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Last Update/2012.02.05


◇ 第56話『羽村総司の憂鬱』◇

「ねえ、どうして? どうしてこの娘を助けてあげないの?!」
――三条恭花

 

ミドルフェイズ:シーン1/シーン2/シーン3/シーン4/シーン5
Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending


■ミドルフェイズ/シーン1 「松平市現着。午後3時46分」
 シーンPC:新。
徹哉登場不可。

GM:夏の日差しもまだまだ和らぐ気配の無い、夕方の入り始め。
GM:羽村総司と新、恭花。そしてシュネルギア“ベルゼルク”を乗せた大型トレーラーは、目的地に現着し、立ち往生していた。
GM/羽村:「あっちゃあ……。そりゃ、予想はしてたけどさ」
GM:トレーラーの行く手には、でっかいクレーター。
新:「てっきり」
GM/恭花:「…………」(←すごい不機嫌そう)
GM/羽村:「ん?」>新
新:「穴が埋まる程度には復興してるものだとばかり」数瞬、言葉を選んで。
GM/恭花:「そんなわけないじゃない……。結界が破れて、天使に喰われた街なんか、直す余裕あるわけ、ない」>新
新:「ヘルプストハイム・チェックをやってたという話だったから。それでね」>恭花
GM:――東海竜地方、松平市。
GM:開戦初期にホイシュレッケの上陸を許し、一晩で住人の9割が喰い尽くされたとされる、ゴーストタウン。
GM/羽村:「結局、この街に巣食ったホイシュレッケは、シュネルギアまで繰り出して殲滅されたわけだけど……」
新:「間一髪でしたね、あのときは」他人事のように言って頷いて。<シュネルギアまで〜
GM/恭花:「……む」(片方の眉を吊り上げる。何かしら察知したらしくまた不機嫌モードに)
GM/羽村:「ああ……それはま、後で説明するよ」
GM:目の前の幹線道路は、当時の激戦によって歪み、陥没し、破壊され尽くしていた。
GM/羽村:「おかげで、このトレーラーじゃあここまでってわけだね」
玲那:(そそくさ)
新:「持ち込みますか?」後方(コンテナのほう)へ視線。
GM/羽村:「ま、こんなことだろうと思ってシュネルギア持って来たんだ。頑張ってもらえるかい?」>新
玲那:(すささっ)
新:「了解しました。……ああ、でもな」頷いて、少し考える。数テンポ。
新:「三条」見る。
GM/恭花:「何よ?」>新
新:「さっき突っ込みを入れるまで三時間ばかり話してなかったけど、酔ったりとかしてないか。エチケット袋なら用意してあるけど」
GM/恭花:「…………ばか」(つーん!)>新
GM/羽村:「で、玲那ちゃんは俺と一緒にシュネルギアの掌ってことで、どうかな?」(にこにこ)>玲那
GM:すぱー、とタバコを吹かしながら微笑う羽村。
玲那:「………」煤i ̄□ ̄;)
玲那:「い、いつから!」>羽村せんせー
GM/羽村:「美人さんはね、匂いで分かるんだなぁ、俺」(ニヤニヤ)>玲那
GM:トレーラーの窓越しに半身を乗り出しつつ。
玲那:「へんたい」
玲那:「というか、そう言う事を言って良いのは…あー、黙秘」
玲那:(てれてれてれ
玲那:「じゃなくて」
GM/羽村:「うわ、酷い言われよう! でも、何でこんなところに?」>玲那
玲那:「出張です」
GM/羽村:「出張……。奇遇だねえ。俺もなんだ」(にこにこ)>玲那
玲那:「ヴィヴリオ大佐からの任務で。物資調達の出張です」
玲那:「キーワードは“登山”と言うことで」
GM/羽村:「良く分からないけど。ま、ここであったのも縁ってことで」>玲那
玲那:「…………それでお願いします…是非」_/⌒|○
GM:どうぞどうぞ、と新の降りた助手席を示す羽村(笑)。
GM/恭花:「それより、さっさと“ベルゼルク”を起こすわよ。……何だかヘンなのが増えてるし」
新:「早くというのに否やはない。じゃあ速やかに」頷く>三条
玲那:「シュネルギア移動じゃないですか?」(にこにこ
GM/羽村:「機材もあるからねえ。トレーラーごと持っていってもらうのさ」>玲那
玲那:「ぁう」
玲那:「……あー、うー…」
玲那:「……変な事したら、言いつけますからね?」
GM/羽村:「しないしない。ムネとかお尻とか触ったりしないから」(とか言いつつ、さり気に玲那の肩を抱いたり)
玲那:「チェック1」

