコト言っといてさ。――そりゃああたしだって嬉しかったけど」
GM:むぅっ、としている中島茜。
日影:「さて、何のことだ? 俺は命令には何一つ反しては居ないのだが?」ふふん、と意地悪げな笑みを
GM/茜:「ま、いーけど。ならあたしも命令違反には問われないワケだ?」(にしし)
日影:「ああ、首が飛ぶのは俺だけだ。飛ぶとすればな」真顔で
GM/茜:「あー、そこそこ! 何やってんのさ。そのパーツは設定がシビアなんだよ!」
GM:てことで。
GM:シルトの装備を整えましょうか(笑)>日影
日影:はっ、俺が振るのか!w
GM:他に誰が(笑)。
GM:ちなみに、デフォルトは次のとおりです。

■シュネルギア:シルト 初期装備
ツヴァイハンダー(リッターの遺品(笑))
20mm機関砲(右前腕)
ウェポンラック(左前腕)
・結界子
・追加装甲

GM:最初から持ってる追加装甲1個は余った状態です。
日影:ふむふむ。
GM:HDPは、両肩に1つずつと左右翼に1つずつ空きがある。
GM:なお“結界子”については後で……いや、装備考えてる間に説明するか(笑)。
日影:お願いしますw

GM/昴:「――いやあ、はかどってるようですね」(てくてく、と登場)
GM/昴:「今回の任務、リッターでなければ出来ないんですよ。あの機体だけが、ケルンを展開できなくても、深海数千メートルの水圧に耐えうる人間戦車なんです」
GM:如月大尉曰く――。
GM:四国沖、南海トラフの海溝の壁に、クジラのかたちをした天使兵が埋まっている。
GM/昴:「こいつがもし、ここでマスケンヴァル現象を起こせば――」
GM:地脈が損なわれ、未だヤシマを護っている八門結界すら影響を受けかねない、というのだ。
日影:「大地震、か?」
GM/昴:「さすがにヤシマ沈没ってことにはならないと思いますが、四国や紀伊半島南端くらいはまずいことになるかも知れません」
GM/昴:「そして、たぶん古都以西の八門結界は致命傷を受け、消え去ってしまうでしょうね」
GM/昴:「つまりアレを、マスケンヴァル現象を発生させずに倒す必要があるわけです。しかも、その上で二度と居座られないよう、アレ自体のエーテルを利用した擬似結界を施す」
日影:「ふむ……」
GM/昴:「そんな芸当ができるのはシュネルギア――それも、深海数千メートルの水圧にいちばん長く耐えられる機体だけ。ってわけです」
GM:てことで、左腕装備の“結界子”は、天使兵を倒した後、そいつに打ち込む円筒状のミサイルっぽいものと理解してください。
日影:「リッターは、出力はともかく装甲だけならアペルギアにも匹敵するからな……相変わらず目の付け所が抜け目無いと言うか」
GM/茜:「例の結界子、安定装置と一緒に着けといたから。お守りくらいにはなると思うよ♪」
GM:安定装置=追加装甲、です。1回だけ2点ダメージを軽減してくれるブツ。
翔一:開放したヤークトの操縦席内でデータシミュレート中。背景と化していよう(笑)
GM:では、翔一ちゃんの背中で不思議な踊りをおどるセラピアがさらに背景の背景に(笑)。
翔一:「感性だけでナビゲートするな! もう少し正確なデータを使えーっ!」背景で本を投げている(笑)
GM/セラピア:「ふえ? でもあのシュネルギアは、こーきて、こーくるから、こうするといいと思うんだよ?」(かちゃかちゃ、かち、ぴー)
穂:ごんごんごん、と構内用トレーラーででっかい荷物を運びながら登場しますー
日影:「ふむ、噂をすればなんとやら、だな」>トレーラー
GM/リュンマ:「先輩……蘇芳丸、直るんですよね?」
GM/リュンマ:「もっともっと、強くなるんですよね?!」
GM:助手席でちょっと元気出てるリュンマ。
穂:「直るわ。……ううん、なおすの。あたしたちで。忙しくなるわよ」>リュンマ
GM/リュンマ:「は、はいっ!」
穂:で、エムズィッヒシルトを入手ー
穂:《試作品》でロゴス1、陳情を4レベルに上げて12。計13消費
穂:#9c4 目標5!
