■今回予告
「――悔しいッ、自分はとっても悔しいです先輩ッ!!」 目の幅ほどの涙を流して喚くのは、瑞穂基地においても才能はともあれ、本格的に戦場に出すにはまだ早いとされる少女ギアドライバー。リュンマ・サカモト。
「汚名挽回、名誉返上の機会を――っと、間違い間違い」
「失地回復の足がかりって訳だね。悪い話じゃあないと思うよ?」
作戦の失敗、機体の大破。そして、――差し伸べられる手。
ヤシマ海軍教導艦隊の指揮を執る青年、如月昴は告げる。
君たちにしか、できない任務があると。
「確かにリッターは高性能機にはなれなかったよ。でも、さ」
「この子ほど、機体のパワーに余力のあるシュネルギアもないってね!」
拘束台に力無く座る機体を前に、力強く頷く中島茜。
いま――ヤシマの存亡を掛けた計画の幕が上がる。
エンゼルギア 天使大戦TRPG 第76話
『ビタースイート・ナイト』
「鯨にできることがシュネルギアにできないはずが無い。――違うかい?」
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