GM:てことで、シュネルギアのコクピットに座る新と恭花。
GM/恭花:「……何、あの人。……何だかムカつくんだけど」(不機嫌モード継続中(笑))
新:「リミッター標準状態、起動準備……」
GM/恭花:「…………」(ため息)「S.Q.U.I.Dリング接合、ケルン展開準備よし」
新:「確か、管制官の人だった筈だけど。出張ということは、別の場所に転属でもしたのかもしれない」>三条
新:言いつつ、手は一切止めない。基本だけは覚えこんでいる。
GM/恭花:「そんな風に見えないけど……って」
GM:ベルゼルクのS.Q.U.I.Dに、松平市の地図が展開される。
玲那:「……」こっそりと起動補助プログラムを走らせておく(笑)
GM/羽村:「それで、目的地だけど――」>新
GM:玲那の肩をやわやわしつつ。
玲那:「ふふふ、チェック2」
GM:羽村総司が示すのは、そのうちの1点。高台の上にある――。
GM/恭花:「松平市立……第1中学校、ですか?」
GM:ちょっと驚いた顔で、恭花が新を見る。
新:数テンポ置いて、気付いて振り返る。
新:「三条、どうかしたか?」
GM/恭花:「…………別に。菅沼くんが何でもないなら、何でもないわよ」
GM:何だか、ちょっと無理して黙っているような顔。
GM/羽村:「おっと、間違い間違い。隣に市民病院があるでしょ、そっちまで頼むよ」
GM/羽村:「菅沼少尉には、ちょっと懐かしいところじゃないかい?」>新
新:「病院のほうには、あまり縁がありませんでしたが。病気知らずでしたから」少なくとも口調と表情は、ごく普通。
GM/羽村:「おやおや……。若いっていいねえ。そう思わないかい、玲那くん?」(べたべた)
玲那:「あ、チェック3ですね〜」
GM/羽村:「ん? それって好感度のポイントアップ?」(にこにこ)>玲那
玲那:「ふふふ、秘密です」
新:「ああ、1中って言われて少し驚いたのは本当だけど」視線を前方に戻して。
玲那:「……」新から発生する揺らぐモノを受信する、玲那のポータブルコンピュータ
GM/恭花:「ならいいわ。さっさと行きましょう」>新
新:「家から見えたんだあそこの高台。真っ先に集られてたから」
GM/恭花:「…………そう」
新:「……ベルゼルク、アップファールト」
GM:ごぅっ! と離陸するシュネルギアと――トレーラー。
GM:それは……誰かの憂鬱の、根源への第1歩だったのか。
GM:シーンエンド。

■ミドルフェイズ/シーン2 「忍び寄る羽根先」
 シーンPC:徹哉。

GM:凍と共に、夕方の東海竜地方を飛び、松平市までやってきた徹哉。
GM:待機命令が出ていたところを、強引に“偵察任務”と称して瑞穂基地を出てきたからには、少なくとも始末書と反省文の山は覚悟しなくてはならないだろうが……。
GM/凍:「…………ん、見えた。……羽村たちは、あそこ」
GM:シュネルギア“ベルゼルク”が駐機する市民病院を示す凍。
徹哉:「お、居たか。どう考えても普通の出張じゃねえな、今更だけど」
徹哉:「反省文とかどうでも良くなるくらい、妖しいぜ……」
GM:彼女は、始末書とかそういうものは気にしていないように見える。
GM:いや、気にしていない。間違いなく意識すらしてない。
GM/凍:「徹哉、…………どこに……降りよう?」
GM:凍が示すのは3箇所。
GM:同じ病院か、隣の学校のグラウンドか。またはカムフラージュを考えて? 近くの林か。
徹哉:「……ま、それも今更だな。そうだなー」
GM:無表情に、徹哉の指示を待つ凍。
徹哉:「あんま離れすぎるのも、場所が場所だしな。あそこにするぜ?」
徹哉:ぐぐ、と進路を微妙にずらす。学校のグラウンドへ。
GM/凍:「…………ん、了解……」
GM:ずしん、と着地するシュネルギア。
GM:夕陽に舞う砂埃が、シュトルムの白い装甲を淡く揺らがせる。
GM:ぷしー、とハッチを開き、地面に降りる徹哉と凍……。
徹哉:「ふぅ……何も出ないでくれると有りがてえんだが、多分ないかもな」降りつつ、病院との距離を目視。
GM/凍:「…………!!」
GM:不意に――化け物じみた反応速度で、凍が徹哉の胸を両手で突き、押し倒した。
徹哉:「……っと!?」
GM:彼女のパイロットスーツの肩口で弾ける白い髪。
GM:微かな血痕が、徹哉の頬にぴぴッと散る。
GM/凍:「…………っ!?」(苦痛に表情が歪む)
徹哉:「なっ、こ……凍!」ずざっ、と倒れる。姿勢を起こす? いや。
GM:バラララッ! とSMGの発射音が耳朶を打つ。
GM/凍:「…………徹哉、……敵!」(拳銃を抜き、シュトルムの足元に駆け込みつつ応射)
徹哉:「みてえだなっ!」ざ、と二挺拳銃を抜き
GM:学校の校舎から、AK74で武装した数人が駆け出してくる。
GM:??「よし、そのまま奴らを貼り付けろ。コクピットには戻すなよ!」
徹哉:「凍! 傷の心配は後でしてやる! 今は、切り抜けるぜ……!!」
GM/凍:「………………」(小さく、頷く)
GM:では、戦闘を開始しましょうか(笑)。
GM:??「大人しく降伏しろ。命までは、取らない!」>徹哉
徹哉:「るっせぇ!一昨日きやがれ!!」望む所よ。(笑)