(S_Dice) Minoru:9c4=6(1,6,5,6,3,3,1,4,2)= 6
穂:くりあー
穂:「木路少佐ー ありがとうございます、無事届きましたー」
日影:「気にするな。そのくらいはしておかねばな」
GM/昴:「いやあ、まさか役に立つ日が来ようとは……」(苦笑)
GM/茜:「おー、来た来た。それが例の新兵器?」>穂
穂:「そう。もともとアペルギア用に開発してたんだけど……制御系に無理があってお蔵入りしてたのよ」>茜
GM/茜:「ンな複雑なシロモノ、使いこなせるのー?」(にしし)>穂
穂:「もちろんよ。あたしたちの蘇芳丸だもん」>茜
GM/茜:「ま。でも――それもリッターの素性ゆえ、か」(頷く)
GM/茜:「確かにリッターは高性能機にはなれなかったよ。でも、さ」
GM/茜:「この子ほど、機体パワーに余力のあるシュネルギアもないってねー!」>穂
日影:さて、では俺はナギナタを陳情いたします。ロゴス1で陳情4、さらに5点ぶっこんでダイスブースト。
日影:#15c4 目標値7。
(S_Dice) hikage:15c4=9(6,5,1,2,5,6,1,2,2,6,6,1,1,1,4)= 9
日影:成功。
GM/リメッツェ:「お待たせしました。出雲から回収してきましたが……」
日影:「それとだ、綾瀬。これは俺からの餞別だ」ごんごんごん、とクレーンで運ばれてくるナギナタが
GM:クレーンを何故か操縦する完機ちゃん(笑)。
穂:「ああ……海の中じゃ剣振り回すのもたいへんですもんね」真上見ながら
日影:「ご苦労。飴をやろう」>リメッツェ(何
GM/リメッツェ:「はあ。私たちには不要のものですが、ありがたく」>日影
GM/整備兵A:「うひー、まだ新部品来るのかよー」
GM/整備兵B:「やっとフレームの組み上げが終わったと思ったのに……なんじゃあこん仕様書は! 辞書ちゃうわ!」(べしーん)
GM/整備兵C:整備塀C「まぁまぁ、これが終わったらどっか呑みにでも行こうぜ……。海軍さんは美人が多いらしいしよぉ」
穂:「すみませーん、接続さえ終わってれば、調整はあたしがやりますからー」>整備兵s
GM/整備兵A:「へいへい。お姫さまには敵いませんって」(笑)
GM/整備兵B:「はーッ。仕方ねえ、やるぞー!」(無駄に気合)
GM:さて、背中のHDPには何か積む?
穂:背中って言うのは翼?
