日本の王様(明仁天皇)が「与える」文化勲章は拒否するが、ヨーロッパの天皇(国王)が「与える」ノーベル賞はいただくという自称「戦後民主主義者」のひどい矛盾-- 本多勝一著『大江健三郎の人生』(毎日新聞社刊)49ページより
しかし僕はこう思うのですよ。天皇には戦争責任があるのに責任を取っていない、そういう人から賞を貰うのは嫌だ、ということではないかと。1931年(昭和6年)生まれの大江さんは、戦争の被害をなんらかの形で受けたでしょうから、そう考えるのは理にかなったことではないでしょうか。一方、スウェーデンの国王にはなんの恨みもないでしょうから、賞を受けるのになんの抵抗もないでしょう。それにノーベル賞は賞金の額が大きい。いや、これは大江さん自身が冗談めかして言っていたことですが。 ただ、ノーベル賞も拒否するスゴイ奴も過去にはいたんですよ。サルトルという文学者・哲学者です。世界は広いですね。