GM:【感覚】は幾つかな?>てっちゃん
徹哉:えーと、ヴィーグルもナビゲーターも合算しないので有れば7でございます。(しゅば
徹哉:するなら16
GM:ナビは入れてOK。なので10か。
GM:てっちゃんが先手です。
GM/凍:「…………たぶん、あいつらは、“天使派”……だと、思う」
GM:シュネルギアの踵に背を預け、少し荒く息を吐きながら凍が言う。
GM:ちなみに、敵は“天使派”テロリストが1グループ(笑)。
GM:距離は20mくらいで、こちらに接近しつつあります。
徹哉:「はん、思想すんのはそれこそ勝手だが、な」吐き捨てる様に言い、狙いを定める。
徹哉:グループって事は、モブですか。(笑)
GM:モブです(笑)。
GM:ちゅいんちゅいん! とシュトルムの美脚を穿つAKの弾丸。
徹哉:なら、《制圧射撃》は要らないか。《二刀流》いきます。(笑)
GM:どうぞー。
徹哉:#10c4
●ダイス:TETSUYA:10c4=8(3,3,3,3,5,2,6,2,2,3)= 8
徹哉:#10c4
●ダイス:TETSUYA:10c4=9(1,1,4,4,4,4,4,1,1,5)= 9
徹哉:後者採用。クロイツフォイヤーでないのでダメージは片方のみ。
GM:#6c3
●ダイス:SOUMA:6c3=4(2,3,2,3,6,5)= 4
GM:4回避で5差命中。ダメージをどうぞ。
徹哉:あ、修正忘れた……次から+1で。(どろ
徹哉:えーと、今回は5差なので……拳銃が+3。
徹哉:8です。
GM:む、2人残った(笑)。
GM/凍:「…………っ」(徹哉の援護射撃をしているが、傷のせいか数人、撃ちもらす)
GM:では、反撃いきまーす。
徹哉:こーい
GM:#8c3 AK74の振りをしたナニか(笑)。
●ダイス:SOUMA:8c3=2(5,5,4,3,2,4,6,6)= 2
GM:うわ、2成功?!(笑)
徹哉:#6c4
●ダイス:TETSUYA:6c4=3(4,4,5,6,6,2)= 3
徹哉:あぶなっ(笑
GM:むぅ、回避されてしまった……(笑)。
徹哉:「そうそう喰らうかっ!……凍、大丈夫か!?」振り向きはしない。だが、突き放す事もなく。
GM/凍:「…………」(返事は無いが、しっかりと頷く気配はある)
徹哉:「上等。次でなんとかしてみせっか……」
GM:登場する人は居ますかー? 居なければ次のラウンドに回しますが。
新:……ほむ。出ます。(挙手)
GM:うい、では新くん行動どうぞー。
新:戦闘移動で接敵できるでしょうか。<モブさんたち
GM:所詮モブなので、OKです(笑)。
新:了解。(笑)
新:では、赤石先輩に気を取られている間に、校庭に辛うじて残っていた遮蔽の影からさささっと何か。
新:#6c4 <白兵戦闘>
●ダイス:Arata:6c4=4(4,4,6,2,2,5)= 4
新:っと、ナビ修正入れていいならさらに2d乗るのでした。
新:#2c4
●ダイス:Arata:2c4=0(5,5)= 0
GM:恭花たんはツンしているようですよ?(笑)
新:みたいですねえ。(笑) 6で。
GM:#6c3 回避ー。
●ダイス:SOUMA:6c3=3(4,1,2,6,4,2)= 3
GM:1差で命中したようです。……ダメージください(笑)。
新:バヨネットですので基礎が3の、差分が1。総計4点。(笑)
GM/凍:「…………?、!」