GM:あ、そうです<翼
穂:なんか水中戦ッぽいものっを……(ページめくり)
穂:みゅ、とくにないデス
GM:では、ずんどこと“リッター”が改装型“シルト”として組みあがっていく……。
翔一:「まったく、俺まで不思議時空に撒きこむつもりか」ぶつぶつ言いながら降りてくる(笑)
翔一:「見たところ、仕上がりは悪くなさそうだな。不安材料は山積みだが」>穂
穂:「でも勝算がないわけじゃない……それで十分よ」>翔一
翔一:「それがお前の美点だな」>穂
穂:「リュンマ、いくわよ。今までとバランスが変わってるから、調整大変よ?」
GM/リュンマ:「はい! が、頑張りましょう先輩っ!」(とてとて)
日影:皆の様子をまぶしそうに眺め。
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン5 「出航」
 シーンPC:翔一。
全員登場済。

GM:翌夕、美田島基地を出航するヤシマ海軍教導艦隊。
GM:随伴する強襲揚陸艦“いつくしま”には、2機のシュネルギアが搭載されている。
GM:言わずと知れた狙撃機、1番機“ヤークト”。
GM:そして再建された8番機“シルト”であった。
GM:作戦の性質上、この2機が搭載された“いつくしま”が旗艦となる。
GM:そのブリーフィングルームでは、最後の作戦会議が行なわれていた。
GM/昴:「……さて、まずはこれを」
GM:スクリーンに広がる、ヤシマ地図。
GM:四国沖、南海トラフが赤いラインで示され、海図へと切り替わる。
GM:深海3000メートル強、トラフ深くの崖面に、天使兵を示すポイントが点灯する。
GM/昴:「ヴィヴリオ大佐に問い合わせたところ、件の天使兵についてデータが出たそうなんですが……」
日影:「ほう?」
GM:少し、言いにくそうに澱む如月大尉。
日影:「いわねば話も進むまい、構わん。言ってくれ」
翔一:「お願いします」
GM/昴:「かの天使クジラを、本日00:00を以って“ナートアイヴェル”と呼称」
GM/昴:「天界位階基準において、熾天使級と認識する。――と、言うコトだそうです」
穂:「……はい? してん、し……?」
翔一:「……大佐からは、他には何も?」>昴
GM/昴:「ええ」(頷き)>翔一
GM/昴:「そもそも、あの天使兵はドライクロイツでなく、我々ヤシマ海軍が発見したものではありますが……」
GM/昴:「どうも、関東や九州でもかなりキナ臭くなってきているようで。――援軍などの話も無かったですね」(肩竦め)
GM:それから、と。
GM:正面に立つのは中島茜である。
GM/茜:「今回、諸条件を加味した結果、8番機をかねてから案のあった“シルト”タイプとして改装しました」
GM:ぴっぴっぴ、と画面にシュネルギアの3Dモデルが展開される。
GM/茜:「装甲配分の変更により、今回の任務においても“リッター”より長時間の可動を可能にしています」
GM/茜:「HDPも位置変更を行ないました。装備については必要充分なものが用意できたと思いますが……」(じー)>穂、翔一
翔一:「今までの戦歴からすると……単機では厳しいですね」
日影:「だからお前達がいるんだろう? 矢神」
穂:「はっきり言うわね……そうよ、だから一緒に来てちょうだい」>翔一
GM/茜:「ダメだよ。ヤークトは、あの天使兵に近づけない」
GM/茜:「ううん、言い方が悪いかな。……近づくと、シルトより先に壊れちゃうんだ」
GM/セラピア:「…………ほえ?」
穂:「あ、なるほど……」<先に壊れる
日影:「……そうか、ヤツの能力と、水圧で、ということか」
GM/昴:「矢神少尉の出していた疑問……“ナートアイヴェル”の能力だね」(首肯)
翔一:「単純な構造上の問題だな。ギアの耐久性順位で言えば、下から数えたほうが早い」
GM/昴:「分析の結果、ケルンの形状を“あるべき姿に押し戻す”性質の結界らしいんだ」
GM/昴:「つまり、機体と同じまでは拡げられるけど、そこから先は打ち消される」
GM/茜:「ケルンでできることが制限されるわけじゃないけど、水圧はモロに影響を受けるんだね。あのSUもそれで……」
GM/リメッツェ:「…………」
翔一:「言い換えれば、近づかなければいい」