GM:4点でも十分です。
徹哉:「あん?! ……ってありゃ新じゃねぇか」
GM:天使派テロリスト「ぐはっ!」
GM:ばたばたっ、と制圧されました。
新:背後から一人首筋に。残りはやはり背後から、ワリと急所をざくっと。
GM/凍:「…………容赦が、ない」(よたっ、と立ち上がり)
徹哉:「っと、無理すんじゃねえっての」銃を仕舞い、肩を貸す>凍
GM/凍:「…………ん」(くてっ、と徹哉に頭を預け)
新:で、力入れて刺しすぎた短剣を苦労して引き抜きつつ、数テンポ考え込んで、
徹哉:「よう、地味新」しゅび。
徹哉:とか言いつつも、凍の傷をまず第一に心配するのですが。(真顔)
GM:かすり傷なので、大したことないです>徹哉
新:「赤石先輩、八坂さん、なんでここにいるんです」普通に問う。
GM/凍:「…………ん。……任務」>新
徹哉:「だな。オトナの事情で偵察任務ってとこか?」自分のハンカチーフを包帯代わりに、凍に巻きつつ
GM/恭花:「ちょっと菅沼くん、何、今の銃声……、あ……」(のこのこ、という風情で出てきて、固まる)
新:「なるほど」頷く。
GM/恭花:「なるほど、って……」(うー、と唸り顔)
新:「三条、とりあえず先生のほうが危ない気がするから、急いで戻ろう」ぴっぴっ、と根元の折れたバヨネットの血を、いちおう人のいない方向へ払いつつ。
GM/凍:「…………急ごう、徹哉。……羽村に、知らせないと」
GM:新の提案に、同意する凍。
GM/恭花:「いいけど……。何で、こんなところにテロリストなんかが……」(顔が青い)
新:「赤石先輩、下まで行くのにそれなりに時間が掛かるんで、手の上にでも乗せてもらえませんか。まだ駐機スペースはありましたから」真顔で。
徹哉:「だな。んじゃ乗れよ、握りつぶさねぇ様にするから」>新、恭花
徹哉:凍と共にいそいそと昇りつつ。
徹哉:「とりあえず、無茶しない範囲でな」ぽむ>凍 そしてコクピットへ。
GM/恭花:「ねえ、ちょっと。どういうことなのこれ! 説明してよ!」>徹哉
GM:シュトルムの掌に四つんばいになりつつ、恭花が叫ぶ。
新:「まあ落ち着いて、三条」とりあえず、肩に手。
新:ちなみに、バヨネット握ってたほうの手だったりして。血は拭ってあるけど。
新:「いたものは仕方がないし、事情は降りてから聞こう。羽村先生のほうがたぶん詳しいと思わないか」ごく真顔で。>三条
GM/恭花:「落ち着いてなんかいられないでしょ。……あなたの学校に、テロリストが居たのに?!」>新
新:数テンポ考え込んで、
GM/恭花:「…………っ」
徹哉:「とりあえず、俺達の敵がいるのは間違いねえんだ、やる事やらねぇと死ねるぜ?」飄々としつつも、目は笑っていない。>恭花
新:「いたものは仕方がないじゃないか。……三条?」
GM/凍:「…………シュネルギア“シュトルム”、アップファールト」(淡々と)
GM/恭花:「…………何で、あなたたちは、そんな……っ」(風に声が千切れる)
徹哉:「それが、こういう世界なんだよ。とりあえず、羽村センセェを護って、締め上げるのが今は先だ」
徹哉:「さ、離陸するぜ。舌噛むからしゃべんな!」ズワァ……。
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン3 「被検体No.04」
 シーンPC:玲那。

GM:ヴィヴリオの命令は、羽村総司の“出張”を監視すること――。
GM:であれば、彼が遺棄された市民病院の地下通路にもぐりこみ、どこに向かうのかを確認するのも、任務のうちである。

GM:かつーん、かつーん、かつーん……。
GM:薄暗い通路に響く革靴の音が、不意に止まった。
玲那:「……」
GM/羽村:「や、女性にストーキングされるのも悪くないんだけど、ここから先は無用に願いたいね」
GM:背中を見せたまま、呟くように。
玲那:「……そう言われて困ります」
玲那:「……私、これでも軍人さんです」
GM/羽村:「じゃあちょうどいい。ここまで来たからには玲那くん、キミにも手伝ってもらおう」
GM:振り返り、ニヤリと笑う羽村総司。
玲那:「………命令ですか、中尉」
GM/羽村:「とりあえず“お願い”かなぁ?」(笑う、が、目が笑っていない)
玲那:「…っ…」
GM:手伝わなければ帰れ。でなければここで殺す。
GM:そんな風にも聞こえる。
玲那:「…怖い、人ですよね……」
GM/羽村:「人は誰でも誰かにとって恐怖の対象さ」
玲那:「……貴方の場合は、特別です」
GM/羽村:「逆もまた真なり、だけどね……」
GM:で、どうするの? と目線で問うてくる。
玲那:「…貴方の怖さ、恐さは……」
玲那:一瞬うつむいて。
玲那:そして、キッ、と羽村を見詰め
玲那:一歩、踏み出す。
玲那:「……貴方のお願いを聞くのは」
GM/羽村:「…………」
玲那:「……私にとっては、恐いことです」
玲那:「恐い事だけど……」
玲那:「だけど……、此処で引き下がる訳にも行かないんです」
玲那:「……私は軍人だから。上にいる子達のお姉さんだから」
玲那:もう一歩、踏み出す。
GM/羽村:「じゃあ、俺があの子たちを囮に使ったって言ったら許してくれる?」(へらっ、と笑ってまた背を向け、歩き出す)
玲那:「許す訳無いじゃないですか」
GM:そうして、振り返らずにつかつかと。
玲那:「だから、私はここにいる」
玲那:「……私、実技は駄目だけど、それ以外、割と優秀だそうですから」
GM/羽村:「理屈だね……それってさ」
GM:そうして彼は、明らかに様相がより機密区画らしく変わったエリアの――その部屋の扉を、開ける。
玲那:「理屈で動いちゃ駄目ですか…?」
GM/羽村:「動けるうちは、それでもいいさ……。けどね」
GM/羽村:「いつかそれは、キミを縛る鎖になるかも知れないよ?」
玲那:「……聞きたくありません……」
GM:かつかつ、と部屋の奥に踏み込む羽村。
玲那:「我侭ですけど、聞きたくありません……」
GM:携行するハンドライトとは別に、そこに据えられた巨大な水槽――あるいは檻のようなものに満たされた液体が、淡い緑色の光を放っている……。
玲那:「―――――」
GM/羽村:「これが、今回の“出張”の目的――。“黒い天使核”を持った眠り姫、あるいは“被検体No.04”だよ」
GM:その中に浮かぶのは、ひとりのヤシマ人の少女の裸身――。
玲那:「……これが」
玲那:「………もう、後戻りは…できないんだよね」
GM:ちらり、と羽村が玲那の呟きに視線を投げてくる。
GM:それだけ。
GM:シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン4 「封印実験」
 シーンPC:新。