日影:「ヤークトは、遠距離から天使兵を打ち落とすためのギアだからな」
GM/セラピア:「ふふふ、いまにみてろ服部半蔵。なんだよ〜」
翔一:「まあ、こいつの訳のわからん表現はともかく」
GM/昴:「ともあれ」
GM/昴:「ナートアイヴェルの封印には、ヤシマ陸軍陰陽部の協力も得られた結界子射出装置を使用します。これは左前腕部HDPに搭載、敵天使兵を無力化した後、打ち込むことで――」
GM:モニターに映し出された、天使クジラ。
GM:それが自らのエーテルにより珪素化し、結界を構築するシミュレーションモデルが展開される。
GM/昴:「このように、この海域一帯への天使兵侵入にかなりの耐性を持たせる結界を構築することができます」
日影:「ヤツを倒すためだけのものではない、ということか」
GM/昴:「ええ。作戦の概要は以上ですが……何か質問は?」>ALL
日影:「俺からは無い。矢神、綾瀬、お前達はあるか?」
翔一:「具体的には、どのクラスまでの侵入を防げる計算になりますか?」<結界
GM/昴:「八門結界と同等だからね。――計算上じゃ、熾天使だって弾き出せるはずさ」
GM:もっとも、何か最近はアテにならないんだけど。と不吉なことをいう(笑)」
翔一:「了解。それと後ほど、天使兵とのこれまでの海上・海中交戦データがあればお願いします」>昴
GM/昴:「それは、シュネルギアの方に後で届けるよ」(首肯)
日影:「さて、この作戦を行うに当たって、一つだけ言っておくことがある」
穂:「はい?」
穂:すでに椅子から腰を上げる体勢で
日影:「――――全員、生きて帰れ。ただ、それだけを俺は望む」
日影:いつもの仏頂面で、そう一言。
GM/セラピア:「……日影ちゃんは、いっつもいうコトが同じで捻りが無いんだよ〜」(にこにこ)
日影:義手チョップ。
GM/セラピア:「でもね、きっとそれが――へおぷッ?!」
穂:「もちろんです。あたしたちが帰るところ、ちゃんと残しておいてくださいね?」
日影:「当然だ」
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン6 「ビタースイート・ナイト」
 シーンPC:穂。

GM:――夜。
GM:月の海を往く揚陸艦“いつくしま”。
GM:その甲板の端で――リュンマ・サカモトは海を見ていた。
穂:「リュンマ、眠れないの?」
GM/リュンマ:「あ、はい先輩。――何だかちょっと、緊張しちゃって」
GM:笑う。笑って誤魔化そうとしている。
GM:でも、分かる。――彼女の手は、小さく震えているから。
穂:「緊張、ね……あたしは、怖くて眠れなかった」
穂:横にならんで、海をみながら
GM/リュンマ:「先輩も、怖いん……あ」
GM:自分のせいですよね、みたいな顔になる。
穂:「また蘇芳丸を壊したらどうしよう、リュンマに怪我をさせたらどうしよう……そんなことばっかり考えちゃって」
GM/リュンマ:「そんな……。先輩なら大丈夫ですよぅ」(うにうに)
GM/リュンマ:「あんなに強い敵を相手にしても、先輩は最後までくじけなかったじゃないですか!」
GM/リュンマ:「最後まで、できることをやろうとしたじゃ、ないですか……っ!」
GM:自分には、それができなかった。
GM:そんな悔しさが、少女の震える肩から伝わる。
穂:「そりゃあね。……強がってないと、やってらんないわ」
GM/リュンマ:「自分は……先輩のお役に立てるでしょうか」
GM/リュンマ:「また、怖くて竦んで、足を引っ張っちゃったりしたら……」
穂:「ばかね、あなたは十分役に立ってくれてる」
GM/リュンマ:「…………?」
穂:「リュンマが一緒にいるから、戦わなきゃ、生きて戻らなきゃ……そう思えるの」
GM/リュンマ:「じっ、自分も……! 自分もです、先輩!」
穂:「あたしだって戦うのは怖い。死ぬのはイヤよ。逃げ出したくなる時だってある」
GM:こくこく、と力いっぱい同意しているリュンマ(笑)。
穂:「そんなときにリュンマがいてくれるから踏みとどまれるの。もう少し頑張れば、何とかなるんじゃないかって」
穂:「だから、お願い……あたしと一緒に戦って」リュンマを正面から抱きしめる