GM:それは、一種異様な光景だった。
GM:打ち捨てられ、電気も来ない施設の地下で、少女の容れ物は低い唸り声のような音を立てて動力の存在を主張する。
GM:何より――淡い緑色の燐光は、少女を満たす液体の中に生まれては消える天使の羽根の輝きなのだ。
GM/羽村:「説明が必要かな? ――察してると思うけど、この被検体は天使化の真ッ最中。この装置は、その監視兼封印のため……ってとこ」
新:「……噂話だと思ってましたよ。怪談の類」
GM:檻の前で陳列物について語る、羽村総司。
GM:その視線は、どこか冷ややかに新を観察している。
新:ところで、中の少女に見覚えは? と、聞いてみる。
GM:見覚えがあるかどうかは、君の記憶と心の中に>新
GM/羽村:「V機関の簡単な応用でね。ある程度ならこの装置で“黒い天使核”の天使化を抑えることができるんだよ。……前に瑞穂基地でも使ったことがあるけど、知らないかな?」
GM:かちゃかちゃと、装置のコンソールを調整したり、ケーブルを接続しなおしたりしつつ羽村は続ける。
新:記憶を探って、
新:「たぶん、そのころはまだ、配属されていなかったのではないかと。……でも、よく残っていましたね。こんなところが」
GM/恭花:「…………」
新:「……三条、気分が悪いなら、外に出ておくか?」
GM/恭花:「…………」(ふるふると首を横に振り、震える肩で冷たい厚意を拒絶)>新
GM/羽村:「残っていた、ってゆうかさぁ」
GM/羽村:「彼女はホイシュレッケ殲滅後に、調査に入ったヤシマの特務部隊が見つけたんだけどね」
GM:かちゃかちゃと、ケーブルを接続する音、耳障りなキーボードを叩く音。
GM/羽村:「……もう、その時には天使化が進行中で、手がつけられなかったそうだよ」
玲那:羽村の横で、黙々と作業のお手伝い。
徹哉:「天使連中が敢えて天使化しつつあったのを残した、って事すか?」入口で凍の応急処置を終えた(笑) 徹哉が入ってくる。
GM/羽村:「いやいや。慌てて封印したはいいものの、持って行き場もなかったからね。俺にとってはそれが好都合だったわけだ……」
GM/羽村:「あ、残したっていうより、確保する前に殲滅されちゃったからさぁ」<天使連中>徹哉
GM:手持ちのモバイルを起動し、これでよし、と頷く羽村。
新:数テンポ考え込んで、いつもよりやや長く考え込んで、
新:「羽村先生、質問、よろしいですか」
GM/羽村:「何だい? できれば手短にお願いするよ」>新
新:ひとことだけですから、と言って。
新:「その娘(こ)が見つかったのは、一中の敷地内でしたか?」
GM/羽村:「ああ、生き残りが何人かこの学校に居たそうだね。……それで?」>新
新:「はい、いいえ、それだけです」手間をおかけしました、と、一礼。
GM:ぱたむ、とモバイルを閉じ、よっこいせと玲那の肩を押す羽村総司。
徹哉:「なんか、分かった様な分かったって言っちゃいけねぇ様な雰囲気だな……」
玲那:「…………う…ん…」
GM/凍:「…………徹哉は、分からない方がいい。……たぶん」(小声)
徹哉:「……野暮な事はしねえよ」ぽむ>横の凍
GM/羽村:「さて、戻ろうか。これ以上、ここに居ても危険なだけだよ」>ALL
新:立ち位置的に近くにいた、三条にだけ聞こえる程度の声で、何か、たぶん誰かの名前を呟いた。ような。
GM/恭花:「…………菅沼、くん?」(はっ、とした顔)>新
新:「……どうした、三条?」すでに相変わらずの調子。
GM/恭花:「菅沼くん。あなた、もしかして……」(その先が、言葉に出せない)
GM:恭花は、ちらちらと檻の中の少女と、新とを交互に見ている。
徹哉:「……」ちっちっち、と指を振る仕草。新に見えない様に。>恭花
GM/恭花:「…………」(何よ、と言いたげな視線)>徹哉
徹哉:「……それも人情、って奴さ」ふふ、と笑って呟くだけ。楽しそうな、どこか遠くを見る様な。>恭花
GM/恭花:「……分かんないわよ」(低い声)
GM/羽村:「俺の計算では、彼女はあと10時間――夜明け前に天使化を起こす。これはもう“確定事項”だから、早めることはできても遅くすることはできない」
新:また、いつもより少し長くロード時間を置いて、
新:「ですから、シュネルギアを」頷いて。>羽村
GM/羽村:「今回の目的は――そのデータ取りだね。“黒い天使核”の完全な天使化は案外と事例が少ないんだよ。ドライバーが天使化する前に、いつも“処理”されちゃうし」
GM:やれやれ、と肩を竦める羽村。
GM:歩き出し、新に向かって底の見えない笑顔を向ける。
GM/羽村:「天使化が起こればとうぜん天使兵が呼び寄せられる。それ以前に、どうも“天使派”がこの娘を察知したっぽくてさ……誰の差し金か知らないけど」>新
新:少しまた、タイムラグ。
GM/羽村:「どのみち、ここへの入り口は市民病院以外のはツブしてあるから。辿り着きたければ病院を攻略するしかないしね」
GM:そうして羽村はここではなく、病院とシュネルギアを囮にして連中を迎撃する、と言う。
玲那:「…………先生、どうして…こんなことになるんですか…」(ぽそ