GM/リュンマ:「…………っ」(びっくり)
GM/リュンマ:「せ、先輩わっ」(きゃー)
穂:「酷い事言ってるのはわかってる。リュンマにもやりたいこと、やりたくないことだってあるのに」
GM/リュンマ:「自分で、いいんですか……? あんな風になっちゃうかも、知れないのに」
穂:震えがリュンマに伝わる
GM/リュンマ:「先輩に相応しい人って、きっと居ま……」
GM/リュンマ:「…………」(ぎゅっ、としがみつくように抱き返してくる)
穂:「あたしはリュンマがいい。リュンマと一緒に戦えるように、強くなりたい」
穂:「だからお願い――」ぎゅ、と抱きしめる力が強くなる
GM/リュンマ:「自分も、穂先輩がいいです。先輩を死なせたくない……強く、なりたい……っ!」
GM:はっ、とした顔に。
GM:何かに気付いたような、よく分からなくなったような、そんな顔。
穂:「本当にいいの? あたし、リュンマを頼って、いい?」
GM/リュンマ:「――そっか」
GM/リュンマ:「やっと分かりました。矢神先輩が言ってたことが」
GM:こくん、と頷くリュンマ。
穂:「翔一が――?」
GM/リュンマ:「矢神先輩も、戦うのは怖いって言ってたんです」
GM/リュンマ:「なのに、どうして戦えるんだろう。そんなはずないのに……って、思ってました。でも」
GM/リュンマ:「違うんですよね。みんな、怖いけど……」
GM/リュンマ:「大事なものを無くすのは、きっともっと怖いから……」
GM/リュンマ:「だから、負けない。自分もきっと、もう負けません」
GM:しっかりと。だが力強く頷く。
穂:「よかった……ありがとう」
穂:「これからも、がんばろう?」
GM/リュンマ:「はい。それに、矢神先輩だけじゃないです。茜さんや木路少佐や……いろんな人が、自分たちを助けてくれてる」
GM/リュンマ:「なのに、自分が怖がってたら、父さんのように立派なパイロットになれないのであります!」
GM:ぐわぅ、と力強く拳をグーにして、すっくと立ち上がる。
GM:その瞳には――もう、怯えだけは無い。
穂:「そうね、リュンマのお父さんは立派なパイロットだったもの。リュンマも、きっとなれるわ」
穂:まだ目尻には涙が残ってたり。
GM/リュンマ:「はい! 自分は父のような名パイロットになりたいです!」
GM/リュンマ:「だから……も、もっと頑張りますから」
GM/リュンマ:「よろしくお願いします、穂先輩!!」
GM:勢い良く、礼。――というか、ほとんどそれはヘディングだったわけで……。
GM:ごちぃん!
穂:「……う”っ」言葉も出ない
GM:いい感じの音が、“いつくしま”の甲板に響いた――。
翔一:「見事な頭突きだが、急所は外れて何よりだ。少し邪魔するぞ」
GM/リュンマ:「あうぅ〜〜〜〜すみまふぇん、せんぱぁい……」(涙目)
GM/セラピア:「こういう夜は、ちょこれーとで酒盛りと相場が決まってるんだよ〜」(のこのこ)
穂:「なによ、こんな時間にっ」>翔一
GM:ひょい、と出てきたセラピアが、おやつとペットボトルの山をどこからともなくどさどさ拡げ始める(笑)。
GM/リュンマ:「――はう!」(←おやつの山に、目が輝く(笑))
翔一:「こいつをリッターに入れて置いてくれるか? 使う機会はないに越したことはないんだが」データディスクを一枚渡す>穂
GM/セラピア:「ツキが〜〜〜〜でたでたー」
穂:「蘇芳丸に? 何のデータなの?」>翔一
GM/リュンマ:「つっきが〜、でたー」
GM:何か仲良しモードで謳っているナビ陣(笑)。
翔一:「戦闘データ。ま……保険ってとこだな」>穂
穂:「――そうね。あたしも目を通しておくわ」
翔一:「ま、しかし。お前の相棒も“一人だけの戦いじゃない”ってことに気づいた様子で良かったじゃないか」
翔一:「成功、させたいところだな」
GM/セラピア:「ヤシマ帝国は、大東亜の星なのであります! なんだよ〜!」
GM/リュンマ:「でありますです! はいッ!」
穂:「お節介焼いてくれた人もいたしね――大丈夫。絶対成功させるわ」>翔一
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