GM/羽村:「神の思し召しってヤツじゃない? できれば、そっちも手伝ってくれないかなぁ?」(へらー)>玲那
GM/羽村:「データは逐一送信するようにしてあるから、別にここで観察してる必要はないんだ」
玲那:「……私に、出来ることはします…」
新:「すると、俺たちは……夜明けまでシュネルギアの中、ですか。先生はどちらに?」
新:間が長くなっているだけで、口調や表情はいつもと変わらない、無気力そうなものに見える。
GM/羽村:「俺は腕っ節はからきしだからね。病院の隅っこでがたがた震えながらデータ取りでもしてるさ」>新
新:「了解。ご無事で」頷く。社交辞令というかまで含めて、こうした単純な応答は淀みない。>羽村
GM/羽村:「じゃ、子供たちのサポートはよろしく」>玲那
玲那:「………先生は、ずるい人ですね…」
GM/羽村:「何が?」(真面目に)>玲那
玲那:「…………」ふるふると、首を横に振る
GM/羽村:「…………」(ぽんぽん、と玲那の頭を撫でる)
玲那:「…ん…う〜…」
GM/凍:「…………」(何か、少し懐かしげな視線)>玲那と羽村
GM:たぶん襲撃は夜明け前、天使化の開始直前ぐらいだろうから、それまでは交代で休もうと羽村は提案する。
新:「それじゃあ、赤石先輩、八坂さん、よろしくお願いします」
徹哉:「任せとけ」>新
GM/恭花:「…………ッ!」
GM/恭花:「ねえ、どうして? どうしてこの娘を助けてあげないの?!」>ALL
GM/恭花:「私たち……そのために、シュネルギアに乗ってるんじゃなかったの?!」
GM/羽村:「…………」(何か、気持ち悪そうな居心地悪そうな視線を恭花に向けて、去る)
GM/恭花:「ねえ、ちょっと! 何か言ったらどうなの菅沼くん!」
GM/恭花:「あの娘――あなたの知ってる子なんでしょう?!」
新:数テンポ、考える。
徹哉:「……まあ、壁の一つ、だろうな」ぼそ。
新:「三条。少し落ち着いたほうがいい」相変わらずの調子。
GM/恭花:「落ち着いてなんか……ッ、て、何であなた、いつもそんなっ!」>新
徹哉:「凍、ここまで来たら奴に任せとくしかねえ、俺達は出来る事をしようぜ」ぽむぽむ、と撫でて。
GM/凍:「…………ん。羽村は、徹哉と私が守る」(ふにゅ、と頷きつつ)>徹哉
徹哉:「よし」わしゃわしゃ。傷に気を遣いつつ撫でて……受動的FO。(笑)
新:「一中で、隣のクラスだった。小学校で何度か同じクラスだったこともある。苗字は知っていたけど、気安く話すほどの相手でもなかった」淡々と。>三条
GM/恭花:「だったら! 何で!? どうしてっ!」
GM:ぶんぶんと首を手を振り回し、恭花は必死に訴える……。空回りする、正論を
GM/恭花:「――どうして、“俺が助けてやる”っくらい言えないのよ、あなたはッ!?」
GM:涙目で、新に掴みかからんほどの勢いで。
GM:恭花が叫ぶ。
GM/恭花:「ねえ、何で? 何であなたは、シュネルギアに乗ってるの?!」>新
新:数テンポ。そういえば、なんでだろうか、と改めて考え込むような様子を見せて、
新:「その前に。ひとつ聞いていいか。三条。そういえば、詳しく聞いたことがなかった」
GM/恭花:「…………っ、何よ」
新:「三条は、なんで乗ってる?」
GM/恭花:「私は、天使と戦うためよ……。あいつらをやっつける、力を手に入れたから」
GM/恭花:「だから……この力があれば、もう友だちを死なせることも、ない」
GM/恭花:「……あなたは、違うの?」>新
GM/恭花:「友だちでも……見捨てるの?」
新:「……シュネルギアは、天使と戦うための力。そうだな、そこまでは同じだ。俺も」頷く。
新:「その先は……俺は」
新:数テンポ、また考え込む。
GM:ぱぁん! と新の頬が派手に鳴る。
GM/恭花:「…………いいわよ」
GM:振りぬいた手を、下ろして。
GM/恭花:「あなたがそのつもりなら、もういい」
GM:涙をぐぃっ、と拭って、振り返らずに歩き出し。
GM/恭花:「私は天使と戦う。あなたも天使と戦う。――それが元が何であっても、天使は殺す」
GM/恭花:「それで、いいんでしょう?!」>新
GM/凍:「………………ん」(頷く)
新:長く沈黙。恐らくは猛烈に考えている。考え込んでいる。
新:「……もう一つだけ、聞いていいか」打たれた頬を押さえるでもなく、歩調をあわせて歩き出す。
GM/恭花:「…………」(つかつかと歩く。拒否はしない)>新
新:「友達が死んだとき、三条はどうなった……いや、どうした?」
GM:ぴた、と立ち止まり。
GM:振り返る。純粋な怒りと深い絶望とが入り混じった瞳の色。
GM/恭花:「私は誰も守れなかった。……力の無いのが悔しかった」
GM/恭花:「だから、いま、私はここにいるの。――それだけよ」
新:見返す様子は、いつもと変わらない。表情も。茫洋とした。
GM:もう振り返らず、彼女は闇の中にまた歩き出す。
新:「……そうか」
新:また、同じ歩調で歩き出す。殆ど明かりの落ちた、地下の闇の中に、こちらの背も消える。
GM:では、シーンエンド。


■ミドルフェイズ/シーン5 「夜のとばりに」
 シーンPC:徹哉。

GM:さて……待機中の徹哉ですが。
GM:どこに居ます?
徹哉:休憩ではなく待機なら……
GM:ギアの傍はさすがにアレなので、病院のロビーかな?
徹哉:っと、先回りされた。(笑)
徹哉:では、それで。

GM:臨時に機材などが持ち込まれた病院のロビー。
GM:凍はソファに寝そべって丸まっている(笑)。
GM:羽村は、黙々とデータの計測中。まったく眠気など見せる素振りすらない。
徹哉:「……良い寝顔だぜ、何時も何時も」ぽむぽむ、と凍をあやす手が緩む
GM/凍:「…………くー、……すー」
GM/羽村:「徹哉くんは、休まなくていいのかい?」
徹哉:「俺は別にいけますよ。センセェこそ、寝るなり逃げるなりはしないんすか?」
GM/羽村:「さっきも言っただろう? こんな機会はそうそう無いからね。どっちもできないなぁ」
徹哉:「……単に学術的な探求心で残ってるならはあそうですか、って呆れるだけなんすけどね」
徹哉:「勘ぐりすぎ、っすかね?」にや、と軽く笑ってみせたりする。
GM/羽村:「俺はいつでも学究心に満ち満ちているよ?」(白々しく笑う)
GM/羽村:「……ところでさ」
徹哉:「はいはい?」
GM/羽村:「あの2人(新と恭花)は、どう思う?」
GM/羽村:「さすがに、女の子のハダカを見せたのは刺激が強すぎたかねえ」(またも白々しく)
徹哉:「まー、どっちも不器用っすからね。俺が言えたギリじゃないですけど」
GM/羽村:「はは、違いない」
GM/羽村:「……ただね。誤解しないで欲しいのはさ」
徹哉:「……」
GM/羽村:「今回の、このデータ……。キミたちのためにだって、きっとなるんだよ?」
GM:モニターから目線を――冗談の抜けた、真剣な目線を投げてくる。
徹哉:「明日は我が身、と。違いないです」こんな所に居る以上は、と半ば自嘲気味に。
徹哉:「それに、その被験体の為にもなりますしね」
GM/羽村:「ま、できればそこら辺りは気づかせたくなかったんだけどね。……まったく、ヘッセリンク軍曹も余計な……いや、この場合、その上司に恨み言を言うべきかな?」
GM:肩を竦めて。
GM/羽村:「さて、そろそろかな。……キミなら大丈夫だと思うけど、いちおう忠告」
徹哉:「……はい」
GM/羽村:「キミたちが躊躇ったら、とりあえず俺やヘッセリンク軍曹、死ぬから」(笑)
徹哉:「少なくとも“俺達”は、ハナっからそんな気ねえっすよ。それが今の限界ですから」
徹哉:少しだけ寂しそうに、でも威勢は崩さずに笑って以上。
GM/羽村:「よろしい。それでこそ“戦士”だね」(頷き)
GM:シーンエンド。


Setup-Opening/Motion-Emotion/Climax-Ending

エンゼルギア研究所/管理人:相馬斉